夏目漱石のレビュー一覧

  • 三四郎(新潮文庫)

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    夏目漱石、凄い。小説が非常に丁寧な明治時代の市井の側面の歴史を描ききってる。しかも110年後の私達にも分かりやすい!!三四郎青年は都会の洗礼を受け続けた日々だった。色々な事に振り回された。インフルエンザにもなった。恋は絵の中に過去の出来事として、迷える羊とともに封じ込めた…込めたい、そんな感じかな。

    山房記念館めちゃくちゃ楽しかったあ!!

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    2026年06月14日
  • 二百十日・野分(新潮文庫)

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     二百十日、野分ともに、半世紀以上前に読んで以来の再読となる。いわゆる実業家など、経済社会の成功者が幅を利かす世の中への慨嘆が両作品ともに描かれている。ストレート過ぎて鼻白むも、二百十日では同行二人の落語のような掛け合い、野分では演説会の聴衆ニ派の反応、そのユーモラスな描写に救われている。

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    2026年06月13日
  • 坊っちゃん

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    読書会の課題本。この歳でやっと読んだ。思っていたのとはだいぶ違った。熱血教師本かと思っていた。私の会社にも、赤シャツ、野だいこいるいる。坊ちゃんたちは、赤シャツたちに勝ったようで、やっぱり彼らはまた同じように勝ち組として生きていくんだろう。今の時代もあるあるだ。

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    2026年06月07日
  • 坊っちゃん

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    慶応三年、現在で言う所の新宿二丁目で生まれた夏目漱石は帝国大学を卒業後、作品の舞台にあたる松山へと渡り中学校教諭として勉学の道に携わる。

    明治時代が始まり、小学校教育が始まった時代に生きた漱石は、第一期の小学校生徒であり、正に明治時代を背負って生きた彼こそが近代作家として、現代でも評価をされているのである。江戸の武家文化と長人文化との接点を形成する階層に生まれ育ち、その感受性と倫理観を血肉の中に継承していたであろう。

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    2026年05月28日
  • 坊っちゃん

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    “古典文学”として構えていたのに、びっくりするくらいキャラクターの立ったエンタメ小説だった。
    主人公・坊ちゃんの一人称が軽快で、ずっと笑いながら読んでた。

    短気で無鉄砲だけど、世の中の嫌らしさはちゃんと見えていて、それでも自分らしさを失わない主人公が本当に良い。

    ラストは少しあっけなかったけど、例え給料がそこそこ良かろうと「合わない世界からは離れて自分らしく生きようぜ!」という潔さは、今読んでもかなり響いた。

    古典に苦手意識ある人の入口としてめちゃくちゃおすすめ。

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    2026年05月20日
  • 坊っちゃん

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    ネタバレ

    高校のころに読んだ「こころ」以来の夏目漱石作品。
    昔やっていたスカッとジャパンを見ているみたいな感覚になりました!文学的意義があって、重たい作品なのかと思って、心して読み始めましたが、まったくそんなことはなかったです。主人公の破天荒さに驚きつつ笑いつつ、山嵐が仲間になってからは、赤シャツを倒してくれと応援してました。文学的意義がということよりも純粋に、とても面白く読めました。昔の人も今の人も悪者が倒されるストーリーって好きなんだなぁ。

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    2026年05月16日
  • 乙女の本棚8 夢十夜

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    ネタバレ

    幻想的な夢の物語
    一貫して繋がりはないが、どれもそれとなく不気味な感じを覚える

    第一夜:亡くなった女性の墓で女性が戻ってくるのを100年待つ話 いつのまにか100年と言う長い時間が経っていた

    第二夜:お侍が悟りを得る話

    第三夜:盲目の子供の話 子供の言うことをそんなような気がすると間に受ける話

    第四夜:縄が蛇になる話 お爺さんはうわ言を言いながらどこまでも水底へ進んでいく

    第五夜:捕虜の話 走れメロスのような恋焦がれた女が鶏のなく前に自分に会いにくる話結局娘は天探女に騙され、会うことなく崖下に落ちていく

    第六夜:明治時代まで仁王を作る運慶の話 運慶は眉や鼻を作っているのではなく木の中から掘り出していると言う考えから自分も掘ろうと思ったができず、明治の木のせいにする話

