夏目漱石のレビュー一覧

  • 私の個人主義

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    夏目漱石の創作というより、講演録です。

    夏目漱石の作品もこれまでいくつか読んできましたが、いつもぼんやりまともに働いていないような暮らしを描くので、あまり好きではありませんでしたが、講演は面白かった。

    自分たちが自由になる場合には、相手にも自由を与えなくてはならない。自分の価値観を押し付けていないか、検証すべきというのはとても良く理解できました!

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    2023年04月17日
  • 文鳥・夢十夜(新潮文庫)

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    ネタバレ

    『夢十夜』
    つかみどころのない、ふわふわした世界を思わせる感じで好きだった

    『思い出す事など』
    夏目漱石の修善寺での闘病生活を綴ったもの。
    生死を彷徨った経験の記述が印象的だった。
    漱石は、自分が寝返りを打とうとした時と、金だらいに鮮血を認めた時は少しの隙もなく連続していると思ったが、実際は30分ほど死んだらしい。
    死って意外とこういうものなのか…と発見した

    小説と随筆の狭間である〈小品〉なるものを初めて読んだので興味深かった。

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    2023年03月11日
  • 吾輩は猫である

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    この時代にこういう構成の文章を書いたのは凄いんだろうけど、お話としてはとっても退屈でした……。
    多分、買ってから30年以上経ってる……。
    定価400円だもの。
    しかし、最後はあんな終わり方なんだな。

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    2023年03月07日
  • 文鳥・夢十夜(新潮文庫)

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    ネタバレ

    『文鳥』
    「次の朝は又怠けた」p18とあるように毎日のように忘れられる文鳥が不憫でならなかった。解説には「生きることのはかなさと、その裏返しとしての残酷さを彷彿する」p325とあった。淡々と語られる文鳥の死は悲しみとも違う胸がきゅっとなる感覚になった。

    『夢十夜』
    どれも不思議な夢だった。第一夜が特に気に入った。第七夜も好き。第三夜は怖かったけどどこかで読んだことがある気がした。

    『思い出す事など』
    序盤は面白かったけど、途中からは所々つまらないところもあって内容が入ってこないこともあった。

    『変な音』
    夏目漱石は生と死についてよく考えていたんだろうなと改めて感じた。

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    2023年02月27日
  • それから

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    ネタバレ

    三千代と代助が気持ちを伝え合うシーンがピークだった。1番美しいページだった…。
    しかしながら平岡のしたことはなんら間違いもない。
    愛を貫き通すのが美しいかもしれないがそれだけでは生きられない。
    結局落ちるところまで落ちてしまった話。
    最後に落とされるような物語も悪くない。三四郎より断然好き。

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    2023年02月10日
  • 三四郎

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    夏目漱石の有名な小説だが、初めて読んだ。熊本の高校を卒業し、東京の大学に入学した三四郎。初めの汽車の中での女との出会い、一夜を共にすることになり、意気地のないかたねと言われてしまう三四郎。うぶで純粋な三四郎は東京で学生生活を送る。友達の与次郎や広田先生、野々宮さんとの出会い。そして、里見美禰子に出会い彼女に惹かれていく。迷羊などの言葉で三四郎を戸惑わせる美禰子。淡々とした流れの明治時代の青春小説。美禰子は三四郎に好意を持っていたと僕は思う。

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    2023年02月09日
  • 文鳥・夢十夜(新潮文庫)

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    夢十夜
    映像が残りやすい作品。
    第二夜の僧の話
    第六夜の運慶の話
    第九夜の母が子を縛り付けながら百度石を参る話
    が特に印象に残った。
    第一夜以外、なんか悪夢でうなされそうな内容だった。

    ケーベル先生
    私とケーベル先生のたわいもない話をする情景が素敵だった。レモンをしぼって水に入れるシーン。
    ケーベル先生の、自己顕示欲のないただただ自分のために音楽をするところ、学生のために生きる殊勝なところが素敵。

    変な音
    短編らしい短編。
    気になって一気に読んでしまった。

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    2023年02月08日
  • 彼岸過迄

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    なんか不思議な話だった。初めの蛇のステッキが最後の方までやたらとしつこく登場する理由がよくわからない。
    また、話筋の前半、中盤はともに前振りで、物語の盛り上がりは後半になって突然きて、ドーン!とそのまま終わる。
    短篇を重ねたと本人も序章に書いているが、狙った通りの構成なのか、書いているうちにこうなったのか、謎。
    面白いっちゃ面白いが、いままで読んだことのあるのと似てもにつかぬ筋なので戸惑った。

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    2023年02月03日
  • 思い出す事など 私の個人主義 硝子戸の中

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    ネタバレ

    夏目漱石が好きな人におすすめの作品。
    『思い出すこと』の20、21章でドストエフスキーについて少しだけ書かれていた。
    『思い出すこと』は、関川夏央・谷口ジローの『「坊ちゃん」の時代』の5部を読むと分かりやすいと感じた。
    『硝子戸の中』は、漱石に起こった個人的な出来事が分かりやすく書かれていた。

