夏目漱石のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレやりきれない、ひたすらやりきれない。
最初は、妻のことを気遣い、Kへの罪悪感を消化するのであれば、毎月の墓参りを続けつつ、Kの分まで長生きして妻を幸福にするのが筋では?と読みながら感じていた。
しかしどうも先生の語り口をみるに、Kを自殺させるに至った罪の自覚よりも、そうしてしまった自分の未熟さや浅はかさを恨んでいたり、Kの呪縛から解放されたいように思える。それならば最期に自分でケリをつけるという結論に至っても不思議ではないなと。
オカルトな解釈をしてみると、Kの幽霊が先生に取り憑いたのでは、という解釈もできる。特に、295ページの「私の胸には〜」から始まる、先生の行動を強制したり、縛りつけ -
Posted by ブクログ
智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。
これまた日本文学史上に名高い名文の書き出し
さすが漱石先生である
さすが漱石先生であるが、実際の書き出しは「山路を登りながら、こう考えた。」が正しい
これに続くのが冒頭の一文
まぁ世の中そんなもんである
はい、という訳で早速読む
『神様のカルテ』のイチ先生が大好きな『草枕』を早速読む
そしてわいは今からとてもいいことを言うので、耳の穴かっぽじってよく聞きなさい
だいたいがだな『草枕』に中身なんてありゃしないのだよ
それをなんか有難がって「よく分からなかった〜私には夏目漱石はまだ早かったかも〜」と -
Posted by ブクログ
ネタバレお住が良かった。今まで夏目漱石読んできて、女性側に特別強い印象を受けた覚えが無かったんだけど、道草に至っては健三よりも記憶に残っている。ああ言えばこう言うといった場面も多いのでヒステリックだと捉えた人もいるかもしれないが……私には強い女性に見えた。
「もし尊敬を受けたければ、受けられるだけの実質をもった人間になって自分の前に出てくるがいい。」もなんだけれど、「いくら女だって、そう踏みつけにされて堪るものか」には痺れた。まだまだ女性の地位が低く献身を求められたであろう時代に、この考えを持てるお住はかっこいい。そしてその強い女性を描ける夏目漱石もいい。
話としては、ずっと平行線。健三とお住は常 -
Posted by ブクログ
話が早速本題から逸れるが、「ちょっと」を「一寸」、「つもり」を「積り」と表記しているのが特徴的。「失敬千万」は云いたくなる言葉。
はじめて全体を通して読んだが、田舎というか大人の社会の闇を痛烈に批判する、極めて風刺的な内容に受け取れた。夏目漱石自身の実体験にもとづいているため、本人も人間不信で義理堅く不器用な面があったんだろう。「坊っちゃん」というのは、実家に仕えていた奉公人(侍女)である「清」が主人公を呼ぶときに用いた呼称。自分が唯一心の底から敬愛し心を許せる存在が彼女であり、その言葉は彼を彼たらしめるアイデンティティーであり、江戸っ子としての矜持だったろう。純粋さや素直さ、正直さは「子供」