姜尚中のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
[ 内容 ]
湾岸戦争以後、時代の重大局面に際し、さまざまなメディアで精力的に発言してきた「行動する政治学者」が、その揺るぎない思考を支える歴史観と、政治理論のエッセンスを、コンパクトな一冊にまとめました。
アメリカ、暴力、主権、憲法、戦後民主主義、歴史認識、東北アジアという七つのキーワードを取りあげ、現代日本とそれが関わる世界の現状をやさしく読み解いた本書は、五五年体制の成立以来、半世紀ぶりの構造変化にさらされる社会の混迷を、正確に見据える視点を養ってくれます。
未来への構想力を提言する、著者初のアクチュアルな入門書。
[ 目次 ]
第1章 アメリカ
第2章 暴力
第3章 主権
第4章 憲 -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
一一〇〇万人を超える人類史上最大の反戦運動もむなしく、アメリカとその同盟国は、ついにイラク攻撃に乗りだします。
デモクラシーを高らかに謳いあげる国々による圧倒的な暴力は、人々の意志が政策に反映されることのない絶望的な光景を、かえって浮き彫りにしました。
果たして、政治はひと握りの人間によって決定され、他の者たちは粛々とそれに従うほかないのでしょうか?
本書では、世界的に進行するデモクラシーの空洞化を多角的に分析しながら、私たちの政治参加の可能性を探ります。
日豪屈指の知性による、深くて鋭い盛りだくさんの対話劇。
「イラク戦争以後の民主主義入門書」を片手に、いっしょに考えてみません -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
政治も経済も未曾有の混迷期にある現在、私たちは「リーダーシップ」という古くて新しい問題を、問い直す必要がある。
安全保障の激変期における政治家とは?
金融崩壊後の市場で持続可能な成長を実現し得る経営者とは?
明確なビジョンを示す上司とは?
本書は、古今東西の政治家や歴代の日本の首相に言及しつつ、悩める時代を突き抜ける「7つのリーダー・パワー」を提言する。
韓国元大統領にしてノーベル平和賞を受賞した金大中氏との対談も収録。
指導者不在が叫ばれる日本社会で、現代を代表する政治学者が思い描く、理想のリーダー像とは。
[ 目次 ]
第1章 カギは「半歩前」だ-そろそろ、ニュー・モデル( -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
在日の立場から、長年、「日本」について鋭い批判と分析をつづけてきた姜尚中と、オーストラリア在住の国際的博奕打ちで作家の森巣博という、異色の対談が実現しました。
テーマは、一九九〇年代以降、日本に吹き荒れている、ナショナリズムの嵐です。
第一部で、日本型ナショナリズムの歴史を通観。
第二部で、グローバル化によって変質する国民国家像と、国境なき後の世界の未来について、刺激的な意見交換を繰り広げます。
国家とは何か、民族とは何か、故郷とは何か。
本書は、ナショナリズムを理解し、何者をも抑圧しない生き方を模索するための入門書です。
[ 目次 ]
第1部 ナショナリズム/自由をめぐる対話 -
Posted by ブクログ
アメリカ、主権、憲法など7つのキーワードから政治学と現代日本を読み解く。
視点はラディカルというほどでもないけど言われてみると確かに、といったほどよい斬新さがあり、興味深い一冊。
ただ、それぞれの章で結論が相当ぼかされたままなのと、氏の在日としての立場がやや影を落としすぎな気がした。
あと各章末に古典書の紹介があるけど、その古典はいつか読みたいなと思った。(「リバイアサン」とか。)医師でそういう教養を持ってると役に立つ日もあるかもしれないし・・・いやあんまりないか。
~本の内容以外で~
姜尚中は好きだけど、姜尚中の文章の展開はあんまり好きじゃないんだってわかった。難解な言葉を必要以上 -
Posted by ブクログ
暴力 ホッブズの自然状態
戦後民主主義 丸山真男
歴史認識
ユートピア思想
現在を出発点にするだけでは未来は考えられない、未来は過去の延長線上に創るられていく以外にない
ケシの実がアヘンになるように、歴史は政治化する
1980年代、ドイツでアウシュヴィッツをめぐって歴史家論争 エルンスト・ノルテ 歴史相対主義 v.s.ヘーゲルの絶体精神、マルクス史的唯物論
自民族中心的な語りを招く 新しい歴史教科書を作る会
ライフヒストリー 人生に何らかの意味づけをしようとした場合、人はライフヒストリーを語る
歴史の意味や価値は>主体である国家、国民、特定のエスニシティに回収される
厳密な意 -
Posted by ブクログ
本書には、「この国でしなやかに、したたかに、
そしてまともに生き残っていく」手掛かりとして、
自由、幸せ、紛争、平和、等に対する著者の考えが示されている。
有名な政治学者から人々への助言ということで、
国際社会や日本の社会における彼の見地から
何か学べることがあるのではないかと手に取った。
平易な語り口で読みやすいが、それが逆に物足りなく感じてしまった。
日本社会の構造やそれに対する一考察というものはなかった。
きっと答えは自分で見つけ出せということなのだろう。
学びに値するものは得られなかったが、
著者が“人とのつながり”“対話”“自らの頭で考えること”を
大切にして