姜尚中のレビュー一覧

  • 続・悩む力

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    ネタバレ

    初めて読んだ姜尚中さんの本(どうでもいいが「かんさんじゅん」と入力したら姜尚中と出た!)。予想以上に内面的というか哲学的な内容だった。「漱石とウェーバーはその「終わりのはじまり」を見抜き、そのことを文学や社会学という表現方法を通じて教えてくれている(p26)」ということを多くの引用(多すぎか?)で教えてくれる。「いまを大切に生きて、よい過去をつくる(p185)」など、孤独な時代を生きるための指南で少し気持ちが楽になった気がする。

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    2014年10月30日
  • 心の力

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    夏目漱石の「心」とトマス・マンの「魔の山」同時期に日本とドイツで創作された小説を比較し、現代人の心の問題に切り込んでゆく。
     高校時代にはこれらの作品をただ陰鬱な小説程度にしかとらえていなかったが、改めて読み直すと人生の一筋の希望を描いた作品なのかもしれない。

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    2014年05月06日
  • 続・悩む力

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    悩みぬく事で自らの生きる力を取り戻して欲しいと書かれた4年前の『悩む力』の続編。 悩みぬいた末でなければ見出すことのできない大切なものを著者自身が掴み取りたいと続編『続・悩む力』書かれている。

    が、正直この本難しすぎて途中で興味をなくしてしまう。思い出してみたら前作『悩む力』は途中でギブアップ。あまい興味の無い分野であることも理由の1つかも。著者の本はしばらく遠慮することにする。

    究極まで発達したグローバル社会の中では自分らしさという唯一無二のものは削がれる方向にある。

    人間はどこでもだれでも代替可能で入れ替え可能な等質な『商品』になることを求められている。

    それに必死に抗おうとして、

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    2014年04月06日
  • 心の力

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    相変わらず姜尚中氏の本は難しい。

    同じ時期に構想され、書かれた2つの傑作、夏目漱石の『こころ』とトーマス・マンの『魔の山』のそれぞれの主役、『私』と『ハンス』がその後どうなったのかを著者が想像し、その続編として『続、こころ』というタイトルで勝手に書いている。

    元の2つの作品は、100年前、世界に大きな変化が生まれ人々の心が失われ始めた時代の『心』を描いている。

    一方『続こころ』は、100年後の今の若者に向けられている。

    グローバリゼーションによって世界中の人々の間で価値観が画一化し、代替案を持つことすら難しくなっている。

    1つの価値観が崩れてしまうと立ち直ることも難しい。

    そんな生

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    2014年04月06日
  • 【カラー版】あなたは誰? 私はここにいる

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    政治学者の姜尚中が、絵画を中心に芸術作品から受けた啓示について語っています。

    著者自身が、絵画から生きるための知恵と勇気を与えてもらった体験を中心に綴られているので、解釈が恣意的になってしまうのはやむをえないのかもしれません。中立的な立場からの芸術作品の鑑賞の手引きとは言い難いのですが、「わたしたちは今、どこにいるのか」と自問自答せざるをえない「近代」という時代においては、どこかで著者のような絵画からの触発を受け取ったことが、作品世界に深く分け入ろうとする動機となっているのではないかという気もします。

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    2014年03月31日
  • 心の力

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    悩む力・続悩む力に続く第3弾的著作なのかなと。

    ターゲットは大学生くらいの年代でしょうか、今回は一段と若者に向ける先生の熱意が感じられるようでした。

    「心の力のようなものを探し続けることを、きっと『まじめ』というのだ」という第5章にあった言葉が響きました。
    その通りだなぁとしみじみ思いました。

    平易な言葉で現状の社会の空気とは違う生き方を提案されていますが、これもその通りと思いつつ、やはり若い人たちにはそのように生きようとするのは困難なことではないかなぁとも考えました。
    それだけに先生の、若い人たちに潰れて欲しくないという願いのようなものが伝わってきます。
    一番訴えたいのもこの章なのでは

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    2014年03月24日
  • 続・悩む力

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    悩む力の続編。
    東日本大震災の後に発刊された。

    楽観論・ポジティブな論調の書籍が多い中、
    人間ではどうしようもない問題もあるんだというスタンスで
    書かれており、悲観論とどう向き合うか、書かれている。

    しかし、漱石もウェーバーも読んでいない私には
    共通言語として成立していないので、本当の意味は理解できていない。

    漱石くらいは読んでみようかな。

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    2014年03月21日
  • 続・悩む力

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    『悩む力』(集英社新書)の続編。前著に引き続いて、漱石やウェーバーに現代の社会を生きるための秘訣を学ぶことがテーマになっています。

    とくに本書では、東北の大震災以降、「液状化する近代」の不安が人びとの意識に暗い影を落とすようになった時代状況の中で、「それでも人生にイエスと言う」ための生き方について語られています。

    V・E・フランクルは、「意味のあるもの」探しに取りつかれた人生ではなく、「人生のほうから投げかけてくるさまざまな問い」に対して、一つひとつ答えていくことを説きました。「おまえはこの忍びがたい屈辱を忍ぶことができるか?」「おまえはこの別れの悲しみを乗り越えられるか?」という問いに対

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    2014年03月06日
  • 母 ―オモニ―

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    在日コリアンで、政治思想史家の著者が、異国の地で生きた母(オモニ)への思いを語っています。

