草枕

草枕

550円 (税込)

2pt

「しつこい、毒々しい、こせこせした、その上ずうずうしい、いやな奴」で埋まっている俗界を脱して非人情の世界に遊ぼうとする画工の物語。作者自身これを「閑文字」と評しているが果してそうか。主人公の行動や理論の悠長さとは裏腹に、これはどこを切っても漱石の熱い血が噴き出す体の作品なのである。 (解説・注 重松泰雄)

...続きを読む

草枕 のユーザーレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2013年01月24日

    こいつはいい。最後の言葉がいい。無責任な写真家のような。グレン・グールドはどこが好きだったのだろうか?主人公の様な生活できたらいいな。

    0

    Posted by ブクログ 2012年08月24日

    他の作品と同様、リズミカルな日本語が読んでいてとても小気味好い。凄すぎますね、一つ一つの言葉選び。正に文豪。
    自分という人間を、芸術家という存在を、こうも深遠に描くことができるのは本当に圧倒されるし引き込まれる。分かりたい、と思いながら読むことができる。

    私の未熟な読む力ゆえ分量の割に時間がかかっ...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2017年04月04日

    「非人情」とは「超俗」或いは「解脱」の露悪的表現か。智に働かず、情に棹ささず、意地を通さず。何物にも捉われない、自由な生き方ができたら…。でもそんな世界では、たぶん文学も芸術も、大したものは生まれない。「草枕」の境地に憧れる者ほど、その手の無為には耐えられまい。やっぱり人の世は難しい。

    0

    Posted by ブクログ 2010年03月25日

    漱石さんが文豪たる所以はこれかという本著。
    “智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。”という一文があまりにも有名だが、これは表す内容もさながら、リズムがとても心地良いのも一因ではないか。全体の描写も瑞々しく美しい文体からなっている。この本を読む為に...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2009年10月07日

    7/28
    最後の章、汽車と舟の対比が面白い。
    ただ一番は、風呂の場面で会話が一切ないこと。描写だけで全て書ききれる辺り、現代文学の力不足を感じる。

    0

    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    智に働けば角が立つ、情に 掉させば流される。 意地を通せば 窮屈だ。とかくこの世は住みにくい。‥この続きも素晴らしいのですよ。

    0

    Posted by ブクログ 2020年08月14日

    夏目漱石の本をちゃんと読んだのはこれが初めて。人里離れた旅館で画家が出会った人とのやりとりや妄想めいた話が淡々と描かれていて大きな事件がある訳ではないが、語彙なのか表現力なのか、難解な言葉ながら情景が目に浮かぶのがすごいなと。
    夏休みに田舎で蝉の泣き声を聞きながら読むのにピッタリな本だと思った。

    0

    Posted by ブクログ 2017年01月03日

    有名な智に働けば角が立つから始まる作品。俳句的な文体、漢文調で書かれているので、ややとっつきにくいが、ならてくればその独特の文体の世界を味わうことができる。新潮文庫解説の柄谷行人によれば、過去を切り捨てた近代文学に対しあくまでもそれらとともにあろうとした漱石。何かを表現しようとするのではなく、文体そ...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2013年06月08日

    草枕は眺めるように読む小説である。

    主人公は日常の生活圏から逃げ、自己に沈静しながら、現れてくる世界をただ眺めようとする。それは「おのれの感じから一歩退く」ためである。漱石自身が苦しみに対処するためにそれが必要だった。

    草枕は漱石が「自分の屍骸を、自分で解剖して、その病状を天下に発表」した小説で...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2011年12月21日

    最初は随筆かと思った。

    世故の話が紛れ込んでこない限り、美を追求し酔いしれていられるので、現実逃避にぴったり。
    文学と言うより美学という感じ。

    ところどころに入る、主人公の都会に対する辟易とした雑感が、現代にそのままあてはまり、驚いた。…これだから漱石は。

    睡眠薬代わりに読んだので、再読したい...続きを読む

    0

草枕 の詳細情報

閲覧環境

注意事項あり
  • 【閲覧できる環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア
  • 【閲覧できない環境】
  • ・ブックライブ for Windows PC(アプリ)
  • ・ブックライブ for iOS(アプリ)
  • ・ブックライブ for Android(アプリ)
  • ・ブックライブ PLUS for Android(アプリ)
  • ・ブラウザビューア

※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。

この本をチェックした人は、こんな本もチェックしています

岩波文庫 の最新刊

無料で読める 小説

小説 ランキング

夏目漱石 のこれもおすすめ

夢十夜

夢十夜

  • 試し読み

夏目漱石 名作ベストセレクション

夏目漱石 名作ベストセレクション

道楽と職業

道楽と職業

こころ

こころ

無料あり
  • 試し読み

虞美人草

虞美人草

無料あり
  • 試し読み

三四郎

三四郎

無料あり
  • 試し読み

一夜

一夜

無料あり
  • 試し読み

永日小品

永日小品

無料あり
  • 試し読み

同じジャンルの本を探す