【感想・ネタバレ】漂流者の生きかたのレビュー

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Posted by ブクログ

五木寛之(1932年福岡生まれ、引揚者)と姜尚中(カンサンジュン、1950年熊本生まれ、在日二世)の「憂」「愁」対談です。「漂流者の生きかた」、2020.7発行。いろいろ考えさせられました。今は、明日が分からない時代。そして、あらゆる分野が「鬱(うつ)」の方向に進んでいる。敗戦は国破れて山河あり、東日本大震災は山河破れて国あり。日本国民、自分は生き残った。なぜ彼らは死んだのだろうか。(この本にはないですが、コロナもそうですね)日本国民の在日化(日本人が国を信用しなくなった)が。
平均的な日本人の願いは、健康、カネ、平和に尽きる。これは、言葉を換えれば、最大の不安三つ(健康、カネ、戦争・地震など)に他ならない。躁を装っているが「鬱の時代」の現在の日本にないもの、それは「希望」。う~~~むです。この時代の生き方、しばし考えてみます。

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2020年07月23日

Posted by ブクログ

現代社会に対する、横へのいどうがなくなったこと、多様性を叫ぶごとに白黒つけようとする社会のインヒューマンな部分や排他的になっていくもの。因果や運命へすがる人々。日々感じていることを、言語化してくれるような本でした。

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2021年02月03日

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ネタバレ

 大好きな姜尚中さんと五木寛之さんの対談集なんだから読むしかないでしょ。
 5つの対談のうち,第1部は2008年~2011年。第2部は,東日本大震災後の2012年~2013年の『週刊朝日』に掲載されたモノ。第3部~第5部は「語り下ろし」です。
 いずれの話も,お二人の深い思想の一端が現れていて,いろいろと考えさせられました。ま,どこかで読んだ話題もあるにはあるのですが,そんなことは気にならない。
 特に相手の作品を挙げながら(あるいは第3者の話題で),話が進んでいくあたりがおもしろいです。ま,こっちはそれらの本の全部を読んでいるわけではありませんがね。
 第5部は,入水自殺した西部邁についての話だった。保守論壇の有力な人物だったのに,なぜ…。中庸,鵺,というキーワードが心に残った。

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2020年09月07日

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難しかった。
前提となる知識が足りなさすぎた。読むのが早すぎたか。
もうちょっと色々と読んで知って、また読み直すと色々とわかるようになる気がする。

p200
「聖と俗の、楕円というふたつの中心のダイナミズムがなくなった時に、皆カプセル化されて、狭い範囲のアイデンティティでしか人と交われなくなり、排他的になってゆく面があるんじゃないこと思います。」

今の世界は、まさしくこれで、多様性といいながら、一つの円の中に取り込んでいこうとしているところに違和感を感じる。
ここ何年かでよく聞くようになった「インクルーシブ」も、正直あまり好きではない。
別々の土俵で、お互いにそこにいることだけを許容しあえばいいのに、無理やり相手を自分の土俵に引き摺り込もうとしている感じがして、全然優しくない世界だなと思っている。

この本が言っていることとは違うのかもしれないが、多様性って円がいっぱいあって、ぶつかることもあるけど、そこには何かしらの反応が生まれ、エネルギーが生まれ、何かを生み出すきっかけになる可能性があるってことなのかなと思った。

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2022年09月03日

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ネタバレ

 五木氏と姜氏の対談、どちらかというと五木氏がリードする形で進められている。五木氏は戦時中に幼少期を満州で過ごし、姜氏は二世として熊本に生まれる。
 いまそこにある問題として、南米から日本へ出稼ぎに来た一世とその子供達(二世)の差別や就労の難しさ、貧困の問題がある。リーマンショックに続いて新型コロナウイルス禍でますます問題が深刻化している。漂流者の生き方、生きていくことが難しい状況もある。

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2020年09月05日

Posted by ブクログ

有名な著者たちの対談。話の内容としては共感できるところが多いが、話の落としどころが個人的には難しくてわからない。要はもう少し寛容な世の中にならないか、二極化しない中庸が認められてもいいのではないか、というところか。

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2020年08月15日

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