夏目漱石のレビュー一覧

  • 行人

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    漱石の精神が衰弱していた頃に書かれたといわれている作品。人の何を疑い、何を信じれば良いのか。この作品こそ人間本来の姿を描いているのではないだろうか?その心理描写に圧倒されます。“自分は女の容貌に満足する人を見ると羨ましい。女の肉に満足する人を見ても羨ましい。自分はどうあっても女の霊というか魂というか、いわゆるスピリットを攫まなければ満足ができない。それだからどうしても自分には恋愛事件が起こらないのだ。(行人より)”

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    2009年10月04日
  • 行人

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    突然ドイツ語とか喋りだしちゃったりするちょっとアレなお兄さんに、家族中がやきもきする話し。それからお兄さんどうなったんだよ〜って思います。

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    2009年10月04日
  • 坊っちゃん

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    坊っちゃんの破天荒だけど、どこか温かみのある憎めないキャラが良かった。
    山嵐との、不器用だけど、確かにあった友情にもほっこり。

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    2026年04月19日
  • 夢十夜 他二篇

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    大作家漱石による小品集である。その文章は簡潔で、なかに〝音〟や〝色〟が感じられ情景が浮かぶ。こんな文章を書いたんだとテーマ、表現の幅広さに驚いた。

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    2026年04月18日
  • 坊っちゃん

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    正義感が強くて真っ直ぐすぎる主人公が、地方の中学校での人間関係や権力構造に巻き込まれていく話だった。

    思ったよりも軽快で読みやすく、テンポよく進むけど、内容はかなり皮肉が効いていると感じた。

    坊っちゃんは嘘がつけず、思ったことをそのまま行動に移すタイプで、現代的に言えば少し不器用で空気が読めない人にも見える。でも、その分だけ周りのずるさや偽善が際立って見える。

    特に印象に残ったのは、教師たちの関係性で、表向きは立派に見えても裏では陰口や策略が多く、人間の醜さがリアルに描かれていたと思う。

    その中で、山嵐のように筋を通す人物もいるが、結局は「正しい人が必ず報われるわけではない」という現実

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    2026年04月17日
  • 草枕(新潮文庫)

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    絵画みたいな話だった。女性が主役ともとれるがそうでない自然や人の描写も丁寧で、それらをメインにも捉えられるような表現の仕方がされていた。漢詩などの引用が多く、すべて知っていれば味わいの深さは変わるだろう。人情の世界から離れた場所に美を感じているが、結局人への情念に美しさを見出せるというのが良かった。

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    2026年04月09日
  • こころ

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    これはKの呪いなのか復讐なのか。折角貰い受けた生。苦しんで生きながらえるなど勿体無い。気楽に楽しく生きたいもんです。

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    2026年04月09日
  • 坊っちゃん

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    字がぎっしりの文体だが、話自体は短くさらっと読めた。

    子供の頃から無鉄砲で損ばかりしているという冒頭は非常に有名であるが、基本的にプライドが高く堅物な割に、たまに柔軟性を見せる主人公の二面性が面白い。
    世渡りという観点では非常に下手で反面教師的に見習いたい所ではあるが、自分が損をしても筋を通すという所は見習うべき所もある。

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    2026年04月02日
  • 作家と猫

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    ネタバレ

    松田青子さん 選ばれし者になりたい
    「皆好きな巨猫に食べられたらいい。私はもちろん巨猫のグーちゃんに食べられたい。そしてグーちゃんの一部になりたい。私の心もちょっとだけグーちゃんの中に残ったらいい。グーちゃん、そしたらゴジラみたいに、あいつとあいつとあいつ、それからあいつも踏んづけに行こうね。あいつとあいつ、バリバリ食ってやろうね。」

    が好きです。

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    2026年04月02日
  • 乙女の本棚8 夢十夜

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    ネタバレ

    内容はよく分からないけど、本当に見た夢を書いてるのかなと。
    運慶が明治時代に転生しちゃった話が面白くて好き。
    他の人の言う事真に受けて自分も彫刻できると思ってる主人公可愛い。

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    2026年03月28日
  • それから(漱石コレクション)

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    ネタバレ

    とても面白かったです!
    特に、平岡が主人公と妻の不貞に勘付いていて、問い詰めるシーンは、思わず「すごおおお!」と言いながら聴いちゃいました。こういう煮え切らない、ずるさが前に出てきてしまう人間のドロドロした部分を描きだせるのが素晴らしい。

    全体を通して、封建時代の人々の雰囲気が感じられました。結婚はお見合いで、「家」の体裁を気にかけて、親孝行を徹底する。今の時代から見たらとても窮屈に見えるんだけれども、これはこれで家にいろんなことを決めてもらえるわけで、良さがあったんだろうと思います。

    ちょっと話はずれますが、この「家」を守る感覚は、現代政治の保守派の感覚を理解する上でも、重要だと思いまし

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    2026年03月27日
  • 草枕(新潮文庫)

