姜尚中のレビュー一覧

  • 悩む力

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    深刻なアタマで読むと よく考えることができる。
    のんびりしたアタマで読むと すらすら読めるものだ。
    読みながら 自分の中に返しながら 問いかけていると
    ひどくしんどい本だった。
    ずいぶん考えさせられた。
    人の悩みは 尽きないもので、煩悩が百八あると言うが
    ほんとにそうだと思ったりした。

    姜尚中の『悩む力』を読みながら
    悩むって いったい どんなことだろう
    と考えていた。
    言葉の一つ一つが きれいな文章で
    私のささくれ立ったこころに 突き刺さってくるのだ。

    いまを生きる悩み
    私とは何者か?
    世の中 すべて金なのか?
    知っているつもり
    青春は美しいか?
    信じるものは救われるか?
    何のために働く

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    2018年03月10日
  • リーダーは半歩前を歩け―金大中というヒント

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    『これからの時代のリーダー像』、そして『これからの時代のつくり方』が少し見えた一冊。半歩前を歩くリーダーがたくさん生まれ、その半歩前を歩くリーダーが手を取り合い、そのリーダー達のフォロアー達も手を取り合う。そしてみんなで螺旋階段を登って行く‼そんなイメージが浮かんできた。『事件は会議室でおこっているんじゃない』…現場、フィールドに立つリーダーとフォロアーが、ひとつひとつ課題を乗り越えて行く、その先に、大きな時代の変化が立ち現れてくる‼歴史と勝負する気概を持って日々の生活を送りたい。

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    2012年10月31日
  • 続・悩む力

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    吾輩は過去である
    人類は科学の進歩によって物質的に幸福を満たしてきたが、3.11の原発事故でその神話が崩れたという。また人類は文明の発達によって心の幸福が満たされてきたかというと否だという。だから我々はいま、ターニングポイントに立っているそうだ。
    自分探しのために未来ばかり見ることは、市場経済の考え方であり、もう時代環境にそぐわなくなってきている。人間にとって本当に尊いのは過去なのだから、過去をしっかり見つめようという。なるほどと思う。
    NHKのプロフェッショナルの主題歌に、そんな歌詞がある。「ずっと探していた理想の自分って もうちょっとカッコ良かったけれど 僕が歩いてきた日々と道のりを 本当

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    2015年03月21日
  • 【カラー版】あなたは誰? 私はここにいる

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    美術体験による、著者の個人的な感動が綴られる。とにかく文章が上手い(流麗さが、やや過ぎると感じられるほど)ので、読まされる。こんなに自由に美術を語れるのか。特にロスコ、クレーなどの抽象絵画がいかに素晴らしいか、という語りが、力強くて印象に残った。

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    2012年05月10日
  • リーダーは半歩前を歩け―金大中というヒント

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    政治家の評価をもって、リーダーシップについて語るところまでは、興味深く読む事が出来た。そして、批評に関しては、全く持って同意である。
    後半は、自分の記念という意味合いで書いたかなと思う感じがした。前半に出てきたエピソードが、そのままインタビュー形式で載っているのだが、冗長な感じを受けてしまった。そこが残念である。ただし、その内容には共感出来る。

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    2012年04月15日
  • 愛国の作法

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    ネタバレ

    日本の美しい「形」や「情緒」という言葉は、ぼんやりとしていて包括的なイメージである。しかしそれらの言葉は、日本人の心の琴線に触れることも確かだ。

    姜氏はこの本の中で、日本の文化をナルシシズム的に吹聴するとして『国家の品格』の著者を批判している。
    自分は以前『国家の品格』のレビューに、「『野に咲く一輪のスミレを美しいと思う心』を大切にしていきたい」と書いた。今もその気持ちは変わらない。しかし同時に盲目的・陶酔的にならぬよう、常に自己批判する目が必要だと再認識した。

    また姜氏は「『愛国』や『愛国心』という言葉が氾濫している割には、内面から突き上げてくるような理想がほとんど消え失せているのではな

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    2012年03月05日
  • 【カラー版】あなたは誰? 私はここにいる

