【感想・ネタバレ】坊っちゃんのレビュー

あらすじ

さあ、きょうからおれも一人前の先生。張り切って着任した中学校だがまわりの教師が何だか変だ。臆病だったり、嘘つきだったり、小うるさかったり、いったい誰がまともなんだい――? 正義感あふれる主人公が、同僚の婚約者を汚い手を使って奪い取ろうとする教頭を徹底的に懲らしめるまでの顛末を痛快に描く。漱石の作品中、もっとも愛読されている一冊。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

50歳を過ぎて遅ればせながら読み始めた夏目漱石の読んだこと無くてもタイトルは知っていた本書。
アガサ・クリスティのタイトルが好きな私には『坊っちゃん』というタイトルに興味を惹かれなかったという阿呆みたいな理由で未読でしたけど、なんとなく想像していた内容であろうはずもなく、主人公は、なんて危なっかしい思考回路でそれでいて憎めない主人公なんだ。読み始めたら止まらない人物描写の嵐。私のような単純な人間は、やっぱり清が好きになるし、赤シャツと野田に怒りと憎しみを感じるし、山嵐には、ごめんって思う。そんな風に感情移入を余儀なくされるのである。
きっと、数多の素晴らしい感想が生まれたであろう名著に未熟な読者の感想なんておこがましい話です…。
ただ、新潮文庫の紙の本で読むと巻末に夏目漱石氏の年表もありまして、夏目漱石氏が養子に出されて、最終的に夏目家に戻る流れが淡々と年代と共に書かれているのを読み、その家族の移り変わりを子供時代に見てきた事はどれ程の観察力を培ったのだろうと考え深い。

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2025年05月31日

Posted by ブクログ

「赤シャツ」「マドンナ」「親譲りの無鉄砲」の3つの記憶のみで読んでみたが想像以上に面白くて驚いた。生粋の江戸っ子の坊ちゃんがなんとなく教師になって愛媛に赴任する物語。ごく日常的なストーリーなのに、坊ちゃんの独特の語り口調が脳内でリズムに乗りまったく飽きない。田舎だと馬鹿にしながらも生活していくうちに馴染んでいく...という展開だと思っていたが最後まで好きになれず「こんなところはもう御免だ」と帰っていくのが斬新だった。坊ちゃんの単純な性格、かなりの毒舌、清への思いなどが妙に好ましく思い流石の名作だと唸った。

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2025年03月26日

Posted by ブクログ

愛してる。大好きな本。そんなに読書量多く無い人生で、1番好きな本。とにかく読んでいて気持ちが良い。坊ちゃんの理不尽には揺るがされないまっすぐさに共感を覚える。本当に大好きな作品。無鉄砲でも、こうやって生きていきたい。

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2025年02月25日

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主人公の心情描写が本当にストレートで正直だと思った。
現代社会においても赤シャツの様な人間は多い。主人公や山嵐の様な正直さは得られなくても、清が坊ちゃんを可愛がった様に、真っ直ぐで正直な人間に惹かれ、愛す事のできる人間になりたい。

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2025年02月15日

Posted by ブクログ

登場キャラクターもそれに付けるあだ名もビビットで、世界観に引きずり込まれたo̴̶̷̤ ̫ o̴̶̷̤
ポップなので只々楽しく愉快に読み終える。語り手の口が悪いのがなんかツボで、文章の面白さがピカイチだった!!

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2025年01月20日

Posted by ブクログ

夏目漱石『坊っちゃん』新潮文庫。

何度目かの再読となる。最近、関川夏央と谷口ジローの共著『『坊っちゃん』の時代 』を第一部から第五部までを再読し、後書きと解説で関川夏央と川上弘美が揃って『坊っちゃん』は哀しい小説だと評していたのを読み、内容を再確認したくなった。

因みに最初に『坊っちゃん』を読んだのは小学校低学年の頃である。父親が会社帰りに毎月1冊ずつ刊行の度に購入してくれた世界の文学なる分厚い全集に収録されていたのだ。子供向けの全集なので、平易な文章で書いてあったと思う。その後は何度か文庫本でも読んでいる。

