夏目漱石のレビュー一覧

  • 行人(新潮文庫)

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    知識人の幸せは難しいなぁ。漱石をずっと順を追って読んでるけど、男と女、古い価値観と新しい価値観といった単純な二項対立じゃなくて、行人は肉親の家族や夫婦でありながら理解できない他人の精神の作用と苦悩みたいなものが書かれていて、文学として重厚に感じる。昔の交流と他人への影響力があると思っていて、でも深くは考えられない父、現代的だけど鉢植えの木である嫂の直、気難し屋なだけでなく、碁を打つのは苦痛だが逆に碁を打たずにはいられない、漠然と苦しくもがき続ける兄、といった人間の性格と考えが本当に冷静に正確な目で書き表されている。
    こういうのを読める歳になったのかなと思いました。

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    2022年04月13日
  • 漫画 こころ

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    圧倒的画力でした!!
    そして、BL作家様が漫画に描いてくださったからこその私的には別の観点というか、こう読めるのか!という発見もありました。
    小説版にチャレンジしてみて、自分がどのように感じるか楽しみです。

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    2022年03月20日
  • 乙女の本棚8 夢十夜

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    「乙女の本棚」シリーズ。夏目漱石『夢十夜』とイラストレーター・しきみ、編。
    もともと『夢十夜』が好きなのだけど、改めて、この企画には、ピッタリの作品だと思った。
    しきみさんの絵も素敵で、小説の雰囲気と合っているな、と。

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    2021年12月10日
  • 坊っちゃん

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    夏目漱石『坊っちゃん』新潮文庫。

    何度目かの再読となる。最近、関川夏央と谷口ジローの共著『『坊っちゃん』の時代 』を第一部から第五部までを再読し、後書きと解説で関川夏央と川上弘美が揃って『坊っちゃん』は哀しい小説だと評していたのを読み、内容を再確認したくなった。

    因みに最初に『坊っちゃん』を読んだのは小学校低学年の頃である。父親が会社帰りに毎月1冊ずつ刊行の度に購入してくれた世界の文学なる分厚い全集に収録されていたのだ。子供向けの全集なので、平易な文章で書いてあったと思う。その後は何度か文庫本でも読んでいる。

    主人公の坊っちゃんは、兎にも角にも何処までも一本気で融通の効かぬ反骨精神の塊の

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    2025年10月31日
  • 門(新潮文庫)

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    門の先に何が見えたのか。

    遺恨を残した友人との過去か、
    睦まじい夫婦の未来か...

    宗助は優柔不断故に、門を通る人ではなく、その前で立ち竦む人である。それでも労苦を受け入れ、日々対峙している姿勢は現代の我々にも通底する。

    春の兆しが夫婦の日常を優しく慰めた。

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    2021年10月28日
  • 硝子戸の中(新潮文庫)

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    病に臥す。
    硝子戸を隔てた内と外。
    そこは生と死の暗喩ではないか。
    「死は生より尊い」は建前であり、本音の死生観は他にある。母との記憶、人々との回想は、生への後悔・執着とも云える。
    「雲の上から見下して笑いたくなった..」
    作者の自我が開け放たれた瞬間だった。

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    2021年10月28日
  • 吾輩は猫である

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    毎晩スタバで少しずつ、3ヶ月以上かかってやっと読み終えました。

    (私にとっては2021年の読書10冊目)
    (読もうと思ったキッカケは、内田百閒先生が心酔していたから)
    (夏目漱石の作品なので、岩波を選んだ)

    全体の印象としては、登場人物ご一同さ、皆さん饒舌というか、多弁で、まぁよく語ること語ること。
    そのおかげで、だいぶ語彙が増えた気がします。

    明治38年(1905年)から翌年にかけて書かれた作品だから、勝ったばかりの日露戦争に関連して色々な単語が出てきます。
    (旅順が落ちたので市中は大変な景気だとか、征露2年目とか、乃木希典、バルチック艦隊、東郷平八郎とか)

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    2021年10月20日
  • 私の個人主義

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    ネタバレ

    夏目漱石先生が病で亡くなる5年前に各地で行った講演を主にまとめている。

    夏目漱石先生は小説の執筆だけでなく、講演もされていたのはちょっと驚きだったが、これがとても面白い。

    講演の中に出てくる謙遜や周囲を引き立てる話もユーモアに溢れ、話の導入は分かりやすくも、話す内容は明快だが斬新で、100年以上前の社会のみならず、今にも通用する事ばかりだった。

    講義の断片だけ見ても、当時の社会で余程愛された人だったんだなと感じられる。

    講義は6講義に分けられ、主たる内容は以下

    『道楽と職業』
    ・自分中心に行うのが道楽、他人中心に行うのが職業
    ・文明が進むにつれ、仕事は分業化し断絶してくる

    『現代日

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    2021年10月03日
  • 彼岸過迄(新潮文庫)

