夏目漱石のレビュー一覧

  • 樋口一葉 たけくらべ/夏目漱石/森鴎外
    たけくらべ読み終えたところ。樋口一葉を読んでいなかった(日本文学をなんとなく敬遠していた)自分の愚かさを呪う。なんだこの瑞々しさ。おっとりした、それでいて景色のわかる気持ちの持っていかれる文運びと表現(これは現代語訳の賜物かもしれないが)。あー、、、、とにかく今日読めてよかった。

    三四郎読み終えた...続きを読む
  • 乙女の本棚4 檸檬
    高校生のころ、初めて「檸檬」に出会い、それからこの作品の虜になりました。
    そこに美しい挿絵が加わり、私の宝物になりました。
    文学作品に抵抗があるが、ご興味のある方、イラスト好きの方、「乙女の本棚シリーズ」は大変、おすすめでございます。
    集めたくなってしまいます。
  • 夢十夜
    原作の雰囲気をよく捉えていると思った。原作はクラシックな幻想譚という趣だが、そのまま現代的な感覚にするとホラーになりかねないのをうまくドライなちょっと不思議な話に着地させている。この静かなかんじがとてもいい。原作の稠密な印象と、この版のどことなくすっきりした静寂感と、それぞれ面白く読めると思う。
  • こころ

    BookLive! こころ

    わかりやすかたった
  • 坊っちゃん mt×角川文庫 specialカバー版
    文章のテンポがいいからスイスイ読み進められる。

    『こころ』を読んだ後ということもあり、軽快に読める。
  • 私の個人主義
    (2018年2月のブログ内容を2020年11月に転記したものです)

    夏目漱石は英文学を専攻し、学校は出たものの、文学とは何かということをつかめず、悶々とする日々を送っていました。幸いにも教師の職にはありつきましたが

    “「その日その日はまあ無事に済んでいましたが、腹の中は常に空虚でした。空虚ならい...続きを読む
  • 硝子戸の中
  • 文鳥・夢十夜・永日小品
    夢の中の話。

    「こんな夢を見た。」から始まる第一夜。
    百年目に合うから百合の花。文章は余韻が残る言葉が散りばめられていてまさに夢のように幻想的。関係を曖昧にすることによって女の涙の解釈が分かれるところが技巧的。

    第三夜。
    民俗学に見られる民間伝承、「こんな晩」パターンの類型。不気味としか言いよう...続きを読む
  • 夢十夜
    漱石の「夢十夜」をマンガ化したもの。原作の幻想的な雰囲気を醸し出すイラストだ。岩波現代文庫版には、オマージュ「第十一夜」が最後に付いていて、あとがきに相応しい作品だった。
  • 乙女の本棚9 外科室
    あまりにも月並みな言葉になってしまうが、「エモい」とはこういうことか……みたいな気持ちになります。

    お互いにお互いのことなど知らぬまま続くはずだったろう人生が、思いがけない再会により覆ってしまうのは運命的で素敵だけれど、だからと言って何を望むことも出来るはずもなく。
    「忘れません」という言葉が、彼...続きを読む
  • 私の個人主義

    この本は漱石なのです。

    漱石は「自己本位」という四文字を発見して、すくわれました。私も頭の中がぐちゃぐちゃになったら、この作品をよみ、漱石の言葉を聞きます。この本を読んでいる間、漱石はまるで今この世にいきているようなパワーを与え続けてくれます。おそらく、漱石の魂がこの本に込められているからだと思います。そういった意味で、彼...続きを読む
  • 乙女の本棚6 瓶詰地獄
    過不足の無かったはずの楽園が、時を経て性徴という魔力を前にじわじわと崩壊していく様の、うつくしさと残酷さ。
    そして、神の目から逃れるように、救いを投げ出すように目印を倒し聖書を焼いたのに、瓶の中に残されていた手紙に綴られていたのはひたすらに懺悔だった。
    そういう歪さに、ただただ感服させられたというか...続きを読む
  • 坊っちゃん
    この本を読む前、文学史は結構堅いイメージがありました。しかしこの本を読んでみたところ表紙に描かれている「坊ちゃん」という名前は意外な人からつけられたことや登場人物の、坊ちゃんから見た名前が面白かったです。
  • 坊っちゃん
    夏目漱石「坊ちゃん」
    投稿一作目。夏目漱石をちゃんと読んだのは物心着いてから初めてだとおもうが、意外と読みやすく書きなぐったかのような痛快な文章で面白かった。江戸っ子の、口は達者ではないけど愛嬌のある頑固な坊ちゃん。坊ちゃんが四国の田舎の学校に数学教師として配属されてからの、色々な人...続きを読む
  • 坊っちゃん mt×角川文庫 specialカバー版
    読書が好きではなかった子供時代、祖父に連れられて行った古本フリーマーケットで買ってもらったのが『坊っちゃん』でした。
    当時は数行読んで「おもしろくなさそう」とすぐに捨ててしまったわけですが、今縁あって坊っちゃんと同じ職に就き、15年ぶりに再読した次第。

    うん、とても面白い!
    気持ちの良いストーリー...続きを読む
  • こころ オブ・ザ・デッド ~スーパー漱石大戦~ 1

    夏目漱石が好きなら買い

    夏目漱石ファンなら笑えること請け合いのゾンビバトル+旅情漫画。
    1巻ではこころ、門、坊っちゃん、吾輩は猫であるのパロディキャラが出てきます。特に坊っちゃん前後編はキャラ重視で面白いです。
    ただし若干グロ多し。冷酷な独裁者と化した赤シャツとのバトルはなかなかの迫力でした。
  • 坊っちゃん
    離れてみて初めて清からの慈しみを理解できて、東京に戻ったその足で清に会いに行く。二人での生活は短かったかもしれないけれど、坊ちゃんにも清にとっても愛しい時間であってほしいな。
    ぼこぼん先生、響きが好きだ。
  • 私の個人主義
    バイブル的存在の一冊。
    あくまで一つの考え方ではあるものの、物の考え方、姿勢の在り方は参考になる。
    今でも通用する内容なので人間の本質って変わらないという事か。
    本当の意味での個人主義とは自立、自律、寛容、責任、義務と深く結びついており、他者排除ではない。
    何度も読み返す価値あり。
  • 私の個人主義
    漱石による講演の書き起こし。ネガティブな枕からあれよあれよと話題が転じて最後にピタッと着地する。オススメ!
  • 私の個人主義
    夏目漱石が晩年に行った五つの講演「道楽と職業」「現代日本の開化」「中味と形式」「文芸と道徳」「私の個人主義」を収録。想像していたよりも読みやすく面白かったです。「道楽と職業」では細分化する職業について言及していて、この問題は現在でも見られるもので漱石が生きていた時代からあまり変わっていないのだなと思...続きを読む