夏目漱石のレビュー一覧

  • 坊っちゃん

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    クスッと笑えて、正義感に熱くなり、故郷を懐かしみ。
    人間の様々な感情を描いています。
    文豪と聞くと難しそうですが、とても読みやすかったです。

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    2025年06月01日
  • 坊っちゃん

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    真っ直ぐに受け取り、真っ向に向き合う。自分の間借りない正誤感覚を折らずに、不条理も覆そうとする豪快さ。読んでいて恥ずかしくなるくらいに爽快。語り口も独特のあだ名も味があって、溶け込みやすいとい。

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    2025年05月21日
  • 二百十日・野分

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    『草枕』の後、4作目『二百十日』と5作目『野分』の二つの中篇小説を収録(この後は『虞美人草』、『坑夫』、前期三部作……と続く)。

    『二百十日』
    2作目の『坊ちゃん』にも通じる愉快なところもあり、生真面目な『草枕』の後とは思えなかったです。作中の宿の隣室の会話や肥後訛りの下女との楽しげな会話のやりとりは、とても面白かったですね。また、ディケンズの『二都物語』が会話に出てきたのが興味深かったです(早く読め自分……汗)。後半、阿蘇山の火口に向かう道中でのハラハラする出来事も良かった。ただ、圭さんと碌さんの二人の主人公が、途中でどちらが話しているのかわからなくなるところがあり、漱石が勢いに任せて書い

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    2025年05月19日
  • それから

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    ネタバレ

    後半代助が自分と三千代のために動き出すところから読むスピードがグンと上がった。面白かった。
    三千代を貰いたいと思いながらいざ三千代が「いざとなったら死んでもいい」ぐらいな覚悟を代助の上に認めるとたじろぐ代助。滑稽で思わず笑ってしまった。
    ラストの終わり方、漱石作品にはあまりない「それから」を思想させる表現の仕方だと思った。
    全体を通して、と1番最後の部分が今の自分には難しく感じた。自分があまり読めてないだけだが、なぜ「赤」を強調させているのかよく分からなかった。炎の色だから?
    もう少し年齢と経験を重ねてからもう一度読み返したい。

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    2025年05月18日
  • こころ

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    まさに作中の人物のこころを覗くような本。一つ一つの感情が緻密に書かれていて、人間の不器用さ狡猾さ、弱さが自分にもこう言うところあるわーと重ねさせられる。

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    2025年05月15日
  • 坊っちゃん

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    ただ肯定して認めてくれる暖かさがある人がいるだけで人は強く生きられる。そして、そういう人の存在が目立たないが多くの人を支えてる気がする。

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    2025年05月13日
  • こころ

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    ネタバレ

    改めて読んでもやっぱり感情の表現がすごい作品だと思った。
    内容は私と先生が出会って一緒に行動するようになり、最後に私宛てに書いた先生の遺書によって先生の真意がわかるようになる物語。
    学生の頃教科書で読んだ事があって再読。その時は一部分しか読んでなかったが今回全部読んでみて、先生の遺書は人間の本質は悪意があると認めながも私には利己的に生きてほしくないためこれを書いたのではと思った。理由としては作中に私が利己的な行動をとる事が節々にあり、それは遺書の中で先生が語った過去自身の恋心のためKの気持ちを邪魔もしくは無視してお嬢さんとの関係を進めた先生と少し重なるところがある。
    その果てに罪悪感に悩まされ

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    2025年05月11日
  • 草枕(新潮文庫)

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    熊本住んでた時にたまに行ってた温泉がモデルだったの思い出して積読だったけど読んだ。

    『こころ』読んだ時とか正直あまりピンと季来なかったけど、
    描写の表現が綺麗(特に前半)だと感じたけど途中話が急に飛んだ気がした。

    こういう情緒のある出逢いに憧れたりする。

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    2025年05月10日
  • 道草

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    健三は、幼少期、養父島田とその妻お常に自分たちを実父母と思わせるような洗脳を受けたが、それに嫌気がさした健三は却って二人を嫌った。二人が不倫問題で不仲になり、養父母それぞれがそれぞれに片づくと、もてあまされた健三は実家に戻された。
    健三は実家に戻ったものの、養父母の考えで実父の戸籍には戻されず、実父は実父で、自分の嫡男とはいえ別の戸籍に入っている出来の悪い子供を養育することに乗り気でないため、食うは食わすがそれよりほかは一切あたえなかった。
    異母姉は夫から邪険に扱われ、持病の喘息で息も絶え絶えになっていても夫は飄々とすましていた。それでも健三の異母姉は夫に傅き、客があると自ら血を出してもてなす

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    2025年05月17日
  • 三四郎(新潮文庫)

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    最近、三四郎池に行く機会があり、久しぶりに夏目漱石を読んでみたが、古い文調でも読みやすく楽しめた。現代に比べて時間がゆっくり流れているが、人の機微に触れる機会は多く、対人関係は豊かに感じた。

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    2025年05月03日
  • 三四郎(新潮文庫)

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    よくもこんなに言葉が流れるように出てくるもんだなという唖然が第一の感想。
    第二に、人物の性格の設定とその描写が巧い。
    一方で、濃い物語展開を期待してはいけない。この作品はむしろ、喉を越すように語りを摂取しながら、心に残ってくる曇りを味わうものだと思う。
    最後に、変に昔風の語り方は十中八九伝染するものだと付け加えておこう。

