夏目漱石のレビュー一覧

  • 坊っちゃん

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    実は赤シャツこそが「坊ちゃん」だった。って解釈もあるらしいけれど、そもそも主人公が「坊ちゃん」っていうのもよくわからん。坊ちゃん=正直で世渡り下手ってこと?

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    2012年11月05日
  • 三四郎

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    迷える羊が森で巡り合い、束の間同じ時を過ごすけれど別々の群れへと再び帰っていく話。三四郎と里見嬢は恋愛感情よりも同朋意識が強かったのではないかな。

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    2012年11月02日
  • 明暗(新潮文庫)

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    ネタバレ

    漱石てこんなに俗っぽかったけか・・・と。

    まだるっこしい、説明的にすぎると思うようなところもないではないです。
    心理描写が。あまりに微細にわたっていて、下世話と感じるほど。
    なんというか朝の連ドラみたいな解説ぶり。(見てないけど、梅ちゃん先生冒頭5分でおなかいっぱい、みたいな感じかも。)

    ベタなのは、古典ですもの、当然のことかしら。

    それでも、面白いは正義。正義は面白い。
    小説ってそんなでしたね。私、小説は好きです。

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    2012年10月15日
  • 坑夫(新潮文庫)

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    ネタバレ

    肉体労働の仕事に就くか否かで迷ってて、少しでも参考になるかと思って読んだ。


    坑夫になる前の心境、なってからの心境。
    なってはみたが、辞めたくなる心境。

    漱石も言っているが、人間の心とは変わりやすいものだ。

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    2012年10月14日
  • こころ

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    タイトルどおり"こころ"が書かれた本。かなり読みやすい方かと思われる純文学。高校生の時に使っていた教科書に掲載されていたのだが全文未掲載で続きが気になりつつも放置し続けて最近になって全文読んだ本。読んで良かったと思います!いつの時代も人間の"こころ"ってこうなんだなーとちょっと親近感をもてるお話。

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    2012年10月08日
  • 虞美人草

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     「こういう危うい時に、生まれつきを叩き直しておかないと、生涯不安でしまうよ。いくら勉強しても、いくら学者になっても取り返しは付かない。此処だよ、小野さん、真面目になるのは。世の中に真面目は、どんなものか一生知らずに済んでしまう人間がいくらもある。皮だけで生きている人間は、土だけでできている人形とそう違わない。真面目がなければだが、あるのに人形になるのは勿体ない。(中略)僕が平気なのは、学問のためでも、勉強のためでも、何でもない。時々真面目になるからさ。真面目になるほど、精神の存在を自覚する事はない。天地の前に自分が現存しているという観念は、真面目になって始めて得られる自覚だ。真面目とはね、君

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    2012年09月03日
  • 吾輩は猫である

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    個性的な面々による会話は軽妙かつ人の真相心理をついていた。今も昔も考えることは同じなのでと感じさせられた。一方で会話以外の説明は冗長かつ表現が古く読むのに多少苦労した。また、それぞれのエピソードが完結していなく、もう少し結論が知りたい点もあった。
     全体的にはさすが文豪の作品だけのことはあった。猫を主人公とした軽いタッチの作品ではあるが、その裏に世相への批判、人間のおぞましい心理など巧みに表現されていた。多少長いが一読する価値はある。

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    2012年08月28日
  • 漱石文芸論集

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    夏目漱石は、おそらく近代日本の作家の中では例外的に、文学を理論的に考えようとした書き手である。漱石は、小説が「書かれるもの」=言語による再現であることに自覚的だったし、だから、小説の構成やさまざまな語りの技術=技法をおろそかにできないとも考えていた。一定の留保は必要ではあるが、漱石のテクストは、彼の文学理論の実作化という側面があることは事実である。そして、この自覚が、漱石と?外とを分けるポイントでもあるのだろう(?外は稀代の名文家であるが、小説的な構成、構想力という点では、漱石と比べて見劣りがする)。

     それにしても、この構成は編者の磯田光一によるものなのだろうか。抄録がほとんどで、一つ一つ

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    2019年02月17日
  • それから

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    身につまされるというか、なんというか。
    本ばかり読んでも実生活が充実していなければ何にもならない。入鄽垂手。人間は生活に向かわなければならない。
    このあたりは、「罪と罰」や「金閣寺」とも共通する。

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    2012年08月10日
  • それから

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     高等遊民、いわゆる放蕩息子の話。金も知識もあるが、愛だけは手に入れようとしなかった、代助が三千代に真の思いをつげることで、安逸にとどまっていた運命が廻転する。人生の主題はいつでも、それから・・・で続いていくのである。

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    2012年08月08日
  • こころ

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    先生が独白する本。
    先生が思い出して手紙にかいているのに、その回想がとても色鮮やかで映画を見ているようだった。
    もっとお硬いのかなあ、と抵抗をもっていたけれど、面白かった。

