夏目漱石のレビュー一覧

  • 行人(新潮文庫)

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    心配性の兄を持つ「自分」の日常をつらつらと書き記した一冊。
    大きい山場はないのだけれど、不思議に頁をめくる手が止まらない。
    兄から、兄嫁の節操を試すために一夜の旅をしてくれ、と言われるところが山場といえば山場。
    その依頼を断り、ただ出掛けで話を聞くだけという妥協案を出したものの、荒天により結局旅先で兄嫁と宿で一夜を過ごすことになる。
    自宅へ帰った後も兄の猜疑は消えず、彼の言動が狂い始める。
    その兄に旅を勧め、共に旅をした兄の友人から自分に手紙が届く。そこには心配性どころでなく、深く神経を病んだ兄の姿があった。
    近代知識人が急速な社会の変化に惑う姿を、兄という装置を使って描いたのかも。
    手紙の中

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    2020年12月19日
  • 明暗

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    夏目漱石 「明暗」

    三角関係を中心に複雑に交錯する人間関係から 自意識を描いた心理小説?

    全体の雰囲気は「行きどまりの先にまだ奥がある」という正体不明の不安や陰気さに包まれている。

    自意識の強い人物と社会規範的な人物を対称的に描いているが、外から見た自分と 内から見た自分の二重構造を意図しているのでは?

    絶筆未完。社会に背立し、物質的不安を抱える津田夫妻、小林、清子がどう変化するのかが読みたかった

    津田妻「自分の過失に対しては、自分が苦しみさえすればそれで沢山」

    小林「僕には細君がないばかりじゃないんです。何もないんです。親も友達もないんです。つまり世の中がないんです〜人間がないと

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    2020年11月28日
  • 彼岸過迄(新潮文庫)

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    高等遊民とか言ってみたい。
    死と恋愛も非常に重い。
    読むのにも非常に時間がかかった。
    語り手が代わる代わるでてくるから感情移入するのに時間がかかるが、それだけに、斬新かつ新鮮。誰に対しても特別扱いではないんだなと知らしめてくれる感じが、非常に文豪の凄みを一層感じさせてくれる。誰にも媚びてないだなと。

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    2020年11月09日
  • それから

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    当たり前だけど略奪愛に対して世間や家族はいい思いはしないのはわかっていても応援したくなる。代助のだらけ格好悪いところも嫌いになれない。人はなかなか決心できず、行動できないものだと再確認させられた。門を早く読みたいと感じた。

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    2020年09月07日
  • 草枕

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    夏目漱石の本をちゃんと読んだのはこれが初めて。人里離れた旅館で画家が出会った人とのやりとりや妄想めいた話が淡々と描かれていて大きな事件がある訳ではないが、語彙なのか表現力なのか、難解な言葉ながら情景が目に浮かぶのがすごいなと。
    夏休みに田舎で蝉の泣き声を聞きながら読むのにピッタリな本だと思った。

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    2020年08月14日
  • 漱石 ホラー傑作選

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    短編集のような感じで
    夏目漱石初心者には読みやすかった
    気になる文章がいくつかあったので
    その作品を改めて読んでみようと思う

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    2020年08月10日
  • 門

    ネタバレ 購入済み

    自分の過去に囚われすぎて,心を閉ざし,社会を遠ざけ,絶体絶命のピンチを目前に寺に籠もってしまう。
    己と向き合うふりをして,逃げ続ける。
    後ろを向いたまま,自分だけの悲しみに酔いしれることは,何の奇跡ももたらさない。

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    2020年07月30日
  • 三四郎

    購入済み

    恋物語

    結ばれても不幸だったり,結ばれないのが幸せだったり。
    昔の人たちの恋愛は,今よりも縛りが多くて,大変な苦労と我慢が必要であっただろう。
    今も昔も,完璧に人を愛することなんて,完璧に人に愛されることなんて,きっと誰にもできない。

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    2020年07月15日
  • それから

    購入済み

    決断

    どんなに頭の切れる冷静な人であっても,恋心によって,理性や道徳心を見失ってしまうことが多々あるらしい。
    そして厄介なことに,やたらと大義をつけたがる。
    千代子の覚悟には,痛々しさと同時に一種の美しさを感じた。
    女性の決断はいつだって重い。

