夏目漱石のレビュー一覧
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たけくらべ読み終えたところ。樋口一葉を読んでいなかった(日本文学をなんとなく敬遠していた)自分の愚かさを呪う。なんだこの瑞々しさ。おっとりした、それでいて景色のわかる気持ちの持っていかれる文運びと表現(これは現代語訳の賜物かもしれないが)。あー、、、、とにかく今日読めてよかった。
三四郎読み終えた。NHKの100分de名著の漱石特集を観てうっすら冒頭は知っていたけども、そこからの印象とは違くなっていって。とても良かった。これも繰り返し読みたい。三谷幸喜さん演出の漱石を題材にした演劇、ベッジ・パードン(野村萬斎さん主演)を思い出しつつ、漱石自身の思想はどこかと想いつつ。
青年、終えた。森鷗外 -
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【兄さんがこの眠りから永久覚めなかったらさぞ幸福だろうという気がどこかでします。同時にもしこの眠りから永久覚めなかったらさぞ悲しいだろうという気もどこかでします】(文中より引用)
知識人の一郎を兄に持つ二郎は、旅行先でその兄が妻に不信を抱いていることを知る。心の内の疑いを晴らすため、一郎は二郎に対し、彼女と旅行に出て欲しいと頼み込むのだが、一夜を過ごした二郎は兄に結果を報告する時宜を逸してしまい......。著者は、近代日本を代表する作家・夏目漱石。
焦点が当てられる登場人物がパートによってずいぶん異なるため、どこに主眼を置くかでずいぶんと印象が異なってくるのではないかと思います。やはり圧 -
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(2018年2月のブログ内容を2020年11月に転記したものです)
夏目漱石は英文学を専攻し、学校は出たものの、文学とは何かということをつかめず、悶々とする日々を送っていました。幸いにも教師の職にはありつきましたが
“「その日その日はまあ無事に済んでいましたが、腹の中は常に空虚でした。空虚ならいっそ思い切りが好かったかも知れませんが、何だか不愉快な煑え切らない漠然たるものが、至る所に潜んでいるようで堪らないのです。」。”
そして、ついにはロンドンに留学したが、分からない。しかし、そうしているうちについに分かったのです。「文学とはどんなものであるか、その概念を根本的に自分で作り上げるより外 -
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ネタバレ夢の中の話。
「こんな夢を見た。」から始まる第一夜。
百年目に合うから百合の花。文章は余韻が残る言葉が散りばめられていてまさに夢のように幻想的。関係を曖昧にすることによって女の涙の解釈が分かれるところが技巧的。
第三夜。
民俗学に見られる民間伝承、「こんな晩」パターンの類型。不気味としか言いようがない。「ちょうど百年」と出てくるが第一夜との関係性があるのかは謎。
第七夜
対象をつきはなして見ている。自殺者の視点に立って心情を描写している点において、類型的なものが見られないため何か伝えたいことがあったのか。
なんとも言えない、考えさせられる、でもわからない
謎に包まれたような、味のないも -
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『漱石文明論集』が非常に面白くて、続いて読んだ文芸論集は、いつか投げだしてしまったままだった。
改めて読み終えて、登録するにあたって、文明論集とのレビュー数の差にちょっと笑ってしまった。
必要があって読み返したのだが、漱石が明らかにしたいと意気込んだ「文学論」のほんの端っこを齧っただけでも、面白い。
小説家には学問がいる。
実際的な問題を、人を描こうと思ったら、単に表現がうまければ良いというものではない。
思想が必要で、でもそれをちゃんと真として書き得ないといけない。
真ならば真で、なんでもあるがままを描写すれば良いというわけでもない。
人の心に残ること、人の心を動かすこととは何かに触れ -
購入済み
この本は漱石なのです。
漱石は「自己本位」という四文字を発見して、すくわれました。私も頭の中がぐちゃぐちゃになったら、この作品をよみ、漱石の言葉を聞きます。この本を読んでいる間、漱石はまるで今この世にいきているようなパワーを与え続けてくれます。おそらく、漱石の魂がこの本に込められているからだと思います。そういった意味で、彼は不死なのです。この本とこの思想がある限り。
ちょっと匂わせたくらいにして、後は皆様に読んでもらいましょう。これは生きている意味を問う傑作です。ご自身でご覧あれ。 -
ネタバレ 購入済み
夏目漱石が好きなら買い
夏目漱石ファンなら笑えること請け合いのゾンビバトル+旅情漫画。
1巻ではこころ、門、坊っちゃん、吾輩は猫であるのパロディキャラが出てきます。特に坊っちゃん前後編はキャラ重視で面白いです。
ただし若干グロ多し。冷酷な独裁者と化した赤シャツとのバトルはなかなかの迫力でした。
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ネタバレ(個人的)漱石再読月間の12。残すは3。
初読は高校生の時だと思うが、当時は哲学書や思索的なものが好きで、この作品もとても面白く読んだ記憶があるのだが…いやこれは高校生には無理でしょ!特に男女、家族、夫婦の問題は時代を超えて無理。齢を重ねてから読むべし。
後半の兄の友人の手紙は、漱石再読を始める直前に読み返した埴谷雄高「死霊」の三輪4兄弟を思い起こさせた。思索を重ねに重ね、狂うか、死か、宗教しかないと苦しむ兄。
軽薄な父とその性質を受け継いだ語り手である弟の方が生きやすい。思索的であるとはなんと生きづらいことか。
…自分が本来好きな読書の形とは何なのか、それを考えることができて、再読月間