姜尚中のレビュー一覧

  • 新世界秩序と日本の未来 米中の狭間でどう生きるか

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    かつての大英帝国が縮退し、一島国「イギリス」としてその存在を再び確立したように、日本も「身の丈に合った中規模国」としてのあり方を模索すべき、という基本概念の下に、今日の激動する国際情勢を様々な角度から考察するとともに、日本の国家戦略のあり方を批判的に議論する対談書。

    マスコミでは通り一遍の報道しかされない中国の内部事情や、建国まで遡る米国のイデオロギーの対立とそれがもたらす強み・弱み、さらには地政学的観点から見たトルコの存在感など、興味深い考察が複数示されるとともに、日本の国家戦略については、「国家理性」よりも「国民感情」が優先される結果、真に国益となる政策よりもポピュリズムが意思決定の源泉

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    2021年08月20日
  • 【カラー版】あなたは誰? 私はここにいる

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    芸術鑑賞論と哲学論の中間のような感じ。
    人によって絵画彫刻の観方が違うので、人の着眼点を知るのは面白い。
    同じ視点には共感し、知らなかった視点には気付きと
    同じ物を見て自分はどう思うか試したい意欲が出てくる。

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    2021年08月02日
  • 集英社新書創刊20周年記念小冊子(試し読み付)

     

    購入済み

    良い

    集英社新書が、創刊20周年を迎えた。集英社新書でおなじみの著者の方々に、集英社新書や自身の著作への思いを語っていただき、その歴史を振り返る。

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    2021年07月31日
  • 漂流者の生きかた

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    ネタバレ

     五木氏と姜氏の対談、どちらかというと五木氏がリードする形で進められている。五木氏は戦時中に幼少期を満州で過ごし、姜氏は二世として熊本に生まれる。
     いまそこにある問題として、南米から日本へ出稼ぎに来た一世とその子供達(二世)の差別や就労の難しさ、貧困の問題がある。リーマンショックに続いて新型コロナウイルス禍でますます問題が深刻化している。漂流者の生き方、生きていくことが難しい状況もある。

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    2020年09月05日
  • ナショナリズムの克服

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    民族とは何か、ナショナリズムとは何かについて意見交換を繰り広げた対談本。

    姜尚中さんと森巣博さん二人の個人的な体験を通して、民族や国民国家、ナショナリズムについてお互いの考えを述べています。

    本書はナショナリズムとどう向き合うべきかを考えるヒントになります。

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    2020年08月16日
  • 漂流者の生きかた

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    有名な著者たちの対談。話の内容としては共感できるところが多いが、話の落としどころが個人的には難しくてわからない。要はもう少し寛容な世の中にならないか、二極化しない中庸が認められてもいいのではないか、というところか。

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    2020年08月15日
  • 悩む力

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    ネタバレ

    自分のなかで重要だと感じた部分をまとめました。

    ・「個」の時代と言われる現代。人は「自由」であるからこそ悩む。生きることの意味、人生の意味、死ぬことの意味、得る情報など、自分の頭で考え、悩み、選択していかなければならない。
    その意味からいうと、規制や規範がある方が楽なのかもしれない

    ・人間的な悩みを、人間的に悩むことが生きていることの証

    ・人は皆死ぬ。結局は心の満足度=人生の満足度

    ・他者との相互承認なしには自我は生まれない。働く意味も同様

    ・「1人1宗教」。自ら信じるものを見つけ、自我を形成していく

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    2020年06月03日
  • 見抜く力

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    政治の予定の1つは、取り組むべき問題の優先順位を定めることである
    米国が中東や中央アジアに足を救われている間に、東アジアでは、米国の力が相対的に後退し、その間隙を突くように中国が海洋進出に打って出ることになった

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    2020年02月22日
  • 悩む力

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    近代の初めごろに活躍した漱石とウェーバー。2人の生き方を見つめながら、「私」や「お金」、宗教などについて、作者の考えを述べた本。個人的に、ヤスパースの「自分の城を築こうとするものは必ず破滅する」という言葉が刺さった。

