夏目漱石のレビュー一覧

  • 吾輩は猫である

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    ネタバレ

    苦沙弥先生と彼の書斎に集まる迷亭、独仙、寒月、東風の会話がとにかく面白い。明治時代の作品であるというのに何度吹き出したことか。

    近代化に向かっている明治日本、日露戦争の勝利に浮かれる日本を冷めた目でみている漱石の思い。
    金権主義への批判、知識人(漱石)の孤独、個人主義への不安。

    面白さの中に、そういった風潮への批判を訴えたこの作品。

    さすが漱石です。

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    2026年03月28日
  • 坊っちゃん

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    坊ちゃんの裏のない単純な性格にスカッとさせられる。山嵐や坊ちゃんのようにカラッとしているような人間には田舎は向かない。先生たちのあだ名が面白かった。山嵐、赤シャツ、たぬき、野だ、後半三人には悪意がありそうだけど、山嵐はいい意味のあだ名に思えた。

    清のことを手紙の長い婆さんだ、少しのお金で家が持てると思っているとか、色々言ってるが、坊ちゃんは本当に清が好きなんだな、と思った。

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    2026年03月28日
  • こころ

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    説明の必要もない、夏目漱石の代表作。
    「先生」が自殺した。先生の遺書には先生と友人Kとの過去のやり取りが書かれていた。

    高校生の時教科書で読んで、一部だけだったから他の部分が気になって、本屋に買いに行って一気読みした。それを今回読み直した。

    基本私は夏目漱石の明るい話が好きなんだけど、やっぱり「こころ」は名作だ。まず読ませられてしまうストーリー。そして美しい文体。最後には今も人の心に迫る、人類の普遍的悩みを描いたところ。

    この話は疑問が次々湧き上がってくる。なぜKは自殺した?お嬢さんは誰が好きだった?先生とKが直接対決してたらどうなってた?先生やKの生い立ちとその後の人生もしっかりリンク

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    2026年03月22日
  • こゝろ

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    初の長編文学でドキドキしてたけど、読み始めたら貪るように見てて、気付いたら終わってました。
    先生の恋愛に対する感情が自分と似ていて個人的にとっても刺さりました。
    学校で習ったよという方にも是非、全編読んでいただきたい作品です

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    2026年03月19日
  • 坊っちゃん

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    ネタバレ

    登場人物の役回りがはっきりしていて、読みやすい野田と赤シャツはとにかく、腹が立つし、山嵐はなんだかんだでいいやつ。最低限の人数でここまで話をおかしくできるのは、本当にすごい。
    正直ものが損をする、現代の問題と通じるものがあって面白い、教育上は、みんなと力を合わせようとか、嘘をついてはいけないとか教わるけど、
    実際は世の中欺瞞に満ちているからやりきれない

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    2026年03月10日
  • こゝろ

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    夏目漱石の作品を今回初めての読みました。
    だいぶ前に書かれた本なのに私や先生の心情がなんとなく理解出るのは人間の「こころ」は何年経ってもなかなか変わるものではないからだと漠然と思いました。これを期に夏目漱石の他の作品も読んでみようと思います!

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    2026年03月05日
  • こころ

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    傑作。間違いなく自分の人生観に影響を与えている作品の1つ。漱石の明治の皮相上滑りである急進的な改革への批判が作品に如実に描かれている点が面白い。いろいろな解釈の仕方があるようで、いろいろな楽しみ方をもたらしてくれる。

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    2026年03月02日
  • 吾輩は猫である

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    ネタバレ

    途中難しくて話についていけないところがあっても、ラスト付近の『呑気に見える人々も心の底を叩くとどこか悲しい音がする(曖昧)』の一文でとても切ない気持ちになる。
    苦沙弥先生や寒月くんや迷亭さん、いつも楽しく盛り上がっててもそれぞれにそれぞれの人生で泣いたり悩んだりもしてるんだろうな。そしてその個人にしかわからない部分にはいくら仲良し同士で盛り上がってても、他人が入り込めない壁が、どうしても人間と人間の間にはあるよね、と思う。
    とはいっても苦沙弥先生たちみんな面白くてあの雰囲気とても好きだし、猫の皮肉めいて見てるところも好き(笑)
    夏目漱石氏の小説3冊しか読んだことないけど、これからもっと読んでみ

