夏目漱石のレビュー一覧
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ネタバレ娘が高校の授業の為に買った本が、リビングに転がっていたから文学苦手なんだけど、読んでみた。
めちゃくちゃ時間かかったから(読み始めて半年ほど?途中、何冊も違う本を読んじゃってた
BL脳で読んだら、めちゃくちゃ萌えな話でした。
脳内では、宝井理人さんの絵で想像しながら読みました(笑
まず、「私」が「先生」好きすぎるでしょ?普通に、信愛って感じがしない。ガツガツ系男子!
あと、「K」も「先生」好きなんじゃ・・・って思った。
先生とお嬢さんの結婚で失恋して死んでしまったKだけど、
それって、先生がライバルじゃなくて、お嬢さんがライバルだったんじゃ?
お嬢さんと先生をくっつけたくなくて、「お -
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地の文が文語調で現代人には少々読みにくい。それでもものすごい美文だと思うが、なぜそう思うかは説明しにくい(笑)
解説によると漱石は本作の文章を書くにあたり、何度も「文選」を読んだらしいが、たとえ私が「文選」を読んでも、私にはとてもこんな文章は書けない(当たり前か)
お話自体は今でもありそうな結婚をめぐる三角四角関係を描いており、テーマ自体は全く古びてはいない。小野みたいな男はゴロゴロいると思うし、藤野とその母みたいな親子もいそうである。私自身は藤野の腹違いの兄の甲野に惹かれる。何のなく似ているところがあるような気がする。
今でも感情移入して読めるのは、いい小説は古くならないという証左であ -
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1915年 朝日新聞連載 随筆39回
漱石後期、胃潰瘍大病後、持病を抱えての執筆。
書斎に籠り、硝子戸の中から、世の中を見る。
時折、硝子戸の中に、訪問者がある。
漱石の身近な出来事を綴っている。
死に対する随筆も幾つかあり、後期の死生観を表現しているのだと思うが、私が好きだったものは、漱石が、楽しそうだった以下の2項ですね。
9・10
友人O(太田達人)が、上京して久しぶりに会った楽しそうなひとときの話。漱石の少ない友人の一人で、教師。なかなか、人を誉めない漱石が、人格も頭脳も素直に認めている。
34
頼まれて高等学校等で、生徒達の利益になるように意識して講演をする。それでも、わからな -
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漱石初期の短編集
【倫敦塔】1905年
留学中の倫敦塔観光記
英国の歴史を塔の中に感じ、戯曲「リチャード3世」・絵画「ジェーングレー」などからの発想を ブラックファンタジー的に随所に表現。観光後、現在イギリス人(当時の)に現実に戻される。興醒めして(たぶん)もう二度と行かないとか言う。
観光記でも普通には書きません。
【カーライル博物館】1905年
留学中のカーライル博物館訪問記 備考によると、味の素の発明者・池田菊苗さんと訪問しているらしい。まだ、海外渡航は珍しいから、外国で会うと仲良くなるのかしら。
たぶん、漱石はカーライル大好きに思える。見学中の表現は、案内のおばさんをあんぱんみた -
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齢30ともなろうに一向に定職に就かず、財を成した父親からの援助で遊戯三昧の主人公・代助は、貧乏にあえぐ友人の平岡&三千代の夫婦と3年ぶりに再会してからというもの、その生活苦に同情して金を渡したりなどもしている。
息子の将来を憂いた父が縁談をすすめるも、代助はまったく煮え切らない。なんと三千代のことを好きでいる自分に気がついてしまったのである。
という、代助へのツッコミどころ満載の小説。
本の帯に印字された本文抜粋"ひとの妻を愛する権利が君にあるのか"って、もっと深淵を覗き込んだ末にでたセリフなのかと思ってたけど、そのまんまの意味だったね。不倫からの略奪、いやあんた無職ですやん!?
高等遊民( -
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1910年 漱石前期三部作
主人公宗助は、かつて友人であった男の妻を奪い、その妻と二人、世間を転々としながら、二人ひっそりと暮らしていた。
二人は、多くを希望せず、穏やかに、仲睦まじくしている様子が、描かれていく。
貧しい、子供ができない(亡くなってしまったり)、社会との繋がりが乏しいなど、二人の生活が、寂しさを伴うものであることが影をおとす。
宗助達は、妻の元夫と再会しそうになり、心乱れる。その乱れを、鎌倉で参禅することで、取り直そうとするが、悟りを得ぬまま帰宅する。
結局、友人とは、すれ違いに終わるが、その怯えは、生涯続くのであろう。
こちらは、日常生活が多少、動きがあるので、読みや -
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赤毛のアンの作中劇の原作(アーサー王伝説をもとにしたテニスンの詩「ランスロットとエレーン」)を美しい日本語で読みたくて手にとった。
テニスンの「ランスロットとエレーン」は長編詩だが、漱石の「薤露行」は小説であり、きれいな文語調で綴られている。中世の騎士物語なので文語体がよくあっていた。さすが漱石といったところだった。
他の短編も、明治の東京の人の生活が垣間見え、とても面白かった。描写も巧みでユーモアに富んでおり、肖像がお札に印刷されるだけのことはあると思った。
アーサー王伝説は日本でも大人気で、ゲームやアニメなど、あらゆるファンタジーものの礎になっている。一方、海外で知られた日本の伝説が何