主人公の坊っちゃんは、兎にも角にも何処までも一本気で融通の効かぬ反骨精神の塊のような青年である。両親にも兄にも疎まれ、『親譲りの無鉄砲』と言い訳しながら後先を考えぬ行動ばかりをする坊っちゃんは自分の気質を理解していながら、行動を改めることが出来ないのだ。そんな坊っちゃんの唯一の理解者は下女の清だ。清は事あることに坊っちゃんを褒め、影に隠れて自分の給金で菓子やら足袋やらを買い与える。

坊っちゃんは両親を亡くし、兄にも半ば見捨てられ、勢いで物理学校を卒業するなり、清に別れを告げて、四国に中学の数学教師として赴任する。東京に比べれば明らかに田舎の四国では生徒たちに行動を監視され、彼らの稚拙な悪戯に閉口し、校長や教頭、仲間の教師ともなかなか馴染めないままに見知らぬ地で孤軍奮闘する坊っちゃん。

やがて反骨精神の塊の坊っちゃんも、周囲の愚劣、無気力などに反撥し、職をなげうって東京に帰る。『坊っちゃん』は、一本気で不器用であることが故に滑稽に見えるのであり、余りにも正直過ぎて、普通に生きることが下手な男の哀しい敗北の物語を絵がいているのだ。

勧善懲悪、正義は勝つと言うのはテレビドラマや映画の中だけで、何時の時代も悪者が得をし、しぶとく生き残るのだ。清く正しく生きる精神は大昔から培われて来た日本人の美徳であるが、哀しいことにそれが得とはならないのだ。坊っちゃんはそれを知っていながらも敢えて一本気な不器用な生き方を選択しているようにも見える。

本体価格310円(古本100円)
★★★★★

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2025年10月31日

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道後温泉に行ったら、坊ちゃんが通った温泉宿や、坊ちゃん団子や坊ちゃん列車や、坊ちゃんがすごく推されてたので、今更ながら坊ちゃんゆかりの地だった事を知り、学生時代に読んで以来何十年ぶりに読んでみた。
勧善懲悪の痛快小説だったってことも忘れてた。
時代が日露戦争、ポーツマス条約あたりってことも改めて知った。
女中の清の愛と優しさが坊ちゃんを支えている。
一本気で無鉄砲で狡さを嫌う坊ちゃんが、彼が感じる悪い人達(実際はどこにでもいると思う)と戦う中で、清を心の支えにする様子が、ストーリーの緩急をつけている。

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2025年09月03日

Posted by ブクログ

若い頃に読んだときは「痛快な青春小説」かと思った。中年になって読むと「哀しい小説」だと思った。もっと年を取ったらまた違う感想があるのかもしれない。古典というのはそんなふうに何度か味わうべきものなもかなと思う。

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2025年08月18日

Posted by ブクログ

クスッと笑えて、正義感に熱くなり、故郷を懐かしみ。
人間の様々な感情を描いています。
文豪と聞くと難しそうですが、とても読みやすかったです。

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2025年06月01日

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真っ直ぐに受け取り、真っ向に向き合う。自分の間借りない正誤感覚を折らずに、不条理も覆そうとする豪快さ。読んでいて恥ずかしくなるくらいに爽快。語り口も独特のあだ名も味があって、溶け込みやすいとい。

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2025年05月21日

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ただ肯定して認めてくれる暖かさがある人がいるだけで人は強く生きられる。そして、そういう人の存在が目立たないが多くの人を支えてる気がする。

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2025年05月13日

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坊ちゃんは江戸っ子だが兄からもらったお金で物理学を勉強して縁があって愛媛で教鞭をとることになる。現代の先生とは違って、自分が我慢することはなく、生徒に謝らせたり同僚を懲らしめたりとめちゃくちゃな性格をしている。でも自分を曲げずに真っ直ぐに生きていてとても爽快だった。
最後仕事を辞めて東京に帰ったのもよかった。

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2025年04月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

