夏目漱石のレビュー一覧

  • 倫敦塔・幻影の盾(新潮文庫)

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    とにかく読みにくい読みにくい。字はちっちゃいわ文体は難しいわ、はっきりいってとっつきにくい!でもでもでも、それを気にさせない(はずの)漱石の文章の面白さ!「カーライル博物館」は紀行文だけど、「倫敦塔」はちょいと違うかんじ。「幻影の盾」「薤露行」では他の作品では絶対に拝めない中世ヨーロッパファンタジーのような叙事詩的散文、「琴のそら音」「一夜」はこれからの漱石(三四郎とか)に繋がる文章、そしてラストの「趣味の遺伝」が一番おもしろかったりしましたよ。
    これに収録されている短編はどれも漱石の初期のころなので、一度は読んでおきたい(はず)

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    2009年10月07日
  • 倫敦塔・幻影の盾(新潮文庫)

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    アーサー王物語などに題材をとった短編集。幻想的な雰囲気の表題作「倫敦塔」が特に秀逸。倫敦塔を訪れる漱石の「現在」と、伝説当時の「過去」が違和感なく交錯する。丁寧な描写から生まれる悲壮で静謐な雰囲気は流石である。文体は比較的重厚で「猫」や「坊ちゃん」などから受けるような飄軽な印象はあまりない。

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    2009年10月04日
  • 彼岸過迄

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    2006. 春〜12. 09.
    ようやく連載小説のなんたるかが分かってきました。
    つまりは作者自身も書いててどうなるかわからないのですね。
    おもんないから放置していたら
    千代子に対する市蔵の感情の告白から俄然盛り上がった。
    これはちょっと我ながらビックリした。

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    2009年10月04日
  • 門

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    『三四郎』『それから』に続く、三部作最後の作品。ぱっとみ個々の物語は完結したようにも見受けられますが、まだ根本的な解決には至っておらず、将来的にも影を残したまま物語が終わります。

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    2009年10月04日
  • 行人

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    心と現実世界が乖離していく先にどのような結末があるのか。『こころ』における結末とは異なる可能性があることを感じられる作品です。

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    2009年10月04日
  • 彼岸過迄

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    短編が連なって長編をなすという形式の作品で、いわゆる新三部作の第一作目。
    物語の視点が何度が変わるものの、基本的には須永君の恋愛物がメインにあります。
    嫉妬に関する部分が個人的には印象に残っています。

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    2009年10月04日
  • 坊っちゃん

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    最初に読んだのは小学生の時。今回再読。”親譲りの無鉄砲でこどもの時から損ばかりしている。”この出だし以外ほとんど内容忘れていた。lastそこで終わるのー!?と思わずつっこみたくなる。もっとマドンナや赤シャツ野だとの決戦後について話は盛り上がるかと思っていたらあっさりめだったから・・。でも文章や登場人物に勢いがあって、何よりあっけらかんとしていて好きだ。

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    2009年10月04日
  • 行人

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    漱石の精神が衰弱していた頃に書かれたといわれている作品。人の何を疑い、何を信じれば良いのか。この作品こそ人間本来の姿を描いているのではないだろうか?その心理描写に圧倒されます。“自分は女の容貌に満足する人を見ると羨ましい。女の肉に満足する人を見ても羨ましい。自分はどうあっても女の霊というか魂というか、いわゆるスピリットを攫まなければ満足ができない。それだからどうしても自分には恋愛事件が起こらないのだ。(行人より)”

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    2009年10月04日
  • 行人

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    突然ドイツ語とか喋りだしちゃったりするちょっとアレなお兄さんに、家族中がやきもきする話し。それからお兄さんどうなったんだよ〜って思います。

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    2009年10月04日
  • 坊っちゃん

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    面白かった。
    まっすぐすぎて遠慮もなければ忖度など微塵もないゆえ、周りの壁にガツガツ当たりながら生きていく様が軽快に描かれていて、ついつい物語に入り込んでいた。
    聞き馴染みのない言葉や言い回しに多少苦労しつつ、楽しく読み終えることができました。
    たまには昔の本も読んでいきたい。

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    2026年10月04日
  • こころ

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    学生の私が尊敬する「先生」には、どこか暗い影があった。
    自分も他人も信じられないと語り、どんなに親しくなっても心を開いてくれない。
    そして突然、私の元に「先生」から遺書が届く。そこには、「先生」から人生のすべてを奪った事件が切々を綴られていた。親友と同じ人を好きになってしまったことから始まる、絶望的な悲劇が…。
    人間の本質を見据え、その真実の姿を描ききった、漱石の最高傑作。
    ***

    明治というひとつの時代が終わりを迎える中で書かれた、100年以上も前の物語。
    言葉や生活風景には確かな違いあるけど、
    描かれている嫉妬、孤独、罪悪感…泥臭い感情は変わらないんだと
    不思議な感じがした。
    登場人物の姿には、中二病っぽさを感じたり…。

    初めてこの本に触れたのは国語の教科書だった気がするけど
    今も教科書に載ってるんだろうか…思春期に読んだら引きずられそうだな。

    さらに!
    本の後ろに書かれていた定価が「305円」だったことにもびっくり。
    今の半分の価格で文庫本が買えていた時代があったんだなと、
    そんなところで歴史の変化を感じました。

