夏目漱石のレビュー一覧

  • 硝子戸の中

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    高校時代に祖母(故人)から貰った本
    もともとは祖母の友人から祖母へ読んでみろ
    と送られた本だったらしいのだか興味がなかった
    らしく私に回ってきた
    祖母が昔勤めていた地方の名前が出てくるらしいが私にはさっぱりわからなかった。
    唯一現国の授業の時、夏目漱石の作品をいってみろと
    先生に言われ、思いだしていったところが役にたったところ。
    作品の中身の話で覚えているのは余所で死んだ猫を引き取りに来いと使いをやった家の主人は偉いと思う。

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    2015年05月13日
  • 道草

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    漱石のの自伝的小説。時代は猫を描いたあたりのものだと思う。
    話の主な題材は金とそれに伴う人間関係が描き出されている。

    ストーリーはともかく、漱石作品に頻出するテーマである、金の問題や人間関係の煩わしさの根幹を、(この作品の内容が事実ならば)垣間見ることができたのかなと思われる。

    ただ話は大して面白くもないので、漱石の溢れんばかりのボキャブラリーと他作品を読むに当たっての補完的な楽しみ方を提供してくれる作品なのかな?と個人的には思っています。笑

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    2015年05月12日
  • 吾輩は猫である

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    自分の周りにいる動物たちもこの猫のように、人間を馬鹿にしながら生活しているのか。
    そんな想像をしながら読みました。

    登場する人物はどこまでもありふれていて、どこまでも現実的。
    その人物たちのさらにありふれたどうでもいいような会話が、猫から見ると滑稽である。

    夏目漱石の作品は初めてですが、文章や言葉の難しさにかなり戸惑いました。
    もう少し教養と知恵があったらさらに楽しめたかも...

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    2015年03月18日
  • 彼岸過迄(新潮文庫)

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    この小説は恐らく約40年ぶり2度目。敬太郎の同宿者・森本が語る過去と失踪事件、敬太郎が謎の人物を追う探偵談は夢の中の懐かしい!出来事のようで、読み返しても面白かったが、むしろ敬太郎の友人・須永が実質的には主人公であって、主客が代わるところが不思議な小説構造だと感じる。須永の深い悩みはいかにも漱石の世界。幼い日から母が願う結婚を意識してきた従妹の千代子。高木なる魅力的な若い男性が登場し、千代子との言葉に出さない緊張感!結婚するかどうかを決めかねているのに、所有欲?から嫉妬する知識エリートの醜さ。そこに罪として自己認識するかどうかは別として須永の葛藤がある。敬太郎が謎の人物を待ち受ける小川町交差点

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    2015年02月08日
  • 彼岸過迄(新潮文庫)

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    ネタバレ

    戦前の小説は、「難しい」というよりも「まわりくどい」。なので読むのに時間がかかる。

    本書は『こころ』のような悲壮感はあまりなく、呑気な雰囲気で読みやすかったが、終わり方は良くない。ついでに恐れ多くも文豪の小説に突っ込むのなら、最初の森本のくだりはいらないんじゃないかと感じた。

    この話は須永夫人、田口夫人、松本の3姉弟を中心とした松本家の物語。日本の家庭制度は表向きは男系で男が嫁をもらい親の名前を継ぐ。しかし現実は女系。親戚付き合いは母親の親族と係りが深い。現代はそうだが、漱石の時代もそうだったのかと思わされた。

    自分の子どもが生めないばかりに夫の愛人の子どもを育て、自分の妹の子どもを一緒

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    2015年01月29日
  • 草枕

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    大変有名な冒頭で始まる作品。

    「非人情」を掲げて主人公が田舎へ旅をする物語である。
    確かにそのテーマ通りに物語が進んでいく様に思われるが、正直私には意味が理解出来ないところが多すぎ、読むのには少し早かったかなと思った。笑

    ただ、所々私の普段考えていることを、的確に表している。また夥しい程の比喩には流石夏目漱石。

    一つ、nice表現!と思ったものを上げる。
    「元来何しに世の中に、顔を晒しているか、解しかねる奴がいる。(多少、違っているかも笑)」普段からその様に思う事があったのだが、今後はこの様に表現しようと思った。笑

    もう少し年をとってから、読み直そうと思った作品です。

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    2015年01月16日
  • 行人(漱石コレクション)

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    よくわからなかった。頭悪いからな。でも最後になってお兄さん(一郎)の人柄の謎がようやくわかって、二郎と嫂の関係云々って結局あんまり関係なかったのかなーって。

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    2015年01月12日
  • 二百十日・野分(新潮文庫)

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    会話のテンポの良さが読みやすい。
    『野分』の先生の、奥さんの言い分はもっともだと思いながらも、先生との対比がなんだか世俗的すぎてゾワっとしたよ。。。

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    2014年12月11日
  • 吾輩は猫である

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    覚悟してたが、やはり漱石の作品は難しい言葉が多い。広辞苑にない言葉も多数ある。「吾輩」の猫を通して自分自身や人間を大いに揶揄している。『ガリヴァー旅行記』も想起した。ギリシア、ローマ、中国の諸賢人たちを引用しつつ、「吾輩」の鼠取りの演習、幼児の食事、泥棒の様子も描く。苦沙弥先生を交えた滑稽な会話はユーモアだが、どこか寂しい。

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    2014年12月11日
  • 吾輩は猫である

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    夏目漱石のデビュー作。夏目漱石の他の作品にくらべかなり長いほう。また、今は使わない言葉が多く、なかなか先へ進めないので、読み終わるのに結構時間がかかった。最後は意外な結末だった。今は差別用語となっている言葉が時々出てくるので気になった。

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    2014年11月28日
  • 三四郎

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    田舎から上京して、都会での学生生活に胸を踊らす三四郎の生活、周りの人から受ける刺激、妄想のなかでの淡い初恋を描く。
    非常にピュアですがすがしい。当時の学生生活ってこういう感じだったのだろうか。文学部の三四郎、理学部や哲学科の友人たち、さぞかし優秀だったのではなかろうか。
    田舎から出てきて変わってゆく部分、変わらない部分と三四郎の人間としての成長を描いている。単純なハッピーエンドではないところも良い。
    登場人物が少なく、数人といつもばったりと出会う。交通機関も発達しておらず徒歩の生活圏は狭い。
    漱石の文体はやや分かりづらいところもあるが、総じてさわやかで品が良い。

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    2014年11月19日
  • それから

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    ニート(高等遊民)の主人公が、親友の妻に恋をして親から勘当され、社会の荒波へ漕ぎ出そうとするまでの物語。あらすじを端的にのべてしまえばこんな感じだろう。続きがとても気になる。それから、どうしたのか。
    代助の三千代への恋心は、露骨に描かれることがなく、逆にリアリティを感じさせる。雨音に包まれた告白のシーンが良い。

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    2014年09月28日
  • こころ

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    朝日新聞100年ぶりの連載で毎日読みました。
    こういう内容だったんだ。
    先生の遺書、すごいです。
    愛する人との結婚が、こんなにも切なく、残酷で、
    葛藤の毎日であるなんて。

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    2014年09月25日
  • それから

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    非常に手間掛かって読んだ。
    文章が難しく、注釈と照らし合わせながら読んだ。
    簡単に説明すると…
    30歳になっても職につかず、親の金で暮らしているニートで次男坊の坊ちゃん。
    そして、友人の妻との不倫。
    結末が描かれないんだけど、だから「それから」との説も有り。
    日本文学は、難しい。
    '14.08.30読書完了

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    2014年08月30日
  • 門

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    映画を見ているかのような丁寧な描写。ドラマチックな場面も、淡々とした筆致が崩れないところが好き。「こころ」同様、今は幸せを味わってよいはずの夫婦が、過去の出来事のために心に常に錘を乗せられたように過ごしているのは、不倫が、今よりももっと許されない時代だったから?生まれた家や、友達や、学校と決別してまで二人で生きることを選ぶ勇気があったのに、罪の意識から逃れられないのが、かなしい。

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    2014年07月06日
  • 硝子戸の中

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    病み上がり(というか死の淵からの生還と言う方が正しいか)のリハビリ的要素の強いエッセイ集(?)。
    確かに生より死の美化とか所謂「則天去私」とかいった読み方も出来るんだろうけど、もっとシンプルに死を覗いた上での素直な他人への感謝に満ちた作品だと思うんだけどなぁ。まぁ、漱石って基本的には優しい人なんだろうと思う。
    そのためという訳でもないが、吐血の様子の俯瞰的描写など読みどころは色々あるけど、当方一番心に残っているのは町井石子嬢にまつわる小噺(?)。
    そうですよ、漱石って『猫』『坊っちゃん』を書いた作家、こういったどこかほのぼのした描写はお得意なんですよ。

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    2014年01月23日
  • 彼岸過迄

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    ネタバレ

    無理やり評価しているような解説は、蛇足。はじめの探偵物語は短編としてももう一つだろうし、前半と後半のつなぎなどはやはりどのように解釈しようとも構成が破綻している。

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    2014年01月08日
  • 三四郎

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    20131227 高校の時に読んで以来。すっかり忘れていてこういう内容だったと始めて知った気がする。現代人ではもどかしいのではないか。明治人の心の強さが感じられる。

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    2013年12月28日
  • 虞美人草

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    ネタバレ

    桶谷秀昭が解説に書いている勧善懲悪小説という評価。確かにそうだ。
    その時代の「ちょっと調子に乗りやがって」的な反感の的とされる人物像に、あえて道義的な悪の仮面をかぶせることによって、容赦なく叩きのめす。でもこれは新聞小説という制約の下で読者の共感を得るためにとった方法というよりも、小説は頭の屁である、という彼の定義に従えば、むしろ漱石自身の鬱屈のガス抜きのためだったのではないだろうか?登場人物の誰よりも漱石に感情移入しながら読むというのは邪道な読み方ではあるが。

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    2013年12月27日
  • 三四郎

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    ネタバレ

    熊本から東京の大学へ来た三四郎の成長を描く。

    自分が大学生だからか内容にすごく親しみを持てました。
    文体も読みやすいです。

    三四郎の田舎もんさはよくわからんが、根性無しなのはわかります。
    でも名古屋の女に対しての対応は……まぁ普通じゃないかな。

    美禰子への思いを最後につげたのは良いことだと思います。でも、すごいタイミング。告白(みたいなの)をした後に相手の婚約者が現れるんだもんなぁ~
    あれはなかなか立ち直れないでしょう。

    与次郎の軽いカンジも広田先生の飄々としたところも好きです。
    里見さんは……よくわからない……

    時代に差があるのに、物語がすんなり入ってきて、さすが夏目漱石だなぁと思

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    2013年10月23日