夏目漱石のレビュー一覧

  • 坑夫

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    小説の内容が云々よりも、当時の「蒸発」の一種をみたようで、おもしろかった。

    東京の中流階級の家にうまれた男の手記の体裁をとる。女絡みの出来事をきっかけに自殺を考え、次いで世捨て人になろうと考えたやさきにポンビキに拐かされ、足尾銅山に連れられて坑道を体験したのち、坑夫になろうと決心したものの健康診断で気管支炎と診断され、帳簿管理の仕事をあてがわれて数年後に東京へ戻るとゆう筋書き。

    前半から中盤は落ちこぼれた知識分子が頭脳を無駄遣いしているような、江戸時代の黄表紙本みたいな文章。最近漱石独特の宛て字があまり好きでないことに気がついた。

    物語性に乏しいとゆうことで従来あまり注目されてこなかった

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    2025年04月18日
  • 坊っちゃん

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    ネタバレ

    坊っちゃんの生い立ちについては冒頭で語られますが、
    もしかするとそれはフェイントで、実際彼は無菌室で育てられ、
    一ヶ月だけ外界に放り出されたアンドロイドなのではないだろうか?
    読み終えた後、そんな風に感じました。

    本作は、草枕や猫に比べるとすごく砕けててコミカルで
    同じ人が書かれたとは思えないほど読みやすいもので、
    よくある教訓や風刺を込めたものとは少しねじれに位置する
    娯楽性に富んだもののように思います。

    昭和の考え方の人の教えとして自分が耳にしてきた言葉は、
    新米の頃は3年の間は上司の言う事をきちんと聞き、
    余計な口ごたえや反抗はしてはいけない云々というのが
    美徳として当然と見られてい

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    2025年03月16日
  • 吾輩は猫である

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    読者に断って置きたいが、元来人間が何ぞというと猫々と、事もなげに軽侮の口調をして吾輩を評価する癖があるは甚だよくない。人間の糖から牛と馬が出来て、牛と馬の糞から猫が製造された如く考えるのは、自分の無智に心付かんで高慢な顔をする教師などには有勝の事でもあろうが、はたから見て余り見ともいい者じゃない。

    煩悶の極尻尾をぐるぐる振ってみたが何等の功能もない、耳を立てたり寐かしたりしたが駄目である。考えてみると耳と尻尾は餅と何等の関係もない。要するに振り損の、立て損の、寐かし損であると気が付いたからやめにした。

    「へん、手めえが悪体をつかれてる癖に、その訳を聞きゃ世話あねえ、だから正月野郎だって事よ

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    2025年04月23日
  • 行人

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    大正元年12月6日〜2年11月15日まで朝日新聞に連載ただし胃潰瘍の為5ヶ月中断
    46歳〜47歳の時397ページの長編

    家族の中の個人、人の思いと表面はお互いに完全には理解され難い事で有り、大事件は起きないのだが、個人の心の中のかっとうが人が生きてる中で最も悩ましい問題だと言う事が題材らしい。
    読みやすいが難しい

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    2025年03月02日
  • 明暗(新潮文庫)

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     流石に漱石の小説は文学的だと感じる。心理描写がまるでドフトエフスキーのようだと思った。お延ぶの溌剌とした魅力とお清のしっとりとした魅力がよく描けている。自分だったらどちらに恋するのだろうかと考えたが、自分は津田と異なり、おのぶにはまって後悔するタイプなのだと思ったt

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    2025年02月27日
  • それから(新潮文庫)

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    3部作の2作目という事で、期待しておりましたが、普段大して小説を読まない者からすると、中々の出来で流石漱石先生という感じです⁉️
    時代背景とか難しいですが、奥深く感じて色々考えさせられました。
    風景の言い回しとか、スゴくキレイだと思います‼️
    3作目『門』が楽しみです

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    2025年02月13日
  • 漫画 こころ

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    絵が綺麗で、小説の内容もざっくりではあるけれど網羅しているので全体像がわかりやすかったです。

    最後のシーンは、小説ではワンチャン先生はまだ生きているのかもと期待したけど、先生が棺に入っている絵でやっぱり間に合わなかったということがわかりました。

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    2025年02月11日
  • 硝子戸の中(新潮文庫)

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    今はまだ感想をちゃんと言葉で表現できませんが、この後に道草を書いたのはなんだかなるほどな〜繋がってるなーと思いました。
    9,10のOとの話が、作者が一緒にいて心地の良い関係を彼と持っているのだなということが伝わってきて好きです。2/12

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    2025年01月25日
  • こころ

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    ネタバレ

    先生の贖罪の話とも三角関係の末路を描いた悲劇とも読める。Kが自殺したのは有名な話だが、まさか先生が自殺してしまうとは思わなかった。この作品は三角関係の、罪への矛盾が描かれていて夏目漱石を感じることができた。

