恒川光太郎のレビュー一覧

  • ジャガー・ワールド

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    久しぶりにファンタジー小説を読みました。
    分厚くてずっしりと重い鈍器本なので、覚悟を決めて読み始めましたが、余白が多くて1ページ当たりの文字数が少ないので思ったより読みやすいです。

    エルテカ国という巨大な国家が衰退して滅びるまでの物語です。マヤ文明とアステカ文明を下敷きにしていて、祭壇に生贄を捧げる文化があり、人間が殺されて生贄にされたり食人の風習があるのですが、描き方が淡々としていて残酷さはあまり感じません。
    多くの登場人物たちの行動は、分かると思うところと分からないと思うところがあり…そういうところに人間らしさを感じました。こういう話は、愚かで残虐な現王と心優しく賢い新勢力の戦い…という

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    2025年12月12日
  • 夜市

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    異界ファンタジーホラーと言うとしっくり来るかもしれません。
    世界観は個人的に好きです。
    最近のゴリゴリのホラーと言うよりはスッキリとしたホラーだと感じました。

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    2025年12月10日
  • ジャガー・ワールド

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    ネタバレ

    現代から見たら野蛮で未開な風習のある古代マヤ文明
    その中で生きる人々を感じる中で、現代社会だって未来から見たら野蛮で未開なんだろうと感じる
    当然とされていることを疑い、自分も誰かを犠牲にして、誰かの権利を蔑ろにして生きているのではないか。

    古代マヤ王国人から見ても野蛮で、食糧として日常的に人肉を食する部族の一員だったドルコ
    王国に捕らえられ言葉や暦、信頼できる人物との出会いや戦いを経て、彼は変化し最後は最高神官からの脅しにも屈しない
    彼の変化はそのまま人類の変化のようであり、その変化は良いことなのかという疑問を投げかける
    学び、知ることを始めたらもう元に戻ることはできず、進むしかない
    進む先

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    2025年12月09日
  • ジャガー・ワールド

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    ネタバレ

    物理的な本の厚みを忘れるくらい物語の推進力が途切れない
    神話的存在(ジャガー神)や生贄儀式など、現実と幻想が交差しつつも、文明そのものが物語の骨子として存在するため、惑わないし迷わない
    いつの世も盛衰を経ての今であり、1秒先は過去になる
    現在進行形で繰り返されてもなお、人間社会の欲望と矛盾は、人類の行く先に予断を許さない

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    2025年11月26日
  • 夜市

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    ネタバレ

    ⭐︎4.5
    ・夜市…⭐︎⭐︎⭐︎
    ・風の古道…⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎

    ホラーというより、異世界に迷い込む不思議系のお話。
    ホラーが苦手な方でも読めそうな印象を受けました。

    個人的に風の古道が好きです。
    レンさんにまた会いたいな。

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    2025年11月19日
  • スタープレイヤー

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    ネタバレ

    大好きな恒川光太郎の長編。読んでみたかったけど前まで長編が苦手だったからずっと読めずにいたのを、とうとう読んだ!最後の願い何にするのかなって思ってたら、「願いをとっておくこと」だったのが、すごく良い!!しかもそれって自分で叶えられることだから、スターを消費しない願いの叶え方でもある。夕月は、今後の人生で実際にスターを消費せずに終わっても別に構わないとも最後には思っていて、それがなんというか、あんた強くなったね…!って言いたくなった。笑 願う→叶えるの段階から、また一段階自由になった感じの解放感があって、願い続けながら生きることの素晴らしさもあるなって思えた。しかもちょうど夕月と同じ年齢のこのタ

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    2025年11月17日
  • ジャガー・ワールド

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    マヤ文明を舞台にしたファンタジー。神への生贄、凄惨な戦争など残虐と思えるシーンがかなり多いのにもかかわらず、いい意味で案外と軽く読める作品でした。
    生贄の運命から救い出されたスレイ。百戦錬磨の戦士シベリア。聡明な神官フォスト、と魅力的なキャラクターがいっぱいです。それぞれの運命に翻弄され、しかしそれに抗い自分なりの道を貫こうとするさまは、誰も彼もがカッコよくて。生贄の文明や命のやり取りをする儀式戦争も、今の世の中からすると野蛮で残酷としか思えないのだけれど。世界観としては必要なものとしてすっと頭に入ってくる印象でした。
    やがては滅亡へと向かっていくエルテカだけれど、悲嘆というよりはすっきりした