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    2023年01月31日
  • 門(新潮文庫)

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    それからの続編にあたる。最初から最後まで何も起こらないが宗助の内奥に妙に共感する。まぁ生きるってこういうことかも。日常の疲れた時読むと良い。こんな人生もアリかな。

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    2023年01月28日
  • 夏目漱石 電子全集1

    匿名

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    全集全体を通じて小説群がエッセイ・評論群より前に配置されるしかけは、漱石の小説家としての定評を示すのだろう。だが彼が本当に発揮した才は、八巻以降に立ち現れるはずだ。

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    2023年01月15日
  • それから

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    『三四郎』のその後を描いたから『それから』だそうですが…。
    +++
    『こころ』を読んだとき同様「なぜ??」が多く浮かぶ作品でした。
    なぜ全てが幼く、そして遅すぎるのか?
    『こころ』の謎が解けたように本書の謎も解けるでしょうか???それとも三部作目の『門』で解決するでしょうか。
    解説で石原千秋さんが言われたように、時代背景や漱石の生い立ちが深く関わるのかも知れません。
    それにしても…働きたくないことをよくあれだけ理屈をこねられるものです。(。-ω-)~
    +++
    続編を書くなら…覚醒した主人公がめちゃめちゃ新時代を先取りした事業で財を成し、実家に札束を叩きつける話、もいいかも知れません。たぶん無い

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    2023年01月07日
  • 作家と猫

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    色な作家の猫に関する話や詩など。
    ひとつひとつが短いので読みやすい。

    石牟礼道子さんの「愛猫ノンノとの縁」の中の「猫が猫ぎらいのように、人間も人ぎらいなところがあって、花やら樹やら、犬猫たちに助けてもらって、なんとか生きてゆける。」という文章が一番印象に残った。

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    2022年12月30日
  • 吾輩は猫である

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    有名すぎる小説。買ったまま積んでいたので。夏目漱石の処女作ということ。一文がかなり長く、隙間なくぎっちぎちに文章が埋まっているので読みにくいことこの上なし。猫の顛末については知っていたが、そこに至るまでの過程でそれとなく何度となく猫の顛末について示唆するような表現がある。

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    2022年12月23日
  • 漫画 こころ

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    なるほど、こういう話だったのか……
    あらすじが分かる、という漫画でした。
    夏目漱石が苦手な私には、とりあえず内容がわかるありがたい漫画でした。

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    2022年11月19日
  • 吾輩は猫である

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    会話の掛け合いが面白くて、何度もクスッと笑ってしまいました。猫の視点を通して人と社会を視ることがこんなにも面白く、そして皮肉もたっぷり。
    読みごたえがありすぎて、読み終えるまでにかなり時間がかかりました。時間があるときに読むべきですね

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    2022年10月13日
  • 文鳥・夢十夜(新潮文庫)

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    大作家の意外な一面を見た作品集だった。『手紙』は真面目な青年の恋愛を描いたものかと思ったら…!結末に笑ったww

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    2022年09月19日
  • 私の個人主義

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    自身の読解力が乏しく、どうもこういう昔の作品は読みにくく感じてしまい難しい。
    そんな中でも個人的におもしろかったのは「中身と形式」と「私の個人主義」
    「中身と形式」では、形式にばかり固執して頭でっかちになるのではなく、中身は変わっていくのだから時代に応じて柔軟に形式も変化させていかなければならない、「私の個人主義」では個人としての幸福の追求、ただそこにはそれなりの責任が伴ってくるという内容が言及されていた。
    この夏目漱石にしても、福翁自伝を記した福沢諭吉にしても、世の中を俯瞰して大局的に物事を捉え分析する力が素晴らしいと感じた。こういった人物が今の世の中に存在していたなら、きっと大きな成功を残

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    2022年09月19日
  • こころ

    購入済み

    文章を書くのが

    まず、文章を書くのが上手いというわけではないと思いました。人物の描写が少なく、性別すら書かれていないです。どんな顔で背格好で表情で話しをしているのか、想像がつかないので情景が浮かびませんでした。どんな美人なのか、もっと具体的に書いて欲しかったです。話しの構成ももう少し工夫出来たのではないかと思います。この時代では面白い小説だったのでしょうか。最後の終わり方だけは評価出来ると思いました。

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    2022年09月09日
  • 硝子戸の中(新潮文庫)

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    昔の作家と読者の距離感が、近すぎて怖い。
    自分の人生を元ネタに小説を書いてくれとか
    『ミザリー』もかくや(°_°)
    それでまた、そういう人たちにも
    真面目に相手をする漱石がすごいわ。
    こうやって随筆の「元ネタ」にしてるしね。

    子供時分の思い出から、執筆状況や
    今の暮らしについて感じること
    あちこち話題を飛ばしながら
    思いついた時に書きつけていたのかなぁ。
    なんだかこの文豪が
    弟子たちに愛されていた理由がわかる気がする。
    読んでいて、ちょっと好きになりましたもの。

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    2022年08月21日