夏目漱石のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
表紙のあるものが、新潮とこれしか見当たらなかったが、私が読んだものは岩波であったように思う。
私はこの作家の書くものがなべて好きだ。
胃弱で、おそらく心痛から意を痛めたと推察される彼は、おそらくあの時代を集約した「近代人」のはしであり、それを文筆と言う形で表に現した数少ない人物の一人だった。
或いは、江戸を引きずり、或いは日本を否定し、或いは困惑のうちに影響を整理しきれず、西洋と日本を周知した上で、自己分析までをなして見せ、東洋を失わなかった彼の、その視線の鋭さと優しさに時折感嘆する。
私は彼の著作が好きだ。
彼の書くものは、ひかりもやみも含めて、とてもやさしい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレやりきれない、ひたすらやりきれない。
最初は、妻のことを気遣い、Kへの罪悪感を消化するのであれば、毎月の墓参りを続けつつ、Kの分まで長生きして妻を幸福にするのが筋では?と読みながら感じていた。
しかしどうも先生の語り口をみるに、Kを自殺させるに至った罪の自覚よりも、そうしてしまった自分の未熟さや浅はかさを恨んでいたり、Kの呪縛から解放されたいように思える。それならば最期に自分でケリをつけるという結論に至っても不思議ではないなと。
オカルトな解釈をしてみると、Kの幽霊が先生に取り憑いたのでは、という解釈もできる。特に、295ページの「私の胸には〜」から始まる、先生の行動を強制したり、縛りつけ -
Posted by ブクログ
智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。
これまた日本文学史上に名高い名文の書き出し
さすが漱石先生である
さすが漱石先生であるが、実際の書き出しは「山路を登りながら、こう考えた。」が正しい
これに続くのが冒頭の一文
まぁ世の中そんなもんである
はい、という訳で早速読む
『神様のカルテ』のイチ先生が大好きな『草枕』を早速読む
そしてわいは今からとてもいいことを言うので、耳の穴かっぽじってよく聞きなさい
だいたいがだな『草枕』に中身なんてありゃしないのだよ
それをなんか有難がって「よく分からなかった〜私には夏目漱石はまだ早かったかも〜」と -
Posted by ブクログ
ネタバレお住が良かった。今まで夏目漱石読んできて、女性側に特別強い印象を受けた覚えが無かったんだけど、道草に至っては健三よりも記憶に残っている。ああ言えばこう言うといった場面も多いのでヒステリックだと捉えた人もいるかもしれないが……私には強い女性に見えた。
「もし尊敬を受けたければ、受けられるだけの実質をもった人間になって自分の前に出てくるがいい。」もなんだけれど、「いくら女だって、そう踏みつけにされて堪るものか」には痺れた。まだまだ女性の地位が低く献身を求められたであろう時代に、この考えを持てるお住はかっこいい。そしてその強い女性を描ける夏目漱石もいい。
話としては、ずっと平行線。健三とお住は常