夏目漱石のレビュー一覧

  • それから

    購入済み

    決断

    どんなに頭の切れる冷静な人であっても,恋心によって,理性や道徳心を見失ってしまうことが多々あるらしい。
    そして厄介なことに,やたらと大義をつけたがる。
    千代子の覚悟には,痛々しさと同時に一種の美しさを感じた。
    女性の決断はいつだって重い。

    0
    2020年07月14日
  • 三四郎

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    謎めいた美女…美禰子については、最後までよく分からなかった。突然登場する紳士と婚約したりと三四郎が可哀想だった。

    0
    2020年07月06日
  • 吾輩は猫である

    Posted by ブクログ

    淡々とした話だったので、読み終わるまで時間がかかった。ラストが意外と面白い感じで、長い話ではあったが、読んでみて良かったと思う。

    0
    2020年07月06日
  • こころ

    ネタバレ 購入済み

    自白

    鬱蒼とした雰囲気のまま,最後には強烈な衝撃を持って幕を閉じる。
    自殺は,最大の他殺にもなり得る。
    血潮は伝染していく。

    0
    2020年07月06日
  • 吾輩は猫である

    Posted by ブクログ

    意外と面白かった。
    まさに明治のサザエさん一家っていう感じだった。
    短調でそんなに長く引っ張る必要あるのかなぁっていう場面も所々あったが全体的に苦沙弥先生や迷亭、寒月、細君らのやり取りがおかしかった。
    特に泥棒に入られた時のエピソードはコントを観ているようだった。
    ただ最後はちょっと残念だった。せめてもっと苦しそうじゃない死に方でも良かったんじゃないかと思った。

    0
    2020年07月04日
  • 三四郎

    Posted by ブクログ

    NHKラジオの「朗読」で取り上げられていたのをきっかけに再読。田舎から東京に出てきた三四郎に新たな経験が怒涛のように押し寄せる。戸惑いながらも受け止めていく姿に、これからも社会に揉まれて成長していくことを予感させる。2020.6.24

    0
    2020年06月24日
  • 三四郎

    Posted by ブクログ

    熊本から東京の大学へ上京してきた三四郎。

    大学構内で出会った女性に恋心を抱いたり、大学の授業の話しを仲間としたりと、いつの時代も青春とはこういうものか、と思いました。

    0
    2020年05月15日
  • 彼岸過迄(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    (個人的)漱石再読月間の11。あと4!

    短編をいくつか重ねてひとつの主題に迫るという手法。当時は新しいものだったらしいが、現代の小説で普通に慣れ親しんだ形なので、さすが。
    主題は「嫉妬」

    ひとつひとつがとてもクオリティが高く、特に幼児が突然亡くなる話しは緊迫感がすごい。

    漱石は探偵という職業をとても卑しいものと考え、何度も作品中登場人物にそう語らせていたが、それを遂に形にした話しもとても良かった。ポンコツ見習い探偵ものとして、むりやりミステリーだと言ってみようか。

    所々覚えてる箇所もあるが、ほとんど忘れている…というかこんなに面白かったっけ?

    0
    2020年05月12日
  • 私の個人主義

    Posted by ブクログ

    夏目漱石もそうだったのかー。と勇気をもらえる気がします。お札になるほど偉大な作家がなんだか身近なおじさんに思えるような…。もちろん難解な部分が多いけれど、自分の理解できるところ、共感できるところがあると思うので、表題は難しそうですが、小難しか考えず、雑誌のエッセイを読むくらい、気楽に読んだらいいと思います。個性とか自分探しとかに思い悩まされるお年頃の方への漱石からの暖かいエールが込められている本だと勝手に思っています。

    0
    2020年04月27日
  • 硝子戸の中(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    漱石先生最後の随筆集。病気がちゆえ、家から出れない最晩年の漱石先生の心持ちが、漱石先生の名文によって丁寧に描写される。まさしくその心情はタイトル通り「硝子戸の中」で、またしても漱石先生に心を鷲掴みにされる。
    漱石先生の足元にも及ばないが、少しでも漱石先生の洞察力に近づくことが出来たらと、今回も思わずにはいられなかった。

    0
    2020年03月16日
  • 私の個人主義

    Posted by ブクログ

    もろに今の日本で考えるべきことが言われていると思う。
    義務を無視した自由を主張する人の多いことは問題だよねと思う。履き違えた個人の自由を主張する声、権力・財力ある人の妨害または支配や強制力…そんなことを助長させる本も幾つも出ている中、短くも大変腹落ちする本だった。