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    2025年01月22日
  • 文鳥・夢十夜(新潮文庫)

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    正直、漱石の表現したい事は十分理解できなかったが、十ある場面の憧憬は私の頭に鮮明に、くっきり浮かんだ。

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    2025年01月18日
  • 道草

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    後味はあまりいいとは言えませんでしたが、人生甘くないよなということを深く考えさせられました。
    なかなか片付かないということのもどかしさが最初から最後まで感じられました。

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    2025年01月04日
  • 坑夫

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    ネタバレ

    良い意味で、夏目先生の作品の中で一番意味のわからないものでした。登場人物も途中で別れてしまいそれっきり、という人物が多かったです。ただ、いかにも「人生はいろいろ中途半端」ということを表しているような作品で、これはこれでアリだなと思います。

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    2025年01月02日
  • 私の個人主義

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    若者に向けた個人主義のすゝめを主題とした講談録である。この作品では、「やりたいことを見つけ、それに邁進しよう」というメッセージが掲げられている。一見すると陳腐に感じられる内容かもしれないが、この講談録が多くの人々に読まれ続ける所以は次の2点にあるだろう。

    1.漱石自身が個人主義に目覚める過程での実体験が語られており、説得力と具体性を持っていること。
    2.江戸時代の「イエ」や家柄を重んじる価値観から、自由や独立を重視する明治時代へと移行した時代背景を反映していること。

    これらの要素が、漱石のメッセージに時代性と共感性を与え、読者にとって興味深いものとしていると思う。

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    2024年12月19日
  • 門(新潮文庫)

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    ネタバレ

    突然の坐禅のくだりはタイトルに合わせたかった感が否めませんが、個人的にそこで悟りを開かなかったのはよかったです(それからのような宗助の過去と比較すると軽く短すぎるため)。
    しかし、何事もない日常の中で、ひっそり暮らす宗助と御米の互いへの静かながらも確かな愛情と信頼とが描かれていてとても好きです。

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    2024年12月18日
  • それから(新潮文庫)

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    『三四郎』に比べて難しい表現がないのとストーリー性を重視しているので読みやすかったです。
    武者小路実篤の『友情』の解説にあったのがきっかけで読みましたが、無意識の抑圧からの自然の発作による悲劇は似ているのかなーと思いました。
    ただ、読後感は圧倒的に『三四郎』の方が好きですし総合的にも『三四郎』派です。

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    2024年12月16日
  • それから(新潮文庫)

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    「ああ動く。世の中が動く。」
    「僕は失敗したさ。けれども失敗しても働いている。又これからも働く積りだ。君は僕の失敗したのを見て笑っている。(中略)笑っているが、その君は何も為ないじゃないか。」
    「もしポテトがダイヤモンドより大切になったら、人間はもう駄目である」
    重い読後感。代助の不器用さと共に、この時代の「家族」という結びつきの重さを感じた。
    友人平岡との職業に関する議論は現代に通じる鋭さがある。

    #2024 #2024年12月

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    2024年12月15日
  • 文鳥・夢十夜(新潮文庫)

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    初めて漱石の小品を読んだ。『夢十夜』は妖しく、『永日小品』は可笑しく読んだ。『思い出す事など』は、生死をさまよった体験が克明に記されていた。
    漱石の事がよく分かる作品集で実に興味深かった。

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    2024年12月13日
  • 坑夫(新潮文庫)

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    授業で足尾銅山を扱ったばかりだからタイムリーで面白かった。坑夫の生活状況が学べてよかった。
    人間の性格は1時間毎変わるという文にあるように主人公のダイナミックな心情の変化が豊富な語彙で語られてて面白かった。地獄に仏ありと言うが、安さんがかっこよかった。
    漱石先生の話は後半の盛り上げがやはり面白い。

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    2024年11月24日
  • 草枕(新潮文庫)

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    僕の好きな著者である夏川草介は、
    夏は、夏目漱石。
    川は、川端康成。
    介は、芥川龍之介。
    そして草は、草枕(夏目漱石 作)からとっていて、本作に興味を持った。

    生きづらい世の中から煩いを切り離して映すことができるのが画や詩である。この非人情を主人公が求める物語。

    知が働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。そんな生きずらい世の中は現代も同じだなと感じた。本作のテーマは「自分を主観で見るから辛い。自分を詩中や画中のように非人道(自分の利害を棚に上げる、他人事、都合の良いように)にする事で楽になれる。」だと思った。
    しかし、当の主人公が水墨画でなく、絵の具を使った西洋画に拘っ

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    2024年11月17日
  • 草枕(新潮文庫)

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    ほぼ随筆。劇的な物語はないものの、漱石先生の日々感じていることの片鱗が分かって面白かった。やはり文章は文句なしに綺麗。素晴らしかった。ただ、他の作品に比べて少し読みづらかった。

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    2024年11月07日