夏目漱石のレビュー一覧

  • それから(新潮文庫)

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    恋愛小説かと思いきや、家族中心の社会から個人中心に移っていく中での青年の違和感、変化が繊細に描かれている。走り出した代助の行く先は、私たちと繋がっているのだと思う。現代に漱石が生きてたら何て言うか聞いてみたい。
    それにしても漱石が繊細で、肖像写真から漂うアンニュイ加減にも納得。俄然、漱石好きになりました

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    2026年01月18日
  • こゝろ

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    いや、これ、高校の時に後半部分だけ授業で扱って読んだけど、あんな中途半端な感じで始まって終わらせちゃダメでしょ、と読み終わってから思った。
    死ぬまでに読んどいて良かったと、こころの底から思う。

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    2026年01月11日
  • それから(新潮文庫)

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    人生失敗しても、これから!
    軽薄にも要約するならこんなメッセージを受け取りました。
    ほんとうに軽薄ではあるけれど、厭世主義の夏目先生の筆(て)だからこそ価値のあるポジティブな励ましだと、私はそう捉えました。

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    2026年01月10日
  • こころ

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    読み終わったあとはしばらくの間、虚無感、脱力感、それに似たものを感じました。
    「死」というものはまだ身近で感じたことがない私だけれど、この作品読んで、身近な人が死んだあとの虚無感はかなり心に重くのしかかるんだろうなと考えさせられました。
    夏目漱石の皮肉混じりの文章、鋭い洞察を伴った人間を描く文章が、思ったよりも面白くて「坊ちゃん」を昔に読んで気にはなっていた作品だけれど、ユーモアまじりのどこか軽快に進んでいく「坊ちゃん」とは全く違う、曇天の中をずっと重い時が流れていくような小説でした。
    小説の中から何かを学べるのだとしたら、この本からは「自分の行動に自分自身で責任が持てるか」と常に考えて生きな

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    2026年01月10日
  • こころ

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    本書を初めて読んだのは、高校生のとき。先生の心の奥底に沈んでいるものが、あまりにも辛く苦しく、そのことばかりが頭の中を占めていました。

    一方、“自分には三角関係なんてあり得ないだろう。正直こんな状況に自分はなりたくない。”と思っていました。

    ところが忘れもしない社会人になって1年目、絶対にありえないと思っていたのに、自分自身がはまっていた。本書のように泥沼にならなかったのが幸いですが、恋愛の恐ろしい一面を知りました。先生の言葉“恋は罪悪しかし神聖”グサリときます。

    今回再読して、先生の苦しさだけでなく、先生を慕っていた“私”という人物にも思いを馳せました。“私”は実父の死が迫り来る中で、

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    2026年01月10日
  • 坊っちゃん

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    近代文学で唯一5回も読み直した作品。
    自分も坊っちゃんほどではないが自分の信条にそぐわない物事に折れない主義であり、生きづらさを感じることもあるがそれは自分の好きなところでもある。曲げずに生きようと思う。

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    2026年01月08日
  • 夢十夜 他二篇

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    何度読んだかわからないこの一冊を、年替わりを跨いでまためくった。掲載されたそれぞれの短い作品には、漱石がなんだか楽しんで書いているような気配を覚える。

    『夢十夜』には、死の香りと、再開への期待が漂う。語りの曖昧さや描写のアンバランスは、夢の感触とよく似ていると思う。

    『文鳥』では、美しいものを愛で、そして失うまでが描かれる。随筆調の筆致は主人公の身勝手さを生々しく鮮明にうつす。

    『永日小品』は、虚構と現実を行き来し、ときに混ぜ合わせる。内と外へ向くさまざまの視点や思索。日常の中に真理の萌芽を見る。

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    2026年01月08日
  • 行人(新潮文庫)

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    精神のバランスを崩してしまった人と家族の苦悩、そして結婚について考えさせられる小説。(後期三部作のうち2作目 大正元年から大正2年まで朝日新聞連載)

