夏目漱石のレビュー一覧

  • それから

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    ・道義欲と生活欲
    ・すずらんの花の下で昼寝
    ・一時間ほど書斎の中で蝉の声を聞いて暮らす
    ・自然を軽蔑しすぎることで未来を犠牲にする

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    2021年10月17日
  • 草枕

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    小説”草枕”の反戦主義

    夏目漱石の小説は数編読んでいるが、この小説では漱石がこの当時に起きた日露戦争に反対していたことが明確であったように感じている。
    漱石は必ずしも自身の政治的な立場や主張は氏の文学作品の中で強く述べてはいないが反戦思想は強く持っていたものと理解できる。この作品は勿論多くの評論等で述べられているように漱石の作品の中でも優れた小説であり、秋の夜長に読む作品としては最適なもののひとつであるように感じている。

    #カッコいい #感動する #深い

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    2021年10月08日
  • 私の個人主義

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    じぶんの個人主義を発見せよ、そして貫けというごくシンプルな教え。なんだかフツーな結論やなあと思う一方、そうだよね、うんうん、見つけなきゃ、と素直に納得もした。いやーむずい、幸せに生きるための努力はしやきゃ。

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    2021年10月05日
  • 門(新潮文庫)

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    「三四郎」「それから」から続く三部作の最終巻。登場人物や物語はそれぞれ異なるものの、共通店はいずれも三角関係を描いているということ。本作でもそれがテーマになっているが、恋愛、結婚というのはいつの時代も答えがなく、難しいものだと感じさせる。

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    2021年09月18日
  • 漫画 こころ

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    続きが気になるー。主人公の男は過去に浸りすぎてて
    そんな自分が好きみたいな感じが無理だった。
    現実でありそうなお話しだった。結婚すると
    お互い秘密ごとがあるかもしれないけど、
    言わなくても良いと思う。だからといって
    それをずっと有耶無耶にしてるのは良くない。
    過去に囚われすぎても楽しくないよなあ。

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    2021年09月03日
  • 坑夫(新潮文庫)

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    帯に「村上春樹の『海辺のカフカ』カフカ少年も読んだ名作!」とあるからそんな場面があったんだろうか、忘れたがなるほど相通じるものがある。最近読んだ桐野夏生の『メタボラ』をも思い起こさせる不思議な作品だ。

    といって当然こちらが先。あるものからのがれる逃避行の物語。逃げるってちょっと魅力的。

    だけど「坊ちゃん」がぽっと世の中に家出すれば、だまされてとんでもないところに連れて行かれる。連れて行かれたところが銅銀山の飯場。

    坑道に案内されて地獄を見、抗夫仲間にばかにされ、粗悪な食事がのども通らず、寝れば虫に悩まされる。しかし、そこは教養のある「坊ちゃん」人生が見えてくるからよしよし、というかなあん

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    2021年08月30日
  • 明暗(新潮文庫)

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    津田由雄は30歳、延という23歳の女性と結婚して半年も経っていない。
    お延とか延子とか呼ばれる彼女は細おもて色白、目が細いのだけど眉を動かすと魅力的である。

    新婚なのに津田は病気で手術しなければならない、なのにしかしなにやら家計が苦しいのである。そのわけは新妻に高価な宝石の指輪をプレゼントしたから?いや、裕福に育った派手好きの彼女にいい顔をしたからに違いない。

    気が強い新妻は新妻とて、なぜだか不安に付きまとわれる。一目ぼれの弱み、彼の愛情を独占したくてたまらないが、いまひとつすっきりしない。深いわけがありそうなきざしがあるのだ。

    この夫婦がてんでばらばらならば、相談する津田の両親や親代わ

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    2021年08月30日
  • 行人(新潮文庫)

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    漱石の作品を丹念に読んでいくと、教科書的文学史的知識を通り越してやはり文豪だ、天才だと実感する。100年前にこんなすごい文学を書いた天才が日本にいた、という誇りが湧いてくる。


    『行人』

    人間と人間の関係を、心理の奥深くに探求してやまない作者の彷徨は、苦しくも胸を打つ。

    前半、二郎は兄一郎のストイックな性格に翻弄され、兄の家族(妻、両親、妹)まで巻き込んで起こってくる葛藤を語る。兄嫁との三角関係まで疑われ、微妙な立場になる。あげく後半、兄の友人Hにも世話をかけ、手紙で描写される兄の性格とは。

    「ひとのこころはわからない」と人を信じられない。いえ、いい加減なところで妥協できない性格なのだ

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    2021年08月29日
  • 虞美人草(新潮文庫)

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     久し振りの夏目漱石。職業作家としての第1作とのことで、他の有名な作品と比べるとかなり力の入った(ところどころ難解で読みにくい)文体だなと感じる。ただ、内容は男女の恋愛を主軸に物語が展開しており、描写を全て理解してやろうと思わなければ、けっこう楽しめる小説だったと思う。

