恒川光太郎のレビュー一覧

  • 夜市

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    率直に、とても好みな作品でした。
    読んでいる最中はまるでここから一生出られないような、気がついたら汗が滲んでいる そんな没入感を味わえました。たしかに日本的なじっとりとした怖さがあり、ホラーというカテゴリではありますが、欲や情といった人間心理が物語の根幹といえるほど丁寧に描かれています。2つ作品が収録されていますが、どちらも決してネタバレを踏まずに読んでいただきたいです。恒川さんの生み出すノスタルジーに惚れてしまったので、他の作品も網羅したいと思います。

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    2026年05月06日
  • ジャガー・ワールド

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    ネタバレ

    滅びの物語。

    正義、信念、信仰、有能、権力、理想どれも滅びへの道だった。

    結末が、日和見の勝利だった。生き残ったのは、日和見主義者。
    私が1番嫌悪してしまう人種の勝利に、虚無感が半端ない。
    日和見主義者になれない、仲良くもなれない私は滅びるのだろう。

    勧善懲悪ではないところが最高に良かった。
    人が集まれば、簡単に戦いが始まる。
    レリイの思想は達成されることはないんだろうね。

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    2026年05月05日
  • 雷の季節の終わりに

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    ネタバレ

    唯一無二の世界観で素晴らしい。ラストがあっさりしてるように感じるのは、主人公が自発的に異界である穏か下界である都市か、どちらで生きていくか選んだわけではないからかな。そこが少し気になった。

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    2026年05月03日
  • ジャガー・ワールド

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    ネタバレ

    古代マヤ文明をモチーフにした架空の古代国家に暮らす様々な立場の人間の視点で、一つの国が滅びる顛末を追体験するようなお話。

    読む前はファンタジー作品だと思ってたし、ページも600ページちょっとあるから最後まで読めるか不安だったんだけど、不思議とスルスル読めちゃったね。
    正直意味のわからない単語とか、理解しがたい文化的背景とかもたくさんあったんだけど、作中であまり詳しく説明してないのが逆によかったのかもしれない。こういう作品は世界観説明が長く、その間に読むのが嫌になることが結構ありがちだと思うんだけど、そういうのがまったくなかった。古代の話だけど、会話シーンが現代口調だったのも馴染みやすくて◎。

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    2026年05月03日
  • ジャガー・ワールド

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    マヤ文明を舞台に王国の栄枯盛衰を描く、冒険小説。壮大なる叙事詩とも言うべき物語。
    映画ベン・ハーを見ているようでもあった。

    恒川光太郎のこれまでの地味で薄暗い世界感からは、かけ離れた壮大なる物語でした。
    ちょっと驚きつつも、新しい扉を開いてくれたような、嬉しさも感じた。恐るべし、恒川光太郎。次回作も期待してます。

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    2026年05月01日
  • 雷の季節の終わりに

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    恒川さん独特の ダークで不思議な世界観がめちゃくちゃ好みだった〜!
    異次元から始まるストーリーは、どこかうすら怖くはあるけど、序盤からめちゃくちゃ惹き付けられた。
    その後の展開も そういう事か〜の連続で最後まで飽きる事がなかったな〜。

    恒川さんの物語って 物哀しさと どこか懐古的な感じもあって ほんと独特。
    ちょっと乙一さんと似てる気もするけど、どちらも大好き。
    もっと読み進めていきたい作家さんだ(^-^)/


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    この世でない、どこか異次元の世界に静かに佇む「穏」という隠れ里。
    ここでは四季の他に「雷季」と呼ばれる時期があり、その季節には悪い事をし

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    2026年04月29日
  • 箱庭の巡礼者たち

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    もう、グワングワンね。恒川光太郎はほんと(いい意味で)変な物を書く。
    ジャガーワールドと少し世界感の雰囲気が似てる気もするけど、こっちは異世界全振りって感じ。こんなSF味強いとは思わなかった。
    読後のカタルシスもジャガーワールドと似てる気するけど、いやぁよかった。
    滅びの園でも感じだけど、「自分は一体何を読まされてたんだろう」って。

    ただ表紙ダサくね。もっとかっこよくしてよ。

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    2026年04月29日
  • 竜が最後に帰る場所

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    唯一無二の世界観からなる短編集。

    設定と描写が天才的すぎて、物語の世界に浸れた。
    自分もこの物語の世界にいるのではないかという錯覚を覚える程に素晴らしい。

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    2026年04月27日
  • 箱庭の巡礼者たち

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    とにかく面白い
    恒川さんの作品ならではの不思議で魅力的な正解が本のなかに広がっている
    少し不気味でファンタジックで時には陰鬱とした世界もあり、それら全てが繋がる
    箱庭の中の世界を観測するところから始まり
    時代も場所も次元も超えた物語の連鎖の中を冒険していく
    とにかく引き込まれ目が離せない
    ミステリーでもありファンタジーでもありSFでもある
    全ての要素がきれいに混じって繋がりあった
    そんな作品

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    2026年04月26日
  • 夜市

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    ネタバレ

    夜市も風の古道も両方すごい好きだった。
    ふたつともなんか悲しい静かな終わりでもうこういう終わり方も好きだし両方はなにこれ?ってやつが最終的に全て繋がってスッキリもした

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    2026年04月26日
  • 幽民奇聞

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    やっぱり恒川光太郎さんのこの読後の余韻は言葉に尽くせない。「キ」という謎に満ちた部族(?)を追いながら、最後にこう来ましたかという驚きと後に残る寂寥感。最高でした。心身ともに疲れていた時でしたが、おかげで少し回復できた気がします。

