夏目漱石のレビュー一覧
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ネタバレ・
こころ
著者| 夏目漱石
出版| 新潮社
発売日| 1952年 3月4日
「あの冷やかしのうちには、君が恋を求めながら得られないという深いの声がまじっていましょう」
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夏目漱石は、自己否定感とエゴイズムの権化を作り出した。
自殺するを殉死とする。
殉死が自責の念からの解放手段として使えてしまった。
解説にあった、漱石の自己の葛藤に対しての自己制裁がえげつないと思った。
先生の死は殉死として書かれる。
主君主体ではない、近代日本の人に向けての批判に〈殉死〉が使われるのは、もう効力を示さない時代遅れな手法だと漱石はわかっていた。それでも、漱石は明治天皇の死に続いた乃木大将 -
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ネタバレ『人間が嫌い』というよりは、雁字搦めになった自分自身を先生は嫌いになってしまったように思いました。
恋愛に友情に家族に仕事に…明治から令和へと時代は確かに変わりましたが、人の悩みの根源は変わらないですね。
学生時代には気付けなかった、人間の業を勝手に覗いた気分です。
先生の遺書は本当に文章が綺麗ですが、手紙で書かれているため都合良く語られているようにも見て取れました。
もし「私」が「先生」の所へいち早く駆けつけ、口頭でこのお話を聞けていれば、先生はどのように語られたのだろうと考えずにはいられません。
一概に先生が悪い、Kが悪いとは思えませんが…最初から最後までエゴに付き合わされたお -
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何度か脱落した本書ですが、ようやく読み終えることができました。話はそれなりに面白いのですが、次から次へとダラダラと続く感じが少しつらいところです。寝る前に少しずつ少しずつ読み進めていきました。登場人物たちのキャラがつかめてきて、ようやくスイッチが入った感じです。
「草枕」ほどではないですが、かなりの教養が問われる作品です。巻末の注釈とにらめっこしながら、何とか読み進めました。当時の読者はこれを注釈なしで読んでいたんでしょうか。感心します。
最後の方は後期の作品、例えば「こころ」にもつながるような話があります。Kや先生が自殺した、その理由はこの「吾輩は猫である」に書かれてあることがその一つな -
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「君、不二山を翻訳してみたことがありますか」と意外な質問を放たれた。
「翻訳とは……」
「自然を翻訳すると、みんな人間に化けてしまうからおもしろい。崇高だとか、偉大だとか、雄壮だとか」
主人公「小川三四郎」名刺には里見美禰子とあった。友人、佐々木与次郎、野々村先生、妹よし子、先輩、広田先生、原口さん画工、里見恭助。法学士だ。美禰子さんのにいさんだ。原口さんの絵の知り合い、三井さん
「彽徊家(ていかいか)」は、物思いにふけりながら、あちらこちらと行きつ戻りつする人(彽徊する人)を指す言葉です。
三四郎には三つの世界ができた。一つは遠くにある。与次郎のいわゆる明治十五年以前の香がする。すべ -
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「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。」
上記の有名な冒頭で始まる本書は、夏目漱石自身の体験をもとに、二週間ほどで執筆されたものだという。
物語はあってないようなもので、著者の「非人情」的芸術論が主な内容になっている。
この「非人情」の意味が明確に示されることはなく、主人公は非人情、非人情と言いながらも、当人にもその意味ははっきりとわかっていない様子。
著者もその主人公の矛盾を意識しているようで、自虐的に描かれている。
『吾輩は猫である』『坊ちゃん』『野分・二百十日』に続いて本作を読んだが、改めて夏目漱石は愛嬌のある人だと思った。
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夢十夜目当てで購入したが、やはり夢十夜が一番好きだった。特に第一夜。ロマンチックで切ない。その次に第五夜が気に入っている。あの短い文章で読み手を惹き付けられるのが凄い。どの夜も不思議な余韻が残り、短いからこそ印象深く忘れられない。
短編ばかりなので色々な角度から夏目漱石の文章を楽しめる。日記のようなものが多いなと思ったら随筆集だった。注釈がかなり多いので、思ったより読むのに時間がかかった。
永日小品では行列と変化が好き。自転車日記では自転車に苦戦する様子が面白く、姿を想像してクスッと笑った。自転車日記を読んで、やはり夏目漱石はユーモア溢れる人間だなと感じた。 -
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有名作だがちゃんと読んだのは初めて(読んだというか、オーディオで聴いた)。抱いていたイメージは、「滑稽もので、他の名作に比べると、そんなに熱心に読む価値は…どうだろ?」といったものだったが、音声コンテンツで別のことをしながら流し聞くにはとても良かった。ポッドキャスト「吾輩通信」アーカイブ全エピソード一気聴取、みたいな感じだった。文字の本では冗長すぎて読みきれなかったかもしれない。
スタイルはたしかに滑稽風味だが、達観した猫や胃弱でぶーたれたくしゃみ先生の語る内容は、私は共感できることが多く、当時連載を楽しみにしていた読者の気持ちは、今なら様々なSNSのお気に入りアカウントの更新を楽しみ -
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草枕
著:夏目 漱石
解説:重松 泰雄
出版社:岩波書店
岩波文庫 緑10-4
智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。
で始まる有名な小説というか、その冒頭の一言以外は、あまり内容を知らない
山本七平氏曰く、日本教のテキストにて、日本教を知りたいならば、草枕を読めと、勧めているので、手にとりました
まず題名がいい、草枕、旅のまくらことばであり、そのおももちは、万葉の昔を彷彿とさせる
いくらなんでも、すぐに、これは紀行文だということがわかる
だが、近代小説としては、三十一文字ではなく、十七文字を主にしている
それに、漢詩あり、Poem -
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ネタバレ感想を一言で表すと罪悪感に尽きる。
平岡に打ち明け、そして兄に責められるシーンで背中にずっしり罪悪感が覆いかぶさり、そのまま終わったためやってはいけないことをしてしまった気持ちを引きずっている。『それから』を考えてしまう終わり方。最初はそうでもないのだが、中盤くらいから代助が三千代に対して明らかに浮かれているのでなお辛い。代助から見る三千代の描写や三千代への言葉に、美しくロマンチックなものが多く、印象に残る表現がいくつかあった。
前作の『三四郎』と比べるとこちらの方が起伏が分かりやすく面白かった。
最後赤色が強調されることについて他の方の感想を拝見して、私はどう捉えたか考えたのだが、代助が三