    0
    2020年03月03日
  • こころ

    Posted by ブクログ

    文豪の名作ですが、初めて読みました。夏目漱石は坊ちゃんが好きです。小学生の頃初めて読んで衝撃を受けました。独特の言い回し等「ああ懐かしいな」と言う感じでした。三角関係の話ですが、昔も今も恋心の難しさは変わらないなと言う感じです。男の嫉妬は何とも言えず醜いですね。おどろおどろしい話ですが軽快に読み進められます。

    0
    2020年02月21日
  • 明暗(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    一つ一つの会話に意味があって、心理描写も細かい。登場人物がそれぞれ癖があって、一筋縄ではいかない。
    くどいなとか、引っ張るなとか思う場面もあるが、どこか軽妙で飽きない。
    津田が清子に会って、これから大きく事態が動きそうなところで終わってしまったのは残念。

    0
    2020年01月26日
  • 私の個人主義

    Posted by ブクログ

    「一番好きな本は?」と訊かれれば『坊っちゃん』と答える。あの明るく真直(まっすぐ)な「坊っちゃん」と文章が好きだ。本書は昔教科書で学んだ「私の個人主義」など5つの講演集。『坊っちゃん』同様、漱石の明るさと自然なユーモアが垣間見れる一方で、その明るさが長い煩悶・懊悩から「自己本位」を見出した結果であることが分かる。
    『坊っちゃん』の中で「赤シャツ」を評する「人間は竹の様に真直でなくちゃ頼もしくない」は漱石自身への戒めなのかもしれない。

    0
    2019年12月28日
  • それから(漱石コレクション)

    Posted by ブクログ

    世間を意識した小説だなあと思った。代助は知識もあって好きに生きてるようなのが周りの人が気に食わない。
    1日本を読んだり、音楽を聴きにいったりして暮らしている。わたしもそうしたい。結婚なんてめんどくさい。しかし、ダイスケの場合は時代が許さない。好きな人は他人の妻。誰にも言えない。

    それを公にしたときの世間の怖さを描くが、わたしには見せしめのように感じた。みなさん、お気をつけください!。

    好き勝手に生きることが許されない。好き勝手みな生きたいけどいろいろがんじがらめ。だからそうしている人は断罪されるのだろなぁ。

    タイミングがわるいようでいて、三千代に対する気持ちは、そうであるからこそ、彼は燃

    0
    2019年12月02日
  • 吾輩は猫である

    Posted by ブクログ

    初めてまともに夏目漱石を読んだかも。
    結構読みにくかったなぁ。
    でもこれは猫が語り手となっているところが持ち味なのだろう。
    確かに猫が軍隊を作るみたいな妄想のところは面白かった。

    0
    2019年11月15日
  • 三四郎

    Posted by ブクログ

    読みながら思わず「それな」「わろた」って突っ込んでた。100年も前の一大学生の話なのに、今の大学生がここまで自然に共感できるその普遍性はさすがだなぁとおもった。
    文体は少し硬いけれど、その文体から醸し出される雰囲気は好きでした。

    0
    2019年08月28日
  • 門

    Posted by ブクログ

    一貫して作品を貫くトーンは暗いが、明治時代の作品とは思えぬ現代的なテーマを内包した作品である。

    主人公の宗介には感情移入出来る人は、現代でも結構いるのでは?
    私には現実逃避しがちな思考回路や、問題を先延ばしにする所、挙句は運命のせいで納得する所など、全くもって宗介的な考え方はよく分かるし、自らの中に宗介を見る。

    幸せなのは御米との仲が、小六というさざ波はあったものの仲睦まじい所でホット出来る所である。

    0
    2019年08月24日
  • 虞美人草(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    明治の恋愛小説といって正しいのだろうか。交友範囲内の男女の関係のもつれを書いた作品。現代とは恋愛の価値観が違っているので、その前提で読んだ方が楽しめると思われる。
    全体的に内容は回りくどい。例を挙げれば、手紙の封を開けるのに迷った登場人物が、ギッチリ文字の詰まった2ページを丸々使って右往左往したりする。
    ただ、それらは描写と詩的な文言に費やされているので、浸ることが出来はじめると次第に光景が浮かぶようになって良くなってくる。慣れるのに時間はかかったが、当時の風俗などを楽しめた。静かな場所で読むのが良いかも

    0
    2019年08月14日
  • 道草(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    解説が非常にわかりやすかった。
    内容は、まったくもうな主人公と妻の言葉足らずの間柄に肉親だけにストレートな思いのたけ、でもそれももちろん心の中だけに留めて、と、とても歯がゆい聞いてて嫌になっちゃう人物なのに、ついつい読み進めてしまう。
    面白いんだよなぁ。

    0
    2019年07月22日