夏目漱石のレビュー一覧

  • 三四郎

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    漱石前期3部作の第1作目。
    題名から「坊ちゃん」と似たような、所謂痛快な作品というイメージで読み始めた。
    読み進めていくと、確かに痛快さは感じられるものの、文学としてまたさらに一歩先へ進んだ作品に仕上がっていた。

    このレビューは「それから」「門」の3部作全て読み終わった段階で書いているのだが、
    そこまで繋がっているようには思われない。残り2作は合わせて読むといいと思うが、
    「三四郎」は漱石による1つの青春文学として、読み進めた方が良いと思われる。

    そしてそのように読んでみると、当時における若者というのは、こんな感じだったのかと、現代とのギャップがまず面白い。
    男女関係が現代よりも遥かに尊ば

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    2015年03月12日
  • 三四郎

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    ネタバレ

    「人間はね、自分が困らない程度内で、なるべく人に親切がしてみたいものだ。」という名文はこの本に出てくると知って嬉しかった。迷える子羊という言葉にとても考えさせるものがあった。次は「それから」を読みたい。

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    2015年01月03日
  • 草枕

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    ネタバレ

    【本の内容】
    山路を登りながら、こう考えた。

    智に働けば角が立つ、情に棹させば流される。

    ―美しい春の情景が美しい那美さんをめぐって展開され、非人情の世界より帰るのを忘れさせる。

    「唯一種の感じ美しい感じが読者の頭に残ればよい」という意図で書かれた漱石のロマンティシズムの極致を示す名篇。

    明治39年作。

    [ 目次 ]


    [ POP ]
    『国家の品格』いわく文学・哲学・歴史・芸術・科学といった、何の役にも立たないような教養をたっぷりと身につけていることが真のエリートの条件の一つという。

    ならば、役に立たない教養を身につけているだけではなく、役に立つことはしない百けんは超エリートでは

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    2014年11月22日
  • 思い出す事など 他七篇

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    いや久しぶりに読んだけど、もう異様な古びなさだね、これは。さすがは文豪の代名詞。
    死に対して徹底的に透徹した視線は圧巻で、「僕もちょっと死んでみるかな」と思わされるほどで。
    『硝子戸の中』もそうだけど、漱石はエッセイにその真骨頂があるように思う。

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    2014年10月11日
  • 夢十夜 他二篇

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    不思議な夢から怖い夢まで。文鳥は悲しくなりますね。夏目さんの日常は周りにいろんなひとがいるので飽きないです。

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    2014年10月09日
  • こころ

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    彼の有名な「こころ」、読みづらかった(笑)でもこれが記念すべき初の日本の有名文学への挑戦だった。次は「草枕」に挑戦してみたい!

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    2014年09月12日
  • 吾輩は猫である

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     夏休みの課題図書に勝手に指定した恐るべき猫の物語。『坊っちゃん』を愛読してるくせに初めて全文読んだ。本文516ページはかなりの教養がないとサクサクとは読めない(現代人には無理?)。
     ただ、注釈を確認しながらも明治社会や漱石自身を含む教養人の生態を勢いのある文章で味わえる。「オタンチン・パレオロガス(189p)など“乾いた”ユーモアで笑える一方、「とにかく人間に個性の自由を許せば許すほどお互いの間が窮屈になるに相違ないよ(500p)など100年後の現代を予見するような記述にドキッとさせられる。恐るべき猫の最期は、“らしいな”と思った。

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    2014年08月17日
  • こころ

    購入済み

    夏目漱石「こころ」に触れ

    朝日新聞で100年ぶりに連載されたことをかなりたってから知った。
    明治時代の大学生、勿論家庭もそれなりに裕福であろう。しかし、どうしてもその時代の大学生は、自分の生きざま、思想に陶酔しているように感じてしまう。
    文学者であれ、芸術家であれ自分は特別な存在として身を置いているようだ。
    それが、現代の若者と似ても似つくさない、ある意味とても魅力的に写る時代背景、ロマンを感じることができる。
    明治、大正の堅物であるが故の純粋な恋心が伝わる。

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    2014年07月14日
  • 三四郎

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    本作は漱石にとって分岐点となる作品ではないかな?
    青春小説だけど、どこか風変りな空気を纏っている感あり。その意味では中途半端とも言えるし、極みに達しているとも言える。
    美禰子に翻弄され続けるが、何がその理由なのか三四郎には分かっておらず、かつ、漱石自身も読者にその説明は行わない。
    いずれにせよ後期漱石作品への入門編でもあり、かつ、初期漱石の総決算でもある本作、読むべしかと。

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    2014年04月29日
  • それから(漱石コレクション)

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    どう感想を述べてよいのか、わからない。

    こころ、坊っちゃんなど漱石作品をかいつまんできたが、これまでと違って物語の結末にはただ物語の結末があるだけで、その結末に接することで自分が大きく動かされるものは何も無かった。

    ただ物語は高潔なまでに時に鋭く、時に儚く、美しく語られていた。

    その表現の力の巨大さのみが、自分のなかに強く認められた。

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    2014年03月24日
  • 二百十日・野分(新潮文庫)

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    ネタバレ

    野分の高柳君と中野君が結婚披露宴でお互い「これは」と思いつつそれには触れずにやり過ごす場面。この辺りの人間観察の機微というのは凄い。グサッときた。

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    2014年03月09日
  • それから(新潮文庫)