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    2026年04月25日
  • 幽民奇聞

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    あっという間に引き込まれて没頭。恒川光太郎さんの本は没頭感がここちよいよい。
    脈々とつながるものがあり、夢中。

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    2026年04月16日
  • 箱庭の巡礼者たち

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    素晴らしい連作短編ファンタジー。

    物語の中に別の物語があったり、物語と隣り合うように別の物語があったり、物語で創られた輪廻の輪の中に別の物語があったり、循環しているのか墜ちていっているのか。

    たまたま開いたページから好き勝手読んでも良いのかもしれません。

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    2026年04月16日
  • 幽民奇聞

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    少し前に読んだジャガーワールドもとんでもない面白さでしたが、今回はまたいつもの恒川ワールド全開でこれもまたとても面白い。
    なんだろう?なにがこんなに面白いんだろう?開始半ページですでにひきこまれてる。そして読み終わるのがもったいなくて逆にちょびちょび読んでしまう。そして読み終わるともっともっと読みたい!という気持ちに。ああ面白かった。
    結局「キ」についてもはっきりさせずに残された想像の余地がまた絶妙でした。

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    2026年04月15日
  • 竜が最後に帰る場所

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    「風を放つ」は少し違うだろうが自分にもあった不思議な出来事に、あの時こうしてればどうなったのだろう、みたいな思いを感じる話だった。こういう気持ち、なんて言うんだろう?ノスタルジー?

    「夜行の冬」は「夜市」を思い出させるような、この世界観に連れ込まれた感じ。めちゃくちゃ良い。冒頭が刑務所だったのかな、となると、主人公はもう帰れないんじゃないか。パラレルワールドちょっといいなと思ってただけに、ゾッとして胸がギュンってなる。現在進行形。

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    2026年04月15日
  • 箱庭の巡礼者たち

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    本作は非常に贅沢な恒川光太郎の連作短編になっております!

    六つの短編と間をつぐむ物語の断片5話からなる本作ですが、いくつかの話は長編にできるような造り込みとなっています!
    1話目の【箱の中の王国】は次の話で続きは?と期待してしまうほどの面白さ!!
    物語としては繋がって行くものの恒川光太郎のファンとしてはスピンオフで物語を掘り下げて欲しいです!!!!

    箱の中の王国:主人公はゴミ捨て場で拾った箱の中に世界が広がっでいるのを発見した!

    鈴と銀太の冒険:大正時代を生きていた姉弟の時間を巡る冒険譚!!

    短時間接着剤:闇バイトの話!?でもドラえもんの道具のようなものが・・・

    洞察者:能力者?の少

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    2026年04月14日
  • 幽民奇聞

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    「キ」とは一体何なのか。
    民俗学者の鶯谷玄也とともに、その謎を追っていく連作短篇集。
    昨年亡くなった画家・松野滝次郎が残した鬼婆の絵との出会い、そして物語は慶応四年二本松の藩校に通う13歳の少年タキと戊辰戦争の時代へさかのぼる…

    「キ」と関わった人物たちのエピソードは、過酷な現実から一歩異界に足を踏み入れたようすまで、体験が生々しく語られる。
    この、現実ではないはずの異界にリアリティがあり、読者も作品中で生きている感覚になるところに、毎度恒川先生の魅力を感じる。

    とても面白く、一気に読めました。

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    2026年04月13日
  • ジャガー・ワールド

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    ストーリーも一気に話が進んでいくが、人物描写が丁寧でそれぞれの思惑がわかり、話にのめり込めた。
    とても面白く読めた作品で、著者の他作品を読みたくなった。

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    2026年04月06日
  • ジャガー・ワールド

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    いや〜面白い!めくるめく古代生贄文明の世界。権力者たちの思惑が交錯する王国、宗教儀式、思想論争、力と力がぶつかり合う決闘、策略の限りを尽くした戦争、、ヒリヒリする諸々の要素が詰まった600ページ超えの濃密な物語の中で人と人の出会いと繋がりがドラマチックにうねるように紡がれて回収されていくワクワク感。想像力、展開力がすごいし、魅力的な人物たちがどう生命を燃やすのかが気になってページをめくる手を止められない。生贄や闘いで流される夥しい血の匂いや滅びた王国をあっという間に呑みこむ獰猛な密林の緑の匂いが漂ってきそうな描写。新しい思想の始まりと啓蒙、既存勢力と新興勢力の対立、国同士の争いや一国の興亡、そ

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    2026年04月07日
  • ジャガー・ワールド

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    鈍器本なのでドキドキしながら読み始めたけど、面白すぎて3日で一気読みしてしまった。
    これまで読んだ中で一番骨太な大作ファンタジーだった。
    まるで壮大なファンタジーゲームをクリアしたような没入感。
    様々な視点から一つの時代が描かれる群像劇で、どの人物も故郷や仲間を想いながら必死に生きている。
    過酷な世界で死が常に隣り合わせなのに、それぞれが自分の物語をしっかりと紡いで歩む姿が、儚くてとても美しい。
    今のようにシステム化され、人々が社会の歯車になってしまう前の世界。
    命の価値がとても低い時代なのに、濃く太く生きる彼らの人生が、なんとも尊く感じられた。
    本当に素晴らしい作品だった。

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    2026年04月04日