夏目漱石のレビュー一覧

  • タナトスの蒐集匣 -耽美幻想作品集-(新潮文庫nex)

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    耽美幻想文学のアンソロジー。いくつか読んだことのあるものもあり、名前はよく聞くものの実際読んだことのなかったものもある。
    やはり、桜の森の満開の下は断トツで好きなのでこれが冒頭に来てしまうと後がちょっと弱い気がする。いや、あくまで個人的にはだが。江戸川乱歩は「蟲」の方が好きだしな~。みたいな個人的にこのテーマで耽美幻想文学を編むなら何を入れるかみたいなのを考えるのも楽しいかもしれない。あと太宰治の「駈込み訴え」がガチ恋同担拒否反転アンチの詰んでるヲタク描写すぎて解像度高ぇ~ってなった。

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    2024年11月03日
  • 行人(新潮文庫)

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    人の心の本当のところは、誰にも分からないということでしょうか。もしかするとそれは本人ですらわからないのかもしれません。人間関係の微妙なかみ合わなさが、いろいろなエピソードを絡めながら語られます。

    謎を少し出してはしばらく後で回収し、そのころにはまた新たな謎が…という感じで物語を前に前に進める推進力は半端ないです。この辺、うまいですね。いつものことながら、お互いの心の内を探ろうとするやり取りがなかなかスリリングです。

    特に嫂と二郎が宿に泊まることになった場面はすごいです。「三四郎」であった宿に泊まるやつのバージョンアップ版ですかね。これは真面目にやっているのかな。むしろギャグなんじゃないかと

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    2024年11月02日
  • 三四郎

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    夏目漱石の作品を読んだのは2冊目ですが、漱石の作品は作中に出てくる人間模様が魅力的なのだと思いました。

    主人公の女性に対する煮え切らなさにモヤモヤします。

    しかし、時代を考えればこれが普通なのかもしれません。

    『坊ちゃん』と同様に、脇役の先生たちに個性的な人物が多い印象でした。

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    2024年10月13日
  • 乙女の本棚8 夢十夜

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    読みやすくなってる? イラストがあるおかげなのか、原文ままじゃないような読みやすさはある。これ実際に見た夢を書き出してる??それにしては、ファンタジー凄くて、私の想像してた夏目漱石とは別物のように感じる。
    純文学かどうかは分からないけど、イラストあるから手に取る人増えるかも??

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    2025年12月02日
  • 文鳥・夢十夜(新潮文庫)

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    ★★★☆☆夢十夜は、夏目漱石の夢の話です。夢の内容から夏目漱石にどんな不安やストレスがあるとこんな夢を見るのかと思いながら読み進めました。最後の「手紙」は読みやすい内容で面白かったです。

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    2024年10月04日
  • 三四郎(新潮文庫)

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    ネタバレ

    ストレイシープ…
    人が何をしたのかとか、状況の描写がとても多く、心情の動きみたいなものについて触れられてる部分が少なく、解説を見て当時夏目漱石はそういう書き方をしてたんだと納得。三四郎が美穪子をどうして好きになったのかとかそういう描写はなく、ただ人と人と話したこと、周りがどんな状況であったか、三四郎がどう反応したかとかが淡々と、詳しく書いてある。
    三四郎は東京帝国大学に上京までして勉学に励むのに何事も受け身でもったいないなぁと思ってしまった。かと思えば、口数も少なくて自分の意見を言語化することも苦手なようだし、度胸もないし、自分のそんな性格をわかって最初上京した時に不安になったのかなと。
    彼に

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    2024年09月12日
  • 文鳥・夢十夜(新潮文庫)

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    文鳥・夢十夜のみ青空文庫で読みました。
    夢十夜は全体的に不気味でした。文章が難解でしたが短編だったのでなんとか…

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    2024年09月05日
  • 吾輩は猫である

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    私の記憶が確かなら本書を中学生の頃に読んだはず。しかしながら読書とは無縁の生活をしていた当時の私にこの作品が読破できたとは到底思えない。暫くはその先が気になってならない印象的なエンディングも新鮮に感じられたくらいだから、1ページ目を読んで以降は、つまみ読みした程度だったに違いない。
    本書、明治時代を背景に庶民の日常がご存知の猫目線で描かれており、その文体は落語の台本を読んでいるかのようで面白い。宛字と慣れない語句のために注解を読む事が多くなるが、それはそれで古き良き時代が知れて楽しい。
    いつ読んでも新鮮味を失うことのない、不朽の名作と思う。

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    2024年09月04日
  • 行人(新潮文庫)

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    えっ、大丈夫?というかんじで思い詰めている主人公の兄。
    その兄とうまくコミニュケーションがとれないでいる主人公。
    不穏さが最後まで続く。
    また読み返したい。
    漱石が完成させた最後の長編だそうです。(「明暗」は未完だとか)

