夏目漱石のレビュー一覧

  • 悪魔 乙女の本棚作品集

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    イラストレーターのしきみさんの、乙女の本棚作品集です。どこか怪しい美しさのある、しきみさんのイラスト。作品の冒頭に、どういう意図でこのイラストを描いたのか、解説が入っていて、一度読んだことのある作品でも、新たに楽しむ事が出来ました。

    新規収録作品は、芥川龍之介の悪魔。短い作品ですが、インパクトがありました。最後の悪魔の表情が、文章を底上げしている気がします。
    素敵な作品集でした。


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    2025年09月26日
  • 行人(新潮文庫)

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    夏目漱石後期三部作のひとつ。個人主義に目覚めた兄・一郎が、伝統的家族観との狭間で苦悩する。語り手の弟・二郎が章を経るにつれて、個人主義に傾いてゆく様子が秀逸。

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    2025年09月23日
  • 草枕(新潮文庫)

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    “山路を登りながら、こう考えた。
    智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。兎角人の世は住みにくい。”

    『草枕』の冒頭、受験勉強で暗記したので、今でも覚えています。しかし、

    その先をこれまで読もうとしませんでした。情けないこと、この上なしです。

    とにかく、今回読めて良かったです。芸術的感性が文章全体にあふれ出ていました。多彩な漢語が散りばめられていて、湯水のごとく出てくるようでした。東洋の神秘を感じました。

    1人の青年画家が、絵を描くために温泉場にやってきて、那美さんという女性に出会います。2人はいい関係になるのかなと期待していたのですが・・・

    色々な人との世間話

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    2025年09月23日
  • こゝろ

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    先生が自分の遺書の中で表現しているその時の感情だったり頭の中の考え全てが、人間がその時に出す感情、考えの模範解答みたいな人だったから、先生の感情に対して共感しながら読み進めてました笑
    流石教科書に載るだけあって考えさせられるシーンが多いです。面白かった(*^^*)

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    2025年09月12日
  • こゝろ

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    夏目漱石を初めて読んだのはたしか高校生の頃。
    学校で習うような人物がなかなかの生々しい恋愛ものを書いていることに衝撃を受け、『思ってた以上にゲスかった』という感想だけしか残っていませんでした。
    それがこころだと思っていたけど、ちがうな。
    坊ちゃんだったのか⁈もう30年以上昔なので、あの時読んだ物語が一体なんだったのか思い出せない。

    そして30年以上ぶりに目にした漱石先生の物語。
    上中下に編まれていて、中の終盤あたりから読書スピードも加速。
    先生からの手紙がこんなにも長いのかと思いつつも、タイトルが『こころ』というわけはここにあるのか⁈と思ったり。
    こんなにも横文字の少ない日本語で編まれた物語

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    2025年09月12日
  • 道草(新潮文庫)

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    ネタバレ

    健三は学問によりいち早く「近代」を吸収したが、個人主義の目をもって故郷を眺めたとき、それは「家族」という名の伝統的価値観によって彼を縛るしがらみでしかなかった。また教員という職業から高給取りとみられていた彼は、かつての養家島田を筆頭に親族一同から常に金銭的援助を求められていた。しかし健三の家にも資産がないばかりか家計は火の車なのである。家族や慣習とったしがらみに悩まされ、また金策に苦労する中で健三は妻御住との夫婦関係も悪化させてゆく。二人の関係が冷えるほど、御住は当てつけの如く産まれたばかりの子どもの世話に傾倒する。しかしそんな妻を健三は冷ややかに見てしまう。「家族」というコミュニティが解体さ

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    2025年09月08日
  • 道草

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    ネタバレ

    健三は学問によりいち早く「近代」を吸収したが、個人主義の目をもって故郷を眺めたとき、それは「家族」という名の伝統的価値観によって彼を縛るしがらみでしかなかった。また教員という職業から高給取りとみられていた彼は、かつての養家島田を筆頭に親族一同から常に金銭的援助を求められていた。しかし健三の家にも資産がないばかりか家計は火の車なのである。家族や慣習とったしがらみに悩まされ、また金策に苦労する中で健三は妻御住との夫婦関係も悪化させてゆく。二人の関係が冷えるほど、御住は当てつけの如く産まれたばかりの子どもの世話に傾倒する。しかしそんな妻を健三は冷ややかに見てしまう。「家族」というコミュニティが解体さ

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    2025年09月08日
  • 坊っちゃん

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    ネタバレ

    恥ずかしながら大人になるまで読んだことがなかった。
    道後温泉に行った際に読んでみようと思い購入。
    坊ちゃんの竹を割ったような裏表のない性格にスカッとしますね。
    坊ちゃんにとっては松山は苦い思い出であったみたいですが。

    それにしても、清に松山は忌み地なんて言われてたんですね。

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    2025年09月05日
  • 坊っちゃん

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    道後温泉に行ったら、坊ちゃんが通った温泉宿や、坊ちゃん団子や坊ちゃん列車や、坊ちゃんがすごく推されてたので、今更ながら坊ちゃんゆかりの地だった事を知り、学生時代に読んで以来何十年ぶりに読んでみた。
    勧善懲悪の痛快小説だったってことも忘れてた。
    時代が日露戦争、ポーツマス条約あたりってことも改めて知った。
    女中の清の愛と優しさが坊ちゃんを支えている。
    一本気で無鉄砲で狡さを嫌う坊ちゃんが、彼が感じる悪い人達(実際はどこにでもいると思う)と戦う中で、清を心の支えにする様子が、ストーリーの緩急をつけている。