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     千年読書会、今月の課題本でした。学生の時に読んだ記憶があったので、手元にあるかと思ったのですがなかったため新潮文庫版を購入。他の漱石の蔵書と比べて大分新しい見た目となってしまいました。。

     さて、本編の主人公は「代助」、とある資産家の次男坊で、大学は出たものの、30歳をこえても定職に就かず、フラフラと気ままな日々を送っています。当然結婚もしておらず、学生時代の友人「平岡」の妻「三千代」にほのかな憧れを抱いているものの、二人の幸せを祈ってる状況だったのですが、、その夫妻が仕事で失敗して東京に戻ってくるところから物語が動き始めます。

     代助はいわゆる“穀潰し”なわけですが、家族には愛されてい

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    2024年10月22日
  • それから(漱石コレクション)

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    ネタバレ

    タイムスリップして、明治のエリート家族を観ている心持ちになった。金持ち生まれのインテリ次男、無欲に見えるが、自分の生き方をこだわり抜き、本当に欲しいもの(一緒にいたい人)を手に入れようとする。無欲なのではなく、一般社会の大多数の人が欲しているものに興味がわかないだけ。
    引用したい文、読み返したい文が満載であった。漱石初心者にとって、読みやすくgood。
    圧倒される表現法であると思いながら、今現在はまだ物語の世界に入っていけない。人生の経験が積み重なり、ステップが上がった時に再読したい。いつか、のめり込める本となると思う。

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    2014年02月21日
  • それから

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    漱石らしいとても歯切れのいい文体が気持ちよくて、主人公の代助の、現代で言えばニートな身分でありながらインテリで偉そうな思考回路がおかしくてところどころ笑いながら読みました。前半は。
    後半は、代助がどんどん追いつめられていく様子がちょっと痛々しい。自業自得なんだけど。
    どんなに頭がよくても感情(特に恋愛感情)はなかなか制御できない。それなのにそこに理屈をくっつけようとして余計苦しんで…漱石の重い小説にはこういう主人公が多い気がします。
    ぼんやりした終わり方がかえって印象的でした。
    漱石の比喩表現は見事ですね。さすが文豪、と惚れ惚れしました。

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    2014年02月19日
  • 虞美人草(新潮文庫)

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    序盤は情景が描けず、やや苦しかった。

    優柔不断な小野。小野の従順さこそ夫として「欲しいもの」に値すると考えている、高笑いハイカラ美女・藤尾。
    そんな藤尾にデレデレ状態の小野だったのだが、五年来、彼の妻になるものと見做されていた女、小夜子がやってくる。
    二人を前に、傷を負わずして藤尾を選択しようとした小野。からの、結末がすごい!うーん、なかなか突飛だと思う。。。

    小野、藤尾、小夜子の話はなんだかどろどろしていて、あまり好きにはなれなかったが……序盤から謎めいていた藤尾の兄、甲野の終盤の涙になんだかきゅん!
    更に、糸子と甲野が共に家を出るシーンも良かったなー。

    雨が降っても、濡れるのはあなた

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    2014年02月12日
  • それから(漱石コレクション)

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    明治の時代に生きたインテリ次男の自由そうで不自由な生き様を描いているが、漱石の表現は簡潔でありながら明瞭。その場の情景と心理がありありと浮かぶ。登場人物も個性的に描かれ、豊かなひとも決して安寧なものではなく、各々が悩みを有することは常の世と感じる。漱石の人生観だろうか?

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    2014年01月20日
  • 草枕

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    ネタバレ

    「世間には拙を守るという人がある。この人が来世に生まれ変わるときっと木瓜になる。余も木瓜になりたい。」

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    2013年12月27日
  • 坊っちゃん

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    今からおよそ百年前の小説。
    でもこの瑞々しさ。感性も分かるし、共感も出来る。

    ゆえに、名作なんでしょう。

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    2013年11月09日
  • 明暗(新潮文庫)

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    ネタバレ

    漱石未完の長編。

    実は未完だというのは本を最後まで読むまで知らなかった僕。
    それくらい先入観なしで読んでいたのがある意味奇跡かも。

    漱石の小説は結構すきなのね。
    なんかニヒリズムがどの主人公にもあるような気がして、
    津田もそういう類の人間だ。

    自分が本当に好きな女性と結婚できずに、
    堕落をしてあげく親の金が支給されないとなるととんでもないことだと言わんばかりの感じ。
    一応真面目な僕からすると働けって。

    各々の登場人物が非常に特徴あるように描写されていて、
    文章の美しさは三島由紀夫ほどではないけれども、
    いつも漱石の小説に惹かれるものがある。
    たぶん感情移入しやすいのだろうか。そうでもな

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    2013年10月26日
  • 二百十日・野分(新潮文庫)

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    いまさらの夏目漱石ですが、これは読んだことなかった。
    すーごーくー、良かった!
    たしか、何年か前の姜尚中の著作『悩む力』で、彼が夏目漱石を絶賛していたように記憶していますが、ほんと、今のこの時代にこそ読まれるべき。
    私は、頭の中がすっきり整理できました。
    当分、夏目漱石を読み続けることになると思います。

    夏目漱石が「明治の青年たち」に向けて書いた作品。
    次の時代の扉を開く青年の一人であった志賀直哉や武者小路実篤らは、『野分』により強い感銘を与えられたそうです。

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    2013年10月08日