夏目漱石のレビュー一覧

  • 虞美人草(新潮文庫)

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    面白い!

    明治の知識人階級の男女の四角(五角?六角?)関係であり、家や財産の相続、親の介護、若者特有のプライド、職業的マウンティング、恋愛と結婚、自我と世間体、本音と建前などなど、話自体はまあ渡る世間とかその辺のベタなホームドラマとそれほど変わらないはずなのに、なぜこれほどまでにスリリングでリアルなのか!?と考えるに、ストーリーテリングとしての純粋な面白さに加えて、普遍的な人間心理に対する漱石の鋭すぎる洞察と描写。それに尽きる。

    特にそれまでずっと表面上は穏やかに行儀よく、しかし水面下ではハイコンテクストな湾曲表現による高速パンチと寝技の応酬を繰り広げていた人たちが、クライマックスで突然全

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    2021年05月27日
  • こころ

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    人間の罪や本質、今の時代にも通じる寂しや優しさが詰まった作品でした。Kの手紙のもっと早く死ぬべきだったのに、なぜ今まで生きてきたのだろうという言葉に泣きました。

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    2021年05月05日
  • 吾輩は猫である

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    ラストにやられました。
    波があるようで波がない。猫視点の日常です。
    どう終わるのだろうと思って読んでいたら、驚きました。

    猫が可愛いです。猫が悟りを開いている感じです。

    少し分厚いので、薄い本が好きな人は少し読むのが大変かもしれません。

    ちなみに、私が初めて読んだ文学作品でもあります。

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    2021年04月16日
  • 三四郎

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    ネタバレ

    久しぶりに読むと、こんなにも美しく面白い話だったかと驚いた。後期3部作の、人間の本質に苦悩する重苦しさとは全く別の、瑞々しく美しい情景描写に惹かれる。三四郎と美禰子の、互いに意識するかしないかの心の通わせ方、距離の感じが素晴らしい。最も印象深いのは雨宿りのシーンで、情景が目に見えるような透き通った美を感じる。
    多分、美禰子は三四郎に心惹かれるものはあったのだと思う。ただ、プライドか何かは分からないが素直にその気持を認められず、どっちつかずの態度を取らざるを得なかったのかと。三四郎がお金を返そうとしても中々受け取らなかったのは、無意識に繋がりを保っておきたかった表れではなかろうか。最後にお金を受

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    2021年04月12日
  • 私の個人主義

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    夏目漱石の演説をその言葉遣いのまま文字起こししたもの。

    漱石の言葉遣いの面白さを感じられる。
    内容も現代に通じるところがあるので、なお面白い。YouTubeに朗読版があるみたいなので、それも聞いてみたい。

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    2021年04月08日
  • 夢十夜

    購入済み

    不思議なお話

    ●とにかく凄く短い物語り
    ●教科書に載っている有名人もの
    活字の苦手克服の為、上記2点を基準に選んだこの物語
     読むと漫画のように頭の中に場面がするする浮かんでくる
    読み易いからだろうか
    1年に1度くらいの頻度で「読みたいな」と本棚を探してしまう本

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    2021年03月17日
  • 坊っちゃん

    ネタバレ 購入済み

    すごくよい。

    著作権の期限が切れていてなのか分からないが、明治時代の文豪の一人である夏目漱石の作品を無料で読めるのはかなり嬉しい。まだ、半分以下しか読んでいないが、主人公の不器用ながらも純粋な態度を貫き通すところが、いとおしくもうらやましくもある。

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    2021年02月15日
  • 樋口一葉 たけくらべ/夏目漱石/森鴎外

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    たけくらべ読み終えたところ。樋口一葉を読んでいなかった(日本文学をなんとなく敬遠していた)自分の愚かさを呪う。なんだこの瑞々しさ。おっとりした、それでいて景色のわかる気持ちの持っていかれる文運びと表現(これは現代語訳の賜物かもしれないが)。あー、、、、とにかく今日読めてよかった。

    三四郎読み終えた。NHKの100分de名著の漱石特集を観てうっすら冒頭は知っていたけども、そこからの印象とは違くなっていって。とても良かった。これも繰り返し読みたい。三谷幸喜さん演出の漱石を題材にした演劇、ベッジ・パードン(野村萬斎さん主演)を思い出しつつ、漱石自身の思想はどこかと想いつつ。

    青年、終えた。森鷗外

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    2021年02月14日
  • 夢十夜

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    原作の雰囲気をよく捉えていると思った。原作はクラシックな幻想譚という趣だが、そのまま現代的な感覚にするとホラーになりかねないのをうまくドライなちょっと不思議な話に着地させている。この静かなかんじがとてもいい。原作の稠密な印象と、この版のどことなくすっきりした静寂感と、それぞれ面白く読めると思う。

