夏目漱石のレビュー一覧

  • 二百十日・野分(新潮文庫)

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    「現代の青年に告ぐ」は明治の青年達にだけでなく、平成を生きる私にも十分に伝わった。生きるってことに真摯に向き合えと叱咤激励されている気分。

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    2017年12月10日
  • 明暗

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    明暗の感想

    漱石最期の作品でありしかも未完である。わが国文学史上、漱石は近代文学の重鎮であり、このような書籍がゼロ円とは感動した。他の作品についても同様の扱いをお願いしたい。

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    2017年11月12日
  • 二百十日・野分(新潮文庫)

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    ネタバレ

    「愛読書は何?」と聞かれたらコレ。
    圭さんも、碌さんも、白井道也も、高柳くんも、みんな個性があっていい。

    『二百十日』
    こちらは圭さんと碌さんの会話調で進むが、舞台のプロットのように映像化しなくとも読み進めていくだけで、ふたりが世の中に(という圭さんが)世の中をどのように捉えて憤っているかを感じさせてくれる。
    戦の前の決意表明的なものでアル。

    『野分』
    こちらは『二百十日』の意気込みを実践の場で、3人を核として描いているような作品。
    自分からしてみれば…もう少し他者に優しくあっていいんじゃないかと思う白井先生・ペシミストすぎる高柳くん・幸福で金があるがゆえに灯台下暗しな中野くん…という印象

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    2019年06月04日
  • 硝子戸の中(新潮文庫)

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    ネタバレ

    知人などが死んでいく話も多いが淡々としている。
    自分の歴史を小説にしてほしいと言ってきた女とのやり取りが特に印象に残っている。流れに身を任せて、大切な記憶が薄れていっても平凡でも、生きるほうが適当としたその判断が心を打った。
    平凡でも生きている。悩み尽くし疑い尽くしたが故の平凡なのではないか。
    魂を自由に遊ばせるという表現が、軽やかで好きだ。
    最後、春の景色と心の状態が穏やかに描かれており読んでいて心地よい。満足感が見える。

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    2017年08月30日
  • 二百十日・野分(新潮文庫)

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    「二百十日」弥次喜多よろしく小気味よい会話が続く。阿蘇の噴火口を、宿から明治時代の装備でもって徒歩で目指す大変さが伝わってくる。もちろん山岳小説ではない。漱石お得意の批判的精神が、時に漢文的表現が現れるので気が抜けない。「野分」冴えない文学者・白井先生の、同時代に同調できない不器用な生き様のやりきれなさを描いたものと読み進めたら、終盤の堂々たる講演がとても印象的なものとなった。高柳君ではないが立ち上がって拍手を送りたい。転地療養用の百円を寄贈してしまった後の高柳君はどうなるのだろう?

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    2017年08月21日
  • 坑夫(新潮文庫)

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    新潮文庫に使われているスピンを見ると本書を開けた風がなく、30数年来の積読本であった。『坊ちゃん』にも似た軽妙な文章で、落語に出てくるような大家の若旦那が女性関係でしくじって、当時最下層の仕事と目されていた鉱山労働者に身をやつした回想を心理的考察を交えて綴られたものと読み進めた。しかし解説を読むと、荒井という青年の持ち込み材料であったことを知り、「小説になる気づかいはあるまい」などと放り投げたような表現が妙に気になったことを改めて実感した。また『虞美人草』との構成の対比など夢想だに出来なかった。修行不足だ

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    2017年08月20日
  • 虞美人草(新潮文庫)

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    2017.8.11
    とてもよかった。さすが夏目漱石、読むだけで日本画や歴史、言葉遣いも勉強になる。
    登場人物のだれもがリアルで、いろんな視点で語られるので性格が細かく描写されていてとてもおもしろい。家族の関係、兄妹、師弟、恋の駆け引き…それぞれの想いが見えてどうなるんだろうと読み進めれば、宗近君がすべてまっすぐにまとめてゆく。
    結婚となると恋愛ほど単純ではなく、両家の関係や今までの義理、相続など、いろいろな思惑が絡んでくるのがよくわかった。男性陣が27,28、女性陣が24くらいで、ちょうど同世代であるから余計に感情移入したのかもしれない。
    結婚前のわたしにこれを渡したのは父親の計らいなんだろう

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    2017年08月11日
  • 吾輩は猫である

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    こんな本だったのか!

    とにかく有名な小説なんだから素晴らしいのは当たり前ですよね!
    ところが自分で最初から読むのは初体験とゆうお粗末なのです。
    意外と受験対策とか教養のためにとかで名前だけは知っていても全部通して読んだことのない本って多いんじゃないでしょうか。

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    2017年06月25日
  • こころ

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    時間さえあるのなら、また読みふけりたい。明治時代だからこその人間関係、構成される人格、時代背景は現代人からすると不可解で単純ではない。
    私から始まり先生と御嬢さん友人Kそれぞれの目線に立ったとき、きっと物語の最後と同じ顛末になるのではないか?それが明治が作った皮肉で純白で無知で恐れいる内容だと思う。
    夏目漱石は生に執着があり時代背景を変えたかった、もしくは変わる時代を眼にのこしたかったのではないか?明治に抗っているようにもみえた作品だった。