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    2012年08月07日
  • 三四郎

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    大学生活を背景とする知的環境のうらに成長しゆく純潔なる一青年に、意識と反省を越えた世界では愛しながらも、意識と反省の世界では男をあなどりさげすむ聡明にして自由なる女性美祢子を配し、触れようとして触れ得ぬ思慕のたゆたいを描く。

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    2012年07月27日
  • 文鳥・夢十夜・永日小品

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    「夢十夜」を改めて読み返したくなったので購入したが、
    冒頭の短いエッセイ「京に着ける夕」の、
    格調高い語り口と内容のギャップにお茶噴いた(笑)
    いや、大文豪の手に掛かれば、
    こんなちょっとしたエピソードも立派な作品になるということか。
    「夢十夜」については、脳の働きと夢について研究している学者曰く、
    いくつかの根拠によって、まったくの作り話ではなく、
    漱石が実際に見た夢を述懐していると思われる……とかなんとか、
    高校生のときに読んだ科学系の本に、
    そんな風に書いてあったと記憶しているけれど、よく思い出せない(泣)
    が、何にしても、夢の持つ不条理感に充ち満ちていて、すこぶる面白い。

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    2012年07月15日
  • 道草

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    ずいぶんとお金の話が出てくる。
    はっきりと断れない主人公の健三である。
    今後もこのままの状態が続いていくのだろう。
    「片付いたのは上部だけじゃないか・・」
    「世の中に片付くなんてものは殆どありゃしない。・・」
    健三は、このまま苦悩しながら今までの生活を続けていくことになるのだろう。
    悩んで悩んで、なおさら解決の糸口が見つからないまま・・。

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    2012年07月04日
  • 倫敦塔・幻影の盾(新潮文庫)

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    幻影の盾はタイトルからして漱石らしからぬ雰囲気を感じたが、
    やはり中身も漱石らしくなかった。頭ごなしに否定しているわけではない。
    こころや坊っちゃんなどの代表作からはかけ離れた、普段
    お目にかけられない作風に出会えた貴重な機会であった。

    個人的には、倫敦塔でも幻影の盾でもなく、一番最後の趣味の遺伝が
    一番気に入った。やはり漱石には漱石らしい作品がふさわしい。

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    2012年06月22日
  • 坊っちゃん

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    中学生になったばかりの頃に読みました。
    教科書に,一章だけが紹介されており,思わず惹かれてしまったのです。それは,主人公の正義漢ぶりが,直情さが,不作法だが無造作で飄々としたところが,
    人物として当時の私がとても憧れたからだと思います.

    夏目漱石のコミカルで軽快な書き口に,勧善懲悪の爽快感が加わり,文学作品のなかでもとても読みやすい作品の一つです.

    多くの版がありますし,また多くの映像や絵や漫画も生まれています.学生の皆様には一読を勧めたい一冊です.

    中学生の時と,今とでは,この作品に対してどの様な感想の変化があるだろうか,一度試して見ようと思います.

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    2012年05月19日
  • それから

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    前から読みたいと思っていた一冊。
    儚い恋の物語であって、どこか無常感を感じさせるような内容だった。
    今も昔も、恋愛感情の純粋さというものを、持っている人は強いのだなと感じた。

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    2012年04月17日
  • 三四郎

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    読んだ後に、どこか喪失感を覚えた。
    三四郎の気持ちが、手に取るように伝わってきて、とても感慨深かった。

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    2012年04月12日
  • 彼岸過迄

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    ネタバレ

    「『彼岸過迄』というのは元日から始めて、彼岸過まで書く予定だから単にそう名づけたまでに過ぎない実は空しい標題である。」
    そんな由来だったとは。漱石後期三部作、その一。

    まず登場するのが敬太郎。冒険を夢見るロマンティストでありながら、実際は大学を出て職も見つからず汲々としている青年である。物語の前半はどちらかというと軽妙な筆致で、敬太郎を中心とする人間模様が描かれる。謎めいた隣人に探偵ごっこにと、読者を楽しませるようなエピソードが目立つ。
    ところが後半になると雰囲気は一変する。敬太郎が主人公なのかとおもいきや、今度は彼の友人である須永の存在が物語の全面に出張ってくる。従妹の千代子との恋愛を通し

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    2012年04月06日
  • 行人

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    ネタバレ

    「こころ」と同様、最後は不自然なくらい厚い手紙を主人公が受け取り、
    その中身を長々と綴って物語は終わる。
    「行人」は「こころ」の前作であるから、同じ手法を連続で用いて
    幕引きを行ったことになる。漱石にマンネリがあったとは考えにくい。
    一体、そこにはどのような理由があったのだろうか。

    また、登場人物が精神異常になる展開は漱石にとって珍しい。
    ある意味、自殺よりも衝撃的な顛末である。

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    2012年03月27日