夏目漱石のレビュー一覧

  • 三四郎

    Posted by ブクログ

    こころ、吾輩は猫であるに続く漱石三作目。
    熊本から東京大学に通うために上京してきた三四郎青年の物語。
    物語に入り込むまでに少し時間がかかったけれど
    最後の100ページくらいは先が気になって急いで読んでしまいました。

    三四郎と美禰子がどうなるのか最後まで分からずドキドキもの。
    美禰子の発した「ストレイ・シープ(迷える子羊)」は名言です。
    明治時代でも現代でも若者の苦悩というのは普遍的なものだということを痛感。

    当然東京大学の学生なので本郷キャンパスの界隈の話が随所に出てきます。
    私は現役で東大を受験して落ちたので諦めてしまいましたが
    この本を読んでやっぱり東大に行きたかったなとそんなことを思

    0
    2016年09月09日
  • 吾輩は猫である

    Posted by ブクログ

    猫から見た視点で、主人や友人など人間世界の様子が綴られている。人間は、滑稽だったり、妙だったり、おもしろいそうだ。当時の日本で文明が進むことにより起こる弊害を風刺しているようで、今の日本にも通じるところもあるみたいに思えて驚いた。この猫は、随分かしこくて、まるで悟っているように見える程だが、主人や友人などにあくの強い個性的な人物が多く飽きなかった。

    0
    2016年09月01日
  • それから(漱石コレクション)

    Posted by ブクログ

    夏目漱石三部作の第2作
    仕事にもつかず、結婚もしない代助が
    友人である平岡の妻、三千代に恋をしてしまう物語。

    ラストが文学的で好きだ。

    0
    2016年08月18日
  • それから

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    代助と三千代はこれからどうなっちゃうんだろう…。
    学校で映画を観るらしいので、その前にと思って読んでみました!
    三四郎とは全然違う雰囲気。
    門も読んでみたいと思います。

    0
    2016年08月16日
  • 明暗(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     日常のたった一瞬で10も15も思いを煩わす事がある。この本は、その一瞬を永遠と書きだした本だと思った。その内容は人情とは異なり利己的な指向で描きだされ、粘着性をおび醜悪さを引き出していた。同時に、人の感情の移ろいやすさ弱さも読み取れ、次の展開をみたいという好奇心も呼び起こした。
     読み進めるにつれ、自分の場合だったらどうだろうかと考え、胸を突く文章が何度もあった。読むのに苦労するが、その苦労を押してなお魅力的な一冊だった。・・・途中何度も発狂しそうになったが・・・。
     完結しなくてよかった。
     

    0
    2016年08月06日
  • 三四郎

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    こころと、坊ちゃんの間くらいのイメージ?
    漱石もこんな爽やか切ない小説を書くんだ!と思いました。
    今度三四郎池に行くので、美禰子さんの真似でもしようかな。

    0
    2016年08月01日
  • リライトノベル 坊っちゃん

    Posted by ブクログ

    ライトノベルじゃなくて、リライトノベル…(笑)
    設定にも新しく手を加えて現代風にアレンジ…って、もう「坊っちゃん」じゃないと思うの。面白かったけどね。
    夏目漱石没後100年の展示に使おうと思ったんだけど、一緒に置くのを躊躇うような紛らわしさ&「こころ」の隣に置くと良心が痛む感じがするのは何故…
    「原作:夏目漱石」じゃなく、「原案」だったら納得?
    これを読んだことで、私の中の「坊っちゃん」がゲシュタルト崩壊…orz面白かったから、まぁいいか(笑)

    0
    2016年07月26日
  • 夢十夜 他二篇

    Posted by ブクログ

    夢十夜、読んだことないと思っていたが、第一夜に覚えがある。これは、多分、学生時代に教科書で出会った気がする。

    第一夜が一番好き。美しい。亡くなる女性の願いは、真珠貝で墓を掘り、星の欠片で墓標を作ること。そして、さらに控え目に申し出たのが百年待ってほしい。そして、墓の傍で待つ男の下に、ゆりが花を手向けてきた。そして気づく。百年目だということに。
    この日本文学の繊細さ、美しさ。
    百年待ってほしいというのをためらう女性の奥ゆかしさ。
    どこに忘れ去ってしまったのでしょうか。