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    ネタバレ

    後期三部作の一つ目。主人公の敬太郎がいろんな人の話を聞いていく話。

    もう面白かった‼︎ 最初のほうは「何じゃこりゃ…」といった感じで、なかなか読み進められず、夏目漱石のせっかくの作品なのに好きじゃないわと周りにも言っていたくらい、もう義務感でじりじり読み進めてたんだけど、須永くんとか千代子ちゃんとかの話が出てきたあたりで止まらなくなっちゃって、最終的には読んで大満足の作品になった。須永くんの、なんか内気な一人で考えて一人でうじうじして一人で怒って一人で完結しちゃうとこなんかは自分にもこういうとこあるよなあ…と自分を振り返らずにはいられなかったし、須永くんと千代ちゃんがまとまらないのには切なく

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    2021年09月11日
  • こころ

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    本を好きになったきっかけの一冊。
    教科書にも載ってて授業で詳しくやってたからか内容を少し理解出来たような出来ないような。
    それでも読む度に違う感想がでる。私の中で。

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    2021年09月02日
  • 行人(新潮文庫)

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    夏目漱石(1867-1916)の後期の長編小説、1914年。 所謂後期三部作の二作目で、『こころ』へと続くことになる。

    生きていく人間を苦しめるこの世界の厳粛な事実というのは、根本的にはただ四つだけだと思う。①人間は必ず死ぬということ(有限性)。②人間は時間を戻せないということ(不可逆性)。③人間は他者の内面を知り得ないということ(不可知性)。 ④人間は自己を知るということがいかなる事態かを知り得ないということ(自己関係性)。

    このうち、本作が扱う主題は③の苦悩である。



    他者の気持ちを知ること、他者の気持ちを操作すること。これらは理性の限界を超えている。他者は理性にとって予め到達不

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    2021年08月18日
  • 思い出す事など 私の個人主義 硝子戸の中

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    ネタバレ

    「私の個人主義」かの大文豪漱石が、終末期に学習院大学で講演会をした文字起こし。他人本位でなく自己本位の生き方の重要性を説き、義務心を持っていない自由は本当の自由ではないと語る。懊悩を赤裸々に講演してて意外だった。あと、漱石って結構謙虚。何度も読みたい。

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    2021年08月08日
  • 吾輩は猫である

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    ある意味では至高。

    猫ちゃんのひとり語りです。
    途中で語るのに飽きてカマキリ狩りに行ってしまったり、自由できままでのんびりな名もなき猫。

    猫の視点から見た、飼い主やその友達は皆んな個性的で、みんながみんな中に生きています。
    難しい言葉選びも多いのですが、一度慣れてしまえばコメディ映画を観ているような感覚で楽しめる作品かと思います。

    #ほのぼの #萌え #笑える

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    2021年08月01日
  • 坊っちゃん

    購入済み

    無鉄砲

    主人公である『坊っちゃん』はとても魅力的です。
    あ、こういう人いるなぁ
    と思わせてくれるような、快活さと優柔不断さと臆病さと勇敢さが一まとめになったような、とても人間らしい主人公だと思います。
    どこにでもいそうな人だからこそ逆に新鮮で、いつまでも読み伝えられている作品なのかもしれません。

    #カッコいい #笑える #アツい

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    2021年08月01日
  • こころ

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    ほんの一瞬の気の迷いで一生悔やむ事になる。
    人を傷つける事と人を愛する事の辛さや重さを感じる本だった。

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    2021年07月29日
  • 小説 こころ

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    共感できる登場人物もおらず、時代背景も違ってピンとこない事柄が多いにも関わらず、風景や人物像の描写が豊かで、脳内の映像化が止まらなかった

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    2021年07月11日
  • こころ

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    高校の時に教科書で出会ってから数年おきに読み直してるけど歳をとるにつれて感じ方が全然変わってすごい
    先生と同じくらいの歳になった頃にまた読んでみたい

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    2021年06月30日
  • 坊っちゃん

    購入済み

    原作と別物として楽しめます。

    大和田先生の作品で、主人公が女の子という時点で、原作小説の筋をほぼ忠実に
    なぞっているとはいえ別物と考えてます。まあ大和田先生だから購入しましたが。
    大和田先生の大魔法峠シリーズのファンなので、大変痛快で面白い作品でした。
    もちろん原作も読んだことがありますが、もう古典といえる作品で、これを忠実
    にコミカライズしたと思える作品は本ストアでも何冊かありました。
    別に原作にこだわらず、肩のこらない娯楽として、面白い漫画を読みたい方には、
    本作は大いにアリだと思います。

    #アツい #笑える

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    2021年06月16日
  • こころ

    ネタバレ 購入済み

    屈折した「先生」の話

    書生である「私」は「先生」に心惹かれて交流を始める。謎めいた先生の過去は最後に遺書として明らかになるもので、それまで不思議で仕方なかった。面白かったです。

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    2021年06月06日
  • 虞美人草

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    ネタバレ

    表現が難しくて理解できないところも多いけれど、
    不思議と美しい文章だと感じられる。

    調べながらだと読み進められないので、
    なんとなくで読み進めて3回読みました。

    人間関係の構図はわかりやすく、
    心情や状況の描写に集中できる。

    自分のために、他人を犠牲にして生きるな。
    知識だけではなく、情をもて。

    そう言われているような気がした。

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    2021年06月02日