夏目漱石のレビュー一覧
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一言でこの作品を言い表すなら、
登場人物全員、童貞拗らせすぎィィ!
自分の心に素直に生きて、自分を愛せないと他人なんて愛せないよと。人の気持ちなんて分からないし、真実の愛とか、ホンモノの関係なんてそんな簡単に作れないし、見えないし。でも、それでも、自分を愛して、目の前の人を愛さないと、目の前の人間は、生身の心を持った人間なんだって気付かないと幸せにはなれないんだろうなぁと。
独りよがりに考え込み過ぎるのもダメですね。
学問ばかりする男って、、みたいな感じで作品でも触れられてましたが、哲学的な学問をやり過ぎるというのは如何なものかなと考えさせられる作品でした。
途中の御嬢さん&Kの関係がNTRっぽい展開で先生応援派として読んでる側からすると鬱展開っぽくて一気に引き込まれる作品としても面白かったです!
登場人物全てに言えるのは、時代のせいもあるのかもしれないが、現代であれば男子中学生くらいで皆共通して通る道であり、好きな子に恋をして、でも受験期だからと自分の心に嘘をつき、一方では青春を謳歌するものを馬鹿だと嘲笑いながらも、好きだと言えなかったことに傷つき、拗らせながらも大人になる過程で成長していく心の過程なんだと思う。しかし、これを大学生くらいの大人の人間がやってしまうとこんなにも痛々しい悲惨な状況にまで行ってしまうのか。
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Posted by ブクログ
漱石のエッセイです。兄弟のこと、母のこと、自分のこと、友達のこと、飼い犬のこと・・・・・
身辺に起きたことを語るその描写は、真面目に言っているのに妙におかしく思えたり。何だろう、このおもしろさみたいなものもあり。それだけでなく、さりげない優しさも文章全体にしみわたっています。
人との会話の中で、自分の主張もするけれど、(それが結構おもしろい)相手への気遣い、思いやりが感じられるのです。メンタルを病んだことのある漱石だからこその温かみのある言葉。「漱石さんて、いい人なんですね」と声をかけたくなります。
他人の死を通して、自分の死を考える描写に、心に訴えかけるものがありました。49歳で亡くなった漱石の晩年の執筆であることから、目に見えない何ものかに、つき動かされているようにも感じてしまいます。
人生の夕暮れの物悲しさが漂う、アンニュイな雰囲気がありながら、木漏れ日が差し込むような明るさも合わせもつ、そんなエッセイでした。
硝子戸ごしに、外をぼんやり眺めている漱石、絵になるなあと思います。 -
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僕に云わせると、恐れないのが詩人の特色で、恐れるのが哲人の運命である。僕の思い切った事の出来ずに愚図愚図しているのは、何より先に結果を考えて取越苦労をするからである。千代子が風の如く自由に振舞うのは、先の見えない程強い感情が一度に胸に湧き出るからである。彼女は僕の知っている人間のうちで、景も恐れない一心である。だから恐れる僕を軽蔑するのである
信念の欠乏
漱石の男ってみんなこんな、よく言えば思慮深く、悪く言えば理屈っぽい臆病。
愛してないのに嫉妬なんて卑怯って、ど正論。結局千代子はどうだったのか、明言されてないからこそ惜しいことをしたのか。惜しいことと思っているのか。そこらへんを永遠にもやらせる、これが知識人のやること。
前半いるか?と思ったけど、解説が秀逸。 -
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漱石先生の金言がところどころに見られて読んでいてハッとさせられた。
特に、p183の「何故物質的の富を目標もして今日まで働いてこなかったのだろうと疑う日もあった。〜みんな金が欲しいのだ。そうして金より外には何にも欲しくないのだ」島田のことを「彼奴の事だから人情で淋しいんじゃない。慾で淋しいんだ。」と評した120ページ、p223の「衰えるだけで案外変わらない人間のさまと、変わるけれども日に栄えて行く郊外の様子」の対照。ここ、「坑夫」での漱石先生の主張「人は時事刻々変わって行く」の主張と矛盾しないか?そして最後p333の「世の中に片付くなんてものは殆どありゃしない。一遍起こった事は何時までも続くのさ。ただ色々な形に変わるから他にも自分にも解らなくなるだけの事さ。」金言。これぞ純文学。