    解説本は多くあって、例えば、ゆりが何を象徴しているのかなどネットでも議論されているけど、ただ純粋に言葉や情景の美しさを楽しむ

    0
    2016年06月19日
  • 門

    Posted by ブクログ

    三四郎、それから、門と続けて、朝日新聞で読む。学生時代、略奪結婚、そして、その後の暗雲たる生活。門では、宗助が座禅のため、寺を訪れるが、結局のところ、悟りに至るまで我慢できず、ろくでなしな主人公が、再び描かれている。

    0
    2016年03月04日
  • こころ

    Posted by ブクログ

    色々と伏線があったり、第一部、第二部と第三部とで主人公が違って視点が異なって初めて見えることなどもあり、読み終わると、「あれ?どうだっけ?」と思う点も多く、もう一度読み直したいと思った。

    新潮の解説も読んでみたところ、これは元々他にも短編がある予定だったらしいが、3部が予測を超えて長くなったので、3部までを一冊として出したとあった。その証拠として、3部の最初に四つ折りの紙が分厚い封筒に入っていたとあるが、明らかにそんな厚さで済まないほどの内容量であることを挙げてあった。確かに。
    だから、2部の最後で病院を抜け出した私と先生がどうなるのか?といった結末がない。

    一番気になったのが、武者小路実

    0
    2016年02月21日
  • 樋口一葉 たけくらべ/夏目漱石/森鴎外

    Posted by ブクログ

    お目当と言えばおきゃんな未映子がおきゃんな美登利をどう描くか興味津々だった「たけくらべ」、しかしながらやはり原作が原作だけに大きく崩すわけにもいかず無難にまとめたかなの印象。
    などと偉そうに言うものの実は私自身ガラスの仮面版たけくらべしか読んでおらずマヤの演技が「こんな美登利見たことない!」と絶賛されても「どんな美登利?」程度のものでしかなかったのだ。
    水仙の造花が切ないしっとりした悲恋の物語を堪能した上での初くらべ、しっくりくるのは亜弓さんではなくやはりマヤだと思うのですが…そうですよね、月影センセw

    0
    2016年02月10日
  • 樋口一葉 たけくらべ/夏目漱石/森鴎外

    Posted by ブクログ

    川上未映子訳の「たけくらべ」に興味があった。川上未映子訳に対して賛否あるようだが、これはこれで良いのではないかと思う。

    0
    2020年05月18日
  • 硝子戸の中

    Posted by ブクログ

    つまり、エッセイ集だと思えば良いのではないでしょうか。
    夏目漱石というと、なんだか恐れ多いんですけれど。
    僕はこの人の文章は、そこはかとなく乾いたユーモア、好きなんです。
    面倒くさい人だなあ、とは思います。面倒くさいインテリのオッサン。

    内容は、作家の日常ってやつですかね。

    「こんな変な客が来たんだよね」
    「実は僕の幼少時代にこんなことがあって」
    「私の母親っていうのはこういう女性でして」
    「俺、ちょっと変わってて。こんなことしちゃうんだよね」

    というようなことを書き綴っているわけです。

    僕は、なるほどナルホドと、肩もこらず読みやすく面白かったです。
    時代風俗固有名詞、無論こと明治時代

    0
    2015年12月31日
  • 漱石人生論集

    Posted by ブクログ

    この本では、漱石が書いた手紙や随筆の中から題名の「人生論」に見合った部分が選別されて年代順に並べられている。

    手紙はそれぞれ全文を載せているようだが、随筆『硝子戸の中』や『思い出す事など』については一部分だけを載せている。おそらく漱石の「人生論」が表れている箇所だけを編集者なりに抜粋しているのだろう。

    通して読んでみて、幾つかの有名な小説を読んだだけでは中々見えてこない漱石の内なる様々な思想・意志が明確に伝わってきた。そしてその心の熱さに驚き、感動した。励まされた。漱石がこんなに熱い男だとは知らなかった。