    日本と運命を共にする決意をした著者の叔父の生き方や、戦後に万日山のバラックで貧困生活を送ったこと、また、子どもの頃に「チョーセン」という言葉の響きや、祖先を祀る母の姿に恥ずかしさを覚えた自身の過去を取り上げつつ、やがて韓国を訪れることでみずからのルーツを見つめなおし、母の生き方に対する思いも変わっていった経過が、真摯に綴られています。

    ただ、内容自体は著者の自伝である『在日』(集英社文庫)と重なるところが多く、少し期待外れに感じたところもありました。

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    2014年03月04日
  • 続・悩む力

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    「心の力」を読み始めて、今一つ漱石の位置付けが分からず、筆者の著作を遡って読むことにした一冊。「三四郎」「それから」「門」と、確かに昔読んだ記憶がある。その頃は主人公の悩みや戸惑いが何となく若い自分の思いとシンクロして、それ以上深く考えることはなかった。姜尚中という人は、60を過ぎても漱石の憂鬱と向き合い、マックス・ウェーバーまで引き合いに出して、近現代を相対化し、我々を覆う憂鬱や絶望を解析しようとする。自由、科学といった近現代の基本的概念に切り込もうとする筆者の姿勢から、気づかされる点はいくつかあった。

    分かれ目があるとしたら、「現代の憂鬱や絶望」をどう捉えるかだろう。憂鬱や絶望は常にある

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    2014年02月16日
  • 母 ―オモニ―

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    著者のお母さんの話です。
    戦時中から戦後の苦しい時代を生きているだけでも大変だとは思うけれど、さらに朝鮮から日本に嫁に来た著者のお母さんは、想像するだけでも苦労しただろうと思います。
    在日朝鮮人から見た日本も垣間見れて、とても興味深い一冊でした。

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    2013年12月07日
  • 母 ―オモニ―

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    2013.11.5 2〜3日で読み終えた。姜尚中の本は初めてだが文章もなかなか。登場人物が魅力的で、時代背景とともによく描かれているね。

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    2013年11月05日
  • 悩むこと生きること 今日の視角セレクション1

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    ネタバレ

    由さしむべし、師らしむべからず 3カ月が過ぎても、「民難」は続いているのだ。「民難」はいまや、「棄民」になりつつある 希望なき人々のためにのみ、希望は私たちに与えられている 

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    2013年08月11日
  • 母 ―オモニ―

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    18歳で日本で働く著者の父に嫁いできた母。戦中戦後の時代を生き抜いてきた在日の人々の物語。
    怒りや悲しみの感情表現が激しく、著者にとっての存在感の大きさが心に伝わる内容。

    チョーセンという表記にオヤ、と思う。自分の根が朝鮮にも日本にも持てないような哀しさを感じる部分もあった。著者が自分の存在規定をとり戻す過程も触れている。祖国にも日本に対しても複雑な感情があるんでしょうね。
    釜山近くの鎮海や熊本の風景が良かった。

    著者の「在日」も読まなければ。

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    2013年08月04日
  • 続・悩む力

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    前作「悩む力」に比べるとインパクトが弱い気がした。
    それでも理論的かつ、わかりやすく書かれているのは
    同じ。名前はきいたことあるけれど著書をよんだことの
    ない著名人(フランクル、ウェーヴァーなど)がこう書いている
    と例として示してあるのが参考になった。
    終章にある「人間の三つの価値」について、そのうちの「創造」
    と「経験」は一般的に日本人に足りないとされていることだと
    思う。が、もう一つの「態度」については誇りをもっていいの
    ではないかと思う。これまでのところは。
    日本人としてはこの誇れる「態度」を貫きたく思う。
    この本を読むと、また夏目漱石を読もうかなと思う。

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    2013年07月06日
  • 続・悩む力

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    相変わらず漱石が読みたくなった。
    人の価値は、創造、経験、態度、中でも態度が重要。人は過去が大事、あたりのフレーズが印象に残った。
    過去は、今の積み重ねという事ですね。

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    2013年06月25日
  • 続・悩む力

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    生きてると悩みのタネは尽きない。
    人は悩みながら生きている
    幸せ探しながら求めながら生きている
    この一冊で悩みのすそ野がひろがったけど、少し気楽になった、なんとも不思議な気持ち

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    2013年06月25日
  • リーダーは半歩前を歩け―金大中というヒント

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    ビジネス書的リーダー論と、政治的リーダーとしての金大中のことが併せて扱われていた。
    非常に具体的で読みやすいけれど、なんだか不思議な本。

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    2013年05月23日
  • 続・悩む力

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    何の為に生まれて、何をして生きるのか分からないまま終わる、そんなのは嫌だ。この事を人に言うと今まで笑われて来たが、この本には、少なからぬ人がそれを考えていると書いてあった。ちょっとした救いに感じた。

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    2013年02月27日
  • 【カラー版】あなたは誰? 私はここにいる

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    タイトルからしてはまった。尤も、絵画説明書だとは思ってもなかったが。でもそれでもよかった。共鳴した。

    ヴィクトール・フランクルの指摘
    〇人間の行為の3つ価値:
    ①「創造」、②「体験」、③「態度」

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    2012年12月15日