夏目漱石のレビュー一覧

  • 乙女の本棚4 檸檬
    肺の病に苦しんでいた梶井基次郎。
    迫りくる死の恐怖と様々な複雑な不安な気持ちと共に
    研ぎ澄まされた鋭敏な感覚を持っていた人だったのではないかと感じた。

    この作品、五感に訴えてくるように鮮やかな文章で美しさも感じられて心震わせられた。
    不朽の名作。素晴らしかった!

    『得体のしれない不吉な塊が私の心...続きを読む
  • 坊っちゃん mt×角川文庫 specialカバー版
    恥ずかしながらこの歳(50歳)になって初めて読んだ。こんなにユーモアあふれる作品を書くのかとちょっとびっくりした。作者がこんなにもユーモアあふれる人だとは思わなかった。とにかく坊っちゃんの毒舌が痛快で面白い。
  • 漱石人生論集
    心に響いた。特に『私の個人主義』、自分の思いを代弁してくれてるかのよう。
    久々に漱石の作品を読み返したくなりました。何から読み直そうかなぁ。
  • こゝろ
    この作品の愛ゆえに、先生に対してかなり辛辣な感想になってます。
    不快に感じる可能性のある人は、読むのをお控えくださいm(_ _)m


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    只今、私38歳。
    この歳になって何度目かの再読で、新しい側面発見しまくり。
    こころって、こんなに人間の身勝手さ、エゴの強さを見せ...続きを読む
  • 私の個人主義
    著者は1867〜1916まで生きた人ですが、現代でも通用する「バランス感覚」と「先見性」がある人だと思い、この本を読んで、めちゃくちゃ好きになりました。
    とても参考になることが多く書いてあり、とてもいい本に出会えました!
    ぜひぜひ読んでみて下さい。
  • こゝろ
    夏目漱石「こゝろ」読み返してみた。
    思った以上にドロドロだったわ。
    そしてやはり名作。
    高校生の頃に読んだ時とは、また違った感じ方ができて新鮮だった。
    先生、生きるのきつかっただろうな。
    でも一番の被害者?は、やはりお嬢さんかと。
    男性主体のお話だわね。
  • 乙女の本棚 女生徒
    『女生徒』の素晴らしいところは、感情の描写のリアリティさにあると思う。
    本当に繊細に、丁寧に伝わる。美しい。
    実際に共感できるし、なるほどこの子ならそう言語化するのかと関心する。
    ヒロインの名前が最後まで明かされないミステリアスさも魅力。太宰作品は、苗字か名前どちらかでも明かされることが多い気がする...続きを読む
  • 乙女の本棚2 猫町
    はじめての萩原朔太郎作品。猫の町、かぁ。
    胡蝶の夢うんぬんが心に残った。狐に化かされた人の見る錯覚された宇宙。みてみたいものだけど。
  • 私の個人主義
    漱石が自分自身を見つけるまでの話。
    100年以上前の講演にも関わらず、人間の本質を的確に捉えた言葉が私の心を勇気づけてくれる。漱石の悩みと自分の悩みがどこかで重なり、言葉の力で、何だかそれを乗り越えられるような光が指す瞬間があった。これこそ本を読む醍醐味。
  • 乙女の本棚4 檸檬
    乙女の本棚シリーズ。
    梶井基次郎の「檸檬」初めて読みました。
    檸檬が爆弾!?文豪ストレイドッグスの梶井基次郎の異能力と同じだ!と思いました。
    げみさんの温かみのあるイラストも素敵です。
  • それから
    この文量ならば『坊っちゃん』に次いでとても読みやすい時感じた。物語終盤に差し掛かると、代助の逼迫した心境が、漱石の素晴らしい描写によってわかりやすく伝わってくる。情景描写がスッとここまで入ってくるものは他にないくらい素晴らしい。
    まあ客観視したら、代助くん不倫するなよ、と言う感じですけれどね…
  • 乙女の本棚3 葉桜と魔笛
    表紙をみて男性と女性かと思っていたら、どちらも女性、しかも姉妹。太宰の少女目線の話は、読むと心がきゅっとする。なんでこんなことわかるんだろ。
  • 夢十夜 他二篇
    現代文で読んだ作品をもう一度読みたくて読みました。「夢」ということもあってか、幻想的で美しいです。ただ、よく考えてみたらこうした夢は見られそうで見られないかもしれません。「夢」ですから。
  • 坊っちゃん 9
    すごい良い本でした。

    イラストもはさんであって、字も大きめでわかりやすかったです。
    イラストは全部カラーで見やすかったです。
    昔の言葉も結構あって、昔の言葉がわからなくても、説明が書いてあって、勉強になるかなと思いました。

    また忘れた頃に読もうと思っています。
  • 乙女の本棚7 蜜柑
    なんともあたたかく、せつなく、美しい情景。
    娘の手からこぼれる蜜柑をこの眼で視たような心持ちになった。
    同じ果物を表題にしたという点で、太宰の“桜桃”をつい思い出し、両者の世界観の違いにほくそ笑んだ。
  • こゝろ
    もともと別の話予定だったので、3章それぞれが少し違ったテーマ性を持っているように感じた。有名な最終章では主に自尊心による心の機微が描かれていて、高校生の時読んだ時とは感じ方が大いに違って面白かった。
  • こころ

    日本近代文学の傑作

    誰しもが読んだことのある傑作。
    三章仕立てのこの小説は、前半で先生との出会い、中盤で父との関係、終盤で先生の過去を描いている。読者にとって最も謎なのは、先生の自殺の原因だろう。彼は何に悩み、なぜ「僕」にだけ過去を明かして自殺したのか。
    どうやらこの謎に、多くの批評家や小説家が挑んだらしい(この記...続きを読む
  • 乙女の本棚6 瓶詰地獄
    無人島に流れついた11歳の兄と7歳の妹。
    三本の空き瓶に託した3通の手紙で時系列を遡って描かれるふたりの状況。
    聖書を焼きすて、堕ちていく。

    昭和初期の作品。
    大正から昭和にかけてはこのような妖しい作品が許されていた時代だったのか。
  • こゝろ
     浜辺で出会った「先生」には薄暗い影があり、「私」が予想したとおり、「先生」は過去に翳りを持つ人物でした。

     誰もが一度は目にしたことのある、夏目漱石の小説『こころ』です。私が初めて読んだのは教科書で、『先生と遺書』の抜粋でした。
     今回、大人になった今もう一度読んでみたらどう感じるだろう? と思...続きを読む
  • 坊っちゃん mt×角川文庫 specialカバー版
    「坊っちゃん」の人間像が、頁を追うごとに深みを増して感じられることが面白かった。ただ無鉄砲だというにはあまりに薄っぺらい、影も哀しみも背負った人間なのだ。まっすぐにしか生きられないことのつらさが、ひりひりと伝わってくるようだった。