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    2020年07月14日
  • 三四郎

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    ネタバレ

    謎めいた美女…美禰子については、最後までよく分からなかった。突然登場する紳士と婚約したりと三四郎が可哀想だった。

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    2020年07月06日
  • 吾輩は猫である

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    淡々とした話だったので、読み終わるまで時間がかかった。ラストが意外と面白い感じで、長い話ではあったが、読んでみて良かったと思う。

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    2020年07月06日
  • こころ

    ネタバレ 購入済み

    自白

    鬱蒼とした雰囲気のまま,最後には強烈な衝撃を持って幕を閉じる。
    自殺は,最大の他殺にもなり得る。
    血潮は伝染していく。

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    2020年07月06日
  • 吾輩は猫である

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    意外と面白かった。
    まさに明治のサザエさん一家っていう感じだった。
    短調でそんなに長く引っ張る必要あるのかなぁっていう場面も所々あったが全体的に苦沙弥先生や迷亭、寒月、細君らのやり取りがおかしかった。
    特に泥棒に入られた時のエピソードはコントを観ているようだった。
    ただ最後はちょっと残念だった。せめてもっと苦しそうじゃない死に方でも良かったんじゃないかと思った。

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    2020年07月04日
  • 三四郎

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    NHKラジオの「朗読」で取り上げられていたのをきっかけに再読。田舎から東京に出てきた三四郎に新たな経験が怒涛のように押し寄せる。戸惑いながらも受け止めていく姿に、これからも社会に揉まれて成長していくことを予感させる。2020.6.24

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    2020年06月24日
  • 三四郎

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    熊本から東京の大学へ上京してきた三四郎。

    大学構内で出会った女性に恋心を抱いたり、大学の授業の話しを仲間としたりと、いつの時代も青春とはこういうものか、と思いました。

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    2020年05月15日
  • 彼岸過迄(新潮文庫)

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    ネタバレ

    (個人的)漱石再読月間の11。あと4!

    短編をいくつか重ねてひとつの主題に迫るという手法。当時は新しいものだったらしいが、現代の小説で普通に慣れ親しんだ形なので、さすが。
    主題は「嫉妬」

    ひとつひとつがとてもクオリティが高く、特に幼児が突然亡くなる話しは緊迫感がすごい。

    漱石は探偵という職業をとても卑しいものと考え、何度も作品中登場人物にそう語らせていたが、それを遂に形にした話しもとても良かった。ポンコツ見習い探偵ものとして、むりやりミステリーだと言ってみようか。

    所々覚えてる箇所もあるが、ほとんど忘れている…というかこんなに面白かったっけ?

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    2020年05月12日
  • 私の個人主義

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    夏目漱石もそうだったのかー。と勇気をもらえる気がします。お札になるほど偉大な作家がなんだか身近なおじさんに思えるような…。もちろん難解な部分が多いけれど、自分の理解できるところ、共感できるところがあると思うので、表題は難しそうですが、小難しか考えず、雑誌のエッセイを読むくらい、気楽に読んだらいいと思います。個性とか自分探しとかに思い悩まされるお年頃の方への漱石からの暖かいエールが込められている本だと勝手に思っています。

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    2020年04月27日
  • 硝子戸の中(新潮文庫)

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    漱石先生最後の随筆集。病気がちゆえ、家から出れない最晩年の漱石先生の心持ちが、漱石先生の名文によって丁寧に描写される。まさしくその心情はタイトル通り「硝子戸の中」で、またしても漱石先生に心を鷲掴みにされる。
    漱石先生の足元にも及ばないが、少しでも漱石先生の洞察力に近づくことが出来たらと、今回も思わずにはいられなかった。

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    2020年03月16日
  • 私の個人主義

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    もろに今の日本で考えるべきことが言われていると思う。
    義務を無視した自由を主張する人の多いことは問題だよねと思う。履き違えた個人の自由を主張する声、権力・財力ある人の妨害または支配や強制力…そんなことを助長させる本も幾つも出ている中、短くも大変腹落ちする本だった。

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    2020年03月03日
  • こころ

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    文豪の名作ですが、初めて読みました。夏目漱石は坊ちゃんが好きです。小学生の頃初めて読んで衝撃を受けました。独特の言い回し等「ああ懐かしいな」と言う感じでした。三角関係の話ですが、昔も今も恋心の難しさは変わらないなと言う感じです。男の嫉妬は何とも言えず醜いですね。おどろおどろしい話ですが軽快に読み進められます。

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    2020年02月21日