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    芸術に関する話
    文章が美しいっていうのはこういう文をのことなのかなと思った
    ただ、語りは難しい言葉とか言い回し、比喩?が多くて割と苦戦した 漢文っぽい
    主人公が出す芸術についての結論は面白いと思った
    女性の奇抜な行動とかについては考察が色々できそうだなと思った
    自然と文明社会との対比を描いてる部分もあって、生活が変化することの危うさみたいなものを夏目漱石は感じていたのかなと思ったりもした

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    2026年03月26日
  • 吾輩は猫である

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    いつか読みたいと思ってた名作シリーズ。
    前評判の通り固くて難しい表現が多いので、意味をさらうくらいの気持ちでざーっと読んだ形だけれど、「ほんと人間ってこういうとこあるよね」っていうのが皮肉混じりに書かれてるのが面白かった。特に最後の未来論談義、ありえなくもないなぁと思ったり。
    「主人のことは『何だこいつ』って思ってるけどこの人のまわり変な人しかいないからここにいたら退屈しないわ」みたいな感じでしたね笑
    というか吾輩は猫であるってそんな終わり方なんだ。笑

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    2026年03月26日
  • 坊っちゃん

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    坊っちゃんいうから子供の話かと思ったらしっかり教職付いてる大人の話だった
    竹を割ったような性格の主人公坊ちゃん(これは漱石先生が田舎で先生やった時に実在した同僚をモデルにしたかなんだか)、読んでてニコニコする。
    いつの時代もこういう明快で可愛い人で溢れてたら良いなと思った
    赤シャツは突き抜けててあれはあれで良い、野だがダサい

    ラストは勝ったようで勝ちきってない感じが、急にスケールでかい話っぽくて良い

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    2026年03月25日
  • こころ

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    * 「東京と違って田舎はうるさいからね」
    * 明治の時代も東京と地方で周囲の人間への介入の仕方に差異があったんだな。
    * 人はそんなに変わらない生き物なのかもしれない。

    * 嫉妬と独占欲
    * 先生のKに対する気持ちが令和の今でも共感できる普遍的な人間の心の動きだった。
    * 御嬢様の気持ちはどうだったんだろう。

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    2026年03月22日
  • タナトスの蒐集匣 -耽美幻想作品集-(新潮文庫nex)

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    名だたる文豪の耽美小説集なので、好きな人には気が狂うほどのめり込む作品群です。
    ただし読むのになかなかの精神的カロリーを要するので、ちょっと疲れている時に読むと目が滑ってしまいます。もともと好きな作品も何作か入っているのに、いまは読むのにとても時間がかかってしまった自分が悲しい。
    心に余裕のある時にどうぞ!

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    2026年03月10日
  • 道草(新潮文庫)

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    この物語は健三の言う「ペネロピーの仕事」の話で、終わりがない。
    物語は養父に金を渡すという区切りがついているが、健三のペネロピーの仕事の一部を切り取ったにすぎない。

    縁者とのしがらみ、妻との分かり合えなさ、家庭内での疎外感、自身や他者の健康問題、金銭問題が一定の温度で描かれているので少々退屈で何度も挫けそうになったが、人生の大部分はペネロピーの仕事でできているのだなと実感できたし、その僅かな隙間時間の行動や考えを大事にしないと、と思った。

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    2026年02月25日
  • 門(新潮文庫)

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    ネタバレ

    新聞連載かつ題名『門』は弟子達がつけたものとの事で、苦しい状況が伺える(笑)
    『それから』の続きとのことだが、道ならぬ結婚をしたという表現は文中で明言していないが、そう考えるしかない文章である。
    昔のような快活さもなく、日陰で息を潜めて二人は生活していくしか無いということだろうか。

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    2026年02月24日
  • 道草(新潮文庫)

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    大正4年(1915)に描かれた小説。金を巡る話。

    「みんな金が欲しいのだ。そうして金より外には何にも欲しくないのだ。」
    イギリスから帰ってきて金が無いのに、突然育ての父親がやってきて金をせびる。イギリスで金を借りた優しい先輩からは直ぐに督促状まで送られまた別の友達に借金をする。妊娠中の妻とは気が合わず、ヒステリーと癇癪をぶつけ合ってる。
    金がないと余裕もないよな、わかる。

    「離れればいくら親しくってもそれ切になる代りに、一所にいさえすれば、たとい敵同士でもどうにかこうにかなるものだ。つまりそれが人間なんだろう」

    (金に困り、主人公の外套を着ていった妻の父に対し言った「でもよく着られるね」

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    2026年02月20日
  • 門

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    ネタバレ

    三部作の中で1番モヤモヤと謎が残る作品だった。

    あらすじに「親友である安井を犠牲にして成立した宗助とお米の愛。」と書いてあるが、その過去が明かされるのはしばらくしてからなのでこのあらすじを読んでいなければ序盤は献身的なお米と宗助が仲良くささやかに暮らしているようにしか見えない。私はあらすじを読んでいたのでその部分が気になって仕方なく、先入観を持って前半部分を読んでしまった気がする。このあらすじ合っているのか?と思っていた。

    過去が明かされる場面に入ってからぐっと面白くなる。過去を明かすシーンでの、お米と宗助の閉鎖的で共依存な関係を表すための文章が豊かで印象深い。「彼らの命は、いつのまにか互

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    2026年02月19日