夏目漱石のレビュー一覧
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購入済み
点描
明治天皇の大葬の日に、禅寺を訪問するという 日常的な行動をさらりと描いたエッセイ的な作品である。別に深い思想や含意があるわけではないが、100年前の文豪のエッセイが何の引っかかりりもなく読めてしまうということが、実は驚異的なことなのかもしれない。
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「熊本より東京は広い。東京より日本は広い。日本より……」でちょっと切ったが、三四郎の顔を見ると耳を傾けている。
「日本より頭の中のほうが広いでしょう」と言った。「とらわれちゃだめだ。いくら日本のためを思ったって贔屓の引き倒しになるばかりだ」
新聞にこの一節が載っていて、ハッとしたのが本書を手に取ったきっかけです。
漱石先生の本は、高校時代に授業で扱った『こころ』以来。さすがに普段読んでいる本と比べるとむつかしい部分も多く、数多の夜の睡眠導入剤となったのですが、今月は3冊しか読めていなかったので慌てて宿題を終わらせました。笑
学生時代に他の文豪の作品も読みましたが、読みやすさでいえば漱石先生が -
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入院中に自宅の本棚から供給してもらった。何年か購入してあった著書だ。
本著は純文学にカテゴライズされるだろうか、このジャンルを読むのは久しぶりだ。
本著は私小説としての議論があるようだが、今回は小説として十分に愉しめたとおもう。主人公とその細君の世の中の見方の違いが主人公の独白を通じて語られるところがいい。水と油のような性格の違いがある、例えば、娘に対する愛情のあり方にもその性格の違いを細君に語らせている。しかし、小説中で3人目の娘が誕生することから夫婦の関係が破綻的なものではないことがうかがわられる。この時代の夫婦関係なのか、こんな関係も面白い。そして最後に主人公が養父にお金を工面して関係を -
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当時は延子の様な女性は人気が無かったのだろうか?現代に生きる自分には延子は自分の思いをストレートに表現出来、端々に可愛さが滲み出てくるいじらしい女性と感じるのだけれど、どうも主人公にとっては(また漱石にとっても)、魅力的に映っていない様である。
片や清子だが、主人公は彼女の何に惹かれたのか?書かれている文章からでは、取り付く島のない、KY気味で、自主性にも欠ける様な女性に思える…となると、結局は美人だったからなのか?だとしたら非常に残念……
考えてみれば、漱石の作品に於いて、女性は大きな役割を持っているものが多いし、恋愛を扱うものも多いのだけれど、女性の描かれ方や在り方について、何故だか違 -
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ネタバレ坊ちゃんを読んでみた。
むかーし読んだけど、読み直してみた。
……言葉が難しい。
内容はテンポよく進んでいて読みやすいはずなのだけど、言葉が…んー。うーーん。と思いながら、読んでみた。
読み直して、思ったのは……やっぱり『難しい』という事。
内容が難しいわけではない。坊ちゃんの話が軽快にテンポよく進んでいく。
……これ、現代の言葉で軽く読みたい。と思った。
キャラクターも判りやすくて、面白いのだけれど……。
主人公の坊ちゃんのキャラクターは判りにくいなと…分かりにくいというか、『冗談が通じない』『言葉を言葉のままに受け取る』キャラっぽいので……、勝手に「これはこうだよね(赤シャツ -
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夢十夜は、最初に“こんな夢を見た”とされ、、多少の理不尽や非合理性は、許してね、ということになる。その絵を描くというのはあまりに許容範囲が広すぎて難しかったでしょうねと思います。
第一夜
死んだ女が百合の花に転生する夢。
愛する女を失った男の夢。
「もう死にます。百年 私の墓の傍で待っていてくださいね。」
星の破片の墓石、その破片の丸み、苔むす様子などから、長い時を演出する。
女の死から再生の百年は、男にとって幸か不幸か、読む人によるかなあ。
百年経って百合となる。
第二夜
侍が悟りを得ようとする夢。
入室参禅で無を追う。
夏目漱石は鎌倉円覚寺で参禅していて、その経験は、小説「門」となる。