    第七夜:陸につかない船の話 疲れて船から飛び降りようとするが、後悔する話

    第八夜:床屋の鏡を通して世を見る話 庄太郎の登場

    第九夜:旦那の帰りを待つ女の話 いくら祈っても旦那は浪士のため殺されていた話

    第十夜:庄太郎が女に攫われる話 豚をステッキで払って追い払う話

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    2026年05月10日
  • こころ

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    ネタバレ

    高校生の時教科書に載っていて、唯一先が気になって自分で読み進めた記憶がある。
    ずっといちから読んでみたいなと思ってやっと読めた。言葉の言い回しが難しくて一回挫折したけど読み切れてよかった。先生の遺書からはサクサク読めた!

    大正時代に書かれたものだけど恋愛だけではない人の卑しいところとか言葉にしにくい微妙な気持ちとかを端的に現してる作品だなと思う。今に通ずるものも多くて、先生みたいな気持ちになったことある人は多いんじゃないかなと思う。
    1番気の毒だと思ったのは先生の奥さん。そこまでして手に入れたんだから絶対幸せにしてよ。自分の殻に閉じこもっている方がKに対して失礼ではないかと思う。子どもだって奥さんが望むならそうするべきだし、最後殉死したのだって奥さんは自分のせいって思うかもしれない。最初から最後まで利己的ではないでしょうか?
    先生と私では先生がやたら意味深な事を言いすぎてちょっとくどいというか構ってちゃんの要素があるなと感じた。
    Kについてもものすごく極端な人だと思った。覚悟についてはお嬢さんのことをどうするのではなく、精神的に向上心のない自分を許せなかったから、というのもあるのかなと思った。
    それでも先生のやり方は間違っていたと思う。
    Kが死んでしまった時、世間体を気にして保身にまわってしまう、そんな先生を他人事のように思えなかった。大なり小なり自分にもそんな部分があるし自分も普通の人間だけど急に悪人になりうると思った。
    人間の卑しい部分をよく知れる作品だと思う。

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    2026年05月06日
  • 夢十夜 他二篇

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    これもまた読むのがしんどかった小説。やっぱり僕はある程度時間が経過してしまった本を読むのは得意ではないのだろう。でも確か村上春樹だったかな、が夏目漱石は良いって言ってたから頑張って読んだ。内容は本当に覚えていない。

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    2026年04月25日
  • 乙女の本棚8 夢十夜

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    久々に読んだんだけど、夏目漱石ってなんでこの話を書いたんだろう……

    絵はとっても綺麗でした
    コンセプトも素敵です

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    2026年04月24日
  • 夢十夜 他二篇

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    大作家漱石による小品集である。その文章は簡潔で、なかに〝音〟や〝色〟が感じられ情景が浮かぶ。こんな文章を書いたんだとテーマ、表現の幅広さに驚いた。

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    2026年04月18日
  • 草枕(新潮文庫)

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    絵画みたいな話だった。女性が主役ともとれるがそうでない自然や人の描写も丁寧で、それらをメインにも捉えられるような表現の仕方がされていた。漢詩などの引用が多く、すべて知っていれば味わいの深さは変わるだろう。人情の世界から離れた場所に美を感じているが、結局人への情念に美しさを見出せるというのが良かった。

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    2026年04月09日
  • 作家と猫

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    ネタバレ

    松田青子さん 選ばれし者になりたい
    「皆好きな巨猫に食べられたらいい。私はもちろん巨猫のグーちゃんに食べられたい。そしてグーちゃんの一部になりたい。私の心もちょっとだけグーちゃんの中に残ったらいい。グーちゃん、そしたらゴジラみたいに、あいつとあいつとあいつ、それからあいつも踏んづけに行こうね。あいつとあいつ、バリバリ食ってやろうね。」

    が好きです。

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    2026年04月02日
  • 乙女の本棚8 夢十夜

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    ネタバレ

    内容はよく分からないけど、本当に見た夢を書いてるのかなと。
    運慶が明治時代に転生しちゃった話が面白くて好き。
    他の人の言う事真に受けて自分も彫刻できると思ってる主人公可愛い。

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    2026年03月28日
  • それから(漱石コレクション)