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    2017年04月20日
  • こころ

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    ネタバレ

    ふと教科書にのっていたところを思い出し
    なぜKの自殺部分を載せたのかを疑問に思って
    読み直しました。

    改めて読むと先生もKも小難しい
    明治時代の男性はこんな感じだったのか
    それともやはり当時でも小難しい登場人物だったのか

    名作は名作
    高校時代とは違った目線で楽しめました。

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    2017年03月09日
  • 思い出す事など 他七篇

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    大病や大けがをすると、人生観が変わる、というのはよく聞く話です。
    自分は幸いなことにそれ程のことは長らく無かったのですが、一昨年に左足踵の骨折という大けがをして2カ月くらい車いす、半年くらい杖突きで暮し、そのときにそういう気持ちはなんとなくありました。
    まあ、コペルニクス的に何かが変わる、ということでも無くて、「健康ってありがたいなあ」とか「一寸の差でもっとひどく、あるいは死んでいたかも知れない訳で、人知や能力というよりも、不条理な運っていうのはあるなあ」とか。その「一寸の差」で実際にもっと酷いことになったり、死んでしまう人もいるわけで。それに比べて自分がどうしてコレで済んでいるのかというと、

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    2017年01月31日
  • それから

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    「自然」でありたいと希望し、近代の論理に抗って三千代を選ぶ代助。しかし、後半の代助の心の動きは「自然」ではないように感じるところがある。柄谷行人はそれは姦通を扱ったから、無意識の発露であるからという。漱石は「拙」であっても「自然」であることを目指していたが、むしろ「自然」であるためには「拙」になってしまうのかもしれない。中世に戻りつつある現代において漱石を読む意味はこの辺りにあるのか。

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    2017年01月16日
  • 樋口一葉 たけくらべ/夏目漱石/森鴎外

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    2016/10/22
    たけくらべ

    これまで、樋口一葉がなぜお札に載っているのか不思議だった、という以前に気にもとめてこなかったのだけれど、たけくらべ、面白すぎて一気読み。文体が軽快でリズミカル。読んでて気持ちがいい。そして何より、思春期の登場人物の心の内を表す文章は秀逸で、それはもうかゆくてかゆくてたまらない背中をピンポイントでさすってもらったかのように、私の胸にストンと落ちた。今回は川上未映子さん訳で楽しんだが、また違う翻訳でも読んでみたい。

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    2016年10月22日
  • 坊っちゃん

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    ネタバレ

    小学生の時に、かなり大ざっぱな児童むけリライト版『坊っちゃん』を読んだことはあるが、オリジナルの通読は今回が初めて。読後の感想を一言で述べると「面白い。が、いいのか、これ?」。

    あらすじ紹介には「正義感に燃える若い教師の奮闘の日々」と書いてある。『金八先生』みたいな熱血教師ものかと早合点しそうになるが、だまされてはいけない。『坊っちゃん』は語り口こそ軽妙だが、のちに『こころ』という作品で人間の孤独についてげんなりするほど粘着質に書いた、あの夏目漱石の作品である。ハートフルストーリーを求めて読むと肩すかしをくらう。

    第一に、主人公の〈おれ〉は理想に燃えて教師になったのではなく、たまたま恩師に

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    2022年09月06日
  • 坊っちゃん

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    面白い‼️
    4年ほど前にに、母が江戸っ子なので、主人公のセリフをべらんめえ調で読んでもらったところ、笑いすぎて涙が出たほど面白かったです! 

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    2016年10月02日
  • 坑夫(新潮文庫)

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    「小説の様に拵えたものじゃないから、小説の様に面白くはない。」

    しかしそんな欠陥を、漱石特有の精確な心理描写と飄々としたユーモアでねじ伏せてしまった異色作、いや意欲作と呼びたい。

    「……壁へ頭を打けて割っちまいたくなった。どっちを割るんだと云えば無論頭を割るんだが、幾分か壁の方も割れるだろう位の疳癪が起った。」
    こういう屁理屈っぽい笑いのセンスはさすが!

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    2016年09月21日
  • 三四郎

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    上京したての大学生が悩むことなんて、百年前でも今もさして変わらない。
    大学一回生の頃を思い出してとても懐かしい気持ちになった。時間をおいて再読したい。

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    2016年08月21日
  • 吾輩は猫である 上

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    ネタバレ

    人間の何の変哲も無い営みを、猫の視点から、風刺めいて面白おかしく描写しているところが斬新でした。

    登場人物たちが個性豊かで、すごく活き活きしています。漱石先生は生前、かなり風変わりな人だったそうなので、漱石先生の分身であるキャラクターたちがとても個性的なのは理解できました。特に主人公の友人である迷亭は強烈でした。
    高等遊民であり自由人な登場人物達のとりとめのない会話がとにかく面白く、その様子が脳裏に描かれましたし、文章も読み応えがありました。

    作中では、唐突に会話が始まったり、色んなシーンがめぐりめぐり出てきて、純文学だけどエンターテイメント性に富んでいて、飽きさせない作品でした。
    作中に

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    2016年07月07日
  • 吾輩は猫である

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    漱石のユーモアとトウェインのユーモアって似てる気がする。相手の主張をあえて受け入れてシニカルに考察するところとか。

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    2016年04月29日
  • 三四郎

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    明治中・後期の溌剌とした精神が表現されている一方、西洋化へと無謀に舵を切る当時の社会状況への痛烈な批判皮肉が感じられる。
    森有礼の死と運命を共にする広田先生は何を象徴するか。

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    2016年04月11日