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「行人」「こゝろ」とつづく後期三部作の序曲。このあたりからの作品は漱石自身の問題に密着してくる。人間ゆえのエゴイズムの悲劇は、自意識をもてあます須永と千代子に……。1912年の作品。
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Posted by ブクログ
2006. 春〜12. 09. ようやく連載小説のなんたるかが分かってきました。 つまりは作者自身も書いててどうなるかわからないのですね。 おもんないから放置していたら 千代子に対する市蔵の感情の告白から俄然盛り上がった。 これはちょっと我ながらビックリした。
大学を卒業した田川敬太郎は同じ下宿に住む森本と親しくしていたが、ある日森本は家賃を踏み倒し満州へ。 大学の友人・須永の叔父・田口に仕事との紹介を頼みにいくが、そこで田口にある男の尾行を依頼される。尾行相手は田口の義弟・松本で一緒に歩く女性は田口の娘・千代子であった。松本を訪ねる田川。幼くして死んだ松...続きを読む本の娘。 須永と千代子の恋。 短編をつなげて長編にした作品。田口の尾行がちょっと探偵小説っぽくって面白い。「雨の降る日」は漱石の娘の死を託した話で切ない。
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