門

418円 (税込)

2pt

3.9

ひとりの人間の犠牲において成立した宗助とお米の愛の勝利は、やがて罪の苦しみにおそわれる。「人間の心の奥底には結核性の恐ろしいものがひそんでいる」という。ついに宗助は禅寺の山門をたたくが、安心と悟りは容易に得られない。そこに真の意味の求道者としての人間漱石の面目があった。明治43年の作品。(C)KAMAWANU CO.,LTD.All Rights Reserved

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    夫婦仲が悪いわけでもないのに宗助とお米の暮らしに漂う後ろ暗さや倦怠感のようなものは一体何なのか、謎のまま物語は進む。そして残り3分の1くらいでやっと真相が少しづつ明らかになっていく構成が実に上手い。

    0
    2024年12月07日

    Posted by ブクログ

    『三四郎』『それから』に続く、前期三部作最後の作品。親友であった安井を裏切って、その妻である御米と結婚した宗助が、罪悪感から救いを求める様を描く。

    0
    2009年10月04日

    Posted by ブクログ

    前期三部作と言われる三作の中では世間的評価が最も低いかもしれないが、それはこの作品が恋愛成就後の現実を描くからだろう。
    二人は共犯者としての過去を共有するが、その罪をそれぞれに見つめた結果、ある意味最も遠い存在同士になってしまう。
    それでも人生は容赦なく回り続けるため、その現実を受け入れ、慣らされて

    0
    2013年04月12日

    Posted by ブクログ

    『それから』の「それから」の話が、『門』に繋がっていくのかと改めて思った。罪がどんなものか、詳細が語られていないのが謎で、少し難しい話だった。

    0
    2020年07月07日

    Posted by ブクログ

    漱石の前期3部作にあたる最後の作品。
    表紙に書いてあるあらすじが割とネタバレだった。まだ読んだことのない人は見ない方がいいかも。

    一度道理から外れたことをすると、それを一生背負い続けなくてはならない。因果関係のない不幸も、その過ちを原因だと考えるようになる。そういうこともあるんだなと考えさせられた

    0
    2020年03月16日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    三四郎→それから→門につれて主人公の表現や環境が陰鬱で諦念をまとったものに変わって行くその変化が印象深かった。どの作品も明治時代の東京を舞台にしていて個人の自由、自立が重要視され始める時代になった結果、登場人物がある行動を選択する葛藤が描かれていてよかった。『門』ではその葛藤した選択の後が描写されて

    0
    2025年03月21日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    難しい。格別面白かったわけではないんですが、面白くないと断定できるほどこのストーリーの全てを味わい尽くしたかの自信がもてません。読み返そうとは今思えないのですが、何か認識しづらくて小さいヒントみたいものが散りばめられていそうな文章のように感じてしまって、読んだ実感はあっても理解できた実感が0です。

    0
    2025年02月20日

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    前期三部作、三作目…
    三四郎、それからと大きく違うのは、最初から夫婦である、と言う点である。
    ただ、略奪愛という面では、それからの流れを汲んでいる。

    弟の進学問題など色々ありながらも、二人で慎ましくと暮らす夫婦。彼らには"罪"があり、あることがきっかけで夫は禅に救いを求めるが、

    0
    2021年01月16日

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