夏目漱石のレビュー一覧
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色々と伏線があったり、第一部、第二部と第三部とで主人公が違って視点が異なって初めて見えることなどもあり、読み終わると、「あれ?どうだっけ?」と思う点も多く、もう一度読み直したいと思った。
新潮の解説も読んでみたところ、これは元々他にも短編がある予定だったらしいが、3部が予測を超えて長くなったので、3部までを一冊として出したとあった。その証拠として、3部の最初に四つ折りの紙が分厚い封筒に入っていたとあるが、明らかにそんな厚さで済まないほどの内容量であることを挙げてあった。確かに。
だから、2部の最後で病院を抜け出した私と先生がどうなるのか?といった結末がない。
一番気になったのが、武者小路実 -
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つまり、エッセイ集だと思えば良いのではないでしょうか。
夏目漱石というと、なんだか恐れ多いんですけれど。
僕はこの人の文章は、そこはかとなく乾いたユーモア、好きなんです。
面倒くさい人だなあ、とは思います。面倒くさいインテリのオッサン。
内容は、作家の日常ってやつですかね。
「こんな変な客が来たんだよね」
「実は僕の幼少時代にこんなことがあって」
「私の母親っていうのはこういう女性でして」
「俺、ちょっと変わってて。こんなことしちゃうんだよね」
というようなことを書き綴っているわけです。
僕は、なるほどナルホドと、肩もこらず読みやすく面白かったです。
時代風俗固有名詞、無論こと明治時代 -
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この本では、漱石が書いた手紙や随筆の中から題名の「人生論」に見合った部分が選別されて年代順に並べられている。
手紙はそれぞれ全文を載せているようだが、随筆『硝子戸の中』や『思い出す事など』については一部分だけを載せている。おそらく漱石の「人生論」が表れている箇所だけを編集者なりに抜粋しているのだろう。
通して読んでみて、幾つかの有名な小説を読んだだけでは中々見えてこない漱石の内なる様々な思想・意志が明確に伝わってきた。そしてその心の熱さに驚き、感動した。励まされた。漱石がこんなに熱い男だとは知らなかった。
『吾輩は猫である』、『坊っちゃん』、『明暗』などの作品名こそ人口に膾炙しているが、 -
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読んでいる最中も読み終えた後も運慶が明治まで生きている理由を考えているが、とんと分からない。
そも、この夢を見た主は、本当に分かっているのかさえ、だんだん疑わしく思われてくる。
よく、夢を見る。
夢を見て、その中でものを思い、天啓を受けたような、閃光を目の当たりにすることがある。
けれど、果たして夢から覚めてみれば、いったい何に合点が行ったのかさっぱり分からなくなっていることがほとんどだ。
時々覚えていることもあるのだけれど、夢の中で得たような「あっ!」というひらめきはもう消えていて、改めて検討すると「あぁ…?」というがっかりが残る。
いや、夏目先生のことだから、しっかり考察するだろうけれど -
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言わずと知れた名作だけれど。
本当にちゃんと内容を知っている人が、どれだけいるだろう。
縁あって松山に行くことが多いが、今回改めて読んで、あまりにイメージと違いすぎていて仰天した。
何かと見かける坊ちゃん団子などのイラストから、勝手に「坊ちゃんとマドンナは良い仲」なんて思い込んでいた。
全然違う。
松山が坊ちゃんを推すから、てっきり松山で面白おかしく嫌な教師をやっつける話と思っていたのに。
全然違う。
むしろ、なぜ松山は坊ちゃんを推す気になったのか、不思議でならないくらいだった。
そして何より、あとがきと又聞きによると、この話で坊ちゃんがしたことの中には、作者の漱石自身が実際にしたことも含まれ -
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オモシロイ。ほとんど、あだち充さんのマンガの世界です。後半は。
ほんっとにドキドキものの心理劇、恋愛劇、サスペンス。
「幼なじみ」、「いいなずけ」、「恋のライバル」、「出生の秘密」…。