    最後の最後まで考えさせられ、ひきつけられる内容でした。深い海の底に沈んでいくよう。

    一郎と二郎の2人兄弟。兄の一郎は学者で、精神が過敏。弟の二郎は大らかな性格。

    一郎と妻(名前は直)の夫婦仲は冷え込んでおり、一郎は家族や親族から、腫れ物を扱うような対応を受けている。

    家族間の謎めいた、厚いベールにおおわれた部分を見ている感じで、ゾクゾクするおもしろさがあります。

    一郎と妻の結婚生活だけではなく、他の結婚話もなかなか読ませる内容です。(一

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    2026年01月09日
  • 三四郎

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    恋愛小説や青春小説はあまり面白くなさそう、と避けていた自分が恥ずかしい。田舎から出てきて色んな個性の強い人達と出会い、恋をして…と普通にありがちな話だからこそ、過去の自分自身の想いと重なる部分が多くて可笑しくなったり、ヒリヒリしたり。
    夏目漱石先生の心情表現がとても精細で、美しいところにも惹かれます。
    広田先生の夢の話などロマンチックで何とも素敵でした。
    今更だけど読んで良かった一冊。

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    2025年12月31日
  • こころ

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    数年ぶりに改めて読み返して胸がじーんとした。
    人は自分に失望したときが一番辛い。
    人生の希望が無くなるから。
    だから自分を追い詰めすぎず、
    また客観的に話が出来る相談相手が何人かいるのが良いと思った。

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    2025年12月30日
  • 吾輩は猫である(下) (新装版)

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    猫の目から見た人間社会面白かったです。一歩引いて見てみると人間がどれだけ我儘で身勝手な生き物か分かります。吾輩の主人に対する皮肉は作者自身の自虐ネタにも感じます。

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    2025年12月29日
  • 私の個人主義

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    『私の個人主義』
    自己本位と個人主義について
    「もしどこかにこだわりがあるなら、それを踏潰すまで進まなければ駄目ですよ。」
    「だからもし自分のような病気に罹った人が、もしこの中にあるのならば、どうぞ勇猛にお進みにならん事を希望して已まないのです。もしそこまで行ければ、ここにおれの尻を落ち着ける場所があったのだという事実を御発見になって、生涯の安心と自信を握ることが出来るようになると思うから申し上げるのです。」

    個人主義と国家主義は対立するものではない
    党派主義とは対立するかもしれない
    義務が附着していない自由は存在しない
    他者の邪魔をしない 三宅雪嶺の例

    背後に人格があってこそ、個性と権力

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    2026年01月02日
  • こゝろ

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    ネタバレ

    読み終わってから、「主要人物10人未満!?」ってびっくりした。
    前・中編では私目線だから先生の厭世的な部分、自分を語りたがらない部分は大人の魅力、ミステリアス、として肯定的に感じられた。
    しかし!いざ後編で先生の遺書を読み進めると、それらの魅力はただの自己保身だったのが構成の旨みを上手く利用していて感服した。
    大前提!Kも先生も、てかこの物語全体が、男尊女卑が酷い。そういう時代なんだろうけど、「Kははじめ女からも、私同様の知識と学問を要求していたらしいのです。」という文言にはイラっとしました。そういう時代だから仕方ないけどね。
    Kの死因への向き合い方とか、自分の生への考え方とか見てると、先生も

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    2025年12月27日
  • 坊っちゃん (新装版)

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    ネタバレ

    オチは特にないけど、読んでいて楽しかった。
    教師にあだ名をつけてキャラを立たせているのが面白かったし、わかりやすかった。
    夏目漱石の文章は割と分かりやすいと思った。
    ストレスが溜まっているときに読んで、スッキリしたいときに読みたい本だと思った。