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    2026年09月23日
  • 草枕(新潮文庫)

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    内容としては難しかった。しかし、文章の美しさ、かっこよさを感じる作品であった。

    まず最初の一文が最高。

    「智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とにかく人の世は住みにくい。」

    人の世の難しさを的確に、それでいて端的に表現する珠玉の一文だと感じた。

    また、宿から見える自然の景色や鏡ヶ池の描写がとても美しい。読んでいると旅行に行きたくなるような描写が多々あった。

    登場人物の心情は時代背景が異なることもあり、少し読み取りにくかった。その点も踏まえて⭐︎3にした。

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    2026年09月14日
  • 坊っちゃん

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    ちゃんと読んだことがなかったなーと、読み直した。
    ビックリです。
    私の思っていた「坊ちゃん」と、あまりに違っていた。マドンナって、坊ちゃんにとって、もっと重要人物かと勘違いしていた。
    作者はこの本を一気に書き上げたに違いない。それほどスピード感が半端ない。書き殴った、と言ってもよいかも。
    それにしても松山をこれほど悪様にけなしているのに、「坊ちゃん」を愛している土地の人々は温かい。

    清さんがいて、坊ちゃんの帰る場所があって本当に良かった。

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    2026年09月13日
  • 草枕(新潮文庫)

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    漱石先生、ちょっと難解で何言ってるかわかりません!…

    しかし、本作には先生の挑戦と希望?が込められていたのです。(たぶん)

    *
    嫌みなくらい難しい文章は、あえて当時の文壇を挑発した狙いだったことが解説を読んでわかりました(本作は意外にもデビュー作『吾輩は猫である』の翌年1906年に出版されたそう)

    *
    汽車に乗ることを積め込まれる、と感じた漱石先生は、近代社会にずいぶんと窮屈な思いをしたことでしょう。

    そんな漱石先生の作品にでてくる女性は、煮え切らない主人公に対してどこか何かを超越しているように見えます。
    『こころ』の静さんといい、『三四郎』美禰子さんといい、本作の那美さん然り。

    窮屈な近代を軽やかに生きている女性が新しい時代の象徴・希望のように見えるのは気のせいでしょうか。どうでしょうか。

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    2026年09月13日
  • 吾輩は猫である

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    人間は猫を見て面白がるけどこの話は猫が人間を見て面白がっているのが面白い(ややこし)(°▽°)
    人間を「うぬぼれているから困る」とか「失敬な奴だ」とか(°▽°)
    「こういうのは明らかにパラドックスである」とか(°▽°)
    パラドックスを語る猫おかしすぎる(°▽°)

    結論:猫はかわいい(°▽°)

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    2026年09月09日
  • こゝろ

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    人間の欲深さに気付かされる一冊

    重く暗くどんよりとした展開。
    私利私欲に流される人間の普遍的な愚かさを思い知らされた。

    最後まで自分勝手な先生としか思えなかったが、
    その生き様こそが先生にとっての美学だったのだろう。

    でも、愛情と友情、終わりのないテーマと生涯にわたって命懸けで向き合った結果と考えると納得もできる。

    変に開き直らず、自分の行動に責任を持って命を全うした潔さは認めたい。

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    2026年09月05日
  • 三四郎(新潮文庫)

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    夏目漱石は50歳で亡くなる。
    三四郎は40歳を過ぎて描いた作品だから、亡くなる10年前になる。勿論人間いつ死ぬかは分からないけど、この時代の青春小説は面白いな。

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    2026年08月30日
  • こころ

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    自分が「先生」の立場だったらまともに生きてはいけないし、自分を慕う主人公は自分から遠ざけていただろう。それでも最期まで自分の人生を授けたのは、「先生」の良心であり、同じ道を歩かせないためだったのだと思う。

    人の孤独は周りに人がいない事ではなく、人生を共有できる人がいないときに生じるものであると感じさせられた。

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    2026年08月29日
  • こゝろ

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    こころの悩みというのは、いつの時代にもあり
    なくなることのない永遠のテーマなんだな。

    正直文体は読みにくくずっとジメジメしてるけど
    複雑な心模様をこれだけ文語化できてるの
    凄いなと思った。

    意味深な発言するけど
    発言について質問したら煙に巻くし
    誰にも触れられてほしくないナイーブな面と
    僅かに承認欲求が見え隠れする一面もあるし
    天邪鬼な先生みたいな人物が近くに存在したらちょっと面倒くさくて距離置くかもと思った。

    けど現実に存在していたらちょっと気になって
    主人公のように先生に興味津々になる気持ちも少しわかる。

    結末を読み、人の考えはそれぞれだし
    誰かに評価されるものでもなくて
    誰にも理解されなくても自分が納得してたらそれでいいんだろうなと様々な解釈ができる作品だった。



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    2026年08月26日
  • 文鳥・夢十夜(新潮文庫)

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    現実の話なのかそうでないのかわからない不思議な世界観だった。
    解説で、死や夢からの照射としての生を描いているというのを読んでなるほどと思った

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    2026年08月22日