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    2026年02月28日
  • 吾輩は猫である

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    私の中で漱石初期作品最高説があるのは、これと『坊っちゃん』と『坑夫』によるものです。『こころ』を再読したときどんな感想になるのやら。そしてそれはいつになるのやら。

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    2026年02月28日
  • 倫敦塔・幻影の盾(新潮文庫)

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    私が読んだのは旺文社文庫の昭和44年10月の初版。一覧に出てこないのでこちらで代替。
    旺文社文庫は「夢十夜・幻影の盾(他)カーライル博物館・薤露行・思い出す事など・現代日本の開化」というタイトル。
    本棚にあったが買った覚えもない。たぶんBOOKOFFの店舗で買ったのだろう。

    YouTubeの読書案内で(どの方かは忘れた)で「夢十夜」が名作だと言っていたので、読みたくなって読んだが、むしろ「思い出す事など」という修善寺の大患の前後を漱石自身が記したエッセイの方が面白かった。主観的に大病をした漱石の感じた事が書かれているので年表で読むより実感がこもっていて良かった。

    「幻影(まぼろし)の盾」は

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    2026年02月24日
  • こころ

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    夏目漱石の代表作にして、個人的にも、高校生の頃くらいより大人になってからも、最も繰り返し読んだ小説。
    小説を読む楽しさを本当の意味で知ったといっても過言ではない作品。記憶に残しておきたい多くのフレーズがある。

    作者は、明治から大正初期を代表する作家であるが、いまもなお、非常に読みやすい。

    全体は、
    私から見た先生→私と両親→先生の遺書
    の3部構成であり、最後が中心。
    前半は、後半に向けていくつもの伏線が見事にはりめぐらされている。

    前期三部作の雰囲気とはガラッと変わる。
    内容は、友人であるKの自殺により、それを抱え、人生が変わってしまった先生の孤独、淋しさ、ある種の人間への不信が見事に描

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    2026年02月18日
  • こころ

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    ネタバレ

    まず思ったのは、こんなに長い手紙ある?でした。

    なんとも言えない後味の悪さは、先生の犯した罪を妻に言わないのは、一貫して妻に翳りを宿したくないから、でした。
    でも、真実を伝える勇気がないのを、妻を汚したくないから、にすり替えてるように思えました。

    Kはどこまで考えて死に至ったのか。
    死ぬ直前までは、友人の裏切りによって、どんな人間も信じることはできないという絶望からで、だけど絶命の瞬間には、友人に一生の呪いをかけることができる、と思ったのではと感じました。

    主人公の私は、父の大変な時にそれを上回る告白を受けて大丈夫か?と思いますが、私は若さゆえのしなやかさを感じるので大きく乗り越えていけ

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    2026年02月18日
  • 虞美人草

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    最後はびっくりだ。これがこの時代に生きた夏目漱石が書きたかったことなんだ。

    十一章?の最初の語りがとてもよかった。行列や人がみだりに集まるところを毛嫌いする俺にぴったりだ。今も昔も変わらないんだ。
    「いやしくも生きてあらば、生きたる証拠を求めんがためにイルミネーションを見て、あっと驚かざるべからず。文明に麻痺したる文明の民は、あっと驚くとき、はじめて生きているなと気がつく。」

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    2026年02月16日
  • こころ

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    遺書まではめっちゃ面白かった。
    自己肯定感や覚悟がない人の文章読むのはしんどくなる。自分もそっち側の人間だと思ってるから。
    Kの潔さや生き様がカッコ良すぎる。日本男児感じた。多分Kは長男。
    2人とも違う世界で仲良くしてて欲しい。
    語り継がれる作品だなぁ。と思った。

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    2026年02月15日
  • 行人(新潮文庫)

