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文豪漱石は、座談や講演の名手としても定評があった。身近の事がらを糸口に、深い識見や主張を盛り込み、やがて独創的な思想の高みへと導く。その語り口は機知と諧謔に富み、聴者を決してあきさせない。漱石の根本思想たる近代個人主義の考え方を論じた「私の個人主義」、先見に富む優れた文明批評の「現代日本の開化」、他に「道楽と職業」「中味と形式」「文芸と道徳」など魅力あふれる5つの講演を収録。
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Posted by ブクログ
『私の個人主義』 自己本位と個人主義について 「もしどこかにこだわりがあるなら、それを踏潰すまで進まなければ駄目ですよ。」 「だからもし自分のような病気に罹った人が、もしこの中にあるのならば、どうぞ勇猛にお進みにならん事を希望して已まないのです。もしそこまで行ければ、ここにおれの尻を落ち着ける場所が...続きを読むあったのだという事実を御発見になって、生涯の安心と自信を握ることが出来るようになると思うから申し上げるのです。」 個人主義と国家主義は対立するものではない 党派主義とは対立するかもしれない 義務が附着していない自由は存在しない 他者の邪魔をしない 三宅雪嶺の例 背後に人格があってこそ、個性と権力と金力を正しく活かすことができる 『道楽と職業』 職業は他人のために行う でもその分の対価をもらうため、己のためでもある 他人のためにする仕事の分量=己のためにする仕事分量 他人本位、厭なこともやらねばならない 道楽 科学者哲学者芸術家など 自己本位でなければ到底成功しない 諸君が本業に費やす時間以外の余裕を挙げて文学書をお読みにならんことを希望するのであります。 元来文学上の書物は専門的の述作ではない、多くの一般の人間に共通な点について批評なり叙述なり試みたものであるから、職業の如何にかかわらず、階級の如何にかかわらず赤裸々の人間を赤裸々に結びつけて、そうしてすべて他の墻壁打破するものでありますから、吾人が人間として相互に結び付くためには最も立派でまた弊の少ない機関だと思われるのです。 『現代日本の開花』 定義の話 活力節約(職業、資本主義的なもの?) 活力消耗(道楽、スローライフ) この二種が入り乱れて開花する 開花の結果生活は楽になったのか? 生活ははなはだ苦しい 苦痛の種は変わったが程度はそんなに変化していないのでは 開花の産んだ一大パラドックス 日本は西洋の開花に影響された外発的な開花 江戸までは内発的に展開してきたのが、急に自己本位を失った モーバサンの小説 夫の不貞に怒って、宣言通り窓から飛び降りた 夫は妻の貞節への疑いが晴れて熱心に看病した 取り返しのつかない残酷な結果ではあるが、こうならなくては懐疑は解なかったとといえる 神経衰弱にかからない程度において、内発的に変化してゆくがいいだろう 『中味と形式』 精神状態が良くなかったのもあるのかあまりきちんと理解できなかった 形式と中味は矛盾を孕むもので、形式だけを見て一纏めにしたり、善悪をつけたりするのは有益ではない 形式にも無論意味はあるが、中味によって形式が変わることもある 飛行機の理論=形式ができても、実際に自分が乗って飛ぶ=中味をだますのはまたわけがちがう 『文芸と道徳』 商館の手代とかいって、大阪の人々はウケたんだろうか(あとで貴方方が笑って聞いているという部分があるのでウケているんだろう) 道徳について 昔は理想がカチッと決まっていて、それを守れないものは切腹だったが、今は科学の発展もあり寛大になった 善悪混じったものを受け入れる土壌ができた また自分の弱点を隠さず自ら晒すようになった 昔の道徳と浪漫主義、新しい道徳と自然主義 --- 他人本位、職業、活力節約、外発的、昔の道徳、浪漫主義 自己本位、道楽、活力消耗、内発的、新しい道徳、自然主義