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    2025年09月03日
  • 坊っちゃん

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    さすがに読んでおかないとと思って手に取りました。時代劇のように勧善懲悪っぽい。だけど主人公にも落ち度がある点もあり、そこがむしろ親しみ深くなるところ。無駄がなく倦怠感を感じずにスラスラ読めました。

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    2025年08月28日
  • こゝろ

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     先生は確かに罪を犯したけど、それ自体大した罪ではないと思う。男女の恋を巡ってよくあること。むしろ奥さんとお嬢さんの家に入る前のkはすでに死への願望があり、お嬢さんへの想いがそれを延長させていたに過ぎない。先生に罪があるとすれば、親友だったならkが死ぬ前にお嬢さんの存在がkにとって恋心以上のものに膨れ上がっていたことに気がつくべきだった点にあるだろうと思う。

     ただそう冷静に物事を見ることができなくさせるのが恋愛というもので、だからこそ、「恋は罪悪」なんでしょうか。

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    2025年08月27日
  • 文鳥・夢十夜(新潮文庫)

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    娯楽というよりは勉強だった。
    これは夏目漱石の「小品(しょうひん)」が七編入っていて、そもそも小品って何?ってところから私は分からなかった。

    最初は小品の意味も分からず読んでいて、これは何?小説?それとも漱石のセッセイ?とどんどん分からなくなったので、解説を一旦読んでみると、何となく分かった。

    小品は日本特有とも言えるジャンルで、小説でもなく、感想でもなく、短編小説と随筆の間のような、曖昧な領域なのだとか。

    面白い。
    でもそれで少しこの文体とかになっとく。

    最後まで読んだけど、ちょっと難しい(不慣れな)ところもあって、全部を全部堪能できた訳ではいけど、最初の「文鳥」はとんでもなく良か

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    2025年08月24日
  • 坊っちゃん

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    若い頃に読んだときは「痛快な青春小説」かと思った。中年になって読むと「哀しい小説」だと思った。もっと年を取ったらまた違う感想があるのかもしれない。古典というのはそんなふうに何度か味わうべきものなもかなと思う。

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    2025年08月18日
  • 私の個人主義

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    要約としては、「国家主義」の理念が大変盛んで、国家の利益のために生きることが強調されていた時代において、漱石は「個性こそ発展させるべきである」という”個人主義”の立場を主張する。
    学習院でのこの講演の流れとしては、まず松山中学校から第五高等学校(現熊本大学)の教師時代、その後、ロンドン留学・・・と彼が歩んだ人生を振り返る形で話は進む。
    その中で今の世は「他人本位」に生きる人が多いが、「自己本位」で生きてきたことを語る。そして若い人たちも自己本位に生きる道を勧める。
    後半は、権力と金力とともに得られる自由(他人の自由を尊重すべき)、そして権力と金力を持つ人間として果たすべき義務について語る。

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    2025年08月15日
  • タナトスの蒐集匣 -耽美幻想作品集-(新潮文庫nex)

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    とても豪華な1冊。
    求めていた文豪の短編がビッシリ詰まっていて、不気味!耽美!最高!
    夏目漱石、夢野久作、江戸川乱歩、太宰治が入っていてとても嬉しい。
    どれも面白くて良い。

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    2025年08月14日
  • 草枕

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    絶対に手元に置きたいと思いながら買っていなかったので、岩波文庫版を購入。この表紙が良かった。久しぶりに読み返したけれど、つくづく、冒頭のことばの綺麗さとリズムが群を抜いていると感じる。読んでいる途中は迷子になりかけることもあるけど、非人情の読書ならまあいいか。そして後味も明快。
    浮き世を忘れさせる役割を担う詩人、または画家という職につき田舎へ滞在している主人公だが、草木や鳥に惹きつけられたかと思えば、次の瞬間には人の世の様々なしがらみや感情に惹きつけられている。結局浮き世から逃れることはできないが、だからこそ思考が生まれる。

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    2025年08月09日
  • 坊っちゃん

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    何度も挫折してようやくこのタイミングで読み切ることができた

    オーディブルと併用

    どうしても夏目漱石という大作家のイメージが離れず読むことができなかった。漱石について、漱石論から入るからこうなる

    噂に違わず、楽しい小説だった

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    2025年08月03日
  • 門

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    言わずと知れた、夏目漱石による代表作の一つ。
    全編を通して、独特な気怠い雰囲気が漂っている。時代の空気を良く反映した一冊といえそう。

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    2025年07月28日
  • 虞美人草(新潮文庫)

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    職業作家として初の作品だつたからなのか、かなり力の入ったものに感じた。表現の脚色が煩雑に思えるほど多い。
    登場人物の正体をあえて分かりにくくしているのも、読者の気を引くためだろうか。
    冒頭の京旅行から布石があって、ラストは大逆転。藤尾が可哀想なくらい。
    でも、会話は「明暗」を思わせる。テンポが良くてリアリティが感じられる。
    読み物としては、十分楽しめた。

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    2025年07月13日
  • 文鳥・夢十夜(新潮文庫)

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    『夢十夜』のみ読んだ。

    夏目漱石の作品は全然読んでないけど、この十編を読むだけで彼の凄さが分かった。語彙こそ難しいものの、非常に簡潔で分かりやすい文章。そして「夢」の再現として優れている。「高熱のときにみる夢」とかいう安直な喩えが心底嫌いなのだけど(喩えられているそれは多くの場合単に混沌としているだけ、そして俺はそんな夢見たことがない)、そういった紛い物の「夢らしさ」とは違い、微細な異常や潜在的な恐怖が的確に表現されており、それでいて引力が強い。勿論多少の作者の恣意は否定できないけど、かなり再現性の高い「夢」だと思った。

    お気に入りは第一夜と第七夜。死を前者は甘美なものとして、後者は恐怖と

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    2025年07月30日