夏目漱石のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ夏目漱石の作品は人間味に溢れている。
極端な美意識の押しつけでもなく、
「日本的なもの」を無理に定義しようともせず、
ありのまま人間の姿、どうしようなく不完全な存在としての個人を描こうとしている。
人間味があるというのはそういうポイント。
三四郎では厭世的な青年の葛藤。
こころでは大切な人の恋人を好きになってしまうダメな大人。
道草ではもっと泥臭い人間が描かれている。
主人公は、学問に従事するそこそこの年齢の男。
細君ともギクシャク。(細君とのやりとりから垣間見える主人公のどうしようもなさや不甲斐なさ、甲斐性なしな感じがまたリアルでよろしい。)
養子に出されたときの人間の気味悪さ、 -
Posted by ブクログ
明治33年10月より2年間漱石は英国に留学した。どこに行っても日本人がうようよ状態の現在と違って、当時は海外で生活する日本人は少なく、とても心細かっただろうと想像される。
元々神経質だった漱石は「英国人全体が莫迦にしている。そうして何かと自分一人をいじめる。これほど自分はおとなしくしているのに、これでもまだ足りないでいじめるのか」と思い詰めるほどの神経衰弱にかかってしまい、周囲の者に心配を掛けていたという。
しかし、この外国生活は作家としての漱石に大きな影響を与えたのは間違いない。 というのも、漱石は明治38年一月の「ホトトギス」に「吾輩は猫である」の第一編を発表して小説家としての第一歩