夏目漱石が学習院大学で講演した内容をまとめた本。漱石自身が悩み抜いた人生について、わかりやすく伝えている。自分に刺さる部分が多い。 教師に向いてないのに教師の職に就いて、心の中は不本意なことをしているとなんだか煮え切らない気持ちでいっぱいなところも、悩んで書物を読み漁るところも自分と重なる。 結...続きを読む局、漱石はこうした懊悩を経て、自己本位の4文字を手にし、自分で概念を作り上げる必要があることを認識し、ここに目指すべきところがあったと自覚していく。 自分も今まさに悩み抜いているのであるが、漱石のように自己の道を切り開いていけるのかと考えさせられた。数年後の自分と比較して、答え合わせをしたい。
何度読み返しても、面白い。 「道楽と職業」 「現代日本の開化」 「中味と形式」 「文芸と道徳」 「私の個人主義」 身近な事柄や体験などを盛り込んで、掴みが良く、独創性にとんだ講話が次第に深い内容になって行く展開が素晴らしい。 高校時代に、漱石に講話してもらいたかった。 現代社会にも通ずる所がある...続きを読むので、多くの方に読んで欲しい。
「もしあなたがたのうちですでに自力で切り開いた道を持っているかたは例外であり、また他(ひと)の後に従って、それで満足して、在来の古い道を進んで行く人も悪いとはけっして申しませんが、(自己に安心と自信がしっかり附随しているならば、)しかしもしそうでないとしたならば、どうしても、一つ自分の鶴嘴で掘り当て...続きを読むる所まで進んで行かなくっては行けないでしょう。 行けないというのは、もし掘りあてることができなかったなら、その人は生涯不愉快で、終始不愉快で、終始中腰になって世の中にまごまごしていなければならないからです。」本文より ためになる内容だった。 繰り返し読んで自分の中に落とし込みたい。
私の個人主義 著:夏目 漱石 紙版 講談社学術文庫 271 夏目漱石の講演をまとめたものであるが、かなり読みにくい。けっこう難渋しました。 複文、重文のかたまりであり、かなり時間がかかりました。 明治という、近代化を始めたばかりの日本にある、自立と開化の雰囲気がよいとおもいました。 気になった...続きを読むのは以下です。 ■道楽と職業 ・こと昔の道徳観や昔気質の親の意見やまたは一般世間の信用などからいいますと、あの人は家業に精を出す、感心だと褒めそやします。いわゆる家業に精を出す感心な人というのは取りも直さず真っ黒になって働いている一般的の知識の欠乏した人間にすぎないのだからおもしろい ・職業というものは要するに人のためにするものだという事に、どうしても根本義をおかねばなりません。人のためにする結果が己のためになるのだから、元はどうしても他人本位である。 ■現代日本の開化 ・要するに、2つの乱れたる経路、すなわちできるだけ労力を節約したいという願望から出て来る種々の発明とか器械力とかいう方面と、できるだけ気儘に勢力を費したいという娯楽の方面、これが経となり緯となり千変万化錯綜して現今のように混乱した開化という不思議な現象ができるのであります ・現代の日本の開化は前に述べた一般の開化とどこが違うかというのが問題です。 西洋の開化は内発的であって、日本の開化は外発的である。 ここに内発的というのは、内から自然に出て発展するという意味でちょうど花が開くようにおのずからつぼみが破れて花弁が外に向かうをいい、また外発的とは外からおっかぶさった他の力で已むをえず、一種の形式を取るのを指した積なのです ・もう一口説明しますと、西洋の開化は行雲流水のごとく自然に働いているが、御維新後外国と交渉を付けた以後の日本の開化は大分勝手が違います。 ・学者は解ったことを分かりにくく言うもので、素人は分からない事を分かったように呑込んだ顔をするものだから非難は五分五分である ■中身と形式 ・相手を研究し相手を知るというのは離れて知るの意でその物になりすましてこれを体得するのとは全く趣が違う。いくら科学者が綿密に自然を研究したって、必竟するに自然は元の自然で自分も元の自分で、決して自分が自然に変化する時期が来ないごとく、哲学者の研究もまた永久局外者としての研究で当の相手たる人間の性情に共通の脈を打たしていない場合が多い ・なおこの理を適当に申しますと、いくら形というものがはっきり頭に分かっておっても、どれほどこうならなければならぬという確信があっても、単に形式の上でのみ纏まっているだけで、事実それを実現してみない時にはいつでも不安心のものであります。 ・要するに、形式は内容のための形式であって、形式のために内容ができるのではないというわけになる。 もう一歩進めていいますと、内容が変われば外形というものは自然の勢いで変わってこなければならぬという理屈にもなる ・一言にしていえば、明治に適切な型というものは、明治の社会的状況、もう少し進んで言うならば、明治の社会的状況を形作るあなた方の心理状態、それにピタリと合うような、無理の最も少ない型でなければならないのです。 ■文芸と道徳 ・近年文芸の方で、浪漫主義及び自然主義、すなわち、ロマンチシズムと、ナチュラリズムという2つの言葉が広く使われてまいりました ・今日の有様では道徳と文芸というものは、大変離れているように考えている人が多数で、道徳を論ずるものは、分限を談ずるをいさぎよしとせず、また文芸に従事するものは、道徳以外の別天地に起臥しているように独り極めて悟っているごとく見受けますが、けだし、両方とも嘘である。 ■私の個人主義 ・自力で切り開いた道を持っていく方は例外であり、また他の後に従って、それで満足して、在来の古い道を進んで行く人も悪いとは決して申しませんが、しかしもしそうでないとしたならば、どうしても、一つ自分のつるはしで掘り当てる所まで進んでいかなくってはいけないでしょう ・第一に、あなた方は自分の個性が発展出来るような場所に尻を落ち付けべく、自分とぴたりと合った仕事を発見するまで邁進しなければ一生の不幸であると。 しかし、自分がそれだけの個性を尊重し得るように、社会から許されるならば、他人に対してもその個性を認めて、彼らの傾向を尊重するのが理の当然になってくるでしょう ・我々は、他が自己の幸福のために、己の個性を勝手に発展するのを、相当の理由なくして妨害してはならないのであります。 ・私のここに述べる個人主義というものは、決して俗人の考えているように国家に危機を及ぼすものでも何でもないので、他の存在を尊敬すると同時に自分の存在を尊敬するというのが私の解釈なのですから、立派な主義だろうと私は考えているのです。 目次 この本によせて 1 道楽と職業 2 現代日本の開化 3 中味と形式 4 文芸と道徳 5 私の個人主義 ISBN:9784061582712 出版社:講談社 判型:文庫 ページ数:170ページ 定価:660円(本体) 1978年08月10日第1刷 2018年04月17日第81刷改版発行 2020年09月15日第83刷
夏目漱石のことを偉大で凡人が理解の範囲外に押し切られるような人物だとどこか考えていましたが、自分が読んでも素直に納得できる(凡人にも理解ができる)発言を淡々と述べられる人物だということを知り、ただただ身近な存在に感じることができました。 他のものも手をつけて行きたいと思います
およそ100年前のスピーチとは思えないほど、今の時代に通ずることが多くて人生の指針にしたくなるような本だった。 何度も読み返したい
著者は1867〜1916まで生きた人ですが、現代でも通用する「バランス感覚」と「先見性」がある人だと思い、この本を読んで、めちゃくちゃ好きになりました。 とても参考になることが多く書いてあり、とてもいい本に出会えました! ぜひぜひ読んでみて下さい。
漱石が自分自身を見つけるまでの話。 100年以上前の講演にも関わらず、人間の本質を的確に捉えた言葉が私の心を勇気づけてくれる。漱石の悩みと自分の悩みがどこかで重なり、言葉の力で、何だかそれを乗り越えられるような光が指す瞬間があった。これこそ本を読む醍醐味。
夏目漱石の演説をその言葉遣いのまま文字起こししたもの。 漱石の言葉遣いの面白さを感じられる。 内容も現代に通じるところがあるので、なお面白い。YouTubeに朗読版があるみたいなので、それも聞いてみたい。
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