恒川光太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
現実とは少しズレた場所に存在する異国、穏。そこで冬季と春季の間にごく短い間にだけ、雷季と呼ばれる雷が鳴り狂う季節がある。ある年の雷季に姉が失踪してしまった少年は、不思議な存在「風わいわい」と出会い、自身のルーツに纏わる騒動に巻き込まれる…。
↑の少年や、その友人、現実世界の少女など何人かの視点に切り替わりつつ、話が進んでいく。穏の世界観は松明で明かりを取る昔の日本みたいな感じ。現実世界の少女、茜と少年の関係性が分かったときはかなり衝撃だった。
いわゆるラスボス的なキャラクターがいるが、きちんと出てくるのは割と後半からだったので、もう少しはじめから出てきてたほうが、最後の戦いに感情が入ったかな -
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幻想の世界へ。
特に印象深かったのは、「迷走のオルネラ」と「ゴロンド」でした。
「迷走のオルネラ」で、つきあっていた頃は煩わしかったコジマアヤカの「君はどう思う?」が、後に手紙で見た時、もの凄く懐かしく嬉しく感じたのに自分でも驚きました。
「ゴロンド」は、何世代にもわたり最後に帰る場所へと飛び続ける竜という、とてつもないロマンが書かれています。竜になって、空を(もしかすると宇宙をも?)飛んでみたくなってしまいました。
上記の2話は、ふとした拍子に思い出してしまう程気に入ってしまいました。でも、どのお話も素晴らしいです。一度読み始めると止められない本でした(^^) -
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面白かった!
前作、スタープレイヤーを読んですぐこちらも読みました。
今回も面白くてあっという間でした!大掛かりな願いをかなえるスタープレイヤー、逸輝がお話のメインです。大好きな女性を復活させる時のやり方は確かにズルいところがありましたが、逸輝なりに一生懸命考えて色々したのが分かっていたので恋が終わる時はとても悲しくなってしまいました。
終盤のバベルのくだりは、奇跡の力に振り回されてしまったレビが気の毒でなりませんでしたし、亀牧場もさすがにどうかと思いました。しかもそれらを行った時の逸輝が遊び半分に見えてしまったのが怖かったです。この、ごく普通の人が見せる怖さも本作の見所の一つだと思います。
前作の登 -
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とても面白かった!
大好きな恒川先生の本!すっごく面白く、最後までノンストップでした。
夕月の、外見を美しくするという願いは絶対自分もやっちゃうと思います(^^)宝石だらけのキラキラ庭園も!異世界トリップものは、異世界に行ったら外見が絶世の美男美女に変わっていた話が多い気がしますが、自分でやっちゃうと親近感がわきますね。しかしその後、スタープレイヤーなら外見をいじれると知っているマキオと出会って気まずい思いをしたり、宝石だらけの庭園を人に見られたらやばいと思い立ったり、ラナログに外見からスタープレイヤーであろうと推察され怖い思いをしたり、後々軽はずみに叶えた願いが緊張を呼ぶ展開が、なんかリアルでした!
スター -
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Posted by ブクログ
3冊目の恒川光太郎作品に選んだ一冊。
今回もとっても素敵だった…!
まるで古くから語り継がれてきたおとぎ話を、大切にひっそりと読み聞かせてもらっているみたい。
とある南の島に来た東洋人の少年タカシと、彼を見守る不思議な女性のユナ。彼らを軸にして時代も空間もあっという間に飛び越えては縦横無尽につないでいってしまう、作者の筆はもうお見事。
その筆致の軽やかさに心底うっとりとしてきた頃に、まるで夢が引いていくかのようにあっけなく、けれども美しく物語たちは幕を下ろしていく…
まさに夢見心地な1冊だった。ファンタジー好きにはもちろん、いろんな小ネタが仕込まれてる連作とか、時代を超えて全部が緩やかに繫が