夏目漱石のレビュー一覧
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ネタバレ永日小品
現実味あるからか、情景の表現とかに目がいきやすく、良いなぁ…と素直に思う話が多かった。
思い出すことなど
タイトルが綺麗で、これ読みたくてこの本買った。
病床の心情を書き記してるから割と暗いものの、全体を通して感じるのはたくさんの感謝。
病をきっかけに今の自分を俯瞰したことによる気づきや、周りの人への感謝が惜しみなく書かれてる。連載なので内容かぶってるのかもやけど、お礼なんてなんぼ伝えてもえてですからね。非常に共感が多かった。
変な音
ホラーかと思えば、真相を聞くとなんともお互い様であって、最後の一文がめちゃくちゃ効いてる。
手紙
所々笑ってもうた。
解説の中にあった一文
バ -
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ネタバレ社会の掟ではなくて愛を選んだ2人の“その後”の物語。
読み終えて、なんとも言えない複雑な気持ちになったな。宗助もお米も愛し合っていて、仲がいい。そんな中、子供ができないところは同情して辛くなった。でも「この2人は不倫して結ばれた」という事実を思うと、なんとも言えない気持ちになる。
不倫をしたら、幸せになることは許されないのか。不倫をしたら社会からは閉ざされて、誰からも信用されなくなってしまうから、夫婦の2人で生きていかなきゃいけない。それはある種の“呪縛”のように感じられるね。
昔は好きでもない人と結婚しなきゃいけない人がたくさんいた。だから今の時代から見たら、昔の不倫は同情してしまう部分が少 -
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ネタバレ倫理と愛、そして手段としての死の関係について深く考えさせられた。作中の愛が想像以上のパワーを持っていることが興味深かった。
会えるかどうかも分からない先生を案じて、父の死を看取る前に家を即座に飛び出した私は考えものだった、自分なら血縁関係を優先すると思う。
先生の遺書を読んで私の心がどのように変わったのか、父の最期に立ち会わなかっただけの価値があったのか、遺産問題はことなきを得たのかなどの遺書後の物語も気になった。
最初に私が先生に対して、どこかであったような気がするという感じていたが、ただの気のせいだったのだろうか。精神的な繋がりがあったってこと? -
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ネタバレ・
こころ
著者| 夏目漱石
出版| 新潮社
発売日| 1952年 3月4日
「あの冷やかしのうちには、君が恋を求めながら得られないという深いの声がまじっていましょう」
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夏目漱石は、自己否定感とエゴイズムの権化を作り出した。
自殺するを殉死とする。
殉死が自責の念からの解放手段として使えてしまった。
解説にあった、漱石の自己の葛藤に対しての自己制裁がえげつないと思った。
先生の死は殉死として書かれる。
主君主体ではない、近代日本の人に向けての批判に〈殉死〉が使われるのは、もう効力を示さない時代遅れな手法だと漱石はわかっていた。それでも、漱石は明治天皇の死に続いた乃木大将 -
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ネタバレ『人間が嫌い』というよりは、雁字搦めになった自分自身を先生は嫌いになってしまったように思いました。
恋愛に友情に家族に仕事に…明治から令和へと時代は確かに変わりましたが、人の悩みの根源は変わらないですね。
学生時代には気付けなかった、人間の業を勝手に覗いた気分です。
先生の遺書は本当に文章が綺麗ですが、手紙で書かれているため都合良く語られているようにも見て取れました。
もし「私」が「先生」の所へいち早く駆けつけ、口頭でこのお話を聞けていれば、先生はどのように語られたのだろうと考えずにはいられません。
一概に先生が悪い、Kが悪いとは思えませんが…最初から最後までエゴに付き合わされたお -
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何度か脱落した本書ですが、ようやく読み終えることができました。話はそれなりに面白いのですが、次から次へとダラダラと続く感じが少しつらいところです。寝る前に少しずつ少しずつ読み進めていきました。登場人物たちのキャラがつかめてきて、ようやくスイッチが入った感じです。
「草枕」ほどではないですが、かなりの教養が問われる作品です。巻末の注釈とにらめっこしながら、何とか読み進めました。当時の読者はこれを注釈なしで読んでいたんでしょうか。感心します。
最後の方は後期の作品、例えば「こころ」にもつながるような話があります。Kや先生が自殺した、その理由はこの「吾輩は猫である」に書かれてあることがその一つな -
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「君、不二山を翻訳してみたことがありますか」と意外な質問を放たれた。
「翻訳とは……」
「自然を翻訳すると、みんな人間に化けてしまうからおもしろい。崇高だとか、偉大だとか、雄壮だとか」
主人公「小川三四郎」名刺には里見美禰子とあった。友人、佐々木与次郎、野々村先生、妹よし子、先輩、広田先生、原口さん画工、里見恭助。法学士だ。美禰子さんのにいさんだ。原口さんの絵の知り合い、三井さん
「彽徊家(ていかいか)」は、物思いにふけりながら、あちらこちらと行きつ戻りつする人(彽徊する人)を指す言葉です。
三四郎には三つの世界ができた。一つは遠くにある。与次郎のいわゆる明治十五年以前の香がする。すべ -
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「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。」
上記の有名な冒頭で始まる本書は、夏目漱石自身の体験をもとに、二週間ほどで執筆されたものだという。
物語はあってないようなもので、著者の「非人情」的芸術論が主な内容になっている。
この「非人情」の意味が明確に示されることはなく、主人公は非人情、非人情と言いながらも、当人にもその意味ははっきりとわかっていない様子。
著者もその主人公の矛盾を意識しているようで、自虐的に描かれている。
『吾輩は猫である』『坊ちゃん』『野分・二百十日』に続いて本作を読んだが、改めて夏目漱石は愛嬌のある人だと思った。