坊っちゃんの生い立ちについては冒頭で語られますが、
もしかするとそれはフェイントで、実際彼は無菌室で育てられ、
一ヶ月だけ外界に放り出されたアンドロイドなのではないだろうか?
読み終えた後、そんな風に感じました。

本作は、草枕や猫に比べるとすごく砕けててコミカルで
同じ人が書かれたとは思えないほど読みやすいもので、
よくある教訓や風刺を込めたものとは少しねじれに位置する
娯楽性に富んだもののように思います。

昭和の考え方の人の教えとして自分が耳にしてきた言葉は、
新米の頃は3年の間は上司の言う事をきちんと聞き、
余計な口ごたえや反抗はしてはいけない云々というのが
美徳として当然と見られているものと思ってますが、
この主人公は、生まれ育った都から初めて得た働き口の松山で、
最初から最後まで周囲を完全に見下した態度を軟化させず、
環境の変化に適応する懐の深さがまるでありません。

この、23歳まで人の世界で暮らしてきたように到底思えないほどの
無垢さは決してブレることなく全編で一貫されており、
新人をいじろうとする生徒や罠にはめようとする同僚の奸計に
いちいち正面衝突していくエピソードひとつひとつに青さを感じます。
心を許しているのは子どもの頃から世話になったばあやだけ、
世の中の人が空気を読んで波風を立てない様にしのぎ、
マドンナに見限られた上に飛ばされる、うらなり君のように、
感情を殺して職に身を投じる様な心が全くありません。

ここまで清々しいほどにKYぶりを発揮して生きることができたら、
溶鉱炉でも溶けないターミネーター以上の不死身っぷりに
握り拳をあげた人々も逆に平服させてしまうのではないでしょうか?
冒頭に『アンドロイド』と評したのはまさにその印象です。

彼は中途半端に恵まれた『坊っちゃん』だったことが災いして、
通り一遍の勉学を身につけることはできていても、
他人と折り合いをつける、勉学以外の実学に対して乏しい知見しか
持ち合わせていず、ただでさえ堪え性のない人間が、あの松山の学校に
異物として投入されるとどうなるか?そんな対比として描かれたものだろうと。
適性のない人間が陰湿でジメジメした学校組織に組み込まれると
こんな不幸が生まれるのかもしれませんね。

空気を読む大人に備わった理性の面の皮を、まるごとはがした坊っちゃんと、
そのバディである山嵐との意気投合を経てのタッグマッチは
まるで子どものケンカみたいな幕切れですが、
これはいわゆる、倫理の皮をかぶった人間の名をした怪物に対する、
彼らなりの鉄槌であり、そこには夜の襲撃でありつつ、
雲ひとつない青空のような無垢な者たちの心が表れているように感じました。

それにしてもたった一ヶ月のあいだに、こうまで人とわかり合えたり、
憎しみの感情をぶつける対象として捉えたりできるものでしょうか?
自分なら一ヶ月経っても、人の名前を覚える程度のところまで
いくのがやっとやっとと思います。
こんなイベント豊富な人生は疲れそうだな・・・。
自分はモブキャラ位がちょうどいいですね。

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2025年03月16日

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坊ちゃんの不器用で真っ直ぐなところが愛おしい。でも学校に限らず嫌な性格な人はいるんだよなぁとか、組織で働くとこういう人は苦労するよなという共感が大きかった。

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2025年02月17日

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夏目漱石の本ってどんなんだろうとふと思い立って読んでみた。
多分本の中に書かれている伝えたいことの理解は出来てないんだろうなと思い、もっと色んな本を読んでいつかもっと深いところまで理解出来たらいいなと思った。
せっかちで曲がったことが大嫌いで思い立ったらすぐに考えず動き出してしまう主人公。周りの人に翻弄され不器用なりに自分の意思をしっかりと示すところが人間的で面白かった。
こう真剣に自分や周りと向き合っているからなのか、本の中での時間は1ヶ月程だったと思うが、濃密に記されており、もっと永く感じた。
小さな事件の積み重ねもその人の人生にとっては大切な一ページでそこの描写や背景が滑稽に書かれているのが面白さなのかなと感じた。

