夏目漱石のレビュー一覧

  • 坊っちゃん
    子供用に書かれた物を小学生の時に読みましたが、原作は初めて読みました。夫と交互に一日2ページ音読して、やっと読み終わりました。(1日2ページ音読すると認知症予防になると聞いたので)とても楽しかったです。坊ちゃんも清も山嵐も読んでいるうちに好きになりました。でも本当に坊ちゃんが身近にいたら、困ったやつ...続きを読む
  • 乙女の本棚4 檸檬
    青空文庫で初めて読んだときから好きな作品です。乙女の本棚シリーズのこの本は美しい挿絵もあり、絵本のように楽しめました。
    檸檬の瑞々しさ、ひんやりとした温度、爽やかな香りなどが想像できます。
    スーパーで檸檬を見たら、本作品を思い出します。オチも衝撃的です。
  • 吾輩は猫である 上
    こんなに面白いと思ってなかった。
    登場人物(と猫)のキャラクターみんなそれぞれ癖があって、尚且つ、互いに論じ合ってなんだかんだ仲良く和気藹々としてる感じがとても良い。
    日本社会への風刺も、痛烈とならず、小気味の良いリズムで描かれていて、面白い。
    120年前に書かれているのに令和に通ずるものが多く、痛...続きを読む
  • 文豪怪奇コレクション 猟奇と妖美の江戸川乱歩
    猟奇と妖美をテーマにした江戸川乱歩短編集。
    乱歩の短編は割と有名なやつは大体読んでいる気でいたけど「蟲」と「防空壕」と最後の対談は初読みでした。再読のものも含め、やはり乱歩は面白い。この性癖にぶっ刺さる感…
    「蟲」は強烈だった。引きこもりの青年が恋に狂ってついに相手を殺してしまう。美しい彼女の死骸を...続きを読む
  • 坊っちゃん
    後先考えずに行動する「坊っちゃん」。
    東京理科大学卒業後に四国の中学校に教師として赴任するが、生徒たち、教師たちとの間で様々な問題ばかり起こる。
    卑怯、曲がったことは大嫌いで、ただ筋の通っていることのみを正しいと思う坊っちゃん。
    こんなに物事をはっきり言うことができたら気持ちいだろうなと思う反面、実...続きを読む
  • 乙女の本棚3 葉桜と魔笛
    葉桜が印象深かったのか、今年の桜は遅く開花し、1週間ぐらいで葉っぱがちらほら出てきて緑とピンクのコラボレーション。会社の桜は老木で貧相な満開だが、今年は緑が映えてキレイで葉桜と魔笛の表紙がインプットされ、来年も葉桜をみるとこの小説を思い出すのだろう。
  • こころ
    良かれと思ってやった事も、本質的には自分の利の為だったりするのは自分でもあった事だった。
    普段他人を傷つけたくないし、傷つきたくないから波風起こさずの関わり合いを心掛けているけど、自分の無意識で目の前の人を傷つけてしまったと間違いなく感じた事があって、読みながら思い出していた。

    先生が抱えていたこ...続きを読む
  • こゝろ
    何回も何回も読んでる作品。読む度に新しい発見と感じ方がある大好きな作品。心理描写が丁寧で読みやすかったです。
  • 坊っちゃん
    子供の頃読んだ「坊ちゃん」。大人になってまた読むとこんな面白い話だったっけと新鮮だった。
    読み始めとっかかりでは、坊ちゃんの威張り具合に辟易してしまうが、ページをめくるごとに、そんな坊ちゃんのことを好きになっていく。江戸っこっこの口調で同僚教師たちをけなす坊ちゃんも、清のことを恋しく思う坊ちゃんも、...続きを読む
  • こゝろ
    誰もが知る名作ですがきちんと読んだことがありませんでした。
    娘からの薦めと、「舟を編む」劇中セリフの
    「遺書長すぎでしょ」が気になり読み始めました。
    書いてある文字を読んでいるだけなのに、
    登場人物の「こころ」が手に取るように分かる。
    先の展開をこうなるんじゃないかと推理しながら読みました。
    私の「...続きを読む
  • 虞美人草