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    2025年12月23日
  • こころ

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    【Audibleにて】
     本当に面白かった!!!今から100年以上前に書かれたとは思えない読みやすい作品で、初めはのんびりと作業しながらAudibleで聞いていたのですが、Kが出てきたあたりから作業中以外でも続きが気になって聞いていました。
     教科書に載っている作品だとなかなかフランクに手を出しづらい作品かもしれませんが、ぜひ若い人でも、たくさんの人に手を取ってもらいたいなと思う不朽の名作です。

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    2025年12月21日
  • こころ

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    学校の冬休みの課題で夏目漱石の本を読んで感想を書くという課題が出たので私は「こころ」を選びました。理由は三角関係がテーマの本ということを知ったからです。昔の文学は自分の中ではなかなか手を付けにくいイメージがあってあまり好んで読んできまんでした。でも実は自分の中で勝手なイメージを持って好き嫌いしてるだけなのかな?と思って手を付けやすそうなテーマだったので読んでみました。
    登場人物たちの関係が複雑に結びついていました。時代の変化と共に人間は変わっているようにみえて実際、こころの中の本質はずっと変わらないのかなあと思いました。まだまだ理解出来なかった部分もあるので時間をおいて再読したいです。

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    2025年12月20日
  • それから(新潮文庫)

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    ネタバレ

    前半はなかなか読み進まず、しかし後半は、恋愛が絡んできて面白さが増して一気読み。
    漱石作品5冊目にして、ついに面白かったと思える作品に出会えた。長かった〜。これからも漱石が面白く読めたらいいなぁ。

    高等遊民の代助には何ら共感はできない。
    学歴も高く、外国語もピアノも何でもできる。
    が、働かない。

    食う為の職業は誠実ではない

    とか何とかへ理屈をこねている。理想は高く、ごもっともなご意見ではあるが、現実主義者を蔑んでいるフシがある。
    頭が良い次男坊って、扱いが難しかったのだろう。お見合いで良家か金持ちの家に婿養子に行くのが当たり前だった。
    しかし、代助は気づいてしまった。
    そう、愛に。
    遅い

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    2025年12月15日
  • 門(新潮文庫)

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    夏目漱石、前期3部作は『三四郎』『それから』『門』。3作品は、恋愛→結婚→結婚後 という、つながりが感じられます。眼前に現れる景色が違い、訴えてくるものも違うため、3作品の優劣はつけ難いです。

    しかし、『門』は派手な部分はないけれど、しっとりした余韻を感じるところがいいです。ひとつの事実や心理を表現する描写が巧みで、心に奥深くまで刺さります。恐ろしいぐらい、うまい。3作品共通して言えるのは、日本語のゆかしさが感じられ、文章に落ち着きと骨力があるということ。現代の小説よりも漢語が多く使われているため、漢語から伝わるイメージが作品世界を作っていました。漢籍の教養が下地にあるということは、すごいこ

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    2025年12月14日
  • それから(新潮文庫)

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    『三四郎』(夏目漱石)以上に、心理描写に引き込まれました。

    主人公の長井代助、30才。裕福な家のお坊ちゃんで、親の脛をかじっている。働かないで暮らせる。インテリと頼りなさが同居した感じ。

    読み始めからゾクゾクします。不倫の話。代助の不倫相手は友人、平岡常次郎の妻(三千代)。代助と三千代は、互いに好意を持っていました。しかし、代助は平岡と三千代の結婚をとり持ってしまう。自分の気持ちより、友人の思いを優先して。

    三千代との再会で過去の恋が再燃すると、頼りなげな代助が、大人の男性になっていくように思いました。しかし2人のやりとりから、三千代の方が度胸が座っていると感じる面も。彼女は病気持ちで、

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    2025年12月12日
  • こころ

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    前半はゆるりとした感じで、何が面白いのかなかなか分からなかったが、後半で一気に動き出す。
    描写が非常に丁寧。先生の過去についても、普遍的な恋愛ベタのあるあるで、共感できるところも多々あった。
    本屋に今でも置かれて読まれ続けている意味がよく分かった。
    自分が20代のときにこれを読んだらどう思ったかな。

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    2025年12月08日