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2025年02月12日

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坊っちゃんは真っ直ぐだ。良ければ良い、悪ければ悪いと云う。言葉の裏を読まないし、嘘もつかない。坊っちゃんは考えが足りないと度々自分を分析しているが、白痴ではない。ちゃんと周りの人間の悪意も認め、その上で自分が自分に恥じない生き方を通すのだ。全くもって恐ろしいことである。
今はもう正義と悪で分別できるほど簡単な世の中ではないから、善く生きるとはこういうことの外無いように思える。ただ坊っちゃんにあなたは善く生きていますなどと心から誉めても、胡散臭い奴と一蹴されてしまいそうなのが、余計に愛おしい。

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2025年02月12日

Posted by ブクログ

・坊っちゃん巡りをするにあたり再再読。

・「四日目の晩に住田と云う所へ行って団子を食った。この住田と云う所は温泉のある町で城下から汽車だと十分ばかり、歩行いて三十分で行かれる、料理屋も温泉宿も、公園もある上に遊郭がある。おれの這入った団子屋は遊郭の入口にあって、大変うまいと云う評判だから、温泉に行った帰りがけに一寸食ってみた。」

・「おれはここへ来てから、毎日住田の温泉へ行く事に極めている。ほかの所は何を見ても東京の足元にも及ばないが温泉だけは立派なものだ。」「温泉は三階の新築で上等は浴衣をかして、流しをつけて八銭で済む。」「運動の為めに、湯の中を泳ぐのは中々愉快だ。おれは人の居ないのを見済しては十五畳の湯壺を泳ぎ巡って喜んでいた。ところがある日三階から威勢よく下りて今日も泳げるかなとざくろ口を覗いて見ると、大きな札へ黒々とゆの中で泳ぐべからずとかいて貼りつけてある。湯の中で泳ぐものは、あまり有るまいから、この貼札はおれの為めに特別に新調したのかも知れない。おれはそれから泳ぐのは断念した。」


・そういえば、文学に興味を持ったきっかけはニノが新春スペシャルドラマで「坊っちゃん」をやっていたのを見たことからだった。どうしても坊っちゃん=ニノ、山嵐=古田新太、赤シャツ=及川みっちーで想像して読んでしまった。何度読み返しても味わい深さのある作品だろう。

・松山に思いを馳せて。

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2025年02月09日

Posted by ブクログ

無鉄砲で怖いもの知らずの坊ちゃんがキヨにだけ人間らしい弱さと恋しい思いを見せる。結局坊ちゃんを愛してくれたのはキヨだけで、坊ちゃんも離れてわかる真実の愛といったところか。
江戸っ子の坊ちゃんは田舎をはなから馬鹿にしていてそれは最後まで抜けないし、歩み寄れない。ただ一人山嵐は坊ちゃんと同様に不正を嫌い人情を大切にする。
結局坊ちゃんは松山を何も変えられなかったけれど、この小説は社会的地位や経済力がのさばる社会に対する問題提起であるか

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2025年02月07日

Posted by ブクログ

「三四郎」「それから」「門」「こころ」「草枕」と背伸びして読んでいた高校時代。「坊ちゃん」は何故か読まなかった。迷える思春期にはあまり魅力的ではなかったのかもしれない。
今さらだけど、「坊ちゃん」を読んでみた。シンプルで真っ直ぐで面白い。正義感をふりかざして、ぶつかっていく坊ちゃん。
でも、私にとって興味深かったのは、坊ちゃんに終始優しかった清との関係。
坊ちゃんの長所も短所も包み込む母のような存在だった。まさに無償の愛。
清は、亡くなる前日、「お墓の中で坊ちゃんが来るのを待ってますから」と告げる。
孤独にうちひしがれてもおかしくない坊ちゃんが、強く生きられたのは絶対的な?愛があったからなのか。

