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Posted by ブクログ 2012年08月24日
他の作品と同様、リズミカルな日本語が読んでいてとても小気味好い。凄すぎますね、一つ一つの言葉選び。正に文豪。
自分という人間を、芸術家という存在を、こうも深遠に描くことができるのは本当に圧倒されるし引き込まれる。分かりたい、と思いながら読むことができる。
私の未熟な読む力ゆえ分量の割に時間がかかっ...続きを読む
Posted by ブクログ 2010年03月25日
漱石さんが文豪たる所以はこれかという本著。
“智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。”という一文があまりにも有名だが、これは表す内容もさながら、リズムがとても心地良いのも一因ではないか。全体の描写も瑞々しく美しい文体からなっている。この本を読む為に...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年01月03日
有名な智に働けば角が立つから始まる作品。俳句的な文体、漢文調で書かれているので、ややとっつきにくいが、ならてくればその独特の文体の世界を味わうことができる。新潮文庫解説の柄谷行人によれば、過去を切り捨てた近代文学に対しあくまでもそれらとともにあろうとした漱石。何かを表現しようとするのではなく、文体そ...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年06月08日
草枕は眺めるように読む小説である。
主人公は日常の生活圏から逃げ、自己に沈静しながら、現れてくる世界をただ眺めようとする。それは「おのれの感じから一歩退く」ためである。漱石自身が苦しみに対処するためにそれが必要だった。
草枕は漱石が「自分の屍骸を、自分で解剖して、その病状を天下に発表」した小説で...続きを読む
Posted by ブクログ 2011年12月21日
最初は随筆かと思った。
世故の話が紛れ込んでこない限り、美を追求し酔いしれていられるので、現実逃避にぴったり。
文学と言うより美学という感じ。
ところどころに入る、主人公の都会に対する辟易とした雑感が、現代にそのままあてはまり、驚いた。…これだから漱石は。
睡眠薬代わりに読んだので、再読したい...続きを読む
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