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    人は老いを迎えると芸術の深みにあこがれ、それを追い求めるのかもしれない。写実画は意味がないと思っていたが、犬塚勉に強くひかれた。

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    2012年03月04日
  • 【カラー版】あなたは誰? 私はここにいる

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     絵画の鑑賞が、実に個人的な体験であるということを感じさせてくれる。所謂絵画鑑賞の手引書的な内容では無いところが良い。アカデミックな鑑賞も意味の無いことでは無いが、観る者がその作品と対峙し、どのような感慨や影響を受けるかということは、筆者が記したような実に個人的な体験であることを思い出させてくれる。自らの経験や体験と、芸術作品が呼応するような瞬間を味わうことは、絵画のみならず芸術作品を鑑賞することの醍醐味である。

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    2012年03月02日
  • 姜尚中の政治学入門

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    多角的な視点を持つということは、それなりに、自身の偏見と向き合うことになるということだ。これからの時代は、そういう偏見を持つことによる感情の困難さと、自分という存在の相対的な価値の低下に、どれだけ、そういう孤独に耐えられるかということにかかってくる。
    そのうち、宇宙の膨張により、銀河同士の距離が離れて、消えていくように、人同士の絶対的な価値感が、限りなく薄くなっていく時代が来ると思う。そういう意味では、多角的な視点を持つというのは、刹那的に、心を保つための、癒しになると思う。

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    2012年03月02日
  • ニッポン・サバイバル――不確かな時代を生き抜く10のヒント

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    ネタバレ

    姜さんの本を読んでみたかったから読んだ本。

    性格の優しさが出ている。全体と通して「自由になればわれわれは幸せだろうか」というメッセージをお金、仕事、メディア、友人関係など身近な材料を絡めて問いかけている前半と、ニッポン自身のことだけに関心を持つのではなく、世界の中でニッポンがどうやって処するのがよいのか、さらに平和についての考察が最後になされている。

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    2012年04月21日
  • 姜尚中の政治学入門

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    「アメリカ」、「暴力」、「主権」、「憲法」、「戦後民主主義」、「歴史認識」、「東北アジア」の7つのキーワードをもとに戦後の日本と世界の関係を説いている。
    「政治学入門」とあるが、学生時代に歴史の授業を真面目に受けてこなかった私にとっては難解な用語が多く、読むのに時間がかかったし、一度読んだだけでは半分も理解できなかった。
    しかし、著者が伝えたいことはあとがきで述べていることが全てなのだろう。私なりの解釈も加わるが、大まかには以下の通りである。
    百聞は一見にしかずと言うけども、全ての判断材料を見ることは不可能で、時にはメディア等を通して偏った情報のみを目にすることもある。結局のところ決断時に頼り

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    2012年01月02日
  • 姜尚中の政治学入門

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    政治学の入門書ということで分量は多くはなかったが、「アメリカ」「暴力」「主権」「憲法」「戦後民主主義」「歴史認識」「東北アジア」という著者が選択した7つのキーワードから話題が展開しており、非常に興味深いものであった。

    ホッブズ・ルソー・カント等の過去の偉大な思想家から、ブッシュ・小泉など近年の政治家までカバーしており、ところどころ知らない学者や思想がでてくるため、理解に時間がかかったが、問題点・議論はブレることなくわかりやすかった。

    ただ、著者のアジア共同体構想は興味深いものではあったが、手放しに賛成することは難しいと感じた。

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    2011年12月05日
  • 親鸞 いまを生きる

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     親鸞の教えについて,気にはなっていたのですが,大部の本を読む気もなく,読めるはずもなく…。本書は,姜尚中や田口ランディという私の好きな人が出た鼎談の記録だということで,「それならわかりやすいだろう」と思って手に入れました。まあ,親鸞がよくわかったとは言えませんが…。
     私の家も真宗で,少なくとも1年に2回はお寺さんのお話(お説教)を聞くことがあります。本書を読んで,もともと私の家には親鸞さんの教えがあるんだなあって思いました。
     南無阿弥陀仏の意味…わかったようでまだわかんない。