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2025年01月19日

Posted by ブクログ

個性豊かなキャラクターが数々出てきてとても面白かった。私は坊ちゃんや山嵐の言い分に共感することが多く、潔い性格が読んでいて気持ちよかった。
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「親譲りの無鉄砲で子供の頃から損ばかりしている」坊ちゃんを可愛がってくれるのは下女の清だけ。四国の松山に教師として赴任した坊ちゃんは、教頭の赤シャツがうらなりの婚約者マドンナへの横恋慕からうらなりを左遷したことを知り、義憤にかられる。青年教師の痛快な反抗精神を描く。

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2025年04月14日

Posted by ブクログ

道後温泉に向かいながら新幹線や電車、旅館で読んだ。坊っちゃんのありえないほどの真っ直ぐさと、松山で新しく出会う人々の二面性や信用できない側面に動揺しつつも自分なりの筋を通す様子に、読みながら応援の気持ちを持ちつつも、結局真っ直ぐすぎる人は多少小狡い人に割を食うよなと切ない気持ちになった。坊っちゃんに何があっても絶対的に味方でいてくれる清の存在は果てしなく大きい。道後の街を歩いてると坊っちゃんと「マドンナ」が並んだ銅像やパネルや貸衣装が沢山並んでて商業を感じた。山嵐。。

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2025年08月14日

Posted by ブクログ

四国旅行に行く前に読んだ。
何年か前に二宮くん主演でドラマをやっていて、登場人物の顔をそのドラマの俳優さんの顔をそのまま思い浮かべて読んだ。
夏目漱石が楽しく勢いよく文章を書いていることが伝わってくる。実際に解説で短期間で書き上げたことを知り、やっぱりなと思った。

わたしの中で夏目漱石といえばロンドンでの留学生活で打ちひしがれて帰ってきたという印象が強い(某裁判ゲームのせい)。
その中で近代化の恐ろしさ、危機感、土着の文化への愛おしさが培われたんだろうなと思った。その視点で『坊っちゃん』を振り返ると、坊っちゃんの「難しいことはわからないが気に入らないからぶっ飛ばす」という単純さが、漱石が近代化の波に飲まれる前の日本に感じていた愛着を表しているんだろうなと感じられる。
今の世の中、何をいうにもロジックが必要で、個人の感情は二の次にされてしまう。例えば仕事を休むにも、体調不良だったり家族の都合でとか、理由が必要だけど、なんとなく休みたいなーで休んでも悪くない(今の仕事はステークホルダーが多すぎて周りへの影響も考えなきゃいけないけど)。
さっきと言ってること違う!と思わず笑ってしまう坊っちゃんの言動だけど、実際人間ってずっと同じ主義主張を持ってるわけじゃなくて、刻一刻と変わっていくものだよなあ〜と思ったり。
世の中は複雑になりすぎる。仕事の本質も、もっと誰かのために何かをしてそれの対価をもらう、みたいなシンプルなものでいいのにな…

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2025年07月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

昔の小説っていうものはどこか堅苦しいつまらない文章であるという固定概念があった。けど坊ちゃんは捻くれた奴で不器用な男でこんな人物像が昔に描かれてたんだーって思った。思ったよりも面白いし彼なりの正義感というものも垣間見れて応援したくなる。継母だっけ??との優しさに包まれた関係も良い。授業で読んだ。

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2025年06月03日

Posted by ブクログ

けっこう真っ直ぐで突き進む教師坊っちゃん。山嵐や赤シャツなど、さまざまな登場人物がいたがやりとりが面白かった。夏目漱石はこちらの小説をものすごいスピードで書き上げたらしいが、そういう感じはする、小説に勢いがあるので。

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2025年05月03日

Posted by ブクログ

読もうと思いつつも積読を続けていたが、ふと思い立ち読むことにした。夏目漱石の代表作とあっては期待したが、紙面びっしりの文字と、古めかしい言い回しには苦戦した。赤シャツの性格が非常に狡猾であったことが印象に残った。この作品が名作たる所以は一体何であろうか。機会を見て再読し、この問いを解決するのが良いだろう。

