夏目漱石のレビュー一覧

  • 坑夫(新潮文庫)

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    同時のブルーワーカーに関する問題提起書かと思いきや、炭坑に行くまでがやたら長く、行ったら行ったで1日で帰ってくる。結局どーいうことなんだ?

    村上春樹著「海辺のカフカ」でカフカ君が「坑夫」について、炭坑生活を通して主人公の成長がまったく示されてないから良いのだと論じてましたね。主人公の物語への関わり方という点で、たしかに新鮮でした。

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    2011年01月07日
  • 吾輩は猫である

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    漱石のデビュー作。
    意外に分量、内容ともにどっしり感が強かった。
    とはいえ娯楽小説なので、あまり難しいことは考えず、サザエさんでもみる気持ちで読むのが一番面白いと思います。

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    2011年01月04日
  • それから

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    僕にとっては夏目漱石二作目、虞美人草に続いてです。
    前に読んだ虞美人草は面白いかといわれると微妙でしたが、それからは面白かった。今の時代の人が読んでも面白いと思える作品。主人公の代助の心情描写には共感を覚えました。

    描かれている恋愛観も素晴らしいものでした

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    2010年12月23日
  • 吾輩は猫である

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    誰もが知っている日本近代文学の代表作。
    正直今まで読んだことがなかった自分がとても恥ずかしくなるほど面白く、唸らされる作品でした。
    近代日本社会を「猫」の視点から風刺した作品です。

    いつの時代でも生きている人にとって矛盾や問題はいくつもあります。
    もし現代社会に我輩(猫)が存在しているとするなら何と言うでしょうか?
    それをゆるく描く漱石の筆の巧みさにただただ圧倒されます。
    まだ読んだことのない方は是非!

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    2010年12月13日
  • 道草

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    夏目漱石の自伝的作品。

    実際に読んだのは、高校生か大学生のころ。

    大学教師の健三とその妻お住、かつての養父母島田夫妻などとのやり取り。
    個人的にも金やプライベートには何かと苦労した学生時代。
    そのためか、記憶に残るのは、稼ぎの少ない健三の苦心、冷めた夫婦仲、親族とのしがらみ、などなど・・・。
    とにかく、主人公健三の先の見えない不安や焦り、これらを肌身に感じたことを覚えている。

    そして、もう一つ、強烈に記憶に残っているのは、江藤淳の「夏目漱石ー決定版」でも引用された、この一節。

    「その時細君は別に嬉しい顔もしなかった。しかしもし夫が優しい言葉に添えて、それを渡してくれたなら、きっと嬉しい

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    2010年12月03日
  • 行人

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    聡明な頭脳を持つ哲学者である兄。それゆえに思考のみが先走り、本人が望んでいる行動に移せない。行動に移るなら愚鈍でなければならない。それにもなれないという哀れさ。

    中盤で、兄が自分の妻の貞操を確かめる場面があるが、あの時どちらに転んでも兄は同じ反応を起こしたのではないだろうか。
    自分で妻に対して聞きただしたかった。しかしそれができずに弟に頼む。結局何もないにも関わらず、兄は弟に対して癇癪を起こしてしまう。

    「自己本位」という漱石について使い古された言葉を念頭において考えれば、ここでは「受身な我儘」がテーマになっていたのではないか。
    妻に何も言えず、弟に任せる兄、ふと縁談が勝手にまとまってくれ

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    2010年10月15日
  • 坊っちゃん

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    ネタバレ

    恥ずかしいことにちゃんと原作を読み切ったことがなかったんだけど‥凄く面白かった!ぼっちゃんってこんなにも面白かったのかと。それにしても、このBUNGOシリーズ結構クオリティ高いと思う。漫画家の方が熱心に研究して描いてるのが伝わってきますね。原作を読むのに躊躇している人にとっては良いきっかけ、良い入口になるかと思います。私もこれからどんどん読みます。

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    2010年12月15日
  • 虞美人草

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    9/7
    ああ、これが「文章」なんだな。
    一文一文練りに練って書いた、というだけある。
    朝日新聞入社後一本目の作品ということで、相当肩に力が入ってたんだろうなあ…まあ肩に力入れるだけでかける代物でもないけど。

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    2010年09月07日
  • 草枕

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    「非人情」とは「超俗」或いは「解脱」の露悪的表現か。智に働かず、情に棹ささず、意地を通さず。何物にも捉われない、自由な生き方ができたら…。でもそんな世界では、たぶん文学も芸術も、大したものは生まれない。「草枕」の境地に憧れる者ほど、その手の無為には耐えられまい。やっぱり人の世は難しい。

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    2017年04月04日
  • 草枕

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    漱石さんが文豪たる所以はこれかという本著。
    “智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。”という一文があまりにも有名だが、これは表す内容もさながら、リズムがとても心地良いのも一因ではないか。全体の描写も瑞々しく美しい文体からなっている。この本を読む為に適当な旅に出るのも悪くないだろう。