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    2020年01月05日
  • ニッポン・サバイバル――不確かな時代を生き抜く10のヒント

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    本のタイトルと内容が合っていないような気がしますが、今の日本社会について姜尚中氏の思っていることを書いたものです。文章もTVに出てきて静かな物腰で語る口調と同じで、同感できることできないことありますが、氏の考え方が伝わってきます。

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    2019年10月14日
  • デモクラシーの冒険

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    姜尚中とテッサ・モーリス=スズキが、現代の国際政治状況におけるデモクラシーの危機について語りあっている本です。姜はすでに森巣博と『ナショナリズムの克服』(集英社新書)という対談本を刊行していますが、本書ではおなじテーマを政治思想史を振り返りつつ、もうすこしオーソドックスなかたちで語りなおしたものということができるように思います。

    「すべての人間は、外国人である」というスズキのキャッチーなスローガンは示されており、読者の目を引きます。ただ、おおむね問題意識を共有している二人が、おたがいに問題と感じているところを確認するにとどまっており、これからの展望を切り開くような議論がやや乏しいように感じて

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    2019年09月19日
  • 悩む力

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     この本がベストセラーになったのは帯の力だなあ、とつくづく思う。

    表の帯・・漱石、ウェーバー、遠くのどこかを見るカン先生

    裏の帯・・物思いにふけるカン先生

     思わず一緒に悩みたくなるじゃありませんか!に力がある。

     で、中身はというと、これぞ知性だ!と唸ってしまう。

    夏目漱石を読んで、ウェーバーを学んでこんなふうに思索を巡らせることができるだろうか?ブログでこんな文章を読めるだろうか?

     

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    2019年06月22日
  • 日本人の度量 3・11で「生まれ直す」ための覚悟

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    講演集。当然、高村薫のところだけを読む。3.11がらみであって、新しい知見もあtったけど、それほど長い話でもなく物足りないというのが率直な感想。

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    2019年06月15日
  • 続・悩む力

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    人生とは何かを漱石などの作品を元に現代と照らし合わせて考えられている。絶望するわけではないが、人生からの問いにひとつひとつ答えていかないと前に進まないと感じる

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    2019年06月12日
  • 母の教え 10年後の『悩む力』

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    借り物本。著者のことを知らないうえ、自身が無知なため度々挟まれる政治の話は頭に入らず。が、著者は犬派なのに奥様が猫を飼う口実を作りそれを許容していき猫好きとなり、言葉ではなくこれが夫婦ってやりとりと、母と奥様と両方を愛している著者の人柄が伝わった。

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    2019年03月10日
  • 母の教え 10年後の『悩む力』

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    20190309 在日とか意識しなくても普通に周りにいた世代としてはその苦しみや悩みについてなんて鈍感だったのだろうと思った。今、動き出した流れがどうなるかは分からないが皆が笑える世界の実現に向かっていればと思う。

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    2019年03月09日
  • 悪の力

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    「悪」は病の一種だと著者は言っているが、善悪は時代により変化しているようにも思える。絶対的な正義というのもあるのだろうか。

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    2019年01月31日
  • 母の教え 10年後の『悩む力』

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    やたら張り切らないで初めたら、田舎暮らしも楽しめるのかな?街から離れ過ぎず、でも都会よりはやっぱり自然の力が強くて、失敗もあり。

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    2019年01月24日
  • 続・悩む力

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    ネタバレ

    本書は、前作に続き夏目漱石とウェーバーの思想の共通点をピックアップして、さらにフランクルやジェイムズの思想をもピックアップして、「震災以後、どう生きるか」ということが書き綴られている。

    いくぶん世相を反映したものなので、原発であったりとか政治的な事柄が出てきます。そのため前作と比較すると浅さを感じてしまうのは仕方のないことなのだろうか。

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    2018年11月25日
  • 母の教え 10年後の『悩む力』

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    紆余曲折あるものの、人生に苦難はつきもので、それをどう受け止め、どう乗り換えるかで意味合いが変わるのかもしれないと思った。

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    2018年11月17日