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2025年03月14日

Posted by ブクログ

主人公が竹を割ったような性格で読んでいて大変爽快だった。話の筋も勧善懲悪ものでよい。
赤シャツ、野だみたいな人はどこにでもいるよね。

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2025年03月13日

Posted by ブクログ

子供の頃手にとって読んだ記憶があるが、話が分からず最後まで読めなかった記憶がある。
大人になって、新たな気持ちで手に取った。
なるほど、こんな事を言っていたのか。
話の内容もやっと理解出来た気がする。
やはり、一昔前の話なので今では信じられない所があるが、現代とも変わらない人のズルがしこさなんかは変わらないなぁと思う。
義理と人情、まがった事が嫌いな江戸っ子、今身近にいたらさぞ楽しませてくれそうだ。

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2025年02月10日

Posted by ブクログ

「坊ちゃん」は、「物理学校」を卒業している。
「物理学校」とは、飯田橋にある「東京理科大学」のことだ。(大学の横の小道の坂には「泉鏡花住居跡」の石碑も建っている。その坂は神楽坂に並行している)

「坊ちゃん」は、愛媛県松山の旧制中学校に数学の教師として赴任する。
(小説では出来の悪い学生たちばかりがいるように描かれているが、旧制松山中学は四国の最高学府。漱石の教え子たちは、皆、政財界、軍隊、文学で活躍するエリートばかりだった)

「坊ちゃん」が、中学の教頭「赤シャツ」に釣りに誘われる場面がある。
(「赤シャツ」は帝大出身の文学士だから、それこそ漱石そのものだ)
釣りはしたことあるかと聞かれ、当然何回かしたと答える。
それが縁日での釣りのことなのだ。
縁日が開かれたのは毘沙門天で、「坊ちゃん」はそこで「8寸(24cm)ばかりの」鯉を釣り損なったという話をして、赤シャツに笑われる。
「毘沙門天」とは神楽坂の坂の上にある「毘沙門天善国寺」のこと。
現在も、漱石の時代と変わらない場所に存在している。
そこから更に早稲田の方に向かうと、漱石の旧居がある。
今は、「漱石山房記念館」となって、漱石が住んだ往時を一部再現して見せている。

神楽坂を散策しながら、漱石に想いを馳せるのは楽しい。

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2024年12月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

坊ちゃんを読んでみた。
むかーし読んだけど、読み直してみた。


……言葉が難しい。
内容はテンポよく進んでいて読みやすいはずなのだけど、言葉が…んー。うーーん。と思いながら、読んでみた。



読み直して、思ったのは……やっぱり『難しい』という事。
内容が難しいわけではない。坊ちゃんの話が軽快にテンポよく進んでいく。

……これ、現代の言葉で軽く読みたい。と思った。

キャラクターも判りやすくて、面白いのだけれど……。
主人公の坊ちゃんのキャラクターは判りにくいなと…分かりにくいというか、『冗談が通じない』『言葉を言葉のままに受け取る』キャラっぽいので……、勝手に「これはこうだよね(赤シャツは親切ではないけれど、親切にしている)」と思って読んでしまったモノが、坊ちゃんの中では「親切なんだかよくわからない」と書かれていたり。

私としては勝手に『親切なフリだよね』と思って読んでしまってるので、「わからない」ということがわからないと思ってしまう。
そーいうキャラだと言われたら、そうなんだねと思うのだけれども。

そんなズレが、幾つか起きてしまって『分かりにくいキャラ』と思ってしまう。



坊ちゃんってこんなに複雑なキャラだったんだと、思ったのです。

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2025年05月04日

Posted by ブクログ

ピア・プレッシャー(特に同化圧力)をものともしない主人公が、いつの時代にもいる保守的で排他的な人間たちを相手に奮闘する。主人公側も敵対する赤シャツ側も、どっちもしょうがねぇやって思えてしまう娯楽作品です。

率直で単純で短気な主人公に、読み始めのときは嫌気を感じていたけど、半分ほど読んだら気にならなくなった。最初のほうは主人公の正義がゆるぎないものとして書かれすぎていたんじゃないかな。赤シャツの教頭がムカつく奴なんでねぇ、ラストの部分なんかはスカッとしました。

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2025年05月05日

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