夏目漱石のレビュー一覧

  • 坊っちゃん

    購入済み

    いま読んでも面白い作品でした

    1
    2020年01月07日
  • 硝子戸の中(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    漱石晩年に執筆された回顧談、追想、随想集とよべるもの。漱石の人生への鋭い洞察が随所にちりばめられる。以下、印象に残った箇所。

    不愉快に充ちた人生をとぼとぼ辿りつつある私は、自分の何時か一度到達しなければならない死という境地に就いて常に考えている。そうしてその死というものを生よりは楽なものだとばかり信じている。ある時はそれを人間として達しうる最上至高の状態だと思うこともある。
    「死は生よりも尊い」
    こういう言葉が近頃では絶えず私の胸を往来するようになった。
    p20

    私は凡ての人間を、毎日々々恥を掻く為に生れてきたものだとさえ考える事もあるのだから、変な字を他(ひと)に送ってやる位の所作は、敢

    0
    2020年01月01日
  • 夢十夜 他二篇

    Posted by ブクログ

    こんな夢を見た・・・というフレーズで始まる不思議な話し。全体的にホラー要素が強かったように思える。夢というのはあいまいで、だからこそ面白く。その無軌道な進行が物語に奥行きを持たせ、さらに不思議な迷宮の中をさ迷うような感覚を再現するのだ。特に、3夜の子供を背負う父親の話しが好みだった。後半、いきなり百年前に盲人を殺した話しになるのが怖い。7夜の行先不明の船旅行の話しは、明治時代の人たちの時代背景をよく表していると思った。

    0
    2019年08月14日
  • 夢十夜 他二篇

    Posted by ブクログ

    こんな夢を見た。

    そこから始まる夢のお話を10話。

    夢のお話なので摩訶不思議。ここに何か意味やメッセージがあるのか、よくわからない世界です。

    0
    2019年02月07日
  • 硝子戸の中(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    漱石を、こんなに身近に感じたのは初めて。読んでよかった。もっと早く読めばよかったのかもしれないが、若い頃に読んでも、この随筆を面白くは感じなかったように思う。

    漱石が晩年、病気がちになってからの随筆。過去や懐かしい人を振りかえる内容が、とても多い。年齢を重ねた今だからこそ、漱石の寂しさもなんだか共感できて、しみじみ味わえる本のように思う。

    漱石を訪ねてきた読者や知人、学生にたいして、とても丁寧に誠実に接していたことがよくわかった。こういうまじめな誠実な人だったんだなあ。

    死にまつわる話題も多く、なんだか今にも世を去りそうな、儚げな随筆。しかしこのあと「道草」「明暗」を書いた、というのはち

    0
    2019年02月04日
  • 吾輩は猫である

    Posted by ブクログ

    この小説のはじめあたりで、吾輩が「言語道断」を「言語同断」と言っているのです。
    最初、誤植かと思いました。漱石ともあろう人が何故?
    やがて、ある時、腑に落ちました。
    これは猫が語っているのですよね、だから、これでいいのですね。

    0
    2019年01月28日
  • 三四郎

    Posted by ブクログ

    三読目
    読むたびごとに面白い
    題材の解釈とか小説意図を読み解こうと思っているかたがたは
    国語のテストでも作っているのだろうか
    ただこの文の芸を楽しむのみ
    また5年後くらいに読もう
    それにしてもこれが\420に対し本の値段と中身が比例するとしたら恐ろしいことに

    0
    2019年01月12日
  • 虞美人草(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    幾度と無く挫折してきた虞美人草。初めて読み切った感想は「私は大人になった」。少なくとも難しい言葉に惑わされることなく表現の意味するところと文脈を読み取れる程度には。漢文と日本文化の素養に溢れた流麗な言葉遣い素晴らしいですね。

    舞姫やこころと同じく、頭が良いけれど優柔不断な男が八方美人をして思いを断ち切るのを躊躇っているうちに、周りの人間が可哀想な思いをする(もしかしたら当時の人は高慢な女に降った罰に拍手喝采なのかもしれないが今は自立して美しく賢い藤尾の何が悪い)ので、小野を許すことはできないですが、女性に象徴される「文明」と「伝統」の間で揺れ動く文明人として小野くんは苦悩していたのでしょう(