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    この本の感想を書くのは、かなり難しいのかもしれませんが、しかしながら、書かずには前に進まないので、敢えて多少書きます。
    漱石先生の全体的な作風は、以前のままなのですが、ひょっとしたら、作品自体が暴風雨アラシの前触れみたいな感じなのかもしれないと思いました。
    人生に対して、真っ正面から臨む漱石先生ですから、佳作という事は無いに違いないでしょうが、しかしながら、「何で?」は尽きないのかもしれません。
    でも、後期3部作という位ですから、次回作の『こころ』は非常に楽しみです。
    途中、ウィットにも富みながら、愛くるしい登場人物に思いを馳せながら、楽しむ事は出来ると思います。

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    2026年02月13日
  • こゝろ

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    ネタバレ

    高校の時に授業で初めて読んだ。その時の現代文の先生の教え方が上手で、こころに隠された細かい心理描写だったり、風景の表現の仕方の工夫だったりを教えて貰った時、ただ読書が好きで本を読んでいたけど、今まで私は表面的にしか物語を受け取ってなかったんだってショックを受けた覚えがある。
    先生やKの些細な心の動きに、自分一人で読んでいたらきっと気がつけなかった。面白さに気づかせてくれたからあの時の授業には本当に感謝してる。
    1番感動したのは、襖が先生とKの心の壁を表していたこと。閉まっていることが多かった襖が、最後Kが自殺した時に開いている⋯⋯ゾッとしたし素晴らしいなとも思った。

    こころの単元が終わってす

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    2026年02月01日
  • こころ

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    先生が「私は私の過去を善悪ともに他の参考に供するつもりです。」と書いていた部分を見て、なんか良いなと思った。

    「(すごい人とか関係なく)1人の人間の人生から教訓を得る姿勢」みたいなものをこの作品から感じとった。

    私はなるべく良い人間であろうと心がけるし、同時に汚い部分を持っていて、それも丸ごと自分だと受容し、自分1人で抱え込まないように、他の人と仲間になって温かく生きたいな。

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    2026年01月27日
  • 小説 こころ

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    小説の主眼は「先生」という屈折した人物の「心」の軌跡をたどることにあり、まさにぴったりのタイトルです。原題は『先生の遺書』

    発行部数700万部、日本で一番売れたとされる小説を、気鋭のBL漫画家が描いた美しいイラストとともに読める。

    かつてはその人の前に跪いたという記憶が、今度はその人の頭の上に足を載せさせようとする」

    「別問題とは思われません。先生の過去が生み出した思想だから、私は重きを置くのです。二つのものを切り離したら、私にはほとんど価値のないものになります。私は魂の吹き込まれていない人形を与えられただけで、満足は出来ないのです」

    「本当をいうと、私は精神的に癇症なんです。それで始

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    2026年01月26日
  • 明暗(新潮文庫)

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    漱石の未完の絶筆『明暗』。『明暗』を読まずして、漱石は語れないのではないかと思うぐらい、登場人物全てが浮き上がってくる描写に圧倒されました。2026年のはじめの方で、こんなに素晴らしい小説を読めて良かったです。未完でありながら、このクォリティーの高さ!漱石は天才的。
    ☆5以上

    新婚早々、冷めきっている津田と妻(お延)のやりとりに、まずは興味津々になりました。何なんだ、この夫婦!という感じ。実は、津田はお延と出逢うまえに、清子と付き合っていました。そのことが、この小説展開の大事な要素となっています。

    お延と津田の妹(お秀)の、女の怖さが垣間見られる心情描写、津田と妹(お秀)、兄弟同士の臨場感

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    2026年01月21日
  • それから(新潮文庫)

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    恋愛小説かと思いきや、家族中心の社会から個人中心に移っていく中での青年の違和感、変化が繊細に描かれている。走り出した代助の行く先は、私たちと繋がっているのだと思う。現代に漱石が生きてたら何て言うか聞いてみたい。
    それにしても漱石が繊細で、肖像写真から漂うアンニュイ加減にも納得。俄然、漱石好きになりました

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    2026年01月18日