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    2025年11月16日
  • 滅びの園

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    『秋の牢獄』以来、恒川作品五作目。なんとなーく惹かれて購入。基本ファンタジーは読まないのだが、恒川さんの世界観は特別。ただのファンタジーではなく[+α]の世界観が多いからかも…。この作品(+SFっぽいかな?)はタイトルからは恐ろしい感じを受けたが、実際読んでみると——その"異界"は理想郷だと感じた。嫌な人間はいないし、不幸なことも起きない。それが……。
    なんとも言えぬ読後感。彼は最後、どうなってしまったのか?とても良い作品でした。星四つ半。

    P.S.某ゲームのキャラクター、プリニーを思い浮かべたのはわたしだけじゃないはず…笑。

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    2025年11月16日
  • スタープレイヤー

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    〜あなたは【10の願いが叶えられる】〜

    この設定から冒頭の文章で一気にファンタジーの世界に引き込まれた。

    ホラー小説仕込みの緻密な描写が、その世界をリアルに想像できる。

    続編のヘブンメイカーも積読してるので、早々に読もうと思う。

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    2025年11月14日
  • ジャガー・ワールド

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    2025.11.10

    待ちに待った恒川さんの新作!
    3年以上新作も出ないし連載もなさそう?だったので心配しつつも期待していました。
    やっと新刊が出るー!と思ったら、マヤ文明のファンタジー!?ナナメ上すぎました。

    スタープレイヤー、ヘブンメイカー(ジャガーワールドが好きで未読の方はぜひ読んで!)が大好きだったので、また恒川さんのファンタジーに出会えて嬉しい。
    壮大なんだけど、どこか淡々と進む登場人物たちの人生。登場人物が多いのに場面転換がスムーズだから違和感なくストーリーが続いていくので600ページ超えですが2日間であっという間に読めました!しかし単行本はソフトカバーとはいえ重かった。文庫本

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    2025年11月12日
  • ジャガー・ワールド

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    超大作・大長編。この分厚さ、鈍器本最高!個人的にホラー寄りの恒川光太郎が大好きなので星4つとさせてもらいましたが、読み応えのある壮大な物語でした。特に最後のページの文章がとても好き。

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    2025年11月09日
  • 秋の牢獄

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     11月7日を何度も繰り返す女子大生、ひょんなことから奇妙な家に囚われた男、不思議な力を持った少女の数奇な運命の三者三様の幻想的な三編が収録された短編集で、美しくも恐ろしい世界観や登場人物の心情の変化が精緻に描写されていて味わい深い作品だった。

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    2025年11月08日
  • ジャガー・ワールド

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    ネタバレ

    確かにファンタジーだけど今まで読んだことのないファンタジーだ!これは何!とまず思いました。
    精霊がいる洋風な世界観だったり、妖怪や鬼が出てくるようやな和風なファンタジーが多いなかで、「マヤ文明」のファンタジー小説。
    マヤ文明×ファンタジーってこんなにハマるんだ!と驚きました。
    生贄や、月の満ち欠けを重要視する世界観。
    生贄を手に入れるために引き起こされる争い。
    ファンタジーというと読みやすかったり、
    どちらかといえば明るいイメージを持たれがちだと思います。
    しかし本作はめちゃめちゃ骨太なファンタジー。世界観はもちろん作り込まれていて、その上で冒険したり争ったり。普段ファンタジーを読まないでも人