    作品末尾の漱石節

    草枕の頭の漱石節は有名ですが、
    本編ではほぼほぼ最終ラウンドで漱石節が炸裂、
    考えさせられます。
    ハムレットの恋人役のオフェーリアを彷彿させる藤尾さんの最期、
    脳足りんの毛唐と違って、元祖ツンデレの藤尾さんの方が全然いいです。
    漱石といえば三角関係の白眉となる出来の本作をお楽しみ下さい。
    お好みで。
  • 草枕

    オープニング

    虞美人草の最後と、草枕のオープニングは漱石節炸裂の1番美味しいところ。
    草枕は英訳の訳者に恵まれていて、ピアノ奏者のグルードも好んでよく読んだそうな。
    グルードが読んだ英訳された草枕も読んでみたいものです。
    日本でも売れる気はする。少なくとも、自分は購入します。
    お好みで。
  • 永日小品

    漱石のエッセイ

    漱石のロンドン時代や帰国してからの身の回りの出来事 子供の頃の思い出などを、現代でも十分に味わうことのできるわかりやすい文章で綴られたエッセイである。「蛇」のようにやや不気味なもの、「行列」のように巧まぬユーモアを秘めたものなど様々な味わいの作品がある。中でも散文詩のような「昔」が特に心に残った。
  • 二百十日

    台風に荒れる活火山阿蘇

    この時期の夏目漱石の特徴である「世相批判」的なセリフがしばしば出てくるが、それよりも、台風に荒れる活火山阿蘇の大自然描写が見事である。草千里の背の高い草が生い茂った中を強引に歩む二人が、とてもリアルに描き出されている。
  • 私の個人主義
    「もしあなたがたのうちですでに自力で切り開いた道を持っているかたは例外であり、また他(ひと)の後に従って、それで満足して、在来の古い道を進んで行く人も悪いとはけっして申しませんが、(自己に安心と自信がしっかり附随しているならば、)しかしもしそうでないとしたならば、どうしても、一つ自分の鶴嘴で掘り当て...続きを読む
  • 乙女の本棚9 外科室
    絵だけの評価。内容は何となく理解するも意味が?ストーリーは分かるが理解できない??流れはわかるが文章がわからない?今なんで夫人の気持ちも外科医の執刀も分かるのに、理解できてないと思うのかわからない状態におちいっている。
    難しい文章に惑わされているのか、内容を理解したつもりでいて本当はもっと深い内容な...続きを読む
  • こころ
    どす黒くてどうしようもないこの心は、
    自分だけが持っているものじゃないんだってことを教えてくれた。
    明るい内容じゃないのに、ものすごく心が救われる。

    人間みんな、そんなもの
    そう割り切って生きていこうって
    諦めとはまた違う勇気を貰えた。

    この小説に出逢えて本当に良かった。

  • 乙女の本棚7 蜜柑
    乙女の本棚3連発、3つ目。
    檸檬、蜜柑、と続きました。たまたまです。
    イラストレーターさんが檸檬と蜜柑、一緒なのは敢えてですよね、きっと。

    鮮明さは手前で読んだ檸檬のほうがビビッドなんですが、夕暮れどきの汽車、煤、蜜柑、の色の移り変わりと、主人公の世の中を胡乱でダウナーなところから、少女の勝手な行...続きを読む
  • 作家と猫
    猫好きな人は変わった人が多いですよね。
    まさにその通り。
    私は伊丹十三の話がとても好きでした。
    皆さんはどんなタイプの猫好きですか?
  • 乙女の本棚2 猫町
    イラストが綺麗。このシリーズのイラストレーターさんたちは、本当に良いイラストばかり描いてくれるから好き。全巻集めたいけど、小説より高価だからなかなか他のに手を出せない。年々イラストレーターさんが増えるのは嬉しい。でも集めるのに月に一度程度で買わないとお金なくなる…。本を沢山持ってるから、本棚ともよく...続きを読む