    『吾輩は猫である』、『坊っちゃん』、『明暗』などの作品名こそ人口に膾炙しているが、

    0
    2015年11月02日
  • それから(漱石コレクション)

    Posted by ブクログ

    「もっとシャキとしたら?」とあまり好きになれない主人公です。
    でも、ストーリーを彩る文章の美しさや、秘められた意図等々、何度も何度も読み返したくなる作品です。

    0
    2015年10月24日
  • 夢十夜 他二篇

    Posted by ブクログ

    読んでいる最中も読み終えた後も運慶が明治まで生きている理由を考えているが、とんと分からない。
    そも、この夢を見た主は、本当に分かっているのかさえ、だんだん疑わしく思われてくる。

    よく、夢を見る。
    夢を見て、その中でものを思い、天啓を受けたような、閃光を目の当たりにすることがある。
    けれど、果たして夢から覚めてみれば、いったい何に合点が行ったのかさっぱり分からなくなっていることがほとんどだ。
    時々覚えていることもあるのだけれど、夢の中で得たような「あっ!」というひらめきはもう消えていて、改めて検討すると「あぁ…?」というがっかりが残る。
    いや、夏目先生のことだから、しっかり考察するだろうけれど

    0
    2015年10月07日
  • 【語注付】明暗(漱石コレクション)

    Posted by ブクログ

    未完作ですが、とてもいいところで終わるので、いやがおうにもその後の空想が止まりません。夫婦を中心としたその周辺の人間たちの会話がベースなので非常にテンポがよく軽快です。例えが下手ですがタランティーノ映画の無駄話シーンだけでを編集でつないだ感じ?しかしその会話の裏ではものすごい権謀術数が渦巻いており、その圧倒的な質量こそが主題であると感じました。そのおかげ(?)でだいたいの登場人物にムカつきましたw

    0
    2015年08月14日
  • 坊っちゃん

    Posted by ブクログ

    言わずと知れた名作だけれど。
    本当にちゃんと内容を知っている人が、どれだけいるだろう。
    縁あって松山に行くことが多いが、今回改めて読んで、あまりにイメージと違いすぎていて仰天した。
    何かと見かける坊ちゃん団子などのイラストから、勝手に「坊ちゃんとマドンナは良い仲」なんて思い込んでいた。
    全然違う。
    松山が坊ちゃんを推すから、てっきり松山で面白おかしく嫌な教師をやっつける話と思っていたのに。
    全然違う。
    むしろ、なぜ松山は坊ちゃんを推す気になったのか、不思議でならないくらいだった。
    そして何より、あとがきと又聞きによると、この話で坊ちゃんがしたことの中には、作者の漱石自身が実際にしたことも含まれ

    0
    2015年08月08日
  • 彼岸過迄

    Posted by ブクログ

    オモシロイ。ほとんど、あだち充さんのマンガの世界です。後半は。
    ほんっとにドキドキものの心理劇、恋愛劇、サスペンス。
    「幼なじみ」、「いいなずけ」、「恋のライバル」、「出生の秘密」…。
    後半は…、なんですけどね。

    ###

    「それから」に引き続いて、久々の、多分25年ぶりくらいの夏目漱石さん。

    夏目漱石さんの長編小説は、どれもこれも昔読んだ時から大好きで、本当に熱狂的に好きだったんです。

    なんですが…。若い頃に読んだ時も、「面白かった順位」で言うと。

    「坊ちゃん」
    「それから」
    「明暗」
    「行人」
    「こころ」

    このあたりまでがトップクラスで。

    「三四郎」
    「道草」
    「草枕」

    そし

    0
    2015年07月04日
  • 二百十日・野分(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    本書は最近の活火山の活発さのニュースで二百十日という天候が荒れやすいとされる日のことと夏目漱石がその名で小説を書いていることを知ったのをきっかけに読んでみた。当時の書き方を表記を現代の新仮名遣いに改めていても独特の言い回しで読みにくかったが明治も40年が過ぎ当時の日本の先行きが見えない状況は今21世紀にも通じるところがありそういう視点で読むと先人の考えは参考になりところもあり面白いと思う。

    0
    2015年05月12日