夏目漱石のレビュー一覧
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ネタバレ夏目漱石先生が病で亡くなる5年前に各地で行った講演を主にまとめている。
夏目漱石先生は小説の執筆だけでなく、講演もされていたのはちょっと驚きだったが、これがとても面白い。
講演の中に出てくる謙遜や周囲を引き立てる話もユーモアに溢れ、話の導入は分かりやすくも、話す内容は明快だが斬新で、100年以上前の社会のみならず、今にも通用する事ばかりだった。
講義の断片だけ見ても、当時の社会で余程愛された人だったんだなと感じられる。
講義は6講義に分けられ、主たる内容は以下
『道楽と職業』
・自分中心に行うのが道楽、他人中心に行うのが職業
・文明が進むにつれ、仕事は分業化し断絶してくる
『現代日 -
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ネタバレ後期三部作の一つ目。主人公の敬太郎がいろんな人の話を聞いていく話。
もう面白かった‼︎ 最初のほうは「何じゃこりゃ…」といった感じで、なかなか読み進められず、夏目漱石のせっかくの作品なのに好きじゃないわと周りにも言っていたくらい、もう義務感でじりじり読み進めてたんだけど、須永くんとか千代子ちゃんとかの話が出てきたあたりで止まらなくなっちゃって、最終的には読んで大満足の作品になった。須永くんの、なんか内気な一人で考えて一人でうじうじして一人で怒って一人で完結しちゃうとこなんかは自分にもこういうとこあるよなあ…と自分を振り返らずにはいられなかったし、須永くんと千代ちゃんがまとまらないのには切なく -
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夏目漱石(1867-1916)の後期の長編小説、1914年。 所謂後期三部作の二作目で、『こころ』へと続くことになる。
生きていく人間を苦しめるこの世界の厳粛な事実というのは、根本的にはただ四つだけだと思う。①人間は必ず死ぬということ(有限性)。②人間は時間を戻せないということ(不可逆性)。③人間は他者の内面を知り得ないということ(不可知性)。 ④人間は自己を知るということがいかなる事態かを知り得ないということ(自己関係性)。
このうち、本作が扱う主題は③の苦悩である。
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他者の気持ちを知ること、他者の気持ちを操作すること。これらは理性の限界を超えている。他者は理性にとって予め到達不 -
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屈折した「先生」の話
書生である「私」は「先生」に心惹かれて交流を始める。謎めいた先生の過去は最後に遺書として明らかになるもので、それまで不思議で仕方なかった。面白かったです。
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面白い!
明治の知識人階級の男女の四角(五角?六角?)関係であり、家や財産の相続、親の介護、若者特有のプライド、職業的マウンティング、恋愛と結婚、自我と世間体、本音と建前などなど、話自体はまあ渡る世間とかその辺のベタなホームドラマとそれほど変わらないはずなのに、なぜこれほどまでにスリリングでリアルなのか!?と考えるに、ストーリーテリングとしての純粋な面白さに加えて、普遍的な人間心理に対する漱石の鋭すぎる洞察と描写。それに尽きる。
特にそれまでずっと表面上は穏やかに行儀よく、しかし水面下ではハイコンテクストな湾曲表現による高速パンチと寝技の応酬を繰り広げていた人たちが、クライマックスで突然全 -
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ネタバレ久しぶりに読むと、こんなにも美しく面白い話だったかと驚いた。後期3部作の、人間の本質に苦悩する重苦しさとは全く別の、瑞々しく美しい情景描写に惹かれる。三四郎と美禰子の、互いに意識するかしないかの心の通わせ方、距離の感じが素晴らしい。最も印象深いのは雨宿りのシーンで、情景が目に見えるような透き通った美を感じる。
多分、美禰子は三四郎に心惹かれるものはあったのだと思う。ただ、プライドか何かは分からないが素直にその気持を認められず、どっちつかずの態度を取らざるを得なかったのかと。三四郎がお金を返そうとしても中々受け取らなかったのは、無意識に繋がりを保っておきたかった表れではなかろうか。最後にお金を受 -
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不思議なお話
●とにかく凄く短い物語り
●教科書に載っている有名人もの
活字の苦手克服の為、上記2点を基準に選んだこの物語
読むと漫画のように頭の中に場面がするする浮かんでくる
読み易いからだろうか
1年に1度くらいの頻度で「読みたいな」と本棚を探してしまう本
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ネタバレ 購入済み
すごくよい。
著作権の期限が切れていてなのか分からないが、明治時代の文豪の一人である夏目漱石の作品を無料で読めるのはかなり嬉しい。まだ、半分以下しか読んでいないが、主人公の不器用ながらも純粋な態度を貫き通すところが、いとおしくもうらやましくもある。
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たけくらべ読み終えたところ。樋口一葉を読んでいなかった(日本文学をなんとなく敬遠していた)自分の愚かさを呪う。なんだこの瑞々しさ。おっとりした、それでいて景色のわかる気持ちの持っていかれる文運びと表現(これは現代語訳の賜物かもしれないが)。あー、、、、とにかく今日読めてよかった。
三四郎読み終えた。NHKの100分de名著の漱石特集を観てうっすら冒頭は知っていたけども、そこからの印象とは違くなっていって。とても良かった。これも繰り返し読みたい。三谷幸喜さん演出の漱石を題材にした演劇、ベッジ・パードン(野村萬斎さん主演)を思い出しつつ、漱石自身の思想はどこかと想いつつ。
青年、終えた。森鷗外