夏目漱石のレビュー一覧
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ネタバレ高校の時に授業で初めて読んだ。その時の現代文の先生の教え方が上手で、こころに隠された細かい心理描写だったり、風景の表現の仕方の工夫だったりを教えて貰った時、ただ読書が好きで本を読んでいたけど、今まで私は表面的にしか物語を受け取ってなかったんだってショックを受けた覚えがある。
先生やKの些細な心の動きに、自分一人で読んでいたらきっと気がつけなかった。面白さに気づかせてくれたからあの時の授業には本当に感謝してる。
1番感動したのは、襖が先生とKの心の壁を表していたこと。襖の開閉がリンクしていることに感動したのを強く覚えている。
こころの単元が終わってすぐに本屋で文庫買った。授業では先生の遺書の部 -
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小説の主眼は「先生」という屈折した人物の「心」の軌跡をたどることにあり、まさにぴったりのタイトルです。原題は『先生の遺書』
発行部数700万部、日本で一番売れたとされる小説を、気鋭のBL漫画家が描いた美しいイラストとともに読める。
かつてはその人の前に跪いたという記憶が、今度はその人の頭の上に足を載せさせようとする」
「別問題とは思われません。先生の過去が生み出した思想だから、私は重きを置くのです。二つのものを切り離したら、私にはほとんど価値のないものになります。私は魂の吹き込まれていない人形を与えられただけで、満足は出来ないのです」
「本当をいうと、私は精神的に癇症なんです。それで始 -
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漱石の未完の絶筆『明暗』。『明暗』を読まずして、漱石は語れないのではないかと思うぐらい、登場人物全てが浮き上がってくる描写に圧倒されました。2026年のはじめの方で、こんなに素晴らしい小説を読めて良かったです。未完でありながら、このクォリティーの高さ!漱石は天才的。
☆5以上
新婚早々、冷めきっている津田と妻(お延)のやりとりに、まずは興味津々になりました。何なんだ、この夫婦!という感じ。実は、津田はお延と出逢うまえに、清子と付き合っていました。そのことが、この小説展開の大事な要素となっています。
お延と津田の妹(お秀)の、女の怖さが垣間見られる心情描写、津田と妹(お秀)、兄弟同士の臨場感 -
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精神のバランスを崩してしまった人と家族の苦悩、そして結婚について考えさせられる小説。(後期三部作のうち2作目 大正元年から大正2年まで朝日新聞連載)
最後の最後まで考えさせられ、ひきつけられる内容でした。深い海の底に沈んでいくよう。
一郎と二郎の2人兄弟。兄の一郎は学者で、精神が過敏。弟の二郎は大らかな性格。
一郎と妻(名前は直)の夫婦仲は冷え込んでおり、一郎は家族や親族から、腫れ物を扱うような対応を受けている。
家族間の謎めいた、厚いベールにおおわれた部分を見ている感じで、ゾクゾクするおもしろさがあります。
一郎と妻の結婚生活だけではなく、他の結婚話もなかなか読ませる内容です。(一 -
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『私の個人主義』
自己本位と個人主義について
「もしどこかにこだわりがあるなら、それを踏潰すまで進まなければ駄目ですよ。」
「だからもし自分のような病気に罹った人が、もしこの中にあるのならば、どうぞ勇猛にお進みにならん事を希望して已まないのです。もしそこまで行ければ、ここにおれの尻を落ち着ける場所があったのだという事実を御発見になって、生涯の安心と自信を握ることが出来るようになると思うから申し上げるのです。」
「今まではまったく他人本位で、根のない萍のように、そこいらをでたらめに漂っていたから、駄目であったということにようやく気がついたのです。私のここに他人本位というのは、自分の酒を人に -
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ネタバレ読み終わってから、「主要人物10人未満!?」ってびっくりした。
前・中編では私目線だから先生の厭世的な部分、自分を語りたがらない部分は大人の魅力、ミステリアス、として肯定的に感じられた。
しかし!いざ後編で先生の遺書を読み進めると、それらの魅力はただの自己保身だったのが構成の旨みを上手く利用していて感服した。
大前提!Kも先生も、てかこの物語全体が、男尊女卑が酷い。そういう時代なんだろうけど、「Kははじめ女からも、私同様の知識と学問を要求していたらしいのです。」という文言にはイラっとしました。そういう時代だから仕方ないけどね。
Kの死因への向き合い方とか、自分の生への考え方とか見てると、先生も -
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学校の冬休みの課題で夏目漱石の本を読んで感想を書くという課題が出たので私は「こころ」を選びました。理由は三角関係がテーマの本ということを知ったからです。昔の文学は自分の中ではなかなか手を付けにくいイメージがあってあまり好んで読んできまんでした。でも実は自分の中で勝手なイメージを持って好き嫌いしてるだけなのかな?と思って手を付けやすそうなテーマだったので読んでみました。
登場人物たちの関係が複雑に結びついていました。時代の変化と共に人間は変わっているようにみえて実際、こころの中の本質はずっと変わらないのかなあと思いました。まだまだ理解出来なかった部分もあるので時間をおいて再読したいです。 -
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ネタバレ前半はなかなか読み進まず、しかし後半は、恋愛が絡んできて面白さが増して一気読み。
漱石作品5冊目にして、ついに面白かったと思える作品に出会えた。長かった〜。これからも漱石が面白く読めたらいいなぁ。
高等遊民の代助には何ら共感はできない。
学歴も高く、外国語もピアノも何でもできる。
が、働かない。
食う為の職業は誠実ではない
とか何とかへ理屈をこねている。理想は高く、ごもっともなご意見ではあるが、現実主義者を蔑んでいるフシがある。
頭が良い次男坊って、扱いが難しかったのだろう。お見合いで良家か金持ちの家に婿養子に行くのが当たり前だった。
しかし、代助は気づいてしまった。
そう、愛に。
遅い -
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夏目漱石、前期3部作は『三四郎』『それから』『門』。3作品は、恋愛→結婚→結婚後 という、つながりが感じられます。眼前に現れる景色が違い、訴えてくるものも違うため、3作品の優劣はつけ難いです。
しかし、『門』は派手な部分はないけれど、しっとりした余韻を感じるところがいいです。ひとつの事実や心理を表現する描写が巧みで、心に奥深くまで刺さります。恐ろしいぐらい、うまい。3作品共通して言えるのは、日本語のゆかしさが感じられ、文章に落ち着きと骨力があるということ。現代の小説よりも漢語が多く使われているため、漢語から伝わるイメージが作品世界を作っていました。漢籍の教養が下地にあるということは、すごいこ -
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『三四郎』(夏目漱石)以上に、心理描写に引き込まれました。
主人公の長井代助、30才。裕福な家のお坊ちゃんで、親の脛をかじっている。働かないで暮らせる。インテリと頼りなさが同居した感じ。
読み始めからゾクゾクします。不倫の話。代助の不倫相手は友人、平岡常次郎の妻(三千代)。代助と三千代は、互いに好意を持っていました。しかし、代助は平岡と三千代の結婚をとり持ってしまう。自分の気持ちより、友人の思いを優先して。
三千代との再会で過去の恋が再燃すると、頼りなげな代助が、大人の男性になっていくように思いました。しかし2人のやりとりから、三千代の方が度胸が座っていると感じる面も。彼女は病気持ちで、