三四郎

三四郎

440円 (税込)

2pt

大学入学のために九州から上京した三四郎は東京の新しい空気のなかで世界と人生について一つ一つ経験を重ねながら成長してゆく。筋書だけをとり出せば『三四郎』は一見何の変哲もない教養小説と見えるが、卓越した小説の戦略家漱石は一筋縄では行かぬ小説的企みを実はたっぷりと仕掛けているのだ。(解説 菅野昭正・注 大野淳一)

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三四郎 のユーザーレビュー

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    Posted by ブクログ 2019年01月12日

    三読目
    読むたびごとに面白い
    題材の解釈とか小説意図を読み解こうと思っているかたがたは
    国語のテストでも作っているのだろうか
    ただこの文の芸を楽しむのみ
    また5年後くらいに読もう
    それにしてもこれが\420に対し本の値段と中身が比例するとしたら恐ろしいことに

    0

    Posted by ブクログ 2016年08月21日

    上京したての大学生が悩むことなんて、百年前でも今もさして変わらない。
    大学一回生の頃を思い出してとても懐かしい気持ちになった。時間をおいて再読したい。

    0

    Posted by ブクログ 2016年04月11日

    明治中・後期の溌剌とした精神が表現されている一方、西洋化へと無謀に舵を切る当時の社会状況への痛烈な批判皮肉が感じられる。
    森有礼の死と運命を共にする広田先生は何を象徴するか。

    0

    Posted by ブクログ 2014年12月16日

    明治大正期の作品では「三四郎」と「雁」が圧倒的に好きで、もう何回読んだかわからない。特に「三四郎」は10回や20回ではきかないと思う。
    そしてやはり、なんど読んでもいつ読んでもいい。書き出しから最後に至るまで本当に素晴らしい。読むたびに心のいろいろなものが調う。
    本郷上野周辺を好ましく感じるのも、こ...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2011年06月10日

    文章がきれいだった。情景がぼんやり、でもきらきらとあたまの中で描けた。木漏れ日の感じとか、風の感触とか、細かなことまで。

    まだ、坊っちゃんとこころしか読んでなかったけど、これが、夏目漱石か…とまたひとつ発見があった。
    いずれまた読み返したい

    0

    Posted by ブクログ 2011年05月01日

    美禰子は小憎らしく、でも、心惹かれる女性だ。 三四郎の恋ははかなく破れてしまった。 演芸会で美禰子とよし子が席を立ち、三四郎も席を立って廊下まで出たとき、美禰子が男と話しているのを見るのだが、「男の横顔を見た時、三四郎は後へ引き返した。席へ返らずに下足を取って表へ出た。」 この時の三四郎の辛さが痛い...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2013年05月11日

    ・「三四郎」「それから」が甲乙つけがたくどちらも好きです!
    ・『改札場のきわまで送って来た女は、 「いろいろごやっかいになりまして、……ではごきげんよう」と丁寧にお辞儀をした。三四郎は鞄と傘を片手に持ったまま、あいた手で例の古帽子を取って、ただ一言、 「さよなら」と言った。女はその顔をじっとながめて...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年06月24日

    NHKラジオの「朗読」で取り上げられていたのをきっかけに再読。田舎から東京に出てきた三四郎に新たな経験が怒涛のように押し寄せる。戸惑いながらも受け止めていく姿に、これからも社会に揉まれて成長していくことを予感させる。2020.6.24

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    Posted by ブクログ 2019年08月28日

    読みながら思わず「それな」「わろた」って突っ込んでた。100年も前の一大学生の話なのに、今の大学生がここまで自然に共感できるその普遍性はさすがだなぁとおもった。
    文体は少し硬いけれど、その文体から醸し出される雰囲気は好きでした。

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    Posted by ブクログ 2019年04月30日

    水村美苗の「日本語が亡びるとき」でしきりに取り上げられていたので読んでみた。
    今の小説との決定的な違いを言葉にすることはできないが、独特の雰囲気や良さがあると思う。重さも軽さも混在している。

    三四郎の、若い時代の何もできなかった苦い恋愛経験が描かれているので、どうせなら若いときに読んでおくべきもの...続きを読む

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