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「人間は生意気なようでもやはりどこか、抜けている」苦沙弥先生の家に飼われている猫のクールな瞳から見ると矛盾だらけで平気で生きている人間も“愛嬌”。しかしある月夜、飲みさしのビールで酔った「吾輩」は…。縦横無尽の風刺とユーモアに苦いペシミズムをひそませて人々の共感を呼んだ漱石の処女作。
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Posted by ブクログ
猫の視点から、読心術から、独白から語られる、あてども無く続く近代文明批評、文化批評、社会とは個人とは愛とはユーモアとは、なしくずしの放談・・・。 現代を生きる僕たちにも綿々と続いている苦悶・懊悩。 猫の達観にはほど遠い。
特別愛がこもっているわけではない、至極冷静な視点から描かれているにも関わらず、ただの意地っ張りやほら吹き達が愛おしい 煩わしい世の出来事から身を引いて生活しているかと思いきや、生きる上での智慧を雑談の合間になんでもないことのように挟んでくるから侮れない 俗世間を超越している法語の格好良さ 語りの姿勢...続きを読むが崩れないところが武士的 メメントモリを悟っていたかのような最期、あっぱれ
夏目漱石のユーモア、知識の豊富さが表れていたように思う。これが処女小説なので流石という印象。 Wikipediaより抜粋 === 第7話 吾輩は運動し、公衆浴場をのぞき見る。 第8話 落雲館中学校生徒が苦沙弥宅の庭に野球ボールを打ち込み、苦沙弥は激高する。 第9話 迷亭の伯父である牧山が苦沙弥宅...続きを読むを訪れる。 第10話 古井が金田の娘に恋文を送り、退校処分にならないかと心配して苦沙弥宅に来る。 第11話 寒月は珠磨をやめ、故郷で結婚した。独仙、苦沙弥、寒月、東風らによる夫婦論、女性論。来客が帰ったあと、吾輩は飲み残しのビールに酩酊し、水甕のなかに転落して水死する。 ===
猫目線が少しずつ薄らいでいった感があるけれど面白さは増していくばかり。 男衆が寄ってたかって駄弁っているのが楽しかったです。 いいなあ。
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吾輩は猫である
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