後半は…、なんですけどね。
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「それから」に引き続いて、久々の、多分25年ぶりくらいの夏目漱石さん。
夏目漱石さんの長編小説は、どれもこれも昔読んだ時から大好きで、本当に熱狂的に好きだったんです。
なんですが…。若い頃に読んだ時も、「面白かった順位」で言うと。
「坊ちゃん」
「それから」
「明暗」
「行人」
「こころ」
このあたりまでがトップクラスで。
「三四郎」
「道草」
「草枕」
そし -
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何回目の再読か覚えていないけど、相変わらず良い。
暴風雨の夜のくだりは有名ですが、いつも『彼岸過迄』と取り違えていて、読み始めてそうだった、そうだったと思い出す。
まぁそれはどうでも良いのでさておき、あまりに急な展開は確かに構成上の問題はあるのかもしれないけど、そこに主眼を置くのではなく、あくまで一郎とそれを取り巻く人々の無声の交錯に注意を注ぐだけでこの本の読み応えは十分にあるかと。誰にでも身に覚えのあるような振る舞いだけで、かつ、現在のようなどぎつい設定・描写もなく読ませる、漱石ってよく人を見ているし、上手いなと感心します、毎度ながら(って文豪に対して傍若無人な態度ですか)。
ところで暴風の -
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ネタバレとても漱石らしい感じのした話でした。
主人公の代助が颯爽と登場する冒頭は、なんとも滑稽でちょっと微笑んでしまうような感じだったのに、三千代に対する思いを自分で改めて認識してからは、とても痛々しくて哀れだった。
まぁ、金持ちの坊ちゃんで、その割に変な理屈を捏ねるちょっと変わった人物ですが、この小説を読むと、無職の主人公でも好感がもてる。
家族に勘当され、友人とも絶交されてでも、愛を貫き通そうとするには、昔も今も変わらないんだな~って思う。
二人がやっとお互いの気持ちを分かり合えたのに、3年の間で作り上げた障害はとても大きすぎるだけに、二人の愛は昔以上に深まってるような気がする。
3年前 -
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やっと読み終わった。長かった!!!
樋口一葉の『たけくらべ』
夏目漱石の『三四郎』
森鴎外の『青年』
たけくらべは、川上未映子氏の現代語訳版です。初めて読んだ気がします。
あまりにもおっさんが読むには時期を逸しているようで、あまりにも幼いころの話でありそういう感受性は失われていることを認識しました。
三四郎と青年は続けて読むと、非常によく似ており
その雰囲気や情緒が感じられ面白かったと思います。
本当に忘れていたのですが、『青年』は昔昔、大学の1年か
2年の時に読んだことがあることを思い出しました。
その時は、自分の年代とあっていたこともあって
とても感銘を受けたことを思い出しました。その時の -
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漱石前期3部作の第1作目。
題名から「坊ちゃん」と似たような、所謂痛快な作品というイメージで読み始めた。
読み進めていくと、確かに痛快さは感じられるものの、文学としてまたさらに一歩先へ進んだ作品に仕上がっていた。
このレビューは「それから」「門」の3部作全て読み終わった段階で書いているのだが、
そこまで繋がっているようには思われない。残り2作は合わせて読むといいと思うが、
「三四郎」は漱石による1つの青春文学として、読み進めた方が良いと思われる。
そしてそのように読んでみると、当時における若者というのは、こんな感じだったのかと、現代とのギャップがまず面白い。
男女関係が現代よりも遥かに尊ば -
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ネタバレ【本の内容】
山路を登りながら、こう考えた。
智に働けば角が立つ、情に棹させば流される。
―美しい春の情景が美しい那美さんをめぐって展開され、非人情の世界より帰るのを忘れさせる。
「唯一種の感じ美しい感じが読者の頭に残ればよい」という意図で書かれた漱石のロマンティシズムの極致を示す名篇。
明治39年作。
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