夏目漱石のレビュー一覧
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『野分』について
小説の体を成していますが、思想的な主張の色彩が濃く表れています。
学問とはかくあるべしと主張をする者と、それに共鳴する者が主軸になりますが、彼らが最後に報われるというわけではありません。その点で、理想を宣言しつつ、理想主義者が肩身の狭い思いをする現実を批判した作品のように思います。
各々の言い分にうなずける部分があって、それぞれの主張の中間地点に、歩きやすい道があるんじゃないかと思ってしまいますが、その中途半端な考えは、彼らの方からするともっての他なのでしょう。
幕引きが突然に訪れる感があります。その分劇的ですが、もう少し先まで顛末を知りたいと思いました。 -
Posted by ブクログ
出オチと思いきや、話が進めば進むほどどんどんヒドくなる。
架神先生のロックなアイデアと勢いのある台詞回し、そして意外と上品な筆致でそれらを生かし、時にネームにも描かれていない酷いネタをブチ込んでくる目黒先生の漫画力、それらが単なる色物で終わらないクオリティを生み出す。
あと地味に夏目先生の原作…クレジットで同列に並んでいるのでそう扱っても良いはず…『こころ』という作品は、『ロミオとジュリエット』並みに、創作の原案としてもっと活用されても良いものなのかもしれない、と本作を読んで思ったり。
夏目作品が一方的にレイプされているように思えて、実は夏目作品が本作に一本筋を通すというか、深みを与えている -
Posted by ブクログ
こころ、吾輩は猫であるに続く漱石三作目。
熊本から東京大学に通うために上京してきた三四郎青年の物語。
物語に入り込むまでに少し時間がかかったけれど
最後の100ページくらいは先が気になって急いで読んでしまいました。
三四郎と美禰子がどうなるのか最後まで分からずドキドキもの。
美禰子の発した「ストレイ・シープ(迷える子羊)」は名言です。
明治時代でも現代でも若者の苦悩というのは普遍的なものだということを痛感。
当然東京大学の学生なので本郷キャンパスの界隈の話が随所に出てきます。
私は現役で東大を受験して落ちたので諦めてしまいましたが
この本を読んでやっぱり東大に行きたかったなとそんなことを思