夏目漱石のレビュー一覧

  • 坊っちゃん
    ▼トシを重ねて読み返すたびに、本筋の事件のオモシロさよりも「坊っちゃん」と、坊っちゃんの疑似母的な「清」とのラブストーリーに、ココロ打たれます。泣ける。涙が止まりません。そうか、これは「赤毛のアン」だったのか。アンの物語に見えて、アンを巣立たせるマリラとマシューの物語でもある。さすが、漱石。

    ▼「...続きを読む
  • こころ

    機微

    複雑な心の機微、人生の機微が絶妙に表現されている
    最近の〇〇賞や△△賞は物足りない
    今まで3タイトルしか読んでいないけれど村上春樹作品は読んでて心に同感するところ多々あり、ところどころ夏目漱石を想い起こさせる
    村上春樹氏の思想には興味はないが

    72歳のジジイ
  • 三四郎

    好き

    三四郎の心情に共感できたため面白かった。切ない失恋の模様が心に刺さった。何気ない日常を過ごしていながら、確実に人は昨日とは違う自分になっていると思った。あと、普段見聞きしない言葉が使われているから、たくさん調べて良い勉強になった。
  • 吾輩は猫である
    若い時に何度か読んだのでエピソードそのものはだいたい覚えているのだが、言い回しとか例えとか、文のスピード感などといったディテールが面白く、味わい深い。
    また、この最近の岩波文庫版はとても読みやすい。漢字の開きも、雰囲気を壊さない程度にとどめてあるし、読みの難しいものにはほぼ必ずルビがふってある。注も...続きを読む
  • リライトノベル 坊っちゃん
    リライトノベルってジャンルは初めて読んだけれど、こういう試みは面白い。とても読みやすいので、小中学生くらいのYA対象年齢者なら、普段本を読まない人でも楽しめるんじゃないかな。こういう本をとっかかりにして原作に進んだりするなら、めっけもんて感じですね。YA対象年齢じゃないけれど、他のリライトノベルも読...続きを読む
  • 坊っちゃん 9
    不器用だが正義感のある坊ちゃん。自分の考えにブレがなく、行動も起こすのはすばらしい。腹黒い上司と裏表のない一匹狼の対立は、いつの時代も一緒。古さを感じない名作と思う。
  • 坊っちゃん
    いま読んでも面白い作品でした
  • 夢十夜 他二篇
    こんな夢を見た・・・というフレーズで始まる不思議な話し。全体的にホラー要素が強かったように思える。夢というのはあいまいで、だからこそ面白く。その無軌道な進行が物語に奥行きを持たせ、さらに不思議な迷宮の中をさ迷うような感覚を再現するのだ。特に、3夜の子供を背負う父親の話しが好みだった。後半、いきなり百...続きを読む
  • 乙女の本棚 女生徒
    美しい文章に今井キラの繊細な絵がぴったりで、この先ずっと本棚に並べておこうと思った。原作となった有明淑の感性には厭というほど共感を覚えた。文章越しに垣間見える彼女には憧れずにはいられない。
  • 乙女の本棚3 葉桜と魔笛
    『名作は、かわいい。』という帯のキャッチコピーに違わず、とても可愛い、甘酸っぱい話でした。太宰治独特の、胸がきゅっとなるような話に、美しくて可愛い挿絵を付けることによって、よりこのお話が引き立つ気がします。とても良い本でした。
  • 夢十夜 他二篇
    こんな夢を見た。

    そこから始まる夢のお話を10話。

    夢のお話なので摩訶不思議。ここに何か意味やメッセージがあるのか、よくわからない世界です。
  • 吾輩は猫である
    この小説のはじめあたりで、吾輩が「言語道断」を「言語同断」と言っているのです。
    最初、誤植かと思いました。漱石ともあろう人が何故?
    やがて、ある時、腑に落ちました。
    これは猫が語っているのですよね、だから、これでいいのですね。
  • 三四郎
    三読目
    読むたびごとに面白い
    題材の解釈とか小説意図を読み解こうと思っているかたがたは
    国語のテストでも作っているのだろうか
    ただこの文の芸を楽しむのみ
    また5年後くらいに読もう
    それにしてもこれが\420に対し本の値段と中身が比例するとしたら恐ろしいことに
  • 坊っちゃん
    言わずと知れた夏目漱石の有名作。
    処女作「吾輩は猫である」が好評を得て、一般的にはその次に発表した小説です。
    無鉄砲で短気で喧嘩っ早く、両親から冷たくあしらわれて育った主人公は、唯一、下女の清にだけたいそう可愛がられ、清から「坊っちゃん」と呼ばれて育ったのですが、物理学校の卒業後、四国の中学校で数学...続きを読む
  • リライトノベル 坊っちゃん
    夏目漱石の「坊っちゃん」をあまり意識しないほうがいいかも。これを読んでから、実際の「坊っちゃん」はどんな話か読んでもらいたい。
    周囲の視線を気にするお年頃の中学生。個性豊かな先生たちと過ごす学園生活。
  • 樋口一葉 たけくらべ/夏目漱石/森鴎外
    いやはや、これは。
    はぁぁあ。
    なんとも。

    いいっ!

    カーソン・マッカラーズの「結婚式のメンバー」のあとがきで、「たけくらべ」を思い出した。だなんて村上さんが書いてたもんだから、気になって気になって文庫をペラペラとめくってみたんですが、原文はもとより、口語訳でさえなんだかちんぷんかんぷんと思って...続きを読む
  • 夢十夜 他二篇
    正統派ブンガク
    かかった時間は…こまぎれに読んだのでわからない

    「夢十夜」「文鳥」「永日小品」が収録されている。まあ購入したのは「夢十夜」でも読んでみるかな、と思ったからだが、「永日小品」がものすごくよかった。

    思えば私にとっての夏目漱石は「吾輩は猫である」が始まりだった。小学生の自分にとってさ...続きを読む
  • 硝子戸の中
    表題のエッセイは、作家の内省的な思考の結露だが、明治150年経た今でもうなってしまうほどの読みごたえはある。当時からめんどうくさい読者はいたのだな。
  • 乙女の本棚2 猫町
    異世界に行って、帰って来たような気がする。
    おもしろかった。
    いけないお薬はいけないと思います。
    散歩しよって思いました。

    以前仕事帰りのいつもの道で大きな山に見える雲が正面にあって方向感覚がおかしくなったり知らない場所に来たみたいな心細さと焦りを感じたことを思い出した。

    初めて読んだ乙女の本棚...続きを読む
  • 吾輩は猫である
    苦沙弥先生のような自若の中に天然を併せ持った性格は個人的にツボだった。そこに迷亭の飄々とした性格が合わさると尚面白い。

    高度な教養から高度な洒落が放たれて、反応できない所が多過ぎたが、漱石の俗人を寄せつけない天才肌を感じられて面白い。

    猫に人間哲学を啓蒙された気分になった。人間を皮肉っているが厭...続きを読む