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    2025年11月04日
  • 夜市

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    表題作「夜市」も「風の古道」も、ホラーというより幻想的な物語。現実のすぐ隣に異界があるような、不思議で少し怖い世界観に惹き込まれた。どちらの物語でも、子どもたちは理不尽で悲しい出来事に巻き込まれていくけれど、その中で見せる選択や迷いに人間らしさが滲んでいて心に残る。
    解説にあった「行きはよいよい、帰りは怖い」という言葉がまさにぴったりで、読みながら何度もぞっとした。異界と現実の境が曖昧に溶け合うような描写も印象的で、怖さと同時に切なさも感じる。
    決してハッピーエンドではないのに、最後には不思議とすがすがしさが残る、余韻の深い物語だった。

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    2025年11月02日
  • 竜が最後に帰る場所

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    ネタバレ

    恒川さんのお話おもろいなー!ファンタジーと現実の入り交じったお話を得意とされているんですかね?あんまりないタイプのお話が多くて、読んでいて先が分からず楽しいです。文章も好きです。
    今回のお話は話の繋がっていない短編集でしたが、どれも面白かったです。むしろ表題になっている竜が最後に帰る場所がいちばん面白くなかったまである(言い方悪くてすみません)。そのため星を減らしましたが、最後のやつ以外どれも好きな作品でした!母親を殺した人間を洗脳して善良な殺人犯に仕立て上げるやつとかめちゃ好きですね。世にも奇妙な物語じゃないですか。
    恒川さんの作品は2つ目なんですが、全部読んでみたいなぁとおもうくらいに好感

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    2025年10月29日
  • ヘブンメイカー

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    5段階評価しかないから難しいけど、3.8くらい。
    中盤に来るまで2つの世界が中々繋がらずちょっとだれてしまった。
    中盤越えると繋がってきて一気に面白い。

    すごく創造性のある世界。
    さすが恒川光太郎さん。
    ファンタジーと残酷さと人間性。
    独特です。

    1作目のスタープレイヤーが面白くて続編楽しみにしてたけど、全然タイプが違う。
    こちらの方がスケールが大きい感じします。

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    2025年10月28日
  • 箱庭の巡礼者たち

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    ネタバレ

    楽しいジャンル全部乗せたみたいなまさにエンターテイメント小説という感じ
    どの世界についても書きすぎないのが絶妙
    モックモンの去り際、ドラえもんすぎて笑えた

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    2025年10月26日
  • 無貌の神

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    続けて恒川光太郎の本を読んでる。これも短編集で全て良かったけど素直にラスト2話の「カイムルとラートリー」「廃墟団地の風人」が好き。もちろん他のものも楽しかった。帯の文章を見てはじめて、はじめて読んだ夜市から感じていたこの懐かしさは遠野物語だと思い至った。原因やその後なんておそらく誰も知らない知る必要もないがそこにある不思議なことがふんわり包むようなやさしい文章で書かれている、他の人が書けば苦しくなるような話もその書き方(視点)のおかげで距離感を持って感じられる、どうにかできる話ではなかったのだと。さみしいけど懐かしくて優しく感るのは読んでいる側が「何かできたのではないか」と思わされずに済む、あ

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    2025年10月19日
  • 夜市

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    ブラボ〜!!

    ホラーのジャンルに位置づけられているけど
    こわい…不気味…という感情以外を
    味わうことができ
    なんて魅力的な世界観!!

    なんでも売っている不思議な市場の『夜市』
    幼いときに不思議な夜市の世界に迷い込む

    元の世界に戻るときに 幼い弟と引き換えに
    “野球選手の才能”を手に入れる…



    少しずつ夜市の記憶も
    幼い弟の名前の記憶も曖昧になっていく…

    かわいかった幼い弟を夜市に
    置いてきてしまった罪悪感
    もう一度 弟を取り戻すために
    夜市へ訪れる固い決意
    自分が妖怪に売られていくのではないかと
    感じる恐怖感



    様々な想いが交錯し…
    読み終わるとどこかノスタルジックな

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    2025年10月08日
  • 夜市

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    ホラーというよりはファンタジーを感じた。

    2篇の話し、両方とも胸がチクっとするような、爽やかな切なさがあった。人と人との絡み合いも見事、またこの人の作品を読みたいと思わせる一冊。

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    2025年10月07日