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    2010年03月25日
  • 三四郎

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    ・「三四郎」「それから」が甲乙つけがたくどちらも好きです!
    ・『改札場のきわまで送って来た女は、 「いろいろごやっかいになりまして、……ではごきげんよう」と丁寧にお辞儀をした。三四郎は鞄と傘を片手に持ったまま、あいた手で例の古帽子を取って、ただ一言、 「さよなら」と言った。女はその顔をじっとながめていた、が、やがておちついた調子で、 「あなたはよっぽど度胸のないかたですね」と言って、にやりと笑った。』
    ・「なにつまらない――かわいそうだたほれたってことよというんです」「あたりまえにのばすと、こうです。かあいそうだとはほれたということよ」
    ・『「本当は金を返しに行ったのじゃありません」美禰子はし

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    2013年05月11日
  • 二百十日・野分(新潮文庫)

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    「豆腐屋主義」について語られる『二百十日』。
    主義を曲げずに教壇から姿を消して文人になる道也先生、陰の高柳君と陽の中野君が出てくる『野分』。

    明治時代に生きる若者に向けた、若者がどう社会の中で活動していかなければならないかを、漱石先生は伝えたかったのかなぁ…。今の時代の僕らにも通じているような主張があって、頑張らないとなぁと思っちゃう。

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    2010年10月17日
  • 草枕

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    7/28
    最後の章、汽車と舟の対比が面白い。
    ただ一番は、風呂の場面で会話が一切ないこと。描写だけで全て書ききれる辺り、現代文学の力不足を感じる。

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    2009年10月07日
  • それから

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    主人公の代助は現在で言えばネオニートと言う言葉で一蹴されそうな身分。職につかず親の仕送りで生計を立てている。しかし普通のニートや引きこもりのように学びもせずただ娯楽に耽っていたりと言うことはない。彼は日々芸術など高尚な世界との交流を楽しみ学ぶ高等遊民であり、ニートと言う言葉で片付けるにはあまりにも舌足らずと言う気がする。

    3回読んだが、難しいところが多い。三四郎より簡単だったと言う人がいたが、僕にとっては哲学的表現が多いように感じ三四郎より難解であった。

    色々と難しい代助の人生観は度々理解できないものがあるが、共感できたりするところが多い。彼の人生観をただのニートの言い訳とみなすのはあ

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    2009年10月04日
  • 明暗

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    存在は、対比で浮かび上がる。
    これでいいんだと自己肯定。

    「続」は読みたくない。
    いいらしいけどね。

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    2009年10月04日
  • それから

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    大学時代に読んだはずなのに、こんなにおもしろい話とは思わなかった。
    やっぱり、その時々で感じるものって違うんだな。

    ダイヤモンドかポテトーか、結局なやむところは同じで、
    漱石に先見の明があったのか、それとも人間なんてものは今も昔も変わりないということなのか…

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    2009年10月04日
  • それから

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    夏目作品で一番印象に残っていた本。
    やはり「僕の存在にあなたが必要だ」の箇所は
    今読んでもキュンとくる。

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    2009年10月04日
  • 倫敦塔・幻影の盾(新潮文庫)

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    漱石初期作品集。『漾虚集』を中心に。
    小説って何なのだろう。漱石の短編を読んでいるとわからなくなります。
    とりえあず、作品のラストについてる漱石自身の解説的なところはどう扱えばよいのやら。
    それも話の一部として読むべき? うーん!
    あと、私が思っている以上に漱石作品の位置づけの中で『草枕』が重要なところに立っているのだなーということがわかりました。
    比較対照として一番使われてますよねーなぜだー!

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    2009年10月04日
  • 夢十夜 他二篇

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    ネタバレ

    夢十夜:1908年(明治41年)。
    こんな夢を見た、で始まるシュールで幻想的な十の物語。ソウセキなんて難しいと思っていたけど、こういうのは好きかも…と、学生時代に思った。

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    2022年09月06日
  • 二百十日・野分(新潮文庫)

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     読めて良かったー。読み応えのある「野分」の方が好き。
     金銭本位な世の中で学者という人間は窮屈だったろうと思う。それでも敢えて苦しい境遇に身を置いて、社会に屈せずに己の道を貫く道也先生の姿勢に背筋の伸びる思いがする。
     人間としての「道」が、富や権力より大事だということをきっとわたしは頭では理解しているけれど、だからといってそれを堂々と口にするのはなんとなく気恥ずかしくて、結局は世俗の評価基準に甘んじてしまっている。でもそれではいけないと思わされる。どんなに世界が歪もうと正しいものは正しいと、信じ続ける勇気を与えてもらっているような気がして。
     中間部分あたりで道也先生の語る「文学」の話と、

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    2022年11月20日