夏目漱石のレビュー一覧
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購入済み
決断
どんなに頭の切れる冷静な人であっても,恋心によって,理性や道徳心を見失ってしまうことが多々あるらしい。
そして厄介なことに,やたらと大義をつけたがる。
千代子の覚悟には,痛々しさと同時に一種の美しさを感じた。
女性の決断はいつだって重い。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ(個人的)漱石再読月間の11。あと4!
短編をいくつか重ねてひとつの主題に迫るという手法。当時は新しいものだったらしいが、現代の小説で普通に慣れ親しんだ形なので、さすが。
主題は「嫉妬」
ひとつひとつがとてもクオリティが高く、特に幼児が突然亡くなる話しは緊迫感がすごい。
漱石は探偵という職業をとても卑しいものと考え、何度も作品中登場人物にそう語らせていたが、それを遂に形にした話しもとても良かった。ポンコツ見習い探偵ものとして、むりやりミステリーだと言ってみようか。
所々覚えてる箇所もあるが、ほとんど忘れている…というかこんなに面白かったっけ? -
Posted by ブクログ
世間を意識した小説だなあと思った。代助は知識もあって好きに生きてるようなのが周りの人が気に食わない。
1日本を読んだり、音楽を聴きにいったりして暮らしている。わたしもそうしたい。結婚なんてめんどくさい。しかし、ダイスケの場合は時代が許さない。好きな人は他人の妻。誰にも言えない。
それを公にしたときの世間の怖さを描くが、わたしには見せしめのように感じた。みなさん、お気をつけください!。
好き勝手に生きることが許されない。好き勝手みな生きたいけどいろいろがんじがらめ。だからそうしている人は断罪されるのだろなぁ。
タイミングがわるいようでいて、三千代に対する気持ちは、そうであるからこそ、彼は燃