夏目漱石のレビュー一覧
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購入済み
キラリと光る小粒の宝石
永日小品とならんで夏目漱石の中でもっとも好きな作品である。これでもかと言わんばかりの大作名作揃いの作品群の中でキラリと光る小粒の宝石のような作品である。とりわけこの作品は幻想味があって漱石としては大変に珍しい作品である。
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Posted by ブクログ
高校生の時に授業で習って以来、
たまにふと読みたくなり何度か読み返している。
初めて読んだ時も心にズシンときた。
先生、K、御嬢さん誰の気持ちになってみても辛い。
Kが死んでしまうのが分かってるから、なんで早くKに言わないんだよ…!この段階でKとちゃんと話していればなにか違ったかも!とか思ってしまうよ。
焦ってお嬢さんを手に入れようとする様子やお嬢さんとの結婚が決まったことをKになかなか言わない気持ち、Kが自分宛に遺した手紙に奥さんや御嬢さんが軽蔑するような内容が書かれていないことに安心する様子などは、うわーずるい人…と思いつつもとても人間らしい。
時間が経つにつれてどんどん苦しくなっていく -
ネタバレ 購入済み
作品末尾の漱石節
草枕の頭の漱石節は有名ですが、
本編ではほぼほぼ最終ラウンドで漱石節が炸裂、
考えさせられます。
ハムレットの恋人役のオフェーリアを彷彿させる藤尾さんの最期、
脳足りんの毛唐と違って、元祖ツンデレの藤尾さんの方が全然いいです。
漱石といえば三角関係の白眉となる出来の本作をお楽しみ下さい。
お好みで。 -
購入済み
オープニング
虞美人草の最後と、草枕のオープニングは漱石節炸裂の1番美味しいところ。
草枕は英訳の訳者に恵まれていて、ピアノ奏者のグルードも好んでよく読んだそうな。
グルードが読んだ英訳された草枕も読んでみたいものです。
日本でも売れる気はする。少なくとも、自分は購入します。
お好みで。 -
購入済み
漱石のエッセイ
漱石のロンドン時代や帰国してからの身の回りの出来事 子供の頃の思い出などを、現代でも十分に味わうことのできるわかりやすい文章で綴られたエッセイである。「蛇」のようにやや不気味なもの、「行列」のように巧まぬユーモアを秘めたものなど様々な味わいの作品がある。中でも散文詩のような「昔」が特に心に残った。
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購入済み
台風に荒れる活火山阿蘇
この時期の夏目漱石の特徴である「世相批判」的なセリフがしばしば出てくるが、それよりも、台風に荒れる活火山阿蘇の大自然描写が見事である。草千里の背の高い草が生い茂った中を強引に歩む二人が、とてもリアルに描き出されている。
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Posted by ブクログ
「もしあなたがたのうちですでに自力で切り開いた道を持っているかたは例外であり、また他(ひと)の後に従って、それで満足して、在来の古い道を進んで行く人も悪いとはけっして申しませんが、(自己に安心と自信がしっかり附随しているならば、)しかしもしそうでないとしたならば、どうしても、一つ自分の鶴嘴で掘り当てる所まで進んで行かなくっては行けないでしょう。
行けないというのは、もし掘りあてることができなかったなら、その人は生涯不愉快で、終始不愉快で、終始中腰になって世の中にまごまごしていなければならないからです。」本文より
ためになる内容だった。
繰り返し読んで自分の中に落とし込みたい。 -
Posted by ブクログ
12,3歳の頃 年上のきょうだいの教科書で初めて読み、
その後初めて手にした純文学小説。
ライトノベルも純文学も、
いろんな本を
買って読んで売って
としている中
この本だけはいつもどうしてだか手元に残る。
他の本も読み返すこともあるけれど
それ以上に この本は何度となく読み返してしまってる。
10代 10代半ば
20代前後…
その時々の読み返す時点で
みえるものも 読める部分も 感じることも
ぐるっと変わって 毎度微妙に違う物語を読んでいるような心地になる。
友情 恋愛 .. 大きく見えやすいテーマはその2点のはずなのに
それらよりもずっと底深い何かが息を潜めて居る気がする。
き -
Posted by ブクログ
私の個人主義
著:夏目 漱石
紙版
講談社学術文庫 271
夏目漱石の講演をまとめたものであるが、かなり読みにくい。けっこう難渋しました。
複文、重文のかたまりであり、かなり時間がかかりました。
明治という、近代化を始めたばかりの日本にある、自立と開化の雰囲気がよいとおもいました。
気になったのは以下です。
■道楽と職業
・こと昔の道徳観や昔気質の親の意見やまたは一般世間の信用などからいいますと、あの人は家業に精を出す、感心だと褒めそやします。いわゆる家業に精を出す感心な人というのは取りも直さず真っ黒になって働いている一般的の知識の欠乏した人間にすぎないのだからおもしろい
・職業と