夏目漱石のレビュー一覧

  • 二百十日・野分(新潮文庫)

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    「二百十日」は阿蘇へ登る途中道に迷う二人の様がかなりリアルで怖く、二人の話す世の中の厳しさの暗喩として効果的。飄々とした二人の友情も心地よい。 
    「野分」の先生夫婦のやりとりや状況は「道草」等漱石の作品ではおなじみだが、漱石の思うところをここまではっきり語らせるのは珍しいのではないか。中野君の描写に、皮肉や冷笑より私は漱石の人を信じたい気持ちが感じられる気がした。

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    2021年02月04日
  • 門

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    ネタバレ

    前期三部作、三作目…
    三四郎、それからと大きく違うのは、最初から夫婦である、と言う点である。
    ただ、略奪愛という面では、それからの流れを汲んでいる。

    弟の進学問題など色々ありながらも、二人で慎ましくと暮らす夫婦。彼らには"罪"があり、あることがきっかけで夫は禅に救いを求めるが、結局上手くいかずに戻ってくる。そして…という。

    夫婦の日常生活の描写がとても綺麗だなと思った。
    ただ単に、仕事に行ったり食事をしたりとか、その辺をぶらぶらしたりとか、ありがちな生活を送っているだけなのだが…。

    多分だけど、夫は元々、禅とかそういうのは興味がなかったんだと思う。
    だけど、自分が親友

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    2021年01月16日
  • 三四郎

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    ネタバレ

    前期三部作。ちゃんと読むのは実は初めてだったが…いいねいいね、これはいい。
    自分の学生時代を何となく思い出した。
    勿論、こんなに多彩な人たちが、周りにいた訳ではないが、いつの時代も青春ってこんな感じだよなぁと思った。

    三四郎の美禰子に対する言動が、段々と積極的になってきたところで、突然現れた紳士と結婚してしまう。
    ただ…美禰子の方も、三四郎を憎からず思っていたのではないだろうか…と言うのは、短絡的過ぎるだろうか。

    9月11日から授業が始まるから学校に行ったのに、誰もいない。学生課へ行って「いつから授業が始まるのか」と聞くと、9月11日からだと言う。でも、授業がやっていないと言うと、「先生が

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    2021年01月10日
  • 吾輩は猫である

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    いうまでもなく大文豪の処女作にあたる。えんえんとつまらないようなことを繋げている、というのが今の感想。風刺?なのか。

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    2024年07月22日
  • 道草(新潮文庫)

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     かつての養父と出会ってしまうところから物語は始まるのであるが、どうして健三は彼の出現を不安に思うのかが徐々にわかってくる。さすが夏目漱石、配偶者、幼い養子から見た養父と養母、姉とその夫比田、兄、それぞれの描写は凄いと感心させられる。
     健三はたいした稼ぎもないのであるが、その健三にお金をせびる人達と健三はそれを断りきれない。貨幣経済が進展した明治時代の世相が透けて見える。

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    2021年01月02日
  • 文鳥・夢十夜・永日小品

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    全体的に、なんとなく物寂しい雰囲気。
    秋とか、雨の日とか、黄昏たい場面のお供におすすめです。

    古い文体ですが、短いお話ばかりなので無理せずに読み進められます。

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    2020年11月09日
  • 彼岸過迄(新潮文庫)

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    夏目漱石の前期三部作を読み終わったので、後期三部作へ。前期のモラトリアムな高等遊民の話から一歩進んでいる気がする(それでも臆病な自意識が邪魔をして、女の子と上手くいかないのですが)。
    話も工夫していると漱石が言うだけあって、蛇のステッキの話から探偵まがいの話など興味を引く小話がうまくつなぎ合わされて千代子との話に流れていき、飽きずに読めた。

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    2020年08月16日
  • 坊っちゃん

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    ★★★☆☆ 3.6
    夏目漱石の中でこころの次に好き。爽快な坊ちゃん。友達にはなれなさそうだけど、好きな人間。

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    2020年08月06日
  • 行人(新潮文庫)

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    夏目漱石の作品は、作品ごとにかなり好き嫌いが出てしまう。これまで読んだ中では、一番『門』が好きだったけれど、これも読むまではドキドキしていたくらいだ。

    行人は、二郎を主人公としたストーリーで、何か大きく突き動かされるような内容ではなかった。しかし、当時の情景や習慣が、夏目漱石という作家によって上手に表現されていて、あたかもその時代に生きているかのような感覚にさせてくれる。

    そういう点では『キレイな』小説だなぁという印象は残っている。

    友人の入院、下女の結婚、兄の病気という日常の中で二郎が生きていく姿は、見ていてリアルな感じがするけれど、あまり没入できなかったので、この点数とした。

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    2020年08月05日
  • 門

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    『それから』の「それから」の話が、『門』に繋がっていくのかと改めて思った。罪がどんなものか、詳細が語られていないのが謎で、少し難しい話だった。

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    2020年07月07日
  • それから

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    ネタバレ

    代助が父のお金で優雅に生活しているところは良くないと思ったが、三千代に思いを告げたところは不倫であっても良かったと思った。

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    2020年07月06日
  • それから(漱石コレクション)

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     ビブリア古書堂から。奥さんを取っちゃう話と紹介されていたけど、解説を読んで、見え方が変わった。明治民法の家族制度を知ってると理解がここまで深まるとは。
     序盤は30にもなって有閑貴族のように過ごす代助が、仕事をしていなければ、味わえないものを味わっているんだと言うのに、真っ向から否定できないなと思った。でも、だんだん仕事につかない・結婚もしない代助にイライラもし始めている自分もいて。今だったらもう少し周りも寛容かもしれないケド、でもいわゆるニートだから……。
     後半から一気に動き出す三千代との関係は昼ドラのよう。そして最後の赤に終わるのは良い未来が見えてこない。