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    2025年04月12日
  • それから(新潮文庫)

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    人生に彩りがない白黒の世界で生きていた代助
    あることをきっかけに人生に彩りが出てくる
    代助に意志が出てくる

    ある意味人間らしい

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    2025年04月03日
  • 坊っちゃん

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    坊ちゃんは江戸っ子だが兄からもらったお金で物理学を勉強して縁があって愛媛で教鞭をとることになる。現代の先生とは違って、自分が我慢することはなく、生徒に謝らせたり同僚を懲らしめたりとめちゃくちゃな性格をしている。でも自分を曲げずに真っ直ぐに生きていてとても爽快だった。
    最後仕事を辞めて東京に帰ったのもよかった。

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    2025年04月01日
  • 道草(新潮文庫)

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    なんとまぁ、鬱々とした話だろう。読んでいてどんどん気が滅入ってきます。「行人」なんかも相当暗い話ですが、それでもところどころにユーモアがあり、笑える箇所がありました。「道草」においては、それがないとは言いませんが、非常に少ないです。またそれも暗いユーモアというか、苦笑いしか出ないようなものです。

    相当読むのがきついですが、ただそれがある意味心地よいとさえ感じます。辛気臭い話に心を預けて、ただただ揺られているうちに、感覚がマヒしていきます。辛いときに悲しい映画を見て、涙を流すとスカッとするのと同じような感じでしょうか。ちょっと違うか。

    手放しでよかったねとは言えないものですが、最後は心なしか

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    2025年03月29日
  • 坑夫

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    小説の内容が云々よりも、当時の「蒸発」の一種をみたようで、おもしろかった。

    東京の中流階級の家にうまれた男の手記の体裁をとる。女絡みの出来事をきっかけに自殺を考え、次いで世捨て人になろうと考えたやさきにポンビキに拐かされ、足尾銅山に連れられて坑道を体験したのち、坑夫になろうと決心したものの健康診断で気管支炎と診断され、帳簿管理の仕事をあてがわれて数年後に東京へ戻るとゆう筋書き。

    前半から中盤は落ちこぼれた知識分子が頭脳を無駄遣いしているような、江戸時代の黄表紙本みたいな文章。最近漱石独特の宛て字があまり好きでないことに気がついた。

    物語性に乏しいとゆうことで従来あまり注目されてこなかった

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    2025年04月18日
  • 坊っちゃん

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    ネタバレ

    坊っちゃんの生い立ちについては冒頭で語られますが、
    もしかするとそれはフェイントで、実際彼は無菌室で育てられ、
    一ヶ月だけ外界に放り出されたアンドロイドなのではないだろうか?
    読み終えた後、そんな風に感じました。

    本作は、草枕や猫に比べるとすごく砕けててコミカルで
    同じ人が書かれたとは思えないほど読みやすいもので、
    よくある教訓や風刺を込めたものとは少しねじれに位置する
    娯楽性に富んだもののように思います。

    昭和の考え方の人の教えとして自分が耳にしてきた言葉は、
    新米の頃は3年の間は上司の言う事をきちんと聞き、
    余計な口ごたえや反抗はしてはいけない云々というのが
    美徳として当然と見られてい

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    2025年03月16日
  • 吾輩は猫である

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    読者に断って置きたいが、元来人間が何ぞというと猫々と、事もなげに軽侮の口調をして吾輩を評価する癖があるは甚だよくない。人間の糖から牛と馬が出来て、牛と馬の糞から猫が製造された如く考えるのは、自分の無智に心付かんで高慢な顔をする教師などには有勝の事でもあろうが、はたから見て余り見ともいい者じゃない。

    煩悶の極尻尾をぐるぐる振ってみたが何等の功能もない、耳を立てたり寐かしたりしたが駄目である。考えてみると耳と尻尾は餅と何等の関係もない。要するに振り損の、立て損の、寐かし損であると気が付いたからやめにした。

    「へん、手めえが悪体をつかれてる癖に、その訳を聞きゃ世話あねえ、だから正月野郎だって事よ

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    2025年04月23日
  • 行人

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    大正元年12月6日〜2年11月15日まで朝日新聞に連載ただし胃潰瘍の為5ヶ月中断
    46歳〜47歳の時397ページの長編

    家族の中の個人、人の思いと表面はお互いに完全には理解され難い事で有り、大事件は起きないのだが、個人の心の中のかっとうが人が生きてる中で最も悩ましい問題だと言う事が題材らしい。
    読みやすいが難しい

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    2025年03月02日
  • 明暗(新潮文庫)

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     流石に漱石の小説は文学的だと感じる。心理描写がまるでドフトエフスキーのようだと思った。お延ぶの溌剌とした魅力とお清のしっとりとした魅力がよく描けている。自分だったらどちらに恋するのだろうかと考えたが、自分は津田と異なり、おのぶにはまって後悔するタイプなのだと思ったt

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    2025年02月27日
  • 坊っちゃん

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    坊ちゃんの不器用で真っ直ぐなところが愛おしい。でも学校に限らず嫌な性格な人はいるんだよなぁとか、組織で働くとこういう人は苦労するよなという共感が大きかった。

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    2025年02月17日