倫敦塔・幻影の盾(新潮文庫)

倫敦塔・幻影の盾(新潮文庫)

605円 (税込)

3pt

イギリス留学中に倫敦塔を訪れた漱石は、一目でその塔に魅せられてしまう。そして、彼の心のうちからは、しだいに二十世紀のロンドンは消え去り、幻のような過去の歴史が描き出されていく。イギリスの歴史を題材に幻想を繰りひろげる「倫敦塔」をはじめ、留学中の紀行文「カーライル博物館」、男女間における神秘的な恋愛の直観を描く「幻影の盾」など七編をおさめる。(解説・伊藤整)

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倫敦塔・幻影の盾(新潮文庫) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    初めて読んだのは19歳(遠い目)あの時に読んだ、幻想がちで胃痛(真似した訳でなく、高校時代から胃カメラ飲んでた正味の胃炎持ちだった)持ちの私が、勝手に漱石に親近感を感じて読んで読んで読みまくった中で、特に共感してしまった作品。まぁ、ウルトラ有名作家の有名作なので細かい説明はしませんが、イギリス留学中

    0
    2018年09月12日

    Posted by ブクログ

    漱石は文豪なんだよ凄い人なんだってとわかっている筈なのに、どうも吾輩は猫なんて庶民的な作品のイメージからか侮りつつ読み始める感じなんですが、いきなり「倫敦塔」で度肝を抜かれ。
    何これ、基本英国史、それにダンテにシェークスピアに仏教の無一物に終いには都々逸まで!何この人、本当に万能なんじゃないの。何で

    0
    2011年03月05日

    Posted by ブクログ

    漱石初期作品集。『漾虚集』を中心に。
    小説って何なのだろう。漱石の短編を読んでいるとわからなくなります。
    とりえあず、作品のラストについてる漱石自身の解説的なところはどう扱えばよいのやら。
    それも話の一部として読むべき? うーん!
    あと、私が思っている以上に漱石作品の位置づけの中で『草枕』が重要なと

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    ちょっと幻想文学っぽい感じの「倫敦塔」を見て、漱石はこういう作品も書いていたんだな、と思いました。「趣味の遺伝」はちょっとドグラマグラな気もした。

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    幻影の盾はタイトルからして漱石らしからぬ雰囲気を感じたが、
    やはり中身も漱石らしくなかった。頭ごなしに否定しているわけではない。
    こころや坊っちゃんなどの代表作からはかけ離れた、普段
    お目にかけられない作風に出会えた貴重な機会であった。

    個人的には、倫敦塔でも幻影の盾でもなく、一番最後の趣味の遺伝

    0
    2012年06月22日

    Posted by ブクログ

    ラファエル前派の絵画を思い出す。
    「草枕」にもミレイの「オフィーリア」が登場した。
    作中人物が、あれの日本版を描きたいと言及していたっけ。

    0
    2010年09月06日

    Posted by ブクログ

    また一冊の御伽噺読み終わったね。 この間鴎外先生の本も拝読してるので、少し妙な気もする。 漱石先生と鴎外先生、果たして真に火と水の如しかしら(笑) まあ、二人とも外国語堪能、哲学好み、自然主義に反対であったのは確実だけど。 今度も面白いこと満載、中世期のユーロストーリはいつもロマンチック染めた小舟の

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    漱石が小説家として初期に発表した短編を集めたもの。
    紀行文やイギリス的散文詩、近代小説と様々な性格の作品が、漱石に原石として記されている。
    ここから伸びていって様々な名作を生む。
    「趣味の遺伝」がおもしろかった。
    「幻影の盾」と「かい露行」は正直何について描いてるのか未だに分からない。
    ちと難しかっ

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    とにかく読みにくい読みにくい。字はちっちゃいわ文体は難しいわ、はっきりいってとっつきにくい!でもでもでも、それを気にさせない(はずの)漱石の文章の面白さ!「カーライル博物館」は紀行文だけど、「倫敦塔」はちょいと違うかんじ。「幻影の盾」「薤露行」では他の作品では絶対に拝めない中世ヨーロッパファンタジー

    0
    2009年10月07日

    Posted by ブクログ

    アーサー王物語などに題材をとった短編集。幻想的な雰囲気の表題作「倫敦塔」が特に秀逸。倫敦塔を訪れる漱石の「現在」と、伝説当時の「過去」が違和感なく交錯する。丁寧な描写から生まれる悲壮で静謐な雰囲気は流石である。文体は比較的重厚で「猫」や「坊ちゃん」などから受けるような飄軽な印象はあまりない。

    0
    2009年10月04日

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