     哲学を学んだ甲野欽吾、その勝気な妹の甲野藤尾。欽吾の友人である宗近一と、あどけなさの残る妹の糸子。藤尾を嫁にと考えている男、小野清三。清三の恩師である父を持つ、清三との婚約の約束がある内気な娘、小夜子。この6人を中心に物語は展開する。
     藤尾と小野が両想いであるが、小野には許嫁である小夜子がいる。謙虚でおとなしい古い価値観

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    2021年08月28日
  • それから

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    「自然」に生きることの難しさ。代助の過去の一つの後悔によって現在の暮らしが歪んでいくの様子は残酷といえるけど、いまいち代助には感情移入できんかった。三千代さんがいちばん不憫。

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    2021年08月27日
  • 乙女の本棚8 夢十夜

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    司書なのに漱石くらい読んでよ!と子にいわれ…与えられた。
    そうね、坊ちゃんや吾輩は…から入っちゃダメだったんだね。
    内容とビジュアルが良く合ってて、若い人の良い仕事に会えて嬉しい。

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    2021年08月13日
  • 彼岸過迄(新潮文庫)

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    ネタバレ

    この本は1910年に大病を患った夏目漱石が、復帰後に最初に書いた長編小説であり、後期三部作の一冊と言われています。
    長編小説といっても、この物語は6つの短編から成っています。短編がひとつの話にまとめ上げられ、長編小説になったものなのです。夏目漱石は当時新聞でこの作品を新聞で連載していました。毎日少しずつしか進まない物語を短編として仕上げていきながら、その短編を さらにまとめ上げたときに、長編小説が現れる。夏目漱石がかねてより思い描いていたというこの構想は、なんとも素晴らしく粋で素敵なものに思われるでしょう。

    この物語は、主人公、そして聞き手に田川敬太郎がおかれ、様々な登場人物から話を聞いてい

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    2021年07月31日
  • 現代日本の開化

    匿名

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    当時は講演として発表されたものであり、漱石の文才を感じさせる名文である。小説よりこういった評論のほうが彼は確実に上手い。

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    2022年09月28日
  • 私の個人主義

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    キーワード

    「道楽と職業」
     ・人のため=己のため(一般的な職業) ・己のため=人のため(科学者哲学者や芸術者) ・職業と道楽の内発性と外発性 

    「現代日本の開化」
    ・2種の活力と開化の関係 ・開化と幸福、生活の関係
    ・西洋の開化(一般の開化と日本の開化)

    「私の個人主義」
    ・人格と3か条 

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    2021年06月14日
  • 明暗(新潮文庫)

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    すごい執念深さ。なんだろう。人物描写、状況描写の細かさ、正確に表現しようとする精密さが半端ない。描写説明が長すぎて話の進みが遅く、ちょっとじれったくなってしまうほど。

    でも描写の内容は、すごい。この感じを文章で表現するなんて!と思うところだらけだった。とにかく夏目漱石ってめちゃくちゃ執着するひとだったんだろうな、と思いました。

    残り少なくなってきた時に、ん?到底あと少しで終わる感じではなく、まさか上下巻作品なのか?!と思って調べたら、作者病没の未完とのことでした。何も知らずに読んでました。
    どんな結末だったんだろう。。気になりますー!

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    2021年05月31日
  • 漫画 こころ

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    ネタバレ


    2021/05/15

    「先生と遺書」を昔授業でやったことあるくらいなので、
    漫画で全体の流れを読むことができ、わかりやすくておもしろかった!

    全体の話がわかったので、本の方も読んでみたいなぁ(´ー`)

    Kの覚悟がやっぱり、切ないし、先生の心に一生の傷として残すあたり少しKの中のサイコパスを感じた。

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    2021年05月16日
  • 坊っちゃん 9

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    ネタバレ

    小さい頃から真っ直ぐで、こうと決めたら曲げない性格の坊ちゃん。
    自分の身が危うくても、正義を貫く姿勢に単純に凄いと思いました。
    昔の物語ですが、学べることが沢山ありました。

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    2021年05月10日
  • 作家と猫

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    ネコあるあるが、作家の極上の言葉で表現され「うんうん」うなずいてばかり。こんな事も気づかれていたか!って、当然でしょう、長いネコと人間の歴史から見れば。「大勢集まって騒ぐより、ひとりコツコツ。ネコのわがままが好きで、だから自分もわがままなのだろうと思う」マルのオヤジ。

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    2021年05月05日
  • 坊っちゃん

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    個性豊かなキャラクターが数々出てきてとても面白かった。私は坊ちゃんや山嵐の言い分に共感することが多く、潔い性格が読んでいて気持ちよかった。
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    「親譲りの無鉄砲で子供の頃から損ばかりしている」坊ちゃんを可愛がってくれるのは下女の清だけ。四国の松山に教師として赴任した坊ちゃんは、教頭の赤シャツがうらなりの婚約者マドンナへの横恋慕からうらなりを左遷したことを知り、義憤にかられる。青年教師の痛快な反抗精神を描く。

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    2025年04月14日
  • こころ

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    教科書にも載っていたけど。
    人間失格と並んだ名作。

    この2作が未だ崩れることのない名作って、
    つくづく人間っていう生き物の未熟さを思い知る。

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    2021年04月07日