夏目漱石のレビュー一覧

  • それから(新潮文庫)

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    3部作の2作目という事で、期待しておりましたが、普段大して小説を読まない者からすると、中々の出来で流石漱石先生という感じです⁉️
    時代背景とか難しいですが、奥深く感じて色々考えさせられました。
    風景の言い回しとか、スゴくキレイだと思います‼️
    3作目『門』が楽しみです

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    2025年02月13日
  • 坊っちゃん

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    夏目漱石の本ってどんなんだろうとふと思い立って読んでみた。
    多分本の中に書かれている伝えたいことの理解は出来てないんだろうなと思い、もっと色んな本を読んでいつかもっと深いところまで理解出来たらいいなと思った。
    せっかちで曲がったことが大嫌いで思い立ったらすぐに考えず動き出してしまう主人公。周りの人に翻弄され不器用なりに自分の意思をしっかりと示すところが人間的で面白かった。
    こう真剣に自分や周りと向き合っているからなのか、本の中での時間は1ヶ月程だったと思うが、濃密に記されており、もっと永く感じた。
    小さな事件の積み重ねもその人の人生にとっては大切な一ページでそこの描写や背景が滑稽に書かれている

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    2025年02月12日
  • 坊っちゃん

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    坊っちゃんは真っ直ぐだ。良ければ良い、悪ければ悪いと云う。言葉の裏を読まないし、嘘もつかない。坊っちゃんは考えが足りないと度々自分を分析しているが、白痴ではない。ちゃんと周りの人間の悪意も認め、その上で自分が自分に恥じない生き方を通すのだ。全くもって恐ろしいことである。
    今はもう正義と悪で分別できるほど簡単な世の中ではないから、善く生きるとはこういうことの外無いように思える。ただ坊っちゃんにあなたは善く生きていますなどと心から誉めても、胡散臭い奴と一蹴されてしまいそうなのが、余計に愛おしい。

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    2025年02月12日
  • 漫画 こころ

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    絵が綺麗で、小説の内容もざっくりではあるけれど網羅しているので全体像がわかりやすかったです。

    最後のシーンは、小説ではワンチャン先生はまだ生きているのかもと期待したけど、先生が棺に入っている絵でやっぱり間に合わなかったということがわかりました。

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    2025年02月11日
  • 坊っちゃん

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    ・坊っちゃん巡りをするにあたり再再読。

    ・「四日目の晩に住田と云う所へ行って団子を食った。この住田と云う所は温泉のある町で城下から汽車だと十分ばかり、歩行いて三十分で行かれる、料理屋も温泉宿も、公園もある上に遊郭がある。おれの這入った団子屋は遊郭の入口にあって、大変うまいと云う評判だから、温泉に行った帰りがけに一寸食ってみた。」

    ・「おれはここへ来てから、毎日住田の温泉へ行く事に極めている。ほかの所は何を見ても東京の足元にも及ばないが温泉だけは立派なものだ。」「温泉は三階の新築で上等は浴衣をかして、流しをつけて八銭で済む。」「運動の為めに、湯の中を泳ぐのは中々愉快だ。おれは人の居ないのを見

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    2025年02月09日
  • 坊っちゃん

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    無鉄砲で怖いもの知らずの坊ちゃんがキヨにだけ人間らしい弱さと恋しい思いを見せる。結局坊ちゃんを愛してくれたのはキヨだけで、坊ちゃんも離れてわかる真実の愛といったところか。
    江戸っ子の坊ちゃんは田舎をはなから馬鹿にしていてそれは最後まで抜けないし、歩み寄れない。ただ一人山嵐は坊ちゃんと同様に不正を嫌い人情を大切にする。
    結局坊ちゃんは松山を何も変えられなかったけれど、この小説は社会的地位や経済力がのさばる社会に対する問題提起であるか

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    2025年02月07日
  • 硝子戸の中(新潮文庫)

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    今はまだ感想をちゃんと言葉で表現できませんが、この後に道草を書いたのはなんだかなるほどな〜繋がってるなーと思いました。
    9,10のOとの話が、作者が一緒にいて心地の良い関係を彼と持っているのだなということが伝わってきて好きです。2/12

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    2025年01月25日
  • こころ

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    ネタバレ

    先生の贖罪の話とも三角関係の末路を描いた悲劇とも読める。Kが自殺したのは有名な話だが、まさか先生が自殺してしまうとは思わなかった。この作品は三角関係の、罪への矛盾が描かれていて夏目漱石を感じることができた。

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    2025年01月22日
  • 坊っちゃん

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    「三四郎」「それから」「門」「こころ」「草枕」と背伸びして読んでいた高校時代。「坊ちゃん」は何故か読まなかった。迷える思春期にはあまり魅力的ではなかったのかもしれない。
    今さらだけど、「坊ちゃん」を読んでみた。シンプルで真っ直ぐで面白い。正義感をふりかざして、ぶつかっていく坊ちゃん。
    でも、私にとって興味深かったのは、坊ちゃんに終始優しかった清との関係。
    坊ちゃんの長所も短所も包み込む母のような存在だった。まさに無償の愛。
    清は、亡くなる前日、「お墓の中で坊ちゃんが来るのを待ってますから」と告げる。
    孤独にうちひしがれてもおかしくない坊ちゃんが、強く生きられたのは絶対的な?愛があったからなのか