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    ネタバレ

    とても面白かったです!
    特に、平岡が主人公と妻の不貞に勘付いていて、問い詰めるシーンは、思わず「すごおおお!」と言いながら聴いちゃいました。こういう煮え切らない、ずるさが前に出てきてしまう人間のドロドロした部分を描きだせるのが素晴らしい。

    全体を通して、封建時代の人々の雰囲気が感じられました。結婚はお見合いで、「家」の体裁を気にかけて、親孝行を徹底する。今の時代から見たらとても窮屈に見えるんだけれども、これはこれで家にいろんなことを決めてもらえるわけで、良さがあったんだろうと思います。

    ちょっと話はずれますが、この「家」を守る感覚は、現代政治の保守派の感覚を理解する上でも、重要だと思いました。保守派の主張の中には、家の固守こそ、国体の維持につながるというものがあります。これは、夫婦別姓や同性婚への反対意見の中でよく見られる主張です。

    この家やその体裁を守ろうとする行動は、「それから」の主人公の周囲がとっている行動でもあります。伝統を守ろうとする主人公以外の家族と自由を貫こうとする主人公。保守派の感覚は前者の人々に近いのだと思います。

    家を守るという行為は、それまで続いてきた伝統を守ることにも等しく、逆も同様で、家を気にせず自由に動くことは、伝統を壊し、消滅させることにもつながります。きっとこの向こうみずで、過去の伝統を重んじない姿勢こそ、保守派が恐れるものなのだろうなと思いました。何を守るべきか、という選別は必要だと思いますが、伝統や歴史へのリスペクトは忘れずに生きたいものだとも思わされます。大分脱線しました。

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    2026年03月27日
  • 草枕(新潮文庫)

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    芸術に関する話
    文章が美しいっていうのはこういう文をのことなのかなと思った
    ただ、語りは難しい言葉とか言い回し、比喩?が多くて割と苦戦した 漢文っぽい
    主人公が出す芸術についての結論は面白いと思った
    女性の奇抜な行動とかについては考察が色々できそうだなと思った
    自然と文明社会との対比を描いてる部分もあって、生活が変化することの危うさみたいなものを夏目漱石は感じていたのかなと思ったりもした

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    2026年03月26日
  • 吾輩は猫である

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    いつか読みたいと思ってた名作シリーズ。
    前評判の通り固くて難しい表現が多いので、意味をさらうくらいの気持ちでざーっと読んだ形だけれど、「ほんと人間ってこういうとこあるよね」っていうのが皮肉混じりに書かれてるのが面白かった。特に最後の未来論談義、ありえなくもないなぁと思ったり。
    「主人のことは『何だこいつ』って思ってるけどこの人のまわり変な人しかいないからここにいたら退屈しないわ」みたいな感じでしたね笑
    というか吾輩は猫であるってそんな終わり方なんだ。笑

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    2026年03月26日
  • タナトスの蒐集匣 -耽美幻想作品集-(新潮文庫nex)

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    名だたる文豪の耽美小説集なので、好きな人には気が狂うほどのめり込む作品群です。
    ただし読むのになかなかの精神的カロリーを要するので、ちょっと疲れている時に読むと目が滑ってしまいます。もともと好きな作品も何作か入っているのに、いまは読むのにとても時間がかかってしまった自分が悲しい。
    心に余裕のある時にどうぞ!

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    2026年03月10日
  • 道草(新潮文庫)

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    この物語は健三の言う「ペネロピーの仕事」の話で、終わりがない。
    物語は養父に金を渡すという区切りがついているが、健三のペネロピーの仕事の一部を切り取ったにすぎない。

    縁者とのしがらみ、妻との分かり合えなさ、家庭内での疎外感、自身や他者の健康問題、金銭問題が一定の温度で描かれているので少々退屈で何度も挫けそうになったが、人生の大部分はペネロピーの仕事でできているのだなと実感できたし、その僅かな隙間時間の行動や考えを大事にしないと、と思った。

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    2026年02月25日
  • 門(新潮文庫)

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    ネタバレ

    新聞連載かつ題名『門』は弟子達がつけたものとの事で、苦しい状況が伺える(笑)
    『それから』の続きとのことだが、道ならぬ結婚をしたという表現は文中で明言していないが、そう考えるしかない文章である。
    昔のような快活さもなく、日陰で息を潜めて二人は生活していくしか無いということだろうか。

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    2026年02月24日