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    2021年02月01日
  • 彼岸過迄(新潮文庫)

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    いわゆる「後期」の、最初の作品です。

    以前の新潮文庫(だったかな?)の裏表紙の紹介に、「漱石の自己との血みどろの戦いは、ここから始まった」みたいに書かれていましたが…日本文学における「巨星」漱石の、絶対に揺るがない、その「美しさ」、「深さ」みたいなものに、打ちのめされたのを、記憶してます。若い頃の、幸せな、記憶です。

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    2021年01月31日
  • 行人(新潮文庫)

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    漱石の、いわゆる「後期」作品達の中で、僕の「一番好き」な作品です。

    未読の方、是非、味わってください。

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    2021年01月31日
  • 明暗(新潮文庫)

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    僕にとっては…「微細な糸を、丹念に、緻密に織り上げていった結果、巨大な、極美な織物が出来上がった」といった感じの作品。未完に終わっているので、「出来上がった」とはいわないのかもしれないけど…。読めども読めども、知り尽くせない、語り尽くせない、巨大なミクロコスモス。

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    2021年01月31日
  • こころ

    購入済み

    BookLive! こころ

    わかりやすかたった

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    2021年01月17日
  • 彼岸過迄(新潮文庫)

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    心の内側を描いた傑作
    三四郎達より須永はだいぶ自分のことをわかっているし、敬太郎としての読者にそれを話してくれる。

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    2021年01月08日
  • 行人(新潮文庫)

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    【兄さんがこの眠りから永久覚めなかったらさぞ幸福だろうという気がどこかでします。同時にもしこの眠りから永久覚めなかったらさぞ悲しいだろうという気もどこかでします】(文中より引用)

    知識人の一郎を兄に持つ二郎は、旅行先でその兄が妻に不信を抱いていることを知る。心の内の疑いを晴らすため、一郎は二郎に対し、彼女と旅行に出て欲しいと頼み込むのだが、一夜を過ごした二郎は兄に結果を報告する時宜を逸してしまい......。著者は、近代日本を代表する作家・夏目漱石。

    焦点が当てられる登場人物がパートによってずいぶん異なるため、どこに主眼を置くかでずいぶんと印象が異なってくるのではないかと思います。やはり圧

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    2020年11月26日
  • 私の個人主義

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    (2018年2月のブログ内容を2020年11月に転記したものです)

    夏目漱石は英文学を専攻し、学校は出たものの、文学とは何かということをつかめず、悶々とする日々を送っていました。幸いにも教師の職にはありつきましたが

    “「その日その日はまあ無事に済んでいましたが、腹の中は常に空虚でした。空虚ならいっそ思い切りが好かったかも知れませんが、何だか不愉快な煑え切らない漠然たるものが、至る所に潜んでいるようで堪らないのです。」。”

    そして、ついにはロンドンに留学したが、分からない。しかし、そうしているうちについに分かったのです。「文学とはどんなものであるか、その概念を根本的に自分で作り上げるより外

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    2020年11月23日
  • 硝子戸の中

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    素敵な本でした

    面白かったです。

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    2020年10月11日
  • 文鳥・夢十夜・永日小品

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    ネタバレ

    夢の中の話。

    「こんな夢を見た。」から始まる第一夜。
    百年目に合うから百合の花。文章は余韻が残る言葉が散りばめられていてまさに夢のように幻想的。関係を曖昧にすることによって女の涙の解釈が分かれるところが技巧的。

    第三夜。
    民俗学に見られる民間伝承、「こんな晩」パターンの類型。不気味としか言いようがない。「ちょうど百年」と出てくるが第一夜との関係性があるのかは謎。

    第七夜
    対象をつきはなして見ている。自殺者の視点に立って心情を描写している点において、類型的なものが見られないため何か伝えたいことがあったのか。

    なんとも言えない、考えさせられる、でもわからない
    謎に包まれたような、味のないも

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    2020年10月10日
  • 夢十夜

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    漱石の「夢十夜」をマンガ化したもの。原作の幻想的な雰囲気を醸し出すイラストだ。岩波現代文庫版には、オマージュ「第十一夜」が最後に付いていて、あとがきに相応しい作品だった。

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    2020年08月24日
  • 私の個人主義

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    この本は漱石なのです。

    漱石は「自己本位」という四文字を発見して、すくわれました。私も頭の中がぐちゃぐちゃになったら、この作品をよみ、漱石の言葉を聞きます。この本を読んでいる間、漱石はまるで今この世にいきているようなパワーを与え続けてくれます。おそらく、漱石の魂がこの本に込められているからだと思います。そういった意味で、彼は不死なのです。この本とこの思想がある限り。
    ちょっと匂わせたくらいにして、後は皆様に読んでもらいましょう。これは生きている意味を問う傑作です。ご自身でご覧あれ。

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    2020年08月15日