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    2025年01月19日
  • 文鳥・夢十夜(新潮文庫)

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    正直、漱石の表現したい事は十分理解できなかったが、十ある場面の憧憬は私の頭に鮮明に、くっきり浮かんだ。

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    2025年01月18日
  • 道草

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    後味はあまりいいとは言えませんでしたが、人生甘くないよなということを深く考えさせられました。
    なかなか片付かないということのもどかしさが最初から最後まで感じられました。

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    2025年01月04日
  • 坑夫

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    ネタバレ

    良い意味で、夏目先生の作品の中で一番意味のわからないものでした。登場人物も途中で別れてしまいそれっきり、という人物が多かったです。ただ、いかにも「人生はいろいろ中途半端」ということを表しているような作品で、これはこれでアリだなと思います。

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    2025年01月02日
  • 私の個人主義

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    若者に向けた個人主義のすゝめを主題とした講談録である。この作品では、「やりたいことを見つけ、それに邁進しよう」というメッセージが掲げられている。一見すると陳腐に感じられる内容かもしれないが、この講談録が多くの人々に読まれ続ける所以は次の2点にあるだろう。

    1.漱石自身が個人主義に目覚める過程での実体験が語られており、説得力と具体性を持っていること。
    2.江戸時代の「イエ」や家柄を重んじる価値観から、自由や独立を重視する明治時代へと移行した時代背景を反映していること。

    これらの要素が、漱石のメッセージに時代性と共感性を与え、読者にとって興味深いものとしていると思う。

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    2024年12月19日
  • 門(新潮文庫)

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    ネタバレ

    突然の坐禅のくだりはタイトルに合わせたかった感が否めませんが、個人的にそこで悟りを開かなかったのはよかったです(それからのような宗助の過去と比較すると軽く短すぎるため)。
    しかし、何事もない日常の中で、ひっそり暮らす宗助と御米の互いへの静かながらも確かな愛情と信頼とが描かれていてとても好きです。

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    2024年12月18日
  • それから(新潮文庫)

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    『三四郎』に比べて難しい表現がないのとストーリー性を重視しているので読みやすかったです。
    武者小路実篤の『友情』の解説にあったのがきっかけで読みましたが、無意識の抑圧からの自然の発作による悲劇は似ているのかなーと思いました。
    ただ、読後感は圧倒的に『三四郎』の方が好きですし総合的にも『三四郎』派です。

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    2024年12月16日
  • それから(新潮文庫)

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    「ああ動く。世の中が動く。」
    「僕は失敗したさ。けれども失敗しても働いている。又これからも働く積りだ。君は僕の失敗したのを見て笑っている。(中略)笑っているが、その君は何も為ないじゃないか。」
    「もしポテトがダイヤモンドより大切になったら、人間はもう駄目である」
    重い読後感。代助の不器用さと共に、この時代の「家族」という結びつきの重さを感じた。
    友人平岡との職業に関する議論は現代に通じる鋭さがある。

    #2024 #2024年12月

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    2024年12月15日
  • 文鳥・夢十夜(新潮文庫)

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    初めて漱石の小品を読んだ。『夢十夜』は妖しく、『永日小品』は可笑しく読んだ。『思い出す事など』は、生死をさまよった体験が克明に記されていた。
    漱石の事がよく分かる作品集で実に興味深かった。

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    2024年12月13日
  • 坑夫(新潮文庫)

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    授業で足尾銅山を扱ったばかりだからタイムリーで面白かった。坑夫の生活状況が学べてよかった。
    人間の性格は1時間毎変わるという文にあるように主人公のダイナミックな心情の変化が豊富な語彙で語られてて面白かった。地獄に仏ありと言うが、安さんがかっこよかった。
    漱石先生の話は後半の盛り上げがやはり面白い。

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    2024年11月24日
  • 草枕(新潮文庫)

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    僕の好きな著者である夏川草介は、
    夏は、夏目漱石。
    川は、川端康成。
    介は、芥川龍之介。
    そして草は、草枕(夏目漱石 作)からとっていて、本作に興味を持った。

    生きづらい世の中から煩いを切り離して映すことができるのが画や詩である。この非人情を主人公が求める物語。

    知が働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。そんな生きずらい世の中は現代も同じだなと感じた。本作のテーマは「自分を主観で見るから辛い。自分を詩中や画中のように非人道(自分の利害を棚に上げる、他人事、都合の良いように)にする事で楽になれる。」だと思った。
    しかし、当の主人公が水墨画でなく、絵の具を使った西洋画に拘っ

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    2024年11月17日
  • 草枕(新潮文庫)

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    ほぼ随筆。劇的な物語はないものの、漱石先生の日々感じていることの片鱗が分かって面白かった。やはり文章は文句なしに綺麗。素晴らしかった。ただ、他の作品に比べて少し読みづらかった。

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    2024年11月07日