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    2011年11月29日
  • 【カラー版】あなたは誰? 私はここにいる

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    絵画をどうやって見たらいいか、なんとなく分かった。岡本太郎記念館に行きたい。そして、パンケーキ食べたい。

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    2011年11月19日
  • 【カラー版】あなたは誰? 私はここにいる

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    姜氏が司会をしていたNHK教育の“日曜美術館”は欠かさず観ていた。小一時間、姜氏の独特の雰囲気に浸りたいという不純な動機もあったけれど、画家や一枚の絵画に対する彼の感想には、必ず彼独自の見方や感じ方が紹介され、その内容はとても興味深く、かつその姿勢を好ましくも感じた。今回、とりわけ思い出深い芸術作品をとりあげての著作ということで、期待して購入。
    姜氏の日本語にはどこか切ない美しさがある。そこはかとなく官能的といってもいい。在日という出自を背負った彼の淋しさや苦悩、自分自身への問いかけの日々が、時を重ねて熟成し、独特の芳香を放ち得ているのだろう。
    いずれの作品の記述も興味深く読んだけれど、とりわ

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    2011年11月19日
  • リーダーは半歩前を歩け―金大中というヒント

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    姜尚中が金大中を通して学んだリーダー学、それが描かれています。
    なぜ一歩前でもなく、一歩後でもなく、半歩前なのか。読めばその全てが納得いきます。
    学ぶことは多い。

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    2011年11月09日
  • 【カラー版】あなたは誰? 私はここにいる

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    タイトルに惹かれて買いました。とても読みやすく、私にしては珍しく一日で読み終えることができました。一回目は「芸術に対する鋭敏な鑑賞センス」に圧倒されましたが、二回目はタイトルのような「自己と絵画の存在関係」のテーマに沿って注読していきたいです。

    「美術館めぐり」を趣味にしている方にはとてもお勧めできると思います。美術鑑賞のたのしさあるいは意義を共感あるいは発見することができると思います。

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    2011年11月06日
  • 悩む力

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    11年ぶりの再読。悩みから逃げずに、悩んで悩んで、そして突き抜けろ。著者のメッセージは11年たった今の世の中でも新鮮な響きを持ちうると感じます。

    (2011/10/22)
    出自、家庭、仕事、人間関係。生きている限り悩みは尽きないが、それへの対処についてこそ、人それぞれの個性が現れるのではないだろうか。逃げる人、かわす人、他の事柄に目をむけてやり過ごそうとする人。本書では、著者が影響されたという、夏目漱石とマックスウエーバーの、悩みを真正面から受け止め、作家として学者としてそれを乗り越えようとする姿勢を紹介する。
    最も気に入ったのが最終章。高齢化社会を迎える日本では、高齢者が悩みを突き抜けない

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    2022年04月28日
  • リーダーは半歩前を歩け―金大中というヒント

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    リーダーに求められるのは、先見力(ビジョン)、目標設定力(ビジョンの基づく目標設定)、動員力(カリスマ性)、コミュニケーション力(決めのセリフ)、マネジメント力、判断力(生ものと干もののインテリジェンス)、決断力(責任力)。
    政治を見ているだけではだめ、積極的な土台づくりが必要。リーダーは責任を被るスケープゴートにされやすい(日本は、焚き付け型の民主主義)。

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    2011年10月24日
  • リーダーは半歩前を歩け―金大中というヒント

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    リーダーとマネージャーの違いは、ビジョンを示せる先見性があるかどうかと言う。
    大前研一の本だと、組織リーダーと最前線リーダーの違いを「組織の仕掛けの設計」ができるかどうかの違いと言う。
    共通点はやはりビジョンを伝えるコミュニケーション力があるのが真のリーダーだということ。

    金大中との対談も掲載。短いけど。

    こっちの本のほうがビジネス書っぽく理路整然と書かれている。今ままで読んだ姜尚中の本とは違うタイプの本。

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    2011年09月27日