内容に関してはインテリ、金持ちの苦悩をしみじみと感じた。ただ金があれば人間関係も良いって簡単なものじゃないなと実感。細君と子供との関係も読んでて辛かった。細君可哀想。だけど細君強い。子供を公的な視点で怪物と評していたのは笑ってしまった。(300ページ)漱石先生の子供時代なかなか歪んでいるなと感じた。 -
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文句無しの日本文学の金字塔。
苦沙弥先生と寒月や迷亭といったクセ強キャラたちによる日常の屁理屈合戦。この手のフォーマットは現在でもアニメやマンガで見るし、「常識を皮肉る」という点では本書の前にもあったが、漱石の面白さは出てくるネタの博識さと名人の落語やコントのような軽妙な掛け合いにあるだろう。舞台装置を固定して登場人物の掛け合いだけで読ませるのは純文学的だが、良い意味で下らないトークが続くので高尚さを感じさせず肩の力を抜いて楽しめる。また、ジャンルの都合で作者の信条が見え隠れするが、出し過ぎず抑え過ぎず、実に上手い。
大人になって、坂の上の雲を読んでから読んだのだが日露戦争ネタが多いことに驚く。乃木希典が読んだらブチギレそうな気もするが、当時どうだったんだろ。 -
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ネタバレ終盤に、代助が堪らず三千代に会いに行く場面の「静けさ」が、どこか異様で印象的でした。読みながらふと、もしかして、三千代はすでに急死していて、代助が彼女の死後に平岡に弁明しているとしたら、平岡の激しい怒りにも納得がいくなと思いました。ただの不倫に対する怒りではなく、「死者に向けて今さら何を言っているんだ」というような、どうしようもない悔しさや虚しさがあるのではと。ラストは読者の私たちに未来の考察を委ねてきたので、独自の文学的な考察しちゃいました。(『門』がこちらの作品の続編説があるというのは、存じております)
しっかし、うちの旦那じゃないけど、告白するのおっそ!(高校時代、私が好きだった時に他の子の付き合ってたくせに数年後に、ずっと好きだったとかわけわからん告白してきた旦那…)そこだけ三千代に共感しまくり!私の旦那は結婚する前だったからセーフ。もし、仮に、形式的にそこまで好きじゃない人と結婚してから、今の旦那に告白されてたら三千代と全く同じ道を歩んでいたかもしれないなとゾッとしました。 -
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この一冊がオムニバス。しかも「夢十夜」「永日小品」「思い出す事など」はそれぞれ10、24、33の独立した小品からなる。それゆえ、どこからでも、どれからでも読み出せる代わりに、一品一品を味わいながら読むと、とても数日では済まない(すなわち、時間をかけて楽しめる)。
なかでも「永日小品」には、唸るような小品が多い。たとえば「猫の墓」。飼っていた老猫が死にゆくさま、漱石自身ではどうにもならぬこと、まわりのみなが無関心なさま、しかし亡くなった途端に関心が向き、その死を悼む、それが感動的なまでに書かれている。「クレイグ先生」は、ロンドン時代に個人教授をしてもらった老先生の思い出。そのアパートの様子、先生のしぐさやアイルランド訛りの話し方までが目に浮かぶようだ。終わり方も余韻を残す。
本書の冒頭は「文鳥」。登場するのは鈴木三重吉。三重吉の人間味がよく出ていると思う。 -
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夏目漱石が学習院大学で講演した内容をまとめた本。漱石自身が悩み抜いた人生について、わかりやすく伝えている。自分に刺さる部分が多い。
教師に向いてないのに教師の職に就いて、心の中は不本意なことをしているとなんだか煮え切らない気持ちでいっぱいなところも、悩んで書物を読み漁るところも自分と重なる。
結局、漱石はこうした懊悩を経て、自己本位の4文字を手にし、自分で概念を作り上げる必要があることを認識し、ここに目指すべきところがあったと自覚していく。
自分も今まさに悩み抜いているのであるが、漱石のように自己の道を切り開いていけるのかと考えさせられた。数年後の自分と比較して、答え合わせをしたい。