恒川光太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
久しぶりの恒川光太郎さんの作品。まさに恒川光太郎ワールドですね。不思議な世界に連れてってもらいました。
舞台はマヤ文明。マヤ文明が衰退していく時の話。
恐怖で民衆を支配する王。その王、国を革命を起こし良くしようとする勢力。この二つの戦い。革命の起こそうとしている中心人物の2人の青年。海賊の頭領のスレイ、天界から来たと教えを説くレイリ。王側の最高神官たち、最高戦士たち。この面々の視点で話が進んでいく。国は平和になるのか?それとも圧政は続くのか?気になり読み切りました。帯に「鈍器本なのに一気読み!」と書かれてたけど、書いてあったとおりでした。
登場人物の生い立ちの話が私は好きです。みんな必死に -
Posted by ブクログ
八歳の夏、ぼくの住む町に百年に一度と呼ばれるような大雨が降り、母が行方不明になった。大雨の翌日、ぼくはがらくたの集まりの中に、妙な「箱」を見つける。数日後、気配がしてその箱を開けると、中には箱庭ができていた。鳥が飛び、熊のような動物が歩き、人間たちがみな生きて動いていた。その翌日、母の遺体が見つかった。その箱庭の中に、母に似ている人物を見つけた。いったいこの箱はなんなのだろう……。
ということで本作は、五つのジャンルをゆるやかに越境していく短編とその間に挟み込まれた断片によって、やがて大きな広がりを見せていく連作短編集になっています。個人的に好きなのが、「箱の中の王国」と「短時間接着剤」 -
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Posted by ブクログ
人の道を、ほんの少しだけ外れたところ。
そこに立って、生きている人たちがいる。
その人情と合理性のバランス。
冷たくもあり、
でも、どこか優しい。
これが、作者の通奏低音なのだと思う。
舞台は、明治だったり、
西洋だったり、
現代だったりするけれど、
今回は「和もの」。
代表作の『夜市』と、
どこか同じ匂いがする。
暗くて、怪しくて、
でも、ただ怖いだけじゃない。
その世界を描くのが、
この作者は、ほんとうに上手い。
たぶん、主人公が子どもであることが多いからだろう。
低い視線。
夜は、大人よりも、ずっと大きい。
提灯の明かりも、
路地の影も、
世界のほうが、子どもを包み込んでし -
Posted by ブクログ
美術商の武田は幕末の生まれで去年死去した画家の遺した絵を検分するために、その邸宅へと向かうことになった。その武田に同行する男がいた。彼は鶯谷玄也。民俗学者をしている彼は、明治の中頃までは確かにいた存在である〈キ〉について調べているらしい。〈キ〉は鬼とは違っていて、また妖怪の類ともすこし趣きが違うみたいで……。
縁はどこにでもあって、そして思いもよらない場所でも繋がっている。一読して、まず言葉が頭に浮かびました。謎めいた存在である〈キ〉を巡って展開される物語は、ときおり壮絶で血腥い光景を浮かび上がらせながらも、つねにどこか切ない余韻があるのが印象的でした。去年の末頃に出版された同著者の『ジ