    0
    2018年10月17日
  • 坊っちゃん

    Posted by ブクログ

    言わずと知れた夏目漱石の有名作。
    処女作「吾輩は猫である」が好評を得て、一般的にはその次に発表した小説です。
    無鉄砲で短気で喧嘩っ早く、両親から冷たくあしらわれて育った主人公は、唯一、下女の清にだけたいそう可愛がられ、清から「坊っちゃん」と呼ばれて育ったのですが、物理学校の卒業後、四国の中学校で数学教師として赴任することになる。
    赴任先の中学校で起きた騒動について、坊っちゃんが語り手として書かれたものになっています。

    学校を舞台とした教師が主人公の物語です。
    こういった舞台設定だと、通常生徒といざこざがあって、その後和解し、そして感動の展開なんかがありそうなものなのですが、本作はそういう話で

    0
    2018年10月09日
  • 彼岸過迄(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    【何気なき,由々しき事事】定職に就かず,何か心に面白きことはないかと日がな考えながら過ごす敬太郎。そんな男の元に現れては去っていく人々の語るところから,世の中を透かし見て得るに至った思いを著した小説作品です。著者は,日本近代を代表する作家の夏目漱石。

    いくつかのエピソードと言っても良い話が収められているのですが,自分が特に興味深く読んだのは「須永の話」。煎じ詰めれば男女の恋仲の話なのですが,須永という人物が女性に叶わぬ恋をしているのではなく,叶わない恋に苛まれている自分を恋しく思っているのではないかと穿って(?)読み取ってしまいました。

    〜要するに人世に対して彼の有する最近の知識感情は悉く

    0
    2018年09月17日
  • 倫敦塔・幻影の盾(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    初めて読んだのは19歳(遠い目)あの時に読んだ、幻想がちで胃痛(真似した訳でなく、高校時代から胃カメラ飲んでた正味の胃炎持ちだった)持ちの私が、勝手に漱石に親近感を感じて読んで読んで読みまくった中で、特に共感してしまった作品。まぁ、ウルトラ有名作家の有名作なので細かい説明はしませんが、イギリス留学中にロンドン塔に行った漱石の旅幻想妄想エッセイのようなもんです。冒頭からロンドン塔の見物は一度に限ると思うと言い切ってしまったのは、なんでなのかというのが読み進めば理解できる。やっぱり漱石ってヲトメだなぁ、、と思いますねぇ。

    0
    2018年09月12日
  • リライトノベル 坊っちゃん

    Posted by ブクログ

    夏目漱石の「坊っちゃん」をあまり意識しないほうがいいかも。これを読んでから、実際の「坊っちゃん」はどんな話か読んでもらいたい。
    周囲の視線を気にするお年頃の中学生。個性豊かな先生たちと過ごす学園生活。

    0
    2018年08月22日
  • 樋口一葉 たけくらべ/夏目漱石/森鴎外

    Posted by ブクログ

    いやはや、これは。
    はぁぁあ。
    なんとも。

    いいっ!

    カーソン・マッカラーズの「結婚式のメンバー」のあとがきで、「たけくらべ」を思い出した。だなんて村上さんが書いてたもんだから、気になって気になって文庫をペラペラとめくってみたんですが、原文はもとより、口語訳でさえなんだかちんぷんかんぷんと思ってたところ、池澤夏樹編の日本文学全集で、川上未映子が訳してるって聞いて、そりゃぁ好きだわきっとと思い、このかわいいピンクの全集を手にしました。
    それがほんとに私にしっくりピッタリ!だって川上未映子の「乳と卵」も、「先端で、さすはさされるわ…」も面白いねと思ってたから、そりゃもう楽しめたし、好きだったし

    0
    2018年08月19日
  • 坑夫(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    実在の人物の経験を基にした作品と聞いた。無知と無鉄砲さ、生死に対しての軽さが、この若さのリアルで、いつの時代も人間というものは変わらないのかもと思わされた。心は固形体じゃないと考えているところなんか、とても共感した。
    暗い坑の中で1人考えるところが印象的だった。
    周りにいくら教えられても、自ら経験していく順序を追わないと答えの出せない気持ちは分かる。この、東京に帰ったという事実だけ淡々と最後語られるところが、主人公が人間を知り社会を知り大人になったということを感じさせる。
    サラッと終わったのに不思議な余韻がある。

    0
    2018年06月20日
  • 彼岸過迄(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    語り手が変わっていく独特のスタイル。
    語り手であり聞き手にもまわる主人公がいますが、ストーリーやテーマの中心になるのは、その友人だと思います。

    夏目漱石好きなだなあ、と私が感じるポイントが存分に表れています。人間の内面が本当によく描かれています。そしてそのいちいちに、そういう気持ちわかるよ、と言ってしまいそうになるのです。

    この時代は美しい。
    個人の内面が、他者あるいは世間にいまほど影響されることはなかったでしょう。それだからこそ、内面を変容させることは困難で、彼らのように自分でどうにかするしかなかった。そこに苦しさと美しさがあるように、私には思えました。

    0
    2018年05月27日
  • 夢十夜 他二篇

    Posted by ブクログ

    正統派ブンガク
    かかった時間は…こまぎれに読んだのでわからない

    「夢十夜」「文鳥」「永日小品」が収録されている。まあ購入したのは「夢十夜」でも読んでみるかな、と思ったからだが、「永日小品」がものすごくよかった。

    思えば私にとっての夏目漱石は「吾輩は猫である」が始まりだった。小学生の自分にとってさえ、作品全体に流れる、なんとなく対象と距離をおく視点や、逆に対象に没頭する視点、そして日常や光景の切り取り方にユーモアのようなものを感じ取ったことを覚えている。

    「永日小品」はまさに、その「吾輩」の面白さと相通ずるものであると思う。それぞれの断片が、どこかもの悲しく、というか皮肉めいて描かれながら

    0
    2018年05月19日
  • 道草(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    金のこと、新しい命のこと、代わりに死にゆく命のこと、切っても切れない縁のこと。大人になると現実味を帯びて絡んでくる、逃れられない事象に頭がクラクラする。
    色んな厄介ごとが降りかかってくるが、それをかわしながら、どこかで自分を納得させ諦めながら生きていく。
    後半の健三の言葉の意味を考えてしまう。事実はいつまでも消えないし現実は地続きなのかもしれない。

    0
    2018年05月11日
  • 硝子戸の中

    Posted by ブクログ

    表題のエッセイは、作家の内省的な思考の結露だが、明治150年経た今でもうなってしまうほどの読みごたえはある。当時からめんどうくさい読者はいたのだな。

    0
    2018年04月12日
  • 硝子戸の中(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    夏目漱石晩年のエッセイ。
    解説に詳しく書いてありましたが病気をしながらも
    何とか生き長らえている自分に対比して
    いつの間にか亡くなってしまう知人を思い
    生への執着について哲学的に述べているところが印象に残りました。

    また漱石の生い立ちや日々の生活が垣間見えて
    親しみを感じました。

    それにしても漱石は思慮深く、その考えを的確な表現を
    用いて述べているので理路整然としており
    その頭の良さを再認識させられました。

    個人的には人間は死ぬまで自分は死なないと思っている
    みたいな文章の部分が特に印象深く残っています。

    0
    2018年03月17日
  • 吾輩は猫である

    Posted by ブクログ

    苦沙弥先生のような自若の中に天然を併せ持った性格は個人的にツボだった。そこに迷亭の飄々とした性格が合わさると尚面白い。

    高度な教養から高度な洒落が放たれて、反応できない所が多過ぎたが、漱石の俗人を寄せつけない天才肌を感じられて面白い。

    猫に人間哲学を啓蒙された気分になった。人間を皮肉っているが厭味がないのは、それが至極的を射ているからだと思う。
    100年以上経っても人間の本質は変わっていない、だからこそ色褪せず支持される作品だと感じる。

    0
    2018年02月19日