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    2024年08月23日
  • 吾輩は猫である

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    漱石といえばの小説 初めて書いた小説
    余りにもメジャーで、既に読んだと思っていたが、改めて電子本でさわりの部分を読むと、いやいや読んでいません!
    本を買ってきて読んだ次第
    書かれたのは昭和36年(発行)で、小説の舞台は明治39年頃
    主人一家と友人達の会話と行動から、人間の欲の様な部分、社会の不都合なことが、猫目線で書いてある
    面白い

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    2024年08月20日
  • 夏目漱石、現代を語る 漱石社会評論集

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    ネタバレ

     それで前申した己のためにするとか人のためにするとかいう見地からして職業を観察すると、職業というものは要するに人のためにするものだということに、どうしても根本義を置かなければなりません。人のためにする結果が己のためになるのだから、元はどうしても他人本位である。すでに他人本位であるからには種類の選択分量の多少すべて他を目安にして働かなければならない。要するに取捨興廃の権威ともに自己の手中にはないことになる。したがって自分が最上と思う製作を世間に勧めて世間はいっこう顧みなかったり自分は心持が好くないので休みたくても世間は平日のごとく要求を恣(ほしいまま)にしたりすべて己を曲げて人に従わなくては商売

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    2024年08月19日
  • 文鳥・夢十夜・永日小品

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    『夢十夜』や『永日小品』に引き出しの多彩さをみる

    読んでいて染み入ってくるのだが、少し経つとどののような話であったか覚えていられない

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    2024年08月18日
  • 草枕(新潮文庫)

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    ネタバレ

    難しい作品だった。
    解説を読むことにより、ようやくこの本の醍醐味が分かった。
    この書物は、読むのではなく、軽く読み流すもの。

    先に解説を読んでから、小説部分を読むのもいいのかもしれない。

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    2024年08月17日
  • 文鳥・夢十夜(新潮文庫)

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    いくつか読んできた漱石の作品とはまた違った趣のある作品でした。
    淡々とながれていく日常の中を綴った随筆のような作品集でしたが漱石らしい雰囲気がかなり感じられて作品の世界に引き込まれました。

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    2024年08月16日
  • 三四郎(新潮文庫)

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    三四郎を取り巻く人々が個性的で面白い。そんな人々に影響されながら、成長していく?馴染んでいく三四郎の物語。
    「もっと身を入れて学業に励めよ」と国の母目線で思ってしまったのは、私だけかな。

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    2024年08月06日
  • 吾輩は猫である

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    先月で読み終わろうと思ってたのに、長なった苦笑
    やっと読み終わったよ。
    猫のくせによう細々色々考えるねえw
    結局昔の人も今の人も言ってることやってること変わらないね。無駄なマウントばっかり。
    そりゃ猫にも飽きられるよ。
    独仙君の考え方は好きだな〜と思ったが、結局彼も他の人に言わせれば変わり者。
    てか、それぞれ自分普通だと思ってて、それぞれ変わり者で、結局変わり者ばかり集まれば別に変わり者じゃなくなるよね。
    そんなもんだよな。

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    2024年08月01日
  • 行人

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    ネタバレ

    寝る前の文学シリーズ。夏目漱石は比較的読みやすいけど、高尚な一郎ワールドはなかなか理解に苦しむ。他人からみた家族を手紙の中で描くという構成が面白い。

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    2024年07月25日
  • 文鳥・夢十夜(新潮文庫)

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    「エッセイ的なものが多く含まれる短編集。漱石はこんな文も書くんだなぁ、と驚いたのが「夢十夜」です。ほっこりさせたり、もやっとさせたり、イヤーな気持ちにさせたりと、短い話の中で様々な作風を感じます。面白かったです。

    「思い出すことなど」は、胃潰瘍で吐血し、生死の境をさまよったときの話をかいています。そういう事実があったのは知っていたのですが、こうして文章で読むことができて、その状況を知ることができたのは良かったです。

    1章や1編がとても短いので、隙間時間にぽつぽつと読んでいきましたが、漱石のプライベートな部粉を知ることができて、とても楽しい時間を過ごすことができました。

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    2024年07月16日
  • 倫敦塔・幻影の盾(新潮文庫)

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    表題2作では、白昼夢のように伝奇的なエピソードが綴られる。夢十夜的な雰囲気もすこし感じました。文体は格調高い擬古文的な文で、ちょっとむずかしい。

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    2024年07月13日
  • 明暗(新潮文庫)

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    お互いのことを労りあっているようでいて、何処か無関心である。他者のことを考えているようでいて、自分のことを考えている。決して自分からは本音を言わず、腹の探り合いのような掛け合い。そのような人間模様が長々と、ある意味冗長に続き、そこから、やっと本音の部分が現れてくる。そのような、主人公の夢現と言えるような霧の中で生きているような心持ちがどうなるかであろうことの要因である、消え去ってしまった元恋人との掛け合いが最後の最後に現れる。その掛け合いの端緒において、絶筆となってしまう。気持ちは幻の旅館に取り残され、、

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    2024年07月03日