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    2020年06月30日
  • 文鳥・夢十夜・永日小品

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    装丁に惹かれこちらの角川文庫を選択
    (このシリーズの装丁好きだなぁ…)



    注!)ネタバレ有り

    【京に着ける夕】
    正岡子規と本当に仲が良かったのだなぁ
    漱石は本当に子規のことが好きだったのだろう
    至る場所で子規のことに触れて、子規と行った時の京を偲んでいる
    子規のいない京で尋常ではない寒さを表現しており、悲しみの痛みがじんじん伝わる
    切ないのだが、ちょっと羨ましいくらいの友情だ…


    【文鳥】

    漱石の教え子である三重吉に
    文鳥をお飼いなさい
    と勧められ、その気にさせられ、相当待たされてとうとう買わされる(飼わされる)

    文鳥のはかなげで小さく壊れもののような描写が良い
    …まぶたの周りに

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    2020年06月05日
  • 硝子戸の中(新潮文庫)

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    ネタバレ

    (個人的)漱石再読月間。小説15作品と短編集3冊。これにてファイナル。

    漱石先生の亡くなる前年に書かれたエッセイ集。病床から外を眺める静かな諦念。思い起こす面倒だったあの人も恋しい母も懐かしい幼なじみももはや亡い。

    2020年4月から5月。特別な時間の中で、「いつか、気力的体力的もしくはその他の理由で本が読めなくなる時が来る。その前にこれだけは再読しておきたい。そうすれば読書人生に悔いは残らない」とぼんやり考えていた計画を、いきなり実行に移す時が来てしまった。家にこもってただひたすらに読書読書の日々。

    これでほぼ達成。なんとも言えない充実感。
    プルースト先生、埴谷先生、漱石先生、ありがと

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    2020年05月21日
  • 道草(新潮文庫)

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    ネタバレ

    (個人的)漱石再読月間の14。
    残すは未完の『明暗』のみ。

    「小説として発表された自伝」とされている。非道い親族たちで、何故漱石が、お金がなくてツライ話ばかりを書いているかが明らかになる。楽しいことのひとつもない話。


    漱石先生が神経症でひどい人だったということはよく知られていることではありますが、
    親族、家族、胃潰瘍、神経衰弱の問題なしに、長生きしてもっとたくさん書いてほしかった。
    ここまで再読してきて本当にそう思う。

    せめて、明暗はもう少し先まで読みたかったなぁ。大好きなんですよ、『明暗』。読み返すの何回目だろう。

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    2020年05月16日
  • 坑夫(新潮文庫)

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    ネタバレ

    (個人的)漱石再読月間の7。15作品の半ばまで来ました。

    異色作。
    地獄のような最底辺の話で、「それから」の高等遊民の世界が好きな私にとって、これは胸つき八丁。
    後半の地底も辛いが、そこに到着するまでの山越えがキツい。主人公がまだ今までいた世界と別れる踏ん切りがつかないところがその要因かと。

    この後は何回も読んだ作品群なので楽勝かと。

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    2020年05月08日
  • 道草(新潮文庫)

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    現代小説とは違うので当たり前だが、話の流れに大きな変化はない。ざっくり言うと夫婦の日常生活を描いただけの作品。だけもも主人公の言葉で、日頃の自分を振り返ってみたくなるようなものがあったり、親戚付き合いとの中で主人公と似たような経験があったようにも感じた。自分が立派な社会人となり、人付き合いが増えるようになった時にもう一度読みたい作品。

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    2020年03月29日
  • 門

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    漱石の前期3部作にあたる最後の作品。
    表紙に書いてあるあらすじが割とネタバレだった。まだ読んだことのない人は見ない方がいいかも。

    一度道理から外れたことをすると、それを一生背負い続けなくてはならない。因果関係のない不幸も、その過ちを原因だと考えるようになる。そういうこともあるんだなと考えさせられた。

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    2020年03月16日
  • 硝子戸の中(新潮文庫)

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    漱石晩年の随筆集。
    幼少期の思い出から生と死に関する話題まで、39の随筆が収録されている。
    他人の日記を読んでいるようで面白かった。
    私が漱石の作品に対して抱く肯定的な感情が、文章に滲む彼の思想への共感なのか、はたまた100年も昔の生活に対する擬似的なノスタルジーなのかよくわからないなと思う。
    1つ1つの内容が独立していて文量も少ないので、漱石の美しい文章を手軽に楽しめる作品だった。

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    2020年01月07日
  • 吾輩は猫である 下

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    夏目漱石のユーモア、知識の豊富さが表れていたように思う。これが処女小説なので流石という印象。


    Wikipediaより抜粋
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    第7話
    吾輩は運動し、公衆浴場をのぞき見る。
    第8話
    落雲館中学校生徒が苦沙弥宅の庭に野球ボールを打ち込み、苦沙弥は激高する。
    第9話
    迷亭の伯父である牧山が苦沙弥宅を訪れる。
    第10話
    古井が金田の娘に恋文を送り、退校処分にならないかと心配して苦沙弥宅に来る。
    第11話
    寒月は珠磨をやめ、故郷で結婚した。独仙、苦沙弥、寒月、東風らによる夫婦論、女性論。来客が帰ったあと、吾輩は飲み残しのビールに酩酊し、